産学連携先:株式会社むらおか振興公社

流通学部の杉田ゼミはファッショアパレル産業をはじめとする様々な企業・地域等によるブランディング活動について学んでいます。

都市部への経済活動の集中や人口移動等によって過疎化に苦しむ地方は現在もなお数多く存在します。この問題に対して、いくつかの地方自治体では域内の観光資源、産業資源、そしてスポーツ資源を活用した参加型スポーツイベントの開催によって観光客の誘致と地域活性化をめざしています。

本キャリアゼミでは、兵庫県香美町で行われる姫ボタル瀞川平トレイルランの大会運営とプロモーション活動に携わることによって地域活性化に寄与する方策について検討することを目的としました。

本キャリアゼミはスポーツマネジメントコースに属する黒部ゼミおよび早乙女ゼミとブランド・マーケティングコースに所属する杉田ゼミとの3ゼミ合同で実施しています。杉田ゼミはブランド・マーケティングコースの観点から、この大会に対するブランドイメージを高めるために動画を作成し、その感想を学生や実行委員会の皆さんからいただきました。
流通学部 平井 光生

学生活動状況報告

今回のキャリアゼミで、僕は大会のプロモーション用の動画を作成し、その上で大会の紹介と動画作成の敬意や狙いについてのプレゼンテーションを流通学部ゼミナール大会で発表しました。

動画の編集については個人的に好きなので、特に抵抗なく取り組めたのですが、この動画のターゲットは誰か?動画の長さはどれくらいにするべきか?について、あらかじめ大会実行委員会の方と打ち合わせを行うことができなかったのが反省点です。

特に、ターゲットを明確にしないと、大会のどの部分を伝えるのか、が不明確になり、その結果大会本番で何を撮影するべきか、についても不明確になってしまいます。

僕にとってこのトレイルラン大会は初めての大会でもあったので、そのあたりのイメージをつかめなかったのは少し残念でした。

それでも、僕自身が大会に接して肌で感じた熱気や選手の皆さんの頑張りなどを音楽にシンクロさせてテロップも入れて完成させることができたので良かったです。

今回のキャリアゼミでは、ブランディングという観点からの動画作成は個人的な自己満足で終始してしまう動画編集とは大きく異なるということを学ぶことができました。このことは自分にとって大きなプラスになったと思います。
流通学部 渡邊 翼

参加学生一覧

平井 光生、織田 和希、田口 ひより、天道 莉沙、中田 悠加、藤山 にに香、山本 龍希、郡 鈴紗、渡邊 翼

連携先コメント

株式会社むらおか振興公社
大会実行委員長 田丸 明人 様

今回も阪南大学の学生の皆さんにお手伝い頂きました。コロナ禍の状況の中にあってようやく泊りをかねた本来の体験として参加頂きました。山々と自然を感じられる、又プレーヤーとサポート関係を感じられるこの大会は、学生の皆さんにとっても我々にとっても、意義深いインパクトのある体験ではないかと思っています。
ランナーにとって、駆け巡る標高差のあるコースは距離以上に過酷でキツイ大会です。それをサポートするメンバーは重要な存在になります。その中で、30数名という阪南大学のスタッフ応援は、とても有難くランナーからも地元と大学生のコラボの大会として認知されて来ています。我々としても良き仲間として無くてはならない存在になっています。
サポート内容は毎回事前に先生と学生さんと協議しながらより良いもの、有意義なものを求めて第10回も取り組みました。今回もランナーからのアンケートで学生の皆さんに多くの感謝の言葉がありました。
これからも是非とも一緒に盛り上げていきたいと思います。

教員コメント

流通学部
杉田 宗聴 教授

杉田ゼミでは企業や地域のブランディング活動について学んでいますが、今回の提携先のようなスポーツイベントも当然ブランディング活動の対象になります。

今年度の提携型キャリアゼミで杉田ゼミが担当したのは、ブランディングの基礎となる製品(今回の場合は大会そのもの)の強みについての理解につながるアンケート調査の集計及びその分析と、実際に多くの人々に大会の良さを伝える動画作成の2つでした。

それぞれの活動について、担当した学生の皆さんは真摯に取り組んでくれましたが、今から思うと教員としては反省すべき点がいくつかあったように思えます。

第一に、アンケート集計と動画作成とをリンクさせることができなかったことです。タイミング的に動画作成への取り組みは大会実施前から始まりますが、それでもアンケート集計は過去の蓄積もあります。あらかじめ、このトレイルラン大会の良さがどこにあるのかについて、学生達と共有しておくべきでした。

渡邉君も書いてくれたように、大会の現状についてアンケート結果からかなりの情報が得られますので、それを出発点に動画作成の方針を決定しておけば、もっと効果的な動画が作成できたと思います。

第二に、これも渡邉君が書いてくれたことですが、提携先であるトレイルラン運営実行委員会の方々が動画に対してどのような期待を持っているのかについても事前にリサーチしておくべきでした。

このようにまだまだ不十分な点はありますが、キャリアゼミ活動から得られるものは非常に大きいです。今後も大会運営者、ランナー、そして学生3者がともに何かが得られる活動を目指してキャリアゼミを続けていく所存です。