活動テーマ:SNSを利用した飲食店のマーケティングの提案
産学連携先:Café vivo


 新谷ゼミはCafé vivoを産学連携先としてキャリアゼミ活動を行っています。Café vivoは大学の近くにあるお店で、新谷がランチに多用している関係から、今回のキャリアゼミでの連携となりました。学生がよく利用するSNSを利用して、飲食店のマーケティングに役に立つような提案を行うことがキャリアゼミの目的です。
 今回の課題はタピオカの次に何が流行るのかを考えることです。タピオカのブームは夏を過ぎると終わるのかと思っていましたが、下火になっているとはいえ、新しいタピオカのお店がオープンするなど、まだまだ終わる気配が見えません。それでもタピオカの次に何が流行るのかを探し求めて、学生に新たな提案をしてもらうこととなりました。
 学生にはSNSなどを使って、これから流行りそうなものをいくつか探してもらいました。やみくもに提案するのではなく、Café vivoでお客様に提供できるレベルのものをそれなりの値段で作ることができるのかを考えました。最終的にはバスクチーズケーキとプリンを提案して、試作してもらうことができました。

学生活動状況報告

 タピオカの次に流行りそうなものとして、インスタなどで流行りのスイーツを検索して、お店に提案しました。
 インスタで見てみると、フルーツサンドイッチ、バスクチーズケーキ、プリン、クリームソーダなどがありました。おいしいかどうかよりも、映えるかどうかが大事なようです。フルーツサンドはイチゴやメロンなど色とりどりのフルーツの断面がかわいくて華やかなものの写真をよく見かけます。バスクチーズケーキはスペインのバスク地方のチーズケーキですが、高温で焼くので焦げていることから表面が真っ黒になっていますが、その黒い表面のインパクトが抜群です。プリンは、なめらかプリンではなくて昔ながらの固めのプリンが人気で、懐かしの味を求めて昔ながらの喫茶店に行く人も増えているとか。クリームソーダも昔からある印象ですが、また流行の兆しがあるようです。
 また、東京や神戸など、実際に流行っているお店をいくつか訪れました。何度も位置を変えて撮影している人が目立ちます。自分もそうなのでひとのことは言えませんが。結局、お店として出せるかどうかも考えて、バスクチーズケーキとプリンを試作してもらうこととなりました。

流通学部 長島 ジョイス

参加学生一覧

遠藤 巧巳、奥山 ももえ、佐野 柊哉、建部 ひなり、鶴岡 真実、天満 匠、長島 ジョイス、久本 哉希、松島 龍之介、松田 陽、松根 海羽、水谷 友哉、三並 優斗、三船 香菜子、吉中 幸乃花、和田 奈々

ゼミ集合写真

連携団体担当者からのコメント

Café vivo
店主 池之内 康子 様

 タピオカには苦い思い出があります。10年ほど前にもタピオカが流行っていた時期があって、そのときにはお店のメニューに出していましたが大変でした。当時は乾燥タピオカしかなくて、飲める状態にするには1時間くらい煮込まないといけませんし、売れ残ったら次の日に回すことができず廃棄するしかなかったのです。
 タピオカの次として、今回提案していただいたプリンやバスクチーズケーキはいくつか試作した結果、満足する出来栄えのものを作ることができました。ただ、作るのに時間がかかり、定番のメニューとして毎日お店に出すには厳しいと思いましたので、もう少し考えてみることにしました。
 新谷ゼミと一緒に、これから流行りそうな新しい喫茶のメニューを考えましたが、とても新鮮な経験となりました。

教員のコメント

流通学部
新谷 雅美 准教授

 2018年ころから第3次タピオカブームになっていることから、Café vivoでもタピオカを取り扱うことを提案したことが、今回のキャリアゼミ活動の始まりでした。タピオカも試作してもらいましたが、タピオカはいつまで流行っているのかわからないので、その次に何が流行るのかを考えることとしました。インスタグラムなどのSNSを検索したり、実際に流行っているお店に行ったりすることで、今どんなものが流行っているのか、これから何が流行りそうなのかを探って、お店に提案することとしました。
 結果として、今回の提案は毎日お店で提供するとなると手間がかかりすぎて、ほかのメニューに影響がでそうなことから、実際にメニューに入れることは難しいということとなりました。残念ではありますが、成功することだけがキャリアゼミ活動の意義ではなく、成長につながったということで、学生にとってはいい経験になったのではないかと思います。
 また、できることなら、SNSを検索する側だけでなく、学生が発信する側として使用することも実現したかったのですが、そこまでは至りませんでした。来年度も継続してキャリアゼミ活動を実施することとしていますので、今後の活動に期待したいところです。