2014.3.17

阪南スポーツ情報誌「Hanner」のWeb版です。今回は第3号の記事を紹介します!

Hanner Web Vol.3

「Hanner」とは

 今年度、私たち早乙女ゼミでは、阪南大学のスポーツの情報を学内外に発信するために、スポーツ新聞を創刊することとなりました。

 まず、2013年5月に学生ライターを育てるためにプロのライターを講師に招き、学生が取材とライティングについての講義を受講。6月に学生ライターが取材を行い、原稿を執筆。その後、プロのライターの添削を経て、7月中旬に創刊号が完成し、大学内掲示板に掲載することができました。

 当初は、スポーツ新聞を作成する予定でしたが、取材・編集を進めていくうちに方向性が変化し、読み易さとデザイン性を重視した「情報誌」を作成することになりました。創刊号を作成しただけで満足せず、今後も定期的に情報誌を作成し、阪南大学のスポーツの情報を学内外に発信していきます。

本レポートでは「Hanner Web Vol.3」と題して、Hanner第3号の記事を紹介します。(担当教員:早乙女 誉)

※この学生教育研究活動は阪南大学学会の補助を受けています。

リベンジは4年後へ(取材・誌面制作担当:流通学部2回生 中山 望)

今回、オリンピック出場を逃してしまい敗戦理由は自分の甘さだと語る渡辺啓太選手。試合を終え、試合にかけた思い、本心を熱く語った。

プロフィール
渡辺啓太(わたなべ けいた)
国際観光学部4回
1992年3月25日生まれ
聖望学園高校出身

——スケートを始めたきっかけは?
 本格的に競技として始めたのは、小学2年生の時、冬限定のスケート教室で埼玉のときの監督に誘われて始めたのがきっかけです。

——スケートの好きなところは?
 スピード感がある中での“駆け引き”っていうのが一番好きですね。

——スケートは冬のイメージしかないが、夏の練習は?
 難波のほうに、通年で使えるリンクがあり、そこで滑ったりもしますし、大学の施設を使って陸上トレーニングをしたりしています。ほとんど陸上がメインで、スケートを滑るのは技術とか、基本滑走という形ですね。

——スタートだけの練習というのはするのか?
 スタートの練習にはいろいろあります。夏であったら長野県で合宿をするのですが、そこに長くて傾斜がきつい階段があって、その階段をスタートと同じような号令でパッと長く走る練習とか、今だと氷上の練習で一番最後にスタートの練習をしたりしています。

——フィギュアスケートとスピードスケートのシューズの違いは?
 全然違いますね。フィギュアのシューズは先がギザギザでブレードが短いのですが、ショートトラックのシューズは、まず刃の長さが長く、先も尖がっていなく丸いですね。あと、足型をしっかりとって、シューズ自体がとても固いですね。

——刃が長かったらカーブは大変では?
 その長さで氷に引っ掛けて滑るのですが、身長が低い選手だと短かったりもしますね。でもあまり短いと、とらえて押す時にあまり進まないんですよね。やっぱり長いほうがぐっと進めます。フィギュアとホッケーとショートとスピードスケートのシューズ全部違って、4種類ありますね。

——試合前によく聞く音楽は?
 なんだろう(笑)けっこうBIG BANGは聞きますね。上がったりもするし、スローテンポな曲もあったりするので…まあでも、BIG BANG以外にもいろいろ聞きますね。

——試合前に食べるものは?
 試合前は、いろいろするのですが、やっていることは炭水化物を多くとるカーボ・ローディングをやります。うどんや白米などをとるようにし、肉や魚などのたんぱく質は極力とらないようにするのが、ここ2,3年続けています。

——カーボ・ローディングは試合のいつから?
 3日前から試合が終わるまで、量が変わるわけではないですが、炭水化物以外のものは殆どとらないようにしています。
この方法はマラソン選手にも多いみたいでスケートでやっているのはうちの阪南ぐらいです。

——レース中に考えていることは?
 ここで前に出るべきか、前の選手がバテそうだからすこしまってみようかなど、レースの勝つために自分がどうするかなどのレース展開を考えたり、残りの周回を見て行ってしまえ!いや、まだはやいなとか考えています。

——デビュー戦からそのようなレース展開を考えることはできましたか?
 初めての頃は、最初から最後まで全力で滑れと監督に言われていました。なので、小さいころは何も考えずに思いっきり滑るという試合をしていました。もう日々の練習と同じような感覚でしたね(笑)。

——12月14日の試合を振り返って
 1500mでオリンピック狙っていたので、一本目でとれなかったのが甘さがでたのか、自分の勝てるようなレース展開だったのに、そこで位置がつかめなかったのが反省点です。後ろの選手に抜かれることがあったのですが、そこで抑えることができたらとれることができたのかなぁと思いました。精神状態とか身体的な状態も良かった中で、一位をとれなかったのは、すごく自分中で悔しい思いです。

——1500mの時の転倒のことについては?
 まぁそこも抜かれた選手に同じように入られて、でも自分は意地でも入れないという気持ちでおさえた結果、接触し転倒してしまい、相手もペナルティーを受け失格になりました。
 そこは逃げて、もう一回仕掛けて前に出るとか、そういうことも出来たんじゃないかなぁと、今となっては思います。もう一本目で一位になれなかったのもありますし、二本目では絶対意地でもとってやるという思いで望んでいたんですけど、やっぱりそこでとれないというのは、そこまでのレベルじゃなかったのではないかなぁという思いもあります。

——今後の目標は?
 もう4年後にしかリベンジはできないので、4年後のオリンピックをしっかり目指すということを決めています。なので、それに向けて一年一年、そこでメダルを取るために出来ることを、これからしっかりやっていこうと思っています。



自分の甘さを指摘する渡辺啓太選手…4年後のオリンピック出場に向けて、是非リベンジを果たしてほしい。

たった6人。でも最高のチームメイト(取材・誌面制作担当:流通学部2回生 村上 満輝)

かわいい、キレイだけじゃない、競技のチアリーディングとは・・・。チームの柱になる谷村選手がチアの魅力やインカレの結果を熱く語る。

プロフィール
谷村 玲香(たにむら・れいか)1994年1月18日生まれ20歳。
兵庫県東洋大学附属姫路高等学校出身。
現在、阪南大学流通学部2回生。チアリーディング部GARNETSの主将。

——チアの魅力や楽しさはなんですか?
 まず、魅(み)られるスポーツであること。それから、人にどれだけ元気や勇気を与えられるかを試される競技であることかな。演技の中心になるスタンツ(組体操のように人の上に人を乗せる)は人の命を預かっているから、団結や信用、チームの固い絆がなければできないというところに魅力を感じます。

——松原市のキッズを指導することで子供たちから得られることはありますか?
 コーチングになるので、自分たちが指導者になります。子供に対する言い方や接し方など相手が子供だからこそ考えさせられます。また、全員に指導者として引っ張っていく力がつきます。それから、チアに対する惹きつける力がないと子供たちを惹き込めない。小学校3年生から中学2年生の子供たちを指導していますが、高学年になってきたらやっぱり難しいですね。けれどKids GARNETSは大学生のGARNETSを憧れて目指してくれているからこそ、もっともっと上を目指さなきゃいけない、失敗した姿を見せられない。そういうところも、勉強させられますね。

——12月14日の大会の結果や感想を教えてください。
 何回も何回もミーティングしたなぁ。チームをまとめるのがほんまにしんどかった。言葉で言えば簡単だけど、心をひとつにすることの大変さをとても実感しました。得点は134.5点で決勝にはでられなかったけれど、阪南大学GARNETS史上最高得点が出せました。そう考えるとGARNETSとして難易度も上げられて、満足できたかな。大会に出て本当によかったという気持ちはみんな同じ。ひとつ成功できなかった技があって、ノーミス(スタンツを全て成功させること)にできなかったことにチアリーダーとしての悔しさがあったこともみんな同じ。その悔しさをバネにこれからどう頑張るかがインカレ終わっての課題になりました。

——チームの今年の目標を教えてください。
 先輩方が引退されて部員は1回生から3回生で部員が6人になってしまうと、できるスタンツがかなり減ってしまう。1-1-1トスアップ(肩の上に人が乗り、さらにもう一人下から飛ばして乗せる技。)をするにも4人で飛ばすところを3人で飛ばさなければならない。この難易度の高い技もたった6人でもできるんだとGARNETSとしてモノにすることが技術面の目標です。
 今、チアができているのは本当に自分たちを支えてくださっている学校の方々や自分たちの親のおかげ。私たちの青マット(競技用マット)が7本あって、最高の体育館と指導者。「ありがとうございます」という気持ちを持って自分たちらしいチアをしていかなければならない。そうして支えてくださっている人たちに感動を与えられるようなパフォーマンスをしていきたいと思います。
自分たちは「たった6人。でも最高のチームメイト」と思えるように一人一人が輝いてチームがひとつになりたいね。

——さいごに・・
 チアリーディング部初心者大歓迎!!
 練習週に3日!!
 みんな笑顔(^-^)

頂を見据えて(取材・誌面制作担当:流通学部2回生 村上 満輝)

陸上競技から転向しアメリカンフットボールを始め3年が経つ縣選手がアメフトの魅力や今シーズンの振り返り、来季への意気込みを語る。

プロフィール
縣 寛治(あがた・かんじ)1993年2月2日生まれ20歳。
阪南大学高校出身。
現在、阪南大学経営情報学部3回生。
創部40周年を迎えるアメリカンフットボール部の主将である。

——アメフトの魅力や楽しさは何ですか?
 一人一人能力や技術的に得意なこと、また不得意なことがあり、また体格にも違いがあります。アメフトには、たくさんのポジションがあります。だから自分に合ったポジションを見つけることができます。そこで自分を活かしていけることが魅力ですね。
 例えば僕なら、スピードがあるからそこを活かせるポジションについてチームの勝利に導いていけると、とても楽しいです。

——秋の試合の結果や感想を教えてください。
 結果から言えば去年より良くて、2勝2敗。チームとして成長できたかなと思います。正直2試合目まではチームにバラつきがありました。後半2試合は2週間という短い期間で全員がやるべきことをきっちりして練習にも取り組みました。そして1回生から4回生までチーム一丸となり連勝へと繋げることができました。やっぱりチームが一つになることが一番大事なことだと思えました。

——ゲーム中にケガするひとはたくさんいますよね。
 もちろんです。4回生や絶対に出なければならない人は包帯やテーピングで無理にでも出場します。現在選手16人で、みんなが主力の選手になっているので大体は無理にでも試合にでますね。

——チアリーディング部が応援にきていますね。
 本当にありがたいしうれしいです。普段あまり伝えられていないけれど、来てくれて応援してくれているおかげで強くいられる。残り時間が少ない、ピンチの時でも応援が聞こえてきたら「俺らもやらないと」と思えて盛り上がります。

——縣選手の今年の目標は?
 クリスマス前のオールスター戦(関東対関西の選抜戦。シーズンを通して活躍した選手が選ばれる)に選ばれたい。そのためにもチームを代表できるような選手になりたいです。

——チームの今年の目標を教えてください。
 チームの目標は、「JUST PLAY TO WIN」意味は「勝つために戦う」です。来年度は秋期リーグ全戦全勝。そのためにも1日1日みんなで練習してチーム作りからはじめていく。それから、応援に来てくれるチアリーダーや観客の方などに観ていて楽しめるような試合に、オーッて思わせるようなプレーにしたいです。

——チームへの言葉
 今年で40周年であり40年の歴史があります。先輩方が伝統を受け継いできたことを忘れてはならない。そして後輩に伝えていかなければならない。先輩方には「俺らに土台を作ってくださってありがとうございます」という感謝の気持ちでいっぱいです。後輩にはこれを引き継いで今後よりよいチームを作っていこうと伝えたいです。
 何十年か後には1部で日本一目指すチームにしたい。後輩には常に頂を見据えながら活動していってほしいです。

——さいごに・・
 俺らは今年の結果にまだまだ満足していません。まだまだ上を見ています。これからもっと強くなって良いチームを作り、観ている人を楽しませていきます。これからも観ていてください!!

悲願の2部昇格へ「後輩にバトンを渡したい」(取材・誌面制作担当:流通学部3回生 橋本 奨吾)

 2013年。惜しくも2部昇格を逃してしまった阪南大学バスケットボール部。悔しい思いを噛みしめて今季こそ2部昇格を誓う。

 今回は阪南バスケのチームの柱でありキャプテンの高岡怜選手にお話を伺いました。

プロフィール
高岡 怜(たかおか りょう)
流通学部3回生
1992年4月17日生まれ
阪南大学高校出身
高校時代もキャプテンを務めた。
現在も阪南大学バスケットボール部で
キャプテンとしてチームを引っ張る
中心選手である。

——昨季、阪南大学のバスケ部はリーグ戦で11戦7勝4敗という戦績でした。この成績についてはどう思いますか
 昨季のチームの目標が「2部昇格」だったのでこの成績には満足はしていません。昨季は2部に昇格するために様々な取り組みを行いました。一つは外部からトレーナーさんに来てもらい、バスケットの技術面以外に正しい筋トレの方法を教えてもらったり、走りこみを強化して体力を強化したり様々な面からチームが強くなる取り組みを行いました。
 そしてもう一つは練習時間を増やしました。今までよりも毎日1時間、練習時間を増やしバスケ技術の向上、チームワークの強化に努めました。昨季は2部に昇格することはできませんでしたが、この取り組みを継続し今季こそは「2部昇格」を果たしたいと思います。

——チームの柱となる「キャプテン」ですが、キャプテンとして大変だと思うことはありますか
 キャプテンの仕事として一番の仕事はチームのみんなをまとめることです。大学になると高校までと違い比較的選手に与えられる自由も多くなります。その分選手をまとめるのは大変ですね。

——高校バスケと大学バスケでは違いはありますか
 もう全然違いますね(笑)。まず高校の試合はトーナメント、大学の試合はリーグ戦なんです。そしてもっと大きく違うのが高校では先生に決められた練習をしないといけませんが、大学ではすべてを自分たちでやらないといけません。自由度は高くなりますがその分自分たちで決めないといけないので大変でもありますね。

——注目の選手はいますか
 次に3回生になる71番「太田智也」選手と21番の「中尾良」選手。この二人の選手に期待しています。

——これから先、どのようなチームにしていきたいですか
 今のバスケ部の監督が選手の意見を聞いて、自分たちの思いを聞いてくれく監督なので、自分たち選手同士がしっかりと楽しむときは楽しみ、厳しいときは厳しく「メリハリのしっかりしたチーム」にしていきたいですね。

——最後に、今季の抱負を聞かせてください。
 阪南のバスケ部は僕が入った時から3部リーグです。自分たちが最後の年の今季は何としても2部に昇格して後輩たちにバトンを渡してあげたいですね。



今日もひたむきに練習を続けている阪南大学バスケットボール部。2部昇格へ。今、一歩を踏み出した…

今季6人目の「J」、川崎フロンターレに内定!
「自分から行動すればいい方向へ進める」(取材・誌面制作担当:流通学部2回生 以倉 優希)

 今年、阪南大学から多くのJリーガーが誕生しました。しかし、その中でJリーガーとは別の形でJリーグの世界で戦う戦士もいます。今回は、川崎フロンターレのフロントに内定が決まった石田亮太さんにお話を伺いました。

プロフィール
石田 亮太(いしだ りょうた)
流通学部4 回生
1991年5月5日生まれ
徳島県立鴨島商業高校( 現:徳島県
立吉野川高校) 出身
2014年度から川崎フロンターレに就職。

「フロントの仕事とは?」
 サッカーチームの仕事の中にも様々な仕事があります。例えば、川崎フロンターレの場合なら強化部とサッカー事業部があります。強化部だと、コーチやチームスカウトなどの仕事があります。サッカー事業部だと、営業や広報、チケットやグッズの販売、チームのプロモーションなどがありますが、僕はサッカー事業部内の運営グループの試合運営担当をやっています。
 川崎フロンターレのホームスタジアムは等々力陸上競技場になりますが、試合運営担当は、ホームに対戦相手のチームを迎え入れたり、審判の手配やメディアの中継車の案内や、競技場内へ入るためのパスの発行、そして、他のチームのスカウトとのやり取りなど試合の運営に関わる仕事をやっています。

「サポーターとの距離が近い」
 川崎フロンターレはスタッフとサポーターとの距離が近くて、試合の勝ち負けで雰囲気がガラッと変わる、まさに「天国と地獄」と言った感じです。
 僕は10月からこの仕事に関わっていて、ホームゲームの準備を行ってきましたが、僕が関わった試合は全て勝利で終わりました。試合に勝つとスタッフとサポーターが関係なく握手をしたり抱き合ったりして皆でチームの勝利を喜びます。
 試合の準備はとても大変ですが、試合の勝利を皆で喜べるのでそれだけで楽しくなります。

「サッカーに関わりたかった」
 僕は商業高校に通っていたので、最初は大学に行かずに就職するつもりでした。サッカーをやっていたので、それに関わる仕事をしたいと思い先生に相談したら、高卒で就職するのは厳しい。大学へ進学した方が就職の幅が広がる、と言われ大学進学を決意しました。
 大学でスポーツの勉強がしたいと思い、阪南の入学案内を見ていたらOBの米田さんが川崎フロンターレで広報をやっていると知りました。
そして、阪南のスポーツマネジメントコース1期生として入学しました。

「学連が大きな力になった」
 学連に入ったきっかけは、高校の先生が学連のOBで、僕がサッカーに関わる仕事がしたいと相談した時に、学連に入れば力になる、と言われたことでした。サッカー部関係のことだったので、大学に入学してすぐに、学連に入りたいと須佐先生に相談して、サッカー部に入ることになりました。学連には関西学生サッカーリーグのI部リーグの学生が集まっていました。
 土曜日、日曜日に試合を行うことが多いので、その会場の準備やチームへの連絡、審判やドクターへの連絡などを行っていました。Jリーグとは規模が違いますが、フロントの仕事を行うために必要なスキルが身に付きました。

「これから進路を決める後輩達へ」
 僕はもしサッカーをやっていなければバイトをして、休日は友達と遊ぶという学生生活を送っていたかもしれません。しかし、学連に入って活動をしている中で、自分から行動をすれば自分にとっていい方向へ進めると知りました。学生は時間がたくさんあると思うのでそれを有効に使ってほしいです。