私たちはソックス市場の現状を知るために、梅田、心斎橋、なんば、あべのでソックスを販売する店舗調査を４チームに別れておこないました。そこで分かったことは、ナイキやプーマなど大手スポーツブランドやビームスなどのセレクトショップ、そしてタビオ、ギャレットなど靴下専門店がアスレジャー商品として積極的に販売していることです。また、スケートボードの専門店などもアスレジャーとしてファッション化したソックスを開発し、人気があることでした。また、チーム毎に興味を持ったソックスをサンプリングし、チーム内でその分析と求められるソックスについて議論しました。そしてコーマ様への提案をまとめる段階には、先生やコーマの担当などから、多くの方から貴重な意見をいただきました。そして、徐々に具体的なアイデアをゼミ全体でまとめ、３つの提案が出来上がりました。最終的にコーマ吉村社長にプレゼンでの提案をおこない、具体的な意見や指摘をいただきました。そして、最後に吉村社長様から講評として「提案内容が具体的で分かりやすく、すぐに商品企画や営業担当に検討させたい」と言葉をいただき、達成感がありました。今後は、今回の貴重な経験を活かし、残りの学生生活や就活に向かって、頑張っていきたいと考えます。

　本キァリアゼミは、連携先企業であるコーマ様の高機能スポーツソックスを「アスレジャー」ファッションという観点からソックス市場の分析とフィールドワークをおこない、コーマ様と議論しながらマスターコンセプトを構築し、新商品の提案をおこなうことを目的としました。「アスレジャー」とは、アスレチック（運動）とレジャー（余暇）を組み合わせた造語で米国西海岸を中心に広がりをみせてきました。その要因は消費者のライフスタイルが、衣食住すべてのものに日常的で肩の凝らないリラックスした価値観といえる、カジュアル化が進展していることがあります。ルイ・ヴィトンやグッチといったラグジュアリーブランドから、ナイキやアンブロといったスポーツメーカーも挙って「アスレジャー」コレクションを次々と発表しており、スポーツ分野も今やファッションのひとつとして認知されていることが分かります。
　主な活動は、先ずソックス業界の市場分析、フィールドリサーチによる現状把握と課題の発見、そして課題解決から導かれる最終提案というプロセスで進めました。学生にはマーケティングの基本である「誰に、何を、どのような価値を提供するのか」を常に考えさせ、提案をまとめ上げるように指導しました。コーマ様に採用可能な質の高い提案をおこなうためには、ゼミ生たちが適正な作業効率と集中力、コミュニケーション力、役割分担による責任感と遂行力などのパフォーマンスが強く求められます。4チームのゼミ生は、常にチーム単位で行動し、大阪市内の主要商圏で、複数回マーケティング調査・サンプリングを実施しました。そして、ゼミ時間外でもSNSを利用して議論を繰り返しながら、最終的に3つの提案にまとめ上げました。最後のコーマ様へのプレゼンによる提案では、台本を作成し、事前練習などの準備をおこなった結果、コーマ社吉村社長様から高い評価をいただくことが出来ました。ゼミ生たちは、企業への商品開発提案という高いハードルに真摯に向き合い、助け合いながら乗り越えたことは、達成感と自らの将来に向けて、かけがえのない経験になったと思います。最後に、コーマ株式会社吉村社長様をはじめ多くの方々に、ご協力いただきましたことに衷心から感謝申し上げます。