2022.3.16

SDGsをコンセプトとした物販店舗の空間デザインを提案!【流通学部西口ゼミ】

連携先:製図試験.com

 流通学部西口ゼミでは、主に商業空間デザインをテーマとして研究を進めています。その中で、西口ゼミが製図試験ドットコムを連携先として、大阪市福島区の地獄谷エリアの空き店舗のコンバージョンデザインを提案し始めて5年目になります。今年度もこれまで同様製図試験ドットコムを連携先として、地獄谷エリア内の空き店舗を想定しその活用案及び空間デザインの提案を行いました。今年度はゼミ内でグループを構成し、そのグループ内の案を集約する形で提案内容をまとめていきました。最終的に店舗コンセプトをSDGsに決定し木製商品を扱う物販店舗の提案を行いました。新型コロナウイルス感染拡大の影響のため、今年度も当初の予定通り活動を進めることができず、最終プレゼンテーションはオンライン形式で実施することとなりました。

学生活動状況報告

 私たち西口ゼミ8期生は大阪市福島区にある地獄谷エリアの現地調査を実施しました。地獄谷エリアにおいて「冥土バー」等のリノベーションを手掛けられている建築家の山口達也先生に案内していただきました。地獄谷の雰囲気は一つ一つの店舗がとても小さく入りくんでいました。そして、それらの店舗は昔からある建築物で、空間が非常に狭いため多くの工夫がされていました。例えば、私たちが実際にお伺いした「冥土バー」では、吹抜けが設けられていたり、注文された商品を2階に送る手動エレベーターが設けられていたりする点に興味を持ちました。私は地獄谷における店舗空間の提案をゼミ内で行いましたが、実際に現地に足を運ぶことで、多くの発見と新しいアイデアを思いつくことができました。今回の経験をこれからのゼミ活動で活かしていきたいと感じました。このような機会を作ってくださった山口先生、西口先生、ありがとうございました。
流通学部 矢野 颯人

参加学生一覧

秦 海莉、石川 心、海野 琉果、倉矢 乙葉、佐野 笑美、澤田 弥矢、中永 絢香、福嶋 柚楽、坂井 弘樹、森 涼菜、矢野 達也、矢野 颯人、山中 明歩、湯川 茉南、加藤 夢姫

ゼミ集合写真

連携団体担当者からのコメント

製図試験.com
代表 山口 達也 様

 コロナ対策を万全にしつつ、福島区にある地獄谷狭小店舗の見学会を行いました。アーケードの突いた地域商店街さえ体験の少ない今の学生に、戦後の闇市が土台となっている再建築不可物件の集合体である通称地獄谷は色々衝撃的であったかと思います。自らの手で建設するセルフビルドの話や町並みと歴史の話について熱心に耳を傾けていました。
 狭小店舗についてのプレゼンテーションではSDGsに視野を広げつつ、木造の可能性について言及しており、2050年カーボンニュートラルへの意識の変化を感じることができました。画像処理の技術も上がっていました。ただもう少し模型の解説があれば、より立体的なプレゼンテーションになると思いました。

教員のコメント

流通学部 西口真也 准教授

 今年度も文献等を用いた地獄谷に関する事前調査から始め、一級建築士の山口達也代表の案内による地獄谷の現地調査を経て地獄谷に関する現状分析を最初に実施しました。その現状分析の結果に基づき本年度の提案の軸をSDGsと定め、木製商品を扱う物販店舗の提案を行いました。連携先からは概ね高評価をいただき今後の課題も明確になりました。来年度以降の課題克服を目指したいと思います。新型コロナ感染拡大の状況が続く中、今年度も当初予定していた通りに活動を進めることのできない1年となりましたが、来年度以降も本年度の取り組みの中で明らかになった課題を解決しつつ、地獄谷エリアの活性化に貢献するため積極的に提案していきたいです。このような貴重な機会を継続的にご提供いただいている製図試験ドットコムの山口達也代表には心から感謝申し上げます。