活動テーマ:兵庫県香美町で開催される姫ボタル瀞川平トレイルランを通じた観光産業の活性化
産学連携先:株式会社むらおか振興公社


 連携先の兵庫県美方郡香美町は但馬牛や香住ガニといった山と海の食の宝庫とも知られ、冬は多くのスキー客が訪れる関西有数の観光地となっています。近年では山陰海岸ジオパークが世界ジオパークにも認定され、貴重な地形・地質遺産を数多く観察できる場所です。毎年夏には広大な山を走って駆け巡るトレイルランの大会が開催され、キャリアゼミを通じて2016年から大会運営に参画しています。本活動では2019年で7回目を迎えた「姫ボタル瀞川平トレイルラン」の企画、運営や自然を活かした観光業やアクティビティの体験を通して、連携先の魅力を発信し、地域活性化に繋げる方策を検討することを目的としました。

学生活動状況報告

 香美町でのゼミ活動は夏のトレイルラン、冬のレクリエーションと両方参加しました。2年次に参加したトレイルランではゴールで完走証を印刷し、実行委員長に渡す仕事でした。朝7時のスタートから制限時間の15時まで何時間も掛けて山を走り抜けたランナーの様々な表情を見ることができました。全て初めてのことでしたが業務ミスの無いよう、ペアの学生と確認を取りながら作業を進めました。走り終えたランナーが充実した表情で帰路につく姿を見て、自分も参加者の充実感に少し貢献できたのかなと感じることが出来ました。また冬の合宿では夏とは違った表情を見せる香美町の自然を活かしたレクリエーションを企画し、学生を楽しませる機会に恵まれたのもキャリアゼミ活動が無ければ出来なかったことです。
 香美町での活動を通じて感じたことは自然の雄大さとそれぞれの季節で異なる魅力があり、1年を通じて楽しめる場所ということでした。その地理的な特徴を活かしたスポーツレクリエーションの活動に参加できたことは貴重な体験でした。

流通学部4年生 鶴島 豪

ゼミ集合写真

参加学生一覧

宇野 智大、阿部 大悟、井田 嘉楠、川又 力哉、鶴島 豪、山口 塁

連携先団体担当者からのコメント

株式会社むらおか振興公社 様

 阪南大の学生さんに今年も4回目の参画を頂きました。スタッフとしてのポジションが認知される中、今年も大会前からの企画、打合せをし、昨年と引き続き阪南エイドステーションとして盛り上げてもらいました。オリジナルメニュー、応援はランナーにとっても大事なものになっています。又、ゴール地点でのアンケート調査も工夫を加え、より参考になってきています。
 中でも大会DVDの作成は、昨年の反省を活かし1段上のものになっていて大変満足のいくものでした。特に今回の大会当日は、霧のかかる天候で、この大会名物の景色が全く見えない状況で大変心配しましたが、景色が見なくても充分クオリティの高いDVDの仕上がりになっていて、いい意味で期待を裏切られた作品になっています。
 年ごとに企画、実施、反省と続ける姿勢の素晴らしさ、成長を見ることができ、とても楽しみに思っています。阪南大の学生さんはこの姫ボタル・瀞川平トレイルランにとって欠かせない存在になってきています。

教員のコメント

流通学部
黒部 一道 准教授

 株式会社むらおか振興公社とは今年で4年目の連携活動となりました。主に夏のトレイルランと冬のかまくらレストランのお手伝いをさせていただいています。夏は涼しく、冬は雪がどっさり降る香美町ですが、それが観光資源としての魅力を作り出しているかと思います。先輩たちから良い噂を聞きつけ、年々参加学生が増えているのが香美町でのキャリアゼミ活動です。先輩学生が自分たちの経験を後輩たちに伝え、より良いものを作り出し、地域振興に興味を示す学生が増えているのは頼もしく感じます。
 来年度に向けて大会も、レストランの運営にしても常に新しい魅力を打ち出していく必要があります。良いものは踏襲し、改善すべきことは議論し、より良いものにしていく作業を香美町の方たちと今後も教育の一環として繋がって行けたらよいなと感じています。