キャリアゼミ活動の一環として今年から松原市高齢介護課と連携して行っているのが「まつばら健康体力プロジェクト」になります。今年の7月から始まり、9月、11月と計3回に渡って、65歳以上の市民を大学に招き、自身の体力や認知機能を測定することで現状を把握してもらい、これからどのように健康寿命を延ばしていけば良いか参加者にフィードバックを行っています。
 本プロジェクトでは2年のゼミ生が中心となって活動を支えており、測定の手法や意義を学習した上で参加者の対応を行っています。この活動は今年だけで終わるものではなく継続的に大学に来てもらうことで、研究室で一元管理された個人データを基に半年後、1年後に自分がどのように変化しているかを「見える化」することで、健康や体力の状態を把握し、生活習慣の見直しやモチベーションに繋げることを目的としています。参加者の体力や認知機能を縦断的に測定することで生活習慣との関連性を明らかにし、松原市で実施している健康増進活動や運動プログラムなどの改善や見直しにも繋げることも狙いの一つです。

 今回はこの活動を主体的に取り組んでくれた学生のレポートを掲載します。

田上 佳依

1.問題点

 3回の測定会を通じて思った問題点は計測が正しく行われているのか、正しい結果が取れているのか気になりました。毎回来ている学生は測定の仕方を理解していると思いますが、時々しか測定をしていない学生はしっかりと理解していないと感じました。もう一つはこの測定項目が何を調べるために行っているのか分かりにくい部分もあったため、事前に学習する必要があると思いました。2回目と3回目の測定会は参加者が10~20名だったので測定がしやすかったです。

2.改善点

 今後は全国平均や測定内容の説明を掲示していると参加者の方も自分の結果がどれくらいなのか知れるし、学生もコミュニケーションが取りやすいと思いました。また学生の参加人数がはっきりしていると先生も動きやすいと思いました、開眼片足立ちについては足を付いたのに、また再開している人やタイマーを見ていなくて正確な記録を取れていない参加者がいたため、担当者がしっかりと確認しておく必要があると思いました。

3.まとめ

 松原の方と全国平均の結果の違いを詳しく知りたいと思いました。私がトランポリンの指導をしているのでこれから高齢者の方にもトランポリンを普及していけたらいいなと思っています。また何か思い手伝い出来る事があればしたいと考えています。

牧野 大和

 高齢者の体力測定に三回参加しましたが、事前に聞いていた平均よりも高い数値が出る人ばかりで驚きました。市役所の人から聞いたのですが参加している高齢者の方は日頃から体を動かしたり、トレーニングをよくしている人たちでした。そのため数値の高さは納得したのですが、普段運動をしない人の体力測定もしたほうがいいように感じました。普段運動をしないと実際にどれくらい差が出るのかというものを比較で出したほうがトレーニングをしている人のモチベーションにもつながるし、トレーニングをしていない人も危機感を覚えてトレーニングをするようになると思います。
 数値の差を示すにしてもどこで取ったのか分からないものより、トレーニングの有無が松原市の中でどれだけ差を生み出すかを伝えるとわかりやすいと思います。したがって次回行うときは松原市のジムに通っている人たち以外の人にも来てもらえるようにして、トレーニングをしている人との比較をしてみると面白いと思います。