2023年8月31日、9月1日両日。流通学部基礎演習(ゼミ合宿)として池澤ゼミ2期生は広島県福山市のデニム生地産地企業を回りました(本年11月に大阪梅田の商業施設で福山デニムのアップサイクル雑貨の販売及びワークショップを実施するための産地見学を趣旨とします)。まず、天満屋福山店5階の福山市をはじめとするエリアの異業種のものづくりセレクトショップ「FUKUYAMA MONO SHOP」(山陽染工様)の店舗視察とブランド立ち上げの経緯の解説をいただき、その後、市役所へ移動。福山市産業振興課では、2016年よりはじまった備中備後ジャパンデニムプロジェクトについてお話をいただきました。午後からは、デニム生地の染色工程を担う老舗企業坂本デニム様にて独自の「エコ染色システム」の紹介や染色糸の屑を用いたミサンガづくりを行いました。また、製織工程を担う篠原テキスタイル様からは、一連の製織工程の現地視察と11月に向けた商材選定の打ち合わせ。ワークショップ実施のおのはなこ商店(岡山県井原市)様との打ち合わせを行ないました。備後圏域のデニム生地産地の歴史や奥深さ、またグローバルブランドなどが高品質な生地を求めて依頼に来ている昨今の状況などについて学生たちは学ぶことができました。

学生コメント

 池澤ゼミで広島県の福山に行き、デニムについて学びました。デニムの繊維を細かく見たりどのように作られているのか見たりなど普段経験できないことをさせていただきました。篠原テキスタイル様では、実際に私たちが11月に梅田の商業施設で販売しようと考えている商品企画について話し合いました。どのようなものが売れるのか、どのようにしたら手に取ってもらいやすいのかなど考えました。多くのデニムを販売できるよう福山で学んだことを活かします。
作田 美結菜


 初日は、天満屋様・福山市役所・坂本デニム様・篠原テキスタイル様を訪問しました。デニムを取り扱う雑貨等をたくさん見る事が出来たり、福山市のデニム産業の復興についてのお話を聞けたり、デニムの染色や製造方法を学びました。これまで、デニムについて詳しくなかったので、今回の福山ゼミ合宿を通して多くの事を学べ、貴重な経験が出来て良かったです。 
下村 栞菜
 
福山デニム産地企業巡りのゼミ合宿に行ってきました!
 
天満屋百貨店福山店5階の福山市を中心とするエリアのセレクトショップ「FUKUYAMA MONO SHOP」でデニム雑貨の品揃えを見学。
 
運営会社の山陽染工の戸板一平部長よりブランド立ち上げの経緯についてお話しいただきました。
 
福山市産業振興課は2016年から、産地としての福山を広報してきました。
 
坂本デニム(染色工程)にお邪魔し、独自のエコ染色システムについてご紹介いただきました。
 
経糸の糸くずを用いたミサンガづくりを行ないました。
 
坂本デニム役員の坂本磨耶様より、広島サミットで配布されたデニムバッグのご紹介がありました。
 
地元の絣(かすり)や綿の厚地織物用の糸染めをしてきた坂本デニムの環境意識の高さに感嘆しました。
 
篠原テキスタイル(製織工程)にお邪魔しました。
 
デニム生地を織る様子を詳しく教えて頂きました。
 
シャトルで緯糸を飛ばす仕組み。篠原由起様よりご説明がありました。
 
ワークショップで候補に挙がった商品群。どれも素敵です。
 
ワークショップのご指導は、おのはなこ様からいただきました。
 
11月に向けて実りある打ち合わせになりました。ありがとうございました。

参加学生一覧

牛島 敬介、 作田 美結菜、 下村 栞菜、 杉原 大樹、 杉村 暁洋、 高塚 星弥、 中上 元、 中澤 怜大、 柳本 怜音、 岩本 大輝、 三浦 由有、 上野 萌衣

教員のコメント

流通学部
池澤 威郎 准教授

 池澤ゼミ2期生はこれまで、岡山児島でのジーンズ産地における現地視察と福山デニム企業とのオンラインミーティングを実施して来ました。こうした予備調査の集大成である合宿の1日目を無事に終えることができました。児島と比較して知名度に課題がある中、世界的に見ても特筆される福山デニム生地産地の基本的な内容を知ることができました。また、BtoB産地企業(OEM企業)が小売(セレクトショップ)に進出したり、工法の変更やアップサイクル雑貨の開発によりSDGs施策に取り組んでいたり、積極的に新しい取り組みを行っていることが分かりました。ゼミ生たちは産地の雰囲気や、デニム生地を製造する環境を五感で体験することができました。