2023年6月13日、流通学部基礎演習として池澤ゼミ2期生は岡山県倉敷市の児島ジーンズストリートをはじめ、産地企業を視察・見学しました。午前中は倉敷美観地区で倉敷デニムストリートを見学した後、午後は児島へ移動して3つの団体・企業の視察を行い、関係者からお話をうかがいました。倉敷ファッションセンターでは30年に及ぶ繊維産地の動向やそれに対する支援。現状における人材・後継者育成の課題が投げかけられました。「桃太郎ジーンズ」で有名なジャパンブルー社では、80年代に作られた9台の自動織機を直しながら使用しヴィンテージのデニムを製造している工場のほか、リペアなど縫製工場を見学しました。1本30万円の藍染のジーンズについてもお話をうかがうことができました。また、児島ジーンズストリートではBIG JOHN社を訪れ、産地やインバウンドの状況をご教示いただいたほか、学生たちはジーンズのベルトループに自らボタンを打ち込むストラップ制作の実習を行ないました。学生たちは丸ごと1日、インディゴブルーのジーンズ・デニムを体感し、知識習得し、また製作体験をすることができました。

学生コメント

 ゼミのフィールドワークとして、岡山に行きました。岡山は全国的に有名なデニムの産地であり、興味深い話もたくさん聞けました。なかでもジャパンブルーさんの工場見学での織機は本当に迫力があり、圧倒されました。今回のフィールドワークでジーンズについての理解がより深まり素晴らしい経験になりました。
流通学部 中上 元


 ジーンズのことについて学ぶために、岡山県に行ってきました。倉敷市でデニムマンや金賞コロッケなどを食べ歩きした後、児島駅まで移動し、倉敷ファッションセンター、ジャパンブルー、BIGJOHN、児島ジーンズストリートを訪れました。ジャパンブルーでの訪問で40年前から使われているデニム専用の織り機を生で見させていただいたのですが、すごく迫力があり、見ていて楽しかったです。今回のゼミ活動で、デニム作りの大変さ、また、その歴史を知ることができ、デニムについてもっと学びたいなという新たな興味が生まれました。
流通学部 上野 萌衣
 
ゼミ生たちが児島駅に降り立つと、駅舎内はジーンズだらけの内装。
 
1993年発足の倉敷ファッションセンター。ジーンズソムリエ検定などを実施し、産地支援及び人材育成に取り組む。
 
倉敷ファッションセンターの川東正武様よりお話をいただく。
 
ジャパンブルー本社近隣の製織工場へ。製織工場内は機械の激しい音。

 
ジャパンブルー木村克也様より、緯糸を飛ばすシャトルのご説明がありました。

 
産地は商品を作る人材だけでなく、機械を補修する人材も大切。

 
ジーンズストリートの入り口にはBIG JOHNの大きなビルが目立つ。

 
BIG JOHN松田広樹様より、コロナ禍の実情やインバウンドの回復状況等について教えて頂きました。

 
ボタンをベルトループへはめ込むストラップ制作体験は盛り上がりました。

 
ジャパンブルーのカフェ(CAFÉ JAPAN BLUE GARDEN) で休憩。とにかくよく歩きました。

参加学生一覧

牛島 敬介、 四方 美裕、 作田 美結菜、 下村 栞菜、 杉原 大樹、 杉村 暁洋、 竹田 英烈、 中上 元、 中澤 怜大、 柳本 怜音、 岩本 大輝、 三浦 由有、 上野 萌衣

教員のコメント

流通学部
池澤 威郎 准教授

 池澤ゼミ2期生13名は事前にジーンズ3社の企業概要の調査や、製造工程の確認、事前の質問をもって視察に臨んだ。机上あるいはネット上の検索やリサーチとは異なり、地理的な条件や産地の歴史、また過去の和装など伝統産業からジーンズへどのように事業転換してきたのかなどの概略を肌で感じてつかむことができました。また、ヴィンテージのジーンズやデニム生地がどのような機械で織られ、縫われているのか。アメリカを範とするこの商材が、日本でどのように産業化されたのか、を身近に理解することができました。そのほか、美観地区やジーンズストリートの散策なども、フィールド調査に花を添えることとなりました。