流通学部 平山研究室3回生「ジーンズ探究班 」、ジーンズの聖地児島で歴史とブランド戦略を探究する!

 流通学部平山ゼミ3回生「ジーンズ探求班」9名は、6月13日に岡山県倉敷市児島を訪問し、ジーンズの歴史とブランド戦略に関わる調査研究をおこないました。
 この学年の平山キャリアゼミは2回生から神戸ファッション美術館見学研修(入門編)、コロッケ…と神戸水野家 株式会社水野商店水野和哉代表取締役社長講演会、ホテル阪急インターナショナルおよびザ・リッツ・カールトン大阪見学、香りの魅力を知るために調香士であるLLP香りデザイン協会三澤朱実代表及びあわじ島の香司 株式会社大発 下村暢作代表取締役社長の講義を通して、日本の誇るべきものについて、さまざまな角度から学んできました。これはひとえに、社会人基礎力の一つとして謳われている、「前に踏み出す力」(主体性・働きかけ力・実行力)を養成するためのものです。
 3回生ではこの「前に踏み出す力」に加え、さらに「考え抜く力」(課題発見力・計画力・創造力)と「チームで働く力」(発信力・傾聴力・柔軟性・情況把握力・規律性・ストレスコントロール力)を錬成することになります。

概要

 国産ジーンズ発祥の地、児島。今回訪問したベティスミスは国内初のウィメンズ・ジーンズのメーカーとして1962年誕生。2002年には、ジーンズの残り布を再利用した小物のブランド「エコ・ベティ」を創造するなど、環境に配慮したものづくりにも重点を置いている。
 加えて、社会貢献という意味では地域の産業に密着した自らの資産を活用した「ジーンズ・ミュージアム」を開館。地元の小中高生を始め、日本全国からの来館者を呼び込むなど、地域貢献にも誠心誠意取り組んでいる。このように、同社は半世紀に亘り、ジーンズ業界に新しいブランドの価値を提示しつづけてきている。ここに、同社の存在価値があると考えられる。  
 ミッションとしても、「日本のジーンズ文化の創造」としており、次の時代においても積極的に新しい価値観を創出していこうとする、そうした姿勢の根本となるブランド価値およびブランド戦略のあり方について、参加学生はそれぞれの立場から研究を深めることになった。
 また、ジーンズストリートにおける店舗ごとのブランド・コンセプトの調査も含め、集客力という意味での「ジーンズ・バス」の運行状況、JR児島駅の案内窓口、地元商店街やショッピングセンターの状況、関連する公共施設などについても、関西方面から来る学生目線から考えながらの調査となった。
 他にも、藍布屋藍畑は本藍染め専門の工房であり、ここでは、今では貴重となった天然藍を使う、「灰汁(あく)建て」という昔ながらの手法で建てられた藍を使用した「本藍手染め」を体験した。

謝辞

 株式会社ベティスミス取締役開発部長 大島健吾様には毎回ジーンズの根幹にかかわる生産管理や生産ラインの重要性についてお話いただき、また最近のジーンズのブランド戦略についても貴重な情報をいただきました。いつもながらのご厚情に対し、心から感謝申し上げる次第です。また、藍染めの実践研修では藍布屋藍畑 三宅様には丁寧なご指導をいただきました。記して謝意を申し上げます。

 本研究は阪南大学キャリアゼミ活動の一環として、活動しています。