活動テーマ:歴史的視点から現在のファッションビジネスを考える
産学連携先:神戸ファッション美術館
 

 流通学部ブランド・マーケティングコースの安城ゼミは、「ファッション産業とファッションデザインの歴史をしっかり学んだ上で、現在のことを考える」という目的を掲げ、研究活動を行っています。

 2019年5月28日(火)、安城ゼミ2年次生13名は、大村ゼミ・平山ゼミと合同で、ファッションに特化した展示で知られる六甲アイランドの神戸ファッション美術館を訪れました。

 最初に見学したのは「5つの時代衣装展」。18世紀から19世紀のヨーロッパの華麗な衣装の数々が「ロココ」「エンパイア」「クリノリン」「バスル」「アール・ヌーヴォー」という5つのスタイルに分けて展示されていました。ゼミ生は、事前学習として、それぞれのスタイルの特徴を調べていきましたが、やはり百聞は一見に如かず。衣装の実物を目の当たりにすることで、西洋服飾史への理解が一気に深まったようです。
 「5つの時代衣装展」に関する同美術館学芸員の浜田久仁雄氏のギャラリートークからは、この展覧会のマネキンを一体一体手がけたご苦労が伝わってきました。このマネキン、なんと、各時代の女性の体型をリアルに再現したものであるとのこと。衣装の展示で有名なロンドンのV&A(ヴィクトリア・アンド・アルバート)博物館でもここまではやっていないそうです。浜田氏の仕事にかける情熱に一同感銘を受けました。
 さらに、故・ダイアナ妃のドレスも手がけたオートクチュール(高級注文服)のデザイナーである鳥丸軍雪のドレス展(「鳥丸軍雪展」)、一般公開していない貴重な衣装や生地のコレクションを収めたファッション資料室、ファッション関連書籍約1万冊(ファッション以外のテーマの本も含めると約4万4000冊)を所蔵するライブラリーなどを見学し、夕方からは、恒例のイタリアンレストランでの懇親会が始まりました。

 現在、安城ゼミでは、この見学会で学んだことを踏まえて資料調査を行い、各自で設定したテーマに関するプレゼンテーションを行っています。

学生活動状況報告

 美術館に行くにあたって、「マリー・アントワネット」の映画等を見て、それぞれの時代のスタイルを勉強していましたが、実際に見たドレスや小物のインパクトは大きく、画面ごしに見るのとは全く別のものに感じました。中でも、ボリュームのあるロココ・スタイルのドレスは現在の洋服とは違った存在感があり、最も印象に残りました。
 当時は、注文服が主流で、お金を持っている貴族階級の人々が1着何百万円もするドレスを仕立てていましたが、現在では既製服が主流になり、誰もがより安い商品を求めて大量生産した結果、在庫の廃棄問題につながっています。
 お金はかかりますが、1着1着その人に合うように仕立てていた時代の方が問題が少なかったのではないかと感じました。
流通学部 2年生 山本 翔

ゼミ集合写真

参加学生一覧

馬詰 怜那、佐竹 捺美、姫野 光太郎、伊藤 大志、木村 涼太郎、坂上 拓真、菅根 野愛、垂口 蒼太、寺岡 晴哉、松平 凱斗、南野 嶺、宮武 美怜、山本 翔