2023年10月5日(木)のスポーツビジネス論の授業に、FC.AWJ COO(最高執行責任者)の三上昴さんにご登壇いただきました。FC.AWJは関西社会人サッカーリーグ2部(J1リーグを頂点とした日本サッカーのカテゴリーで6部リーグ相当)に参戦するチームで、今シーズンは優勝を飾り来シーズンから1部リーグへの昇格を決めています。淡路島に位置するこのクラブで最年少Jリーグ代表取締役社長を務めた三上さんは何を目指すのか。三上さんは学生時代にプロサッカー選手を目指しましたが、実際には20代の多くの時間を外資系金融マンとして世界を股に駆け巡ってきました。そして再びサッカー界に戻り、辿り着いたのが淡路島でした。日本のサッカー界を中心としてスポーツビジネスについて概観しつつ、FC.AWJの取り組みについてご紹介いただきました。
  • サッカー界、金融界のトップを走ってきた

  • 今でもJリーグ最年少社長の記録は破られず(当時31歳)

日本サッカー界の課題を指摘しつつ、FC.AWJの独自性を説明
  • 蒼開高校(淡路島)出身の学生と。これからもFC.AWJの取り組みに目が離せない

学生コメント

愛甲 大介さん
私がこの講義を受けて印象に残ったことは勝つ以上の価値です。私は今までのことを振り返ると勝ちばかりにこだわって来た気がします。もちろん勝ちも大切だと思いますが、自分はそれ以外の価値に全く目をむけられていないと気づかされました。さらに、本講義で学んだことはプロになるためにはその競技をやるだけではお金は稼げないということです。大会などのチケット収入はクラブ全体収入のおよそ10%しかなく、それ以外のスポンサーなどの収入が大切なはずです。三上さんの淡路島を発展させていきたいという地元愛を非常に強く感じました。


渡邊 建太さん
三上さんは、筑波のサッカー部を経て証券会社に入り、大学時代とは違い、東京という大都市の中で環境が大きく変わり、お金の面であったり、住む場所が豪華なところになったりして、他の人から見れば羨ましがられる環境だったけど実際は、自分自身が本当に幸せなのか、心の幸せがなくなっているというのがとても印象に残りました。他人からどんないい風に見られていても自分が幸せじゃないと仕事でのやりがいがなくなり、後悔すると思いました。なので、三上さんの人生の歩みはとても参考になりました。
三上さんは自分の気持ちに正直になって行動しているなと思いました。しっかりと自分の軸や考え方がしっかりしていて、行動出来る力があるのはとても尊敬しました。自分の気持ちに正直になって行動するのはとても大事だと学びました。


山本 さや香さん
仕事をする上で、自分自身のやりたいことをすることが一番の幸せだと仰っており、私も自分の中で一番優先することを見つけるべきだと感じました。ただ楽な生活であっても、仕事のやりがいを感じなくなり仕事を辞めたということに私はかっこいい生き方だと思いました。三上さんの現在の仕事では、地方のスポーツを振興するために指導者を送ったり、イベントを企画したりなどをしていると知り、私も人のためになるような仕事をしたいと思いました。最後の動画ではAWJの魅力が詰まっていて、スポーツ業界の就職もいいなと感じるようなもので素晴らしかったです。
 

教員コメント

 三上さんが大学4年生で試合に出ていた時の審判員が私でした。三上さんの印象は圧倒的なキャプテンシーと勝利への飽くなき執念でした。あの時の周りを巻き込む力とサッカーへの情熱は衰えていない、むしろさらに燃え盛っていると感じる今日の講義でした。三上さんのキャリアを辿り、学生諸君は「自分は何がしたいのか、何が自分にとっての幸せなのか」を考えるきかっけになったことでしょう。情熱を燃やすもの「スポーツ」と愛する土地「淡路島」で躍動する三上さんの姿に、スポーツビジネスのおもしろさを垣間見ることができたのではないでしょうか。
 授業の枠を飛び越えて、これからもいろんな形でのお付き合いをよろしくお願いいたします。ありがとうございました。