活動の目的及び取り組む課題

 企業のマーケティング活動では、新聞広告などのプリントメディア、テレビなどのマスメディア、WEBなどのネットワークメディアを組み合わせて効果的な情報提供を行うクロスメディアマーケティングが主流になっている。詳細な情報やリアルタイム性のある情報の整理、発信はWEBやビデオなどのビジュアルコンテンツによってなされる。このようなビジュアルコンテンツを用いて企業や特定の製品のマーケティング活動を実践するためには、企業や製品のコンセプトや訴求点の洗い出しが重要な課題になる。このような取扱い対象のコンセプトや訴求点を精査できる能力はビジネスマンにとって重要な能力である。本プロジェクトでは、企業の製品に対してビデオおよびWEBでプロモーションを行うために、他社同等製品との比較し、製品コンセプトや訴求点の探究を行う。その調査結果をもとに、製品の訴求点をWEBとビデオのビジュアルコンテンツに表現する。

活動内容

 企業プロモーション活動を当初の予定としていたが、連携企業から太陽光発電遠隔監視装置についてのプロモーション実施の提案があり、製品プロモーションを具体的課題として取り組んだ。太陽光発電遠隔監視装置Solar-Rpiは、太陽光発電システムの詳細なモニターが遠隔でできる装置である。太陽光発電遠隔監視装置の類似品は多種販売されているが、汎用のコンピュータ(Rasubbery-pi)を搭載したシステムになっており、他製品に比較して多機能な製品である。この製品を訴求するビジュアルコンテンツ制作に取り組んだ。そのために連携企業からのヒヤリング、現場視察、他製品との比較調査、調査を踏まえた訴求点の整理、訴求点を表現するビジュアルコンテンツの制作を実践的に行った。ビジュアルコンテンツ制作の際には、WEB制作企業のディレクターからの助言を得ながらプロジェクトを進めた。

2016年度活動の成果を連携企業に提供し、2017年4月に以下の連携企業サイトでアップされました。

http://luna-nexus.com/rpi/

代表学生の感想

 今回私達は電子機器の製造、販売をしている企業 株式会社ルナネクサス様と連携して、その企業の製品の太陽光発電遠隔監視システム「Solar- RPi」のWEBページとプロモーションビデオからなるビジュアルコンテンツによるプロモーション活動を行いました。活動では企業と私達で何度もミーティングを重ね、製品の訴求点の洗い出し、そしてそれをどうビジュアルコンテンツに落とし込むかという事をメインに取り組みました。ビジュアルコンテンツ化する際、製品の魅力が最大限伝わるような表現方法を考えるのは大変でした。言葉ではなく、ビジュアル表現するためには、見る側のイメージを想像しなくてはならず、また、ビジュアル表現を制作することが容易ではありませんでした。チーム一丸となってアイデアを出し合った結果、良い物を作りあげる事が出来たのではないかと感じています。こういった活動は初めての体験でありましたので、悩む事も多々ありましたが、企業の方を相手にする責任と重圧は私達の良い経験になったと思います。この経験を糧に、就職活動も頑張って行きたいと感じています。

経営情報学部 3年生 江川 高徳

参加学生一覧

小椋 雅俊、片岡 郁哉、高田 健太郎、津田 健登、植野 雄斗、江川 高徳、木村 和加奈、澤村 春輝、安田 瞭一

連携団体担当者からのコメント

株式会社 ルナネクサス 取締役 藤戸 肇 氏

 弊社も今回の阪南大学とのプロジェクトは初めての産学連携となり、手探りな状態でのスタートとなりました。最初は学生や弊社の社員も戸惑いがありましたが、進めて行く内にお互いの溝が少しづつ埋まって行った様に思います。最終的にはお互いに意思疎通が出来る様になった結果、成果も予想以上のものが完成したと感じております。今後もこれをきっかけとして、阪南大学との交流を深めていける事を期待しています。

教員のコメント

経営情報学部 三好 哲也 教授

 どのような分野で就業するとしても、顧客、同僚を含めたコミュニティの中で働くことになります。そのような集団の中で活動するためには、主体的に行動できる能力と他者との協調の中で行動できる能力を併せ持つ必要があります。そのためには、十分なコミュニケーション力が必要になります。
 本プロジェクトでは、製品をビジュアルコンテンツで訴求する課題に取り組みましたが、これを具体的に進めるためには、協力企業担当者の意見を十分把握しそれをWEBやビデオなどのビジュアルコンテンツに集約しなければなりません。これらのビジュアルコンテンツを協力企業担当者に評価してもらうまで、チームの中で意見のまとめとデザインの見直しを繰返す活動を行いました。このプロジェクト活動に参加した学生は、活動の中でコミュニケーション力や行動力の意味を理解できたと思いますので、今後の社会人の基礎としてほしいと考えています。

活動日程

年間通しての活動
2016年 6月30日  連携企業に訪問し趣旨説明        於:ルナネクサス
2016年 7月 6日  広告企業代表によるビジュアルデザインによるプロモーションの方法についての講義          於:阪南大学
             講師:シープラス 原氏によるビジュアルデザイン
2016年 7月13日  第1回 連携会議(キックオフミーティング) 於:阪南大学
             連携内容の確認,製品プロモーションのビデオおよびWEBの作成
             対象製品の紹介
2016年 8月22日  第2回 連携会議             於:ルナネクサス
             対象商品の訴求点についてのヒヤリング
2016年 9月16日  商品のビジュアルによるプロモーション方法  於:阪南大学
             講師:シープラス 原氏によるビジュアルデザイン
2016年10月 5日  第3回 連携会議           於:阪南大学
             対象商品のWEBおよびビデオ原案を提示し、構成内容についての意見交換
2016年11月 4日  現地視察
             加古川発電所、夢前発電所見学、    
2016年11月16日  第4回 連携会議              於:ルナネクサス
             学生による連携企業への対象商品の訴求点の発表
             訴求点の意見交換
2016年11月30日  ビジュアルコンテンツ作成とプロデザイナーによるチュートリアル
             講師:シープラス 原氏によるビジュアルデザイン
2016年12月07日  ビジュアルコンテンツ作成とプロデザイナーによるチュートリアル
             講師:シープラス 原氏によるビジュアルデザイン
2016年12月28日  臨時ミーティング 木村、安田、植野
2017年 1月 5日   臨時ミーティング 木村、澤村、安田
2017年 1月10日  臨時ミーティング 江川、津田、片岡、高田
2017年 1月11日 プロデザイナーによるチュートリアル
             講師:シープラス 原氏によるビジュアルデザイン
2017年 1月16日  仮公開
2017年 1月18日  第5回 連携会議              於:阪南大学
             プロモーションビデオ,WEBの原案提示
2017年 2月15日  第6回 連携会議     於:ルナネクサス
             最終案の提示
2017年 3月    作成したWEBコンテンツのルナネクサス社への移設作業

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