活動の目的及び取り組む課題

 企業から販売データなどの企業データの提供を受け、その整理分析を行う。さらに、それに基づいた在庫分析を行う。加えて、在庫分析以外にも、実際に企業において、どのような解決すべき、あるいは改善可能な課題があるかを探り、もしあればその改善策、解決方法を分析検討する。最後に、これらの分析結果を、報告書あるいはプレゼンテーションの形で当該企業に還元する。

活動内容

① 連携先であるケーキ工房フローレンス様から、商品の販売データなどの企業データの提供を受け、その整理分析を行った。またその説明と交渉のため及び店の様子を見るために教員と学生代表が本店(あびこ店)を訪問した。
② ケーキの試食会を開いてアンケートを行い、それを集計して分析した。試食の場所として、大学そばの喫茶店ビーボを利用した。試食者として、青木(博)ゼミ(3年次生)以外にも、経済学部企画委員から3名と他学部から2名を招いた。
また試食するケーキを選ぶために、教員と学生2名で事前に本店を訪問して実物を見に行った。
③ フローレンスの代表である村嶋氏を阪南大学の教室に招いて、分析内容の中間報告(プレゼン)を行った。5チームに分かれてプレゼンを行った。プレゼンした内容は、ABC分析、時間帯別の売上分析、今後考えられる分析、試食アンケートの分析、以上をまとめた概要である。
④ 上記の販売のデータ分析とアンケート集計の分析結果を報告書にまとめた。それを、本店まで持参して提出した。

 大変お忙しい中、ケーキ工房フローレンス代表の村嶋章宏様の多大な協力を得ることができ、以上のようなキャリアゼミ活動内容を行うことができた。大変感謝している。

代表学生の感想

 2016年10月から2017年2月にかけて、大阪府内に3店舗を構えるケーキ工房フローレンス様の協力の下、キャリアゼミ活動を行いました。ゼミ学生が率先して、あびこ本店の視察や、試食会の企画・司会進行、実際のPOSデータの分析など行いました。最終目標は「ケーキ工房フローレンスの経営戦略の一助となる発見を提示すること」でしたが、なかなか実際には有用な分析結果を得ることは難しかったです。特に、机上で学んだことと、実際に体験して分かることには違いがありました。
 たとえば、売上高分析についてです。売上高分析と一口に言っても、ケーキ屋さんの場合、夏場の7月とクリスマス商戦真っ只中の12月では、そもそも特徴が大きく違うので、分けて分析する必要があります。実際、今回は時期ごとの分析は行えず、年間の売上高についてのみ分析しましたが、そこからわかる特徴には限界がありました。
 次回の分析においては、いきなり分析から入るのではなく、グループワークなどを用いて「どのような項目から分析していけば効率的か」というような認識を全体で共有してから活動に取り組みたいです。

経済学部 3年 峠 祐太

参加学生一覧

今村 隆起、大谷 祐亮、大塚 雅也、大野 友也、片岡 拓哉、北山 慎也、佐々木 歩実、田本 優一、峠 祐太、徳山 有斗、仲井 郁也、西川 航平、森本 健太、山田 理暉

連携団体担当者からのコメント

ケーキ工房 フローレンス 村嶋 章宏氏

 まず、今日、このような研究をしてもらうことができ、青木教授、学生の皆さん、本当にありがとうございました。結果を受け、データを数字やグラフで見ることがとても、参考になりました。
 また今、現在、フローレンスのお客様の年齢層は30代〜50代で主ですが、若い学生さんの視点を見ることができました。
 洋菓子屋がこれからの未来をどのように生き抜いていくか、ということ、またこの業界は手仕事や感覚・コツといった部分が仕事に含まれます。それを「見える化」するためにも、今日のデータが役立つと思いました。
 またこのような機会がございましたら、是非よろしくお願いします。

教員のコメント

経済学部 青木 博明 教授

 今回、ケーキ工房フローレンス代表の村嶋章宏様よりデータを頂戴し大変助かりました。ゼミ生達のデータ分析、報告書作成、プレゼン能力の向上に大いに役立ちました。さらに踏み込んだフローレンス様とのやりとり、分析を考えていましたが、こちらの準備不足もあり、その点はまだ十分とはいえません。
 村嶋様は地域の活動や振興にも大変積極的な方で、今後とも連携の機会をさぐっていきたいと考えています。

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