2015年度の杉田ゼミでは、昨年12月に花王(株)和歌山工場へ工場見学に行って以来、約1年間にわたって花王のマーケティング活動について研究を行ってきました。

 この1年間に、杉田ゼミは4回、外部に研究発表を行う機会がありました。最初は学内での流通学部ゼミナール大会です。次に、偶然同じ花王を研究していた立命館大学経営学部金森ゼミと合同研究発表会を開催しました。これは、後述する七大学合同ゼミ合宿・研究報告会の準備作業も兼ねていました。
 ここまでの研究発表でコメンターの方からいただいたコメントに、もっと花王製品を学生自身が使い込んだ上で販売促進策を考えるべきだ、というものがありました。杉田ゼミとしては、夏休み前に大学生もターゲットに入っている花王製品を購入した上で実際に夏休み中に使い込み、各々が使用レポートを作成した上で同志社大学や明治大学、慶応大学などが参加する七大学合同ゼミ合宿・研究報告会に参加しました。

 この七大学合同ゼミ合宿・研究報告会では、学生の方々から多くの率直なコメントを頂きました。その多くは、我々の販売促進策は主観的な思い込みに基づいたもので客観性に欠ける、というものでした。
 杉田ゼミではこれらのコメントを踏まえ、SNSを活用したイベント連動型のアイディア(「母の日にリセッシュを」「就職活動お助けブース」など)の具体化を進めると共に、これらが果たしてSNSを通じて拡散していくのかについて計5回のアンケート調査を行いました。
 販売促進の具体的なアイディアの提示と、それが客観的に効果があるかどうかを検証したアンケート調査結果をまとめ、昨年12月に花王(株)デジタルマーケティングセンターへ研究発表を行いました。当日はリセッシュやヘルシア、リーゼといった杉田ゼミの面々が夏休み以来使用レポートの対象としていた商品の開発担当者の方々もデジタルマーケティングセンターの方々と一緒に参加してくださり、学生達は非常に緊張したようでしたが、学生ならではの率直な使用レポートと販売促進のアイディア、そのアイディアがどの程度の効果が得られるかを示唆するアンケート結果を発表しました。

参加学生一覧

足立慧祐、市田和基、内海景勝、小村翔、北内菜茄、木原大輔、澤井伽奈、鷲見玲海、高橋空知、高山瑞生、田中綾佳、常本真美、鶴西紘也、中田健太、堀越礼花

学生の感想

流通学部 高橋 空知

 今回の花王でのプレゼン発表は私たちにとって貴重な体験になりました。発表中に聞き苦しいところもあったと思います。この経験を生かし改善してより良いプレゼンをできるよう努力していきます。
 使い勝手レポートの感想を読ませていただきました。ご意見をいただいた、「競争にはない機能の良さをどうやって伝えるか」という点、「誰ならその価値を受容してくれるか」という点、これらについて今後深く追及してみます。リセッシュは本当に汗のニオイを消臭することに優れているので、ここを学生さんに知ってもらえるアイデアを考えてみます。
 SNSを活用した販売促進のところでは学生が使うのではなく、渡された母親または父親の方だったので、今度は学生が使う側になる方法を考えます。

教員のコメント

流通学部 杉田 宗聴 准教授

 今年度のキャリアゼミでは、学生にとって必ずしも関心が高いわけではない日用品メーカーを扱うことで果たして最後まで興味関心を惹きつけ続けることができるのかどうか、正直心配なところがありました。
 最初の頃は、「先生に言われたから」という態度で取り組んでいた学生達も、流通学部ゼミナール大会や七大学合同ゼミ合宿・研究報告会などで発表を行い、そこで様々なコメントを受けることで、時には落ち込み、時には歓び、最終的にさらに良いプレゼンテーションを作成しようという意欲に結びつけてくれました。
 今年度の学生達が上述した成長を成し遂げた要因として、①多くの対外的な発表の機会をつくったこと、②実際に販売促進の対象となる商品に触れさせ、愛着心と当事者意識を持たせたこと、が大きかったと思います。
 キャリアゼミ活動の成功には、特に自分たちが取り組む企業や商品についてより身近に感じてもらい、当事者意識を深めることができるかどうかが大きな影響を与えると強く感じました。