その夢を多角的にサポートする支援制度が阪南大学には整っています。
世界の空で活躍したい。そんな目標を抱くみなさんをしっかりサポートする阪南大学。
夢の翼を羽ばたかせた学生たちの体験を通して「エアラインへの道」をご紹介します。
エアライン講座があると知り阪南大学に進学
金 美香 さん
Kim Mihyang
神戸朝鮮高級学校 出身
- 2010年4月
- 阪南大学 国際観光学部 入学
- 2013年5月
- ANAにCAとして内定
——— 高校時代から観光関連の仕事に興味をもち、CAを志望していた金さん。大学探しもCAへの就職を念頭に置いて決めました。。
金:進路情報を集めているときに、WEBサイトで阪南大学を知ったのですが、“西日本で初めての国際観光学部”と言うフレーズに惹かれました。CAになるなら専門のスクールに通った方がいいと聞いていたこともあり、エアラインスクールを開講している阪南大学に決めたのです。
入学早々、大谷先生が授業で、「CAにあこがれる人は多いけれど、非常にハードワークです」ときっぱり言われたんです。厳しい言葉でした。後になって、先生は甘い気持ちでCAを目指す学生に釘をさすため、そういうことを言われたのだと気付いたのですが……。だからといって、大谷先生の言葉でCAへの決意が変わることはありませんでした。でも、国際観光学部の授業を受けているうちに、一端CA以外の仕事にも視野を広げてみようと思うようになったのです。
人に喜んでもらえる仕事をしたい
金:夏休みに韓国のインターン・コンチネンタルホテルで1ヶ月働きました。トレイニー(訓練生)という身分で案内をさせていただいたのですが、そんなことはお客様には関係ありません。どんどん質問される。プロとしてみてくださっているんだ、と実感しました。
日本から来られた女性グループに、観光スポットへの行き方を訊かれたことがありました。口頭で説明するより早いと思い、希望の場所やアクセス方法を書き込んだ地図を作ってあげたんです。すると、とても喜んでくださった。観光から戻ってこられて、「これ、あなたにお礼よ」とチョコレートまでいただきました。スタッフとして当然のことをしたまでですが、ここまで喜んでいただけるのか、と感激しました。この体験で、私は人に喜んでいただく仕事が好きなのだと思いを新たにしたんです。
TOEIC問題集の反復学習でスコアを伸ばす
金:両親から「留学は全額免除でなければダメ」と言われていました。それで毎日、図書館にこもって猛勉強です。図書館にはTOEICの過去問題集が揃っているのですが、それを何度も解きました。普通は1冊終えると次に移ってしまうと思うのですが、私は1冊を5回は繰り返しました。反復することで叩き込んでいったのです。
おかげで、3年進級時のTOEICは560点に。ようやく留学できるようになりました。
留学先で3つのインターンシップに挑戦
金:大谷先生がよく「何ごとも経験を積むのがいちばん」と言われていました。その言葉を肝に銘じていたので、シアトルでも勉強だけではもったいない、働いてみたいと思うようになったんです。もちろん留学生ですから対価をいただく労働はできません。それで、無給のインターンシップを考え付いたのです。
自己紹介を兼ねたレジュメを作り、WEBサイトで調べて興味を持った15社に宛てて、「インターンシップをさせてください」と送ったんです。そのうち3社からOKとの返事をいただきました。
日系の新聞社。幼稚園のアシスタント。そして、コーヒーショップのバリスタです。
この3つを掛けもちしました。新聞社では、取材に同行して記事を書き、レポーターも体験させていただきました。月曜から土曜まで大学に通いながら、空いた時間に仕事を体験をする。もう目が回るような忙しさですが、私はスケジュール帳に空白があるのがイヤな性格なので楽しかったですね。
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【ワシントン大学】 ビジネスの授業でプレゼンテーションを行う
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【インターンシップ】 コーヒーショップでバリスタを体験
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【インターンシップ】 保育園でアシスタントを体験
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【インターンシップ】 日系新聞社ではレポーターにも挑戦
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【インターンシップ】 金さんが執筆した新聞記事
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ホストファミリーと一緒に
“あなたはいちばん悪い例です”
金:最初の授業で自己分析を行いました。私は早くもここで引っかかったんです。「これまでにいちばんがんばったこと」というテーマで自己PRを文章にしていくのですが、私は小中高とバスケット部で活動したことを書きました。すると、先生から「典型的な悪い例です」と返されたのです。
先生いわく、結論から話すこと。マイナスの話は要らない。現在も継続していることを挙げなさい。考えてみればその通りです。短い時間で自己紹介をしなければいけないのに、過去の話を持ち出しても意味がない。私には留学先での体験もあるのに、それに気づいてなかった。自分というものを伝える難しさを実感しました。それで、インターンシップに挑戦したエピソードや、接客のアルバイトを2年間続けてきた話など交え、行動力やバイタリティを打ち出すようにしたのです。
スクールには各航空会社のこれまでの試験記録が揃っているので、そういった過去問題集を見て対策を立てました。これは役に立ちましたね。
エアラインスクールは一度入ればOKではなく、途中でTOEICの試験があります。既定のレベルに達しなければ、次のステップには進めません。最初は10人の受講生がいたのですが、最後まで残ったのは6人。授業はハードですが、それについて行かねば厳しいCAの試験には太刀打ちできないと思います。
合格の決め手は「大きなホタテ貝を食べてみたい」?
金さんは、ANA(全日本空輸株式会社:ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD)の試験に挑戦しました。
金:1次、3次、4次試験は、自分で言うのもナンですが完璧だったと思います。でも2次試験のグループ面接でヒヤリとしました。
グループ面接は、受験者4人・面接官2人で行われたのですが、3問目までは想定問答にあるような“王道の質問”でしたので、余裕をもって答えることができました。ところが、4問目で予想もしていなかった質問が!「乗務したら、どこへ行きたいですか?」と来たんです。
もうアドリブで答えるしかありません。私は海の幸が好きなので「北海道へ行って、てのひらのように大きなホタテ貝を食べたいです」と元気よく答えたんです(笑) それまで、まったく笑わなかった女性面接官が、ニッコリと笑った。そのこと自体は嬉しかったのですが、ホタテ貝を食べたい……なんて、もうダメかも……と弱気になりました。結局、なんとか2次試験も通過したのですが。
いま思えば、“人を楽しませたい、喜んでもらいたい”という気持ちが現れていて、それを評価してくれたのかもしれません。
最終面接は、東京の羽田空港で行われたのですが、面接会場のすぐ近くで飛行機が発着する。その風景にワクワクしました。あの飛行機に乗って自分も働きたいと強く思いました。
協調性の大切さを教えてくれた足立先生
金:ゼミの足立先生は、とても優しい方ですが、他の学生は誉めてくれるのに、私に対しては、最初からなぜか誉めることはありませんでした。私は目立ちたがり屋で、協調性がない人間だったと自分でも思うのですが、先生は早くからそういう性格を見抜いて、短所を直さなければCAにはなれないと言いたかった。それで、私を誉めなかったのだと思います。
3年生の時、先生から「あなたは人につっかかっていかなければ、どこを受験しても受かる」と言われました。他人に対する犠牲心や協調性がないと、CAとしてはやっていけません。4年生になり就職活動を始めてから、ようやく先生の言われる意味がわかるようになってきました。学生一人ひとりを見て、良いところは伸ばし、悪いところは直すように道を示してくださる。足立先生の支えは大きかったです。
試験勉強に関しては「学習支援室」にもお世話になりました。学習支援室は文字通り、勉強の相談に乗ってくれる場所ですが、どの先生も親身になってくださいます。書きあげた履歴書を見てアドバイスしてくれたり、面接の練習も惜しみなくやってくださいました。もちろん、受験科目の勉強も。皆さんが真剣に支えてくれたので、がんばれたのだと思います。
いろいろな世界を見たほうが良い結果につながる
金:これからCAを目指す皆さんには、まず目の前にある大学生活を大切にしてほしいです。毎日の生活が、自然と面接の言葉づかいや態度に出てしまいます。私もそうでしたが、CAを目指すからといって、最初からCA一本に絞って活動するよりも、いろいろな経験をし、たくさんの世界を見た方が、良い結果につながると思います。