ハッピースマイルに力で合格を手にしました エアライン合格体験記 国際観光学部 荻田優子さん

——— 非常に狭き門である航空業界への就職。
その夢を多角的にサポートする支援制度が阪南大学には整っています。
世界の空で活躍したい。そんな目標を抱くみなさんをしっかりサポートする阪南大学。
夢の翼を羽ばたかせた学生たちの体験を通して「エアラインへの道」をご紹介します。


ゼミの仲間が胴上げしてくれました

胴上げされる荻田さん

荻田:ANAからの内定通知は、5月24日にありました。その日は、ゼミ活動で淡路島へ向かっていたんです。ちょうど移動中のバスに電話が!
向こうに着いて、浜辺でゼミの仲間に「内定したよ」と報せました。すると、みんながいきなり胴上げしてくれました。うれしかったですね。

70歳CAとの出会いで、決意を固めた

荻田 優子 さん

Ogita Yuko

大阪府立枚方津田高等学校 出身

2010年4月
阪南大学 国際観光学部 入学
2013年5月
ANAにCAとして内定

—— 高校時代から観光業界に興味を持っていた荻田さん。将来はホテル業界への就職を希望していました。国際舞台で働くために留学も希望。留学制度の充実が阪南大学を選んだ大きな要因でした。

荻田さん

荻田:大学2年のときに、学内で「エアライン入門講座」が開講されていること知り受講してみました。そのときはCAになりたいという気持ちはなく、マナーや接客技術を身に付ければ将来役に立つ。そんな理由でした。でも、レッスンに通ううちに、だんだん航空業界への興味が湧いてきたのです。

2年生の8月から1年間、カナダのオカナガン大学に留学しました。その帰路に「出会い」があったんです。
利用したデルタ航空に年配の男性CAが搭乗していたのですが、近くの座席の方が年齢を訊くと、なんと70歳! でも、年齢を感じさせず、動きがスマートで紳士的。日本語がとてもお上手なんです。その姿がかっこよくて「CAっていいなあ」と憧れるようになりました。この出会いが、CAへの決意を固めてくれたと思います。

自己PRは、何を感じ、どう行動したかが大事

エアラインスクール風景

—— 留学から帰国した荻田さんは、3年生の11月から「阪南大学エアラインスクール」に通います。まずは「基礎力養成コース」でマナーや立ち居振る舞い、自己分析、スピーチなどを身に付けていきます。その後、1月から上位の「実力養成コース」に進み、本格的な就職活動に備えました。

荻田:エアラインスクールで、いちばん身に付いたと実感するのは、自己PRです。授業では、自分の強み・弱みを徹底的に分析します。それを文章化して、口頭でスラスラしゃべれるまでに磨きあげていきます。自己紹介文は10回以上も添削してもらいました。最初は「よく書けている」と誉めてくださいましたが、次第にハードルが上がり、添削される箇所が増え、どんどん大変になっていきました。
「学生時代にいちばんがんばったこと」として、留学先でのエピソードをあげました。留学先のオカナガン大学では、文化祭で留学生たちが自国の紹介をするイベントがあったのです。そこで、私は日本人留学生17名に声をかけ、AKB48の歌とダンスを披露。企画も振り付けもすべて私がやりました。大変だったけれど、カナダの人たちは、AKB48のようなパフォーマンスを見たことがなかったようで、大受け。とても喜んでくれました。

その出来事を文章にしたのですが、「気持ちが入ってない!」と言われたんです。事実を伝えることも重要だけど、そのときに“何を感じ、どう行動したのか”を表現することが肝心。それをドラマチックに伝えなさいと言われました。物事を表現することの難しさが、身に沁みてわかりました。
  • ロッキー山脈に出かけた荻田さん

  • オカナガン大学 International Education Weekでパフォーマンスを披露する荻田さんと日本人留学生

  • オカナガン大学でクラスメートと

洋画の字幕を活用して徹底的に英語をレッスン

———CAにとって、重要なのが英語の勉強。国際線で活躍するCAにとって英語は必須です。荻田さんも英語では苦戦。独自の勉強法で克服していきます。

荻田:2年生の夏、TOEICを受験したのですが、375点しか取れなかったんです。その頃は、まだCAを志望していなかったので、本格的にビジネス英語を勉強していませんでした。ですので、留学した当初はホストファミリーの日常会話もわからない状態。愕然としました。これじゃダメだ!と、まずは留学先で出される宿題を漏らすことなくやりました。

英語の勉強でよく使ったのが、映画のDVDです。英語字幕を見ながら和訳したり、反対に日本語字幕を表示しながら、英訳をしてみる。わからない単語が出てくれば、すぐに辞書で調べる。好きな映画を教材にして、徹底的に勉強していきました。私は文法が苦手なので、TOEICの受験前は集中的に文法をやる。そういうやり方で、1年間の留学終了時には、スコアも300点以上アップ。695点になりました。

キャッチフレーズは「ハッピースマイル」

荻田さん

——— 2012年4月。国内の航空会社を皮切りに、本格的な就職試験が始まります。
国内エアラインを志望する荻田さんは、4月、ANA(全日本空輸株式会社:ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD)にトライ。エントリーシートによる選考をパスして、1次試験に臨みました。

荻田:ANAの試験はとにかく緊張しました。待ち時間には他の受験生にしつこく話しかけ、緊張をほぐしたり、とにかくリラックスするようにと努めました。
採用試験は様々なステップを踏んでいくのですが、2次試験で少し失敗をしてしまったんです。面接官からの質問に対し、接客業であるCAにとっては最もダメだなと思う回答をしてしまいました…
試験後、スクールの先生に報告すると、「それは悪い回答の典型ね」とまで言われてしまいました。

そういう場面ももありましたが、なんとか最終面接まで進むことができたんです。私の強みは、とにかく明るくて好奇心旺盛なところ。面接の最後に「何か言い残したことがあれば…」と面接官の方が仰ると、「私の武器は“ハッピースマイル”です」と念押ししました。ここで、面接官が笑ってくれるんです。この“一手”が良かったのかもしれません。

ゼミの仲間・先輩・先生すべてが応援者

荻田さん

———面接の前後には、必ずゼミの指導教授である足立先生に電話をしていた荻田さん。足立ゼミは、これまで多数のCAや航空関連企業への合格者を輩出しているゼミ。応援のネットワークも強固です。

荻田:電話をすると、足立先生はどんな状況でも「大丈夫だから」と励ましてくれます。声を聞くと気持ちが落ち着きました。
最終面接の直前のことですが、私は身体検査に対して神経質になっていたこともあり、先生にお電話をしたとき、声を聞くなり号泣してしまったんです。先生は「とりあえず全力を出し切ってこい」と背中を押してくれました。精神的にとてもサポートしてくださいました。

ゼミの一学年上に、ANAに入社した先輩がいらっしゃるんですが、「SPI対策はしっかりした方が良い」「笑顔が大事」と、いつも細かいアドバイスをしてくださいました。エアラインスクールを受講していた仲間とは、SNSでグループを作って励まし合っていました。

他の職種もそうでしょうが、CAの就職活動というのは、本当に厳しいものがあります。CAの世界をご存じの先生や先輩、仲間がいなければ絶対に内定は無理だったと思います。ひとりでは太刀打ちできなかった。それが、就職活動してみての正直な感想です。