震災でめげたらあかん,何かやろうや(レポーター:松村嘉久)
2011年,東日本大震災とその後の福島原発事故と超円高の影響で,利用者の8割が外国人の新今宮TICは,4月初旬を過ぎてから暇な日々が続きました。夏休み期間の毎日運営のなかで,新今宮地域のグルメマップ作りを進める一方,何かもうひとつ,ゼミで取り組めないかと相談しました。2011年は12月に日本観光研究学会全国大会が阪南大学南キャンパスであり,その準備や学生ポスター発表が重なり超多忙な日々が到来すると予想されたため,ゼミ生たちが見つけてきた「キャンパスベンチャービジネスグランプリ大阪2011(以下,CVG大阪2011)」に狙いを絞りました。
松村ゼミが中心となり新今宮TICを運営し始めて,2012年1月末で3周年を迎えます。ゼミの基本方針は現場共育,現場でボランティアとして社会的実践を積み重ねることなので,新今宮TICの運営は非営利事業に徹しています。これからもこの基本方針は変わりません。しかし同時に,ゼミ生たちの就職活動状況を見ていると,観光を産業として育成する必要性も痛感しています。
松村ゼミが中心となり新今宮TICを運営し始めて,2012年1月末で3周年を迎えます。ゼミの基本方針は現場共育,現場でボランティアとして社会的実践を積み重ねることなので,新今宮TICの運営は非営利事業に徹しています。これからもこの基本方針は変わりません。しかし同時に,ゼミ生たちの就職活動状況を見ていると,観光を産業として育成する必要性も痛感しています。
外国人個人旅行者が集う新今宮地域は,日本のインバウンド観光の近未来の姿であり,新今宮TICはまさにその最前線です。だから,そこでの活動経験から,何か収益事業として育ちそうな芽を考えるのも大切なことです。
そこで,ゼミ生たちには新今宮TICの日々の活動経験のなかから,何かビジネスのチャンスになりそうなものがないのか,とにかく思いついたら各自がメモしておくよう指導しました。2011年後期のゼミが始まると,そうした思いつきを持ち寄り,ビジネスプランになりそうなものを洗い出し,二つのビジネスプランを練り上げました。
そのうちのひとつ「地域貢献を目指す国際ゲストハウスマネジメント構想」が今回,CVG大阪2011のビジネス部門で優秀賞をいただきました。ビジネスプランをまとめたメンバーは,小林志帆・小路望・高橋菜央・加藤宏実(以上3回生)・村上恵美(2回生),この5名から報告してもらいます。
そこで,ゼミ生たちには新今宮TICの日々の活動経験のなかから,何かビジネスのチャンスになりそうなものがないのか,とにかく思いついたら各自がメモしておくよう指導しました。2011年後期のゼミが始まると,そうした思いつきを持ち寄り,ビジネスプランになりそうなものを洗い出し,二つのビジネスプランを練り上げました。
そのうちのひとつ「地域貢献を目指す国際ゲストハウスマネジメント構想」が今回,CVG大阪2011のビジネス部門で優秀賞をいただきました。ビジネスプランをまとめたメンバーは,小林志帆・小路望・高橋菜央・加藤宏実(以上3回生)・村上恵美(2回生),この5名から報告してもらいます。
ゲストハウスでも経営するか?! (レポーター:小林志帆)
新今宮TICにはホテル中央グループの山田英範社長や西口宗宏OIG会長や松村先生らがよく来訪されます。みなさんが来られると,アホな雑談から深刻なお悩み相談,プライベートな話題から時事問題や地域の将来まで,学生スタッフとの会話が弾みます。そんなとりとめのない会話から発展して,これまで色々なアイディアが,浮かんでは消えていきました。
例えば…,夏休み,外国人向けのビアガーデンをホテルの屋上でしたら儲かるんとちゃうか…,新今宮TIC発で立ち飲み屋をめぐるツアーをしたら面白いんとちゃうか…など。
そんな話題のなかで「地域のゲストハウスのFIT収容能力が限界に近づいているのでは?」と真剣に話し合われたことがありました。地域でFIT対応しているゲストハウスは実質10軒少し,夏場のハイシーズンの新今宮TICの窓口では,外国人利用者から「ホテルがどこも満室で困っている。どこか泊まれるホテルがないか,探してください。」との相談が,かなりの頻度で持ちかけられます。もっとFIT対応できるゲストハウスが増えればいいのですが…。私たちのグループは,こうした地域の課題を解決できるようなビジネスが成り立たないのか,という観点から取り組むことになりました。
例えば…,夏休み,外国人向けのビアガーデンをホテルの屋上でしたら儲かるんとちゃうか…,新今宮TIC発で立ち飲み屋をめぐるツアーをしたら面白いんとちゃうか…など。
そんな話題のなかで「地域のゲストハウスのFIT収容能力が限界に近づいているのでは?」と真剣に話し合われたことがありました。地域でFIT対応しているゲストハウスは実質10軒少し,夏場のハイシーズンの新今宮TICの窓口では,外国人利用者から「ホテルがどこも満室で困っている。どこか泊まれるホテルがないか,探してください。」との相談が,かなりの頻度で持ちかけられます。もっとFIT対応できるゲストハウスが増えればいいのですが…。私たちのグループは,こうした地域の課題を解決できるようなビジネスが成り立たないのか,という観点から取り組むことになりました。
FIT対応するゲストハウスを増やすためには…,FITハイシーズンのフロントに,FIT対応できるスタッフがいればいい…,それなら学生ボランティアでもできそう…,そんな人材はどう育成すればいいのか…,どこかでお金儲けもしないといけない…,と悩んでいました。私たちの前に最初に立ちはだかったのは,FIT対応でき夏のハイシーズンだけフロントスタッフ入りしてくれるような,都合の良い人材をどこで育成すればいいのか,という壁でした(左写真:CVG大阪2011受賞者の記念撮影の様子,私たちは最前列をゲット)。
ゼミでビジネスプラン立案の現状報告をして,みんなから意見をもらいましたが,なかなか壁を乗り越えられるようなものは出てきません。きっかけは松村先生からのアドバイス,「あくまでもプランやから,とりあえずできるかできひんかはおいといて,大胆に考えなあかんのとちゃうか。FIT対応する人材も自分らで育成したら…。ゲストハウスでも経営するか? 」でした。
ゼミでビジネスプラン立案の現状報告をして,みんなから意見をもらいましたが,なかなか壁を乗り越えられるようなものは出てきません。きっかけは松村先生からのアドバイス,「あくまでもプランやから,とりあえずできるかできひんかはおいといて,大胆に考えなあかんのとちゃうか。FIT対応する人材も自分らで育成したら…。ゲストハウスでも経営するか? 」でした。
新今宮には廃業して放置されたゲストハウスがいくつかある…,後継者がいないところも多い…,そんなところの経営権を譲ってもらい,国際ゲストハウスに再生すればFIT対応できる…,そこで人材育成して夏休み限定で地域のゲストハウスへ無償で派遣すれば…,いっそのこと阪南大学国際観光学部の専門教育と連動させたら…,とそこからどんどんプランが膨らんでいきました(右写真:優秀賞の受賞風景,登壇している学生は全て阪南大学関係者)。
ゼミで作戦会議を重ねて,山田社長らにも相談してアドバイスをいただくと,課題は多いものの何とか実現できそうなプランに仕上がってきました。グループのみんなでゼミが終わってからも居残って,課題を解決する案を出し合いビジネスプランが深まるにつれ,「あくまでもプランやから…」と考えてきたのが,「もしかしたら実現するかも…実現したら,とても影響力のあるプランかも…」と思うようになりました。
大変だったのがCVG大阪2011への応募書類作成,松村先生が大きな壁でした。印象に残る先生の言葉は「あかん(大阪弁で「ダメ」の意味)」と「ちゃう(同じく「違う」の意味)」。ゼミの先輩方から聞いてはいましたが,ダメ出しの連続。結局,応募書類は締切当日,小路望が日刊工業新聞社まで持ち込み,何とか間に合いました。
ゼミで作戦会議を重ねて,山田社長らにも相談してアドバイスをいただくと,課題は多いものの何とか実現できそうなプランに仕上がってきました。グループのみんなでゼミが終わってからも居残って,課題を解決する案を出し合いビジネスプランが深まるにつれ,「あくまでもプランやから…」と考えてきたのが,「もしかしたら実現するかも…実現したら,とても影響力のあるプランかも…」と思うようになりました。
大変だったのがCVG大阪2011への応募書類作成,松村先生が大きな壁でした。印象に残る先生の言葉は「あかん(大阪弁で「ダメ」の意味)」と「ちゃう(同じく「違う」の意味)」。ゼミの先輩方から聞いてはいましたが,ダメ出しの連続。結局,応募書類は締切当日,小路望が日刊工業新聞社まで持ち込み,何とか間に合いました。
とにかく時間がない!!(レポーター:小路望)
CVG大阪2011の書類審査に通過したとの知らせは,2011年11月25日に小林志帆からゼミ連絡で回ってきました。松村ゼミから応募したもうひとつのビジネスプランは,残念ながら通過できなかったので,私たちがその分も頑張らなければ…と気合が入りました。ところが,11月末から12月初旬にかけての松村ゼミは,日本観光研究学会全国大会の準備も重なり超多忙,私たちメンバーも,とにかく時間の余裕がない状態でした。
小林志帆と私と高橋菜央は,学会の学生ポスターセッションで12月4日(日)に発表予定,加藤宏実はその学会運営を仕切る学生委員会の幹部でした。CVG大阪2011で行うプレゼンテーションの作成は,学会準備のため,全く手が付けられませんでした。
メンバー5名が集まりプレゼンテーション作成に向けた打合せをできたのは,学会当日の12月4日の午後,学生ポスターセッションの合間でした。プレゼンテーションの提出期限まで残り3日間,プレゼンの準備は全く進んでいない…どこから手をつけたらいいの…パニック状態で始まりました。
松村先生から「とりあえずPowerPointの絵コンテを練ったらええ」とのアドバイスをいただき,それに全力を尽くすことになりました。ところがメンバー5名全員にこだわりがあり,みんな頑固なため,「あっちがいい」「いや,こうした方がいい」と絵コンテ作成はなかなか進みません。
とにかく時間がないので,みんな必死で焦りました。朝イチで大学に集まり,授業のない時間は全てパソコン室にこもり,放課後もパソコン室に夜遅くまで居残り,ある程度仕上がれば松村先生からアドバイスをいただき,また作り直すという繰り返しでした。今にして思えばたったの3日間,頭を使いっぱなしの密度の濃い充実した時間でした。
私たちは普段から新今宮TICで活動していますが,地域の事情に詳しくない審査員に,わずか6分間のプレゼンで伝えるのはとても難しいことです。PowerPointを提出したら後戻りできない。プレゼン資料提出期限のギリギリまで,松村先生やゼミ生らの助けも借りて,PowerPointを作り込みました。
小林志帆と私と高橋菜央は,学会の学生ポスターセッションで12月4日(日)に発表予定,加藤宏実はその学会運営を仕切る学生委員会の幹部でした。CVG大阪2011で行うプレゼンテーションの作成は,学会準備のため,全く手が付けられませんでした。
メンバー5名が集まりプレゼンテーション作成に向けた打合せをできたのは,学会当日の12月4日の午後,学生ポスターセッションの合間でした。プレゼンテーションの提出期限まで残り3日間,プレゼンの準備は全く進んでいない…どこから手をつけたらいいの…パニック状態で始まりました。
松村先生から「とりあえずPowerPointの絵コンテを練ったらええ」とのアドバイスをいただき,それに全力を尽くすことになりました。ところがメンバー5名全員にこだわりがあり,みんな頑固なため,「あっちがいい」「いや,こうした方がいい」と絵コンテ作成はなかなか進みません。
とにかく時間がないので,みんな必死で焦りました。朝イチで大学に集まり,授業のない時間は全てパソコン室にこもり,放課後もパソコン室に夜遅くまで居残り,ある程度仕上がれば松村先生からアドバイスをいただき,また作り直すという繰り返しでした。今にして思えばたったの3日間,頭を使いっぱなしの密度の濃い充実した時間でした。
私たちは普段から新今宮TICで活動していますが,地域の事情に詳しくない審査員に,わずか6分間のプレゼンで伝えるのはとても難しいことです。PowerPointを提出したら後戻りできない。プレゼン資料提出期限のギリギリまで,松村先生やゼミ生らの助けも借りて,PowerPointを作り込みました。
やっぱり時間がない!!(レポーター:高橋菜央)
PowerPointを仕上げて提出したのが12月7日(水),審査員の前で第二次審査のプレゼンするのが12月9日(金),何とプレゼンの練習ができるのはわずか2日間。
やっぱり時間がない!!。松村先生からのアドバイスは,「どの応募者も条件は同じや,出来る限りのことをすればええ」でした。12月7日の授業の合間や放課後にみんなで集まり,とにかくPowerPointに沿って発表原稿を作成。しかし,発表練習の時間はなく解散。幸いなことに,12月8日(木)がゼミ日だったので,そこで初めて,仲間の前でプレゼンをお披露目することになりました。
プレゼンは代表者の小林志帆が,PowerPoint操作を私が担当し,用意した発表原稿をゼミで発表してみると,何と所要時間は12分少し。翌日9日のプレゼン本番で,私たちに与えられた発表時間はその半分以下のわずか6分間。「どうしょう…PowerPointは変えられへんし…」私たちは青ざめ頭を抱え,ゼミ生たちも言葉を失いました。
ところが,松村先生からは「ええ感じやん,悪ないで」と意外な反応。「PowerPointは紙芝居と一緒,見てわかることは言わんでもええねん。言い過ぎや。」と,私たちの用意した発表原稿から,伝えたいポイントを絞り込み,贅肉を徹底的にそぎ落とす作業が始まりました。
「こんなもんやろう。もう一回やって。」と松村先生からOKが出て,もう一度プレゼンしてみると,所要時間は6分くらいに縮まっていました。まさに松村マジック。
やっぱり時間がない!!。松村先生からのアドバイスは,「どの応募者も条件は同じや,出来る限りのことをすればええ」でした。12月7日の授業の合間や放課後にみんなで集まり,とにかくPowerPointに沿って発表原稿を作成。しかし,発表練習の時間はなく解散。幸いなことに,12月8日(木)がゼミ日だったので,そこで初めて,仲間の前でプレゼンをお披露目することになりました。
プレゼンは代表者の小林志帆が,PowerPoint操作を私が担当し,用意した発表原稿をゼミで発表してみると,何と所要時間は12分少し。翌日9日のプレゼン本番で,私たちに与えられた発表時間はその半分以下のわずか6分間。「どうしょう…PowerPointは変えられへんし…」私たちは青ざめ頭を抱え,ゼミ生たちも言葉を失いました。
ところが,松村先生からは「ええ感じやん,悪ないで」と意外な反応。「PowerPointは紙芝居と一緒,見てわかることは言わんでもええねん。言い過ぎや。」と,私たちの用意した発表原稿から,伝えたいポイントを絞り込み,贅肉を徹底的にそぎ落とす作業が始まりました。
「こんなもんやろう。もう一回やって。」と松村先生からOKが出て,もう一度プレゼンしてみると,所要時間は6分くらいに縮まっていました。まさに松村マジック。
その後はゼミ生たちから,気付いた問題点などを指摘してもらい,松村先生から「あとは練習するだけやな。」とのアドバイスを受け,ゼミは終わりました。ゼミが終わってからも,私たちはパソコン室にこもり,練習を重ねました。村上はどうしてもバイトの都合が付かなかったため,「本当にすいません…」と途中で抜けました。
3回生だけ居残りパソコン室で練習を重ねていると,19時過ぎに松村先生が来られて,「もうええやん,腹も減ったし,飯でも食いに行こうや。」とのお誘い。相談の結果,先抜けした村上のバイト先の焼鳥屋へ行くことになりました。私たちは内心,「プレゼン本番は明日なのに大丈夫か?」と不安でいっぱいでしたが,お腹も減っていたので行きました。焼鳥屋で食事をしながら,バイト中の村上も輪に加わり,松村先生から色々とアドバイスをいただきました。
3回生だけ居残りパソコン室で練習を重ねていると,19時過ぎに松村先生が来られて,「もうええやん,腹も減ったし,飯でも食いに行こうや。」とのお誘い。相談の結果,先抜けした村上のバイト先の焼鳥屋へ行くことになりました。私たちは内心,「プレゼン本番は明日なのに大丈夫か?」と不安でいっぱいでしたが,お腹も減っていたので行きました。焼鳥屋で食事をしながら,バイト中の村上も輪に加わり,松村先生から色々とアドバイスをいただきました。
あとはプレゼンするだけ(レポーター:加藤宏実)
2次審査でのプレゼンは,発表が6分,それに加え,審査委員との質疑応答が実に6分も予定されていました。そこで私たちは,発表を小林と高橋が担当して,小路と私と村上が質疑応答に備えるという作戦で,プレゼンに臨みました。プレゼン当日の9日,質疑応答での不安があったので,小路と私は早めに集合して打合せ。少し遅れて小林・高橋が合流,大学での2時間目の授業を終えて村上も駆けつけ全員集合。天満橋のOMMビル内のサンマルクカフェで,みんな揃って最後の打合せを行いました。もちろん全員スーツ姿です。
そこに教授会で来られない松村先生から,長文の応援メールがみんなの携帯に届きました。要約すると,ちゃんと準備できたから,「物怖じせず,堂々と自信を持って…」とのことでした。こういったメールは本当に嬉しいです。
私たちのプレゼンは14時45分から,その30分前から受付開始。14時にOMMビルから地図を手に私が先導しましたが,着いたのは日刊工業新聞社大阪支社の裏口。ここからは入れず,建物をぐるっと回って,プレゼン会場の4階にたどり着いたら,ちょうど受付時間の頃でした。プレゼン参加者の待合室はとても厳かな雰囲気が漂い,私たちは緊張でそわそわして声が大きくなり,小林から注意されるほどでした。ほどなく応援の昌山志保・坂田悠貴・井上咲季が,駆けつけてくれました。とても心強かった。あとはプレゼンするだけ…となりました。
そこに教授会で来られない松村先生から,長文の応援メールがみんなの携帯に届きました。要約すると,ちゃんと準備できたから,「物怖じせず,堂々と自信を持って…」とのことでした。こういったメールは本当に嬉しいです。
私たちのプレゼンは14時45分から,その30分前から受付開始。14時にOMMビルから地図を手に私が先導しましたが,着いたのは日刊工業新聞社大阪支社の裏口。ここからは入れず,建物をぐるっと回って,プレゼン会場の4階にたどり着いたら,ちょうど受付時間の頃でした。プレゼン参加者の待合室はとても厳かな雰囲気が漂い,私たちは緊張でそわそわして声が大きくなり,小林から注意されるほどでした。ほどなく応援の昌山志保・坂田悠貴・井上咲季が,駆けつけてくれました。とても心強かった。あとはプレゼンするだけ…となりました。
プレゼンはバッチリ,質疑応答も何とか乗り切る(レポーター:村上恵美)
待合室からプレゼン会場へ入ると,審査員の方々がずらりと並び,私たちのひとつ前のグループが発表していて,その質疑応答を見学できました。前のグループはプレゼン後に審査員から容赦のない鋭い質問をあび,苦戦していました。それを見て,緊張も高まりましたが,「準備できることはやったし,今さらどうすることもできないし…」との想いもありました。
小林・高橋のプレゼンは順調に進み,持ち時間の6分を少しオーバーして終わりました。練習の成果がちゃんと出ていて,前日のプレゼンとは見違える出来でした。プレゼンを聞かれていた審査員から,時折,笑いも誘っていました。松村ゼミのプレゼンでは,常にセンスの良い笑いを要求されますが,しっかりと実行されていました。
質疑応答に入ると,「なぜ10万泊が限界なのか?」とか,「どの国からの旅行者が多いの?」など,審査員から次々と質問が投げかけられました。小路・加藤の両先輩が質問に対応され,私はドキドキしながら見守りました。「起業したら稼働率はどのくらい?」との質問,その場では上手く答えられませんでした。後になって,こう答えればよかった,こう切り返せばよかった,と悔しい想いをしました。でも,質疑応答では,どんな質問が出そうかみんなで予想して,どう答えたらいいのか考えていたので,何とか乗り切れました。
全ての発表が終わり,日刊工業新聞社から外に出ると,緊張がほぐれ,疲れとともに不思議な達成感を感じました。決して完璧ではありませんが,やれるだけのことはやり,プレゼンも質疑応答も乗り切り,審査委員の先生方からの反応も悪くなかった…。おそらく心配されている松村先生に,プレゼン無事終了との報告メールを送り,確かな手ごたえを感じつつ,あっさりと解散しました(写真:2次審査終了後の記念撮影,村上は右から2人目)。
小林・高橋のプレゼンは順調に進み,持ち時間の6分を少しオーバーして終わりました。練習の成果がちゃんと出ていて,前日のプレゼンとは見違える出来でした。プレゼンを聞かれていた審査員から,時折,笑いも誘っていました。松村ゼミのプレゼンでは,常にセンスの良い笑いを要求されますが,しっかりと実行されていました。
質疑応答に入ると,「なぜ10万泊が限界なのか?」とか,「どの国からの旅行者が多いの?」など,審査員から次々と質問が投げかけられました。小路・加藤の両先輩が質問に対応され,私はドキドキしながら見守りました。「起業したら稼働率はどのくらい?」との質問,その場では上手く答えられませんでした。後になって,こう答えればよかった,こう切り返せばよかった,と悔しい想いをしました。でも,質疑応答では,どんな質問が出そうかみんなで予想して,どう答えたらいいのか考えていたので,何とか乗り切れました。
全ての発表が終わり,日刊工業新聞社から外に出ると,緊張がほぐれ,疲れとともに不思議な達成感を感じました。決して完璧ではありませんが,やれるだけのことはやり,プレゼンも質疑応答も乗り切り,審査委員の先生方からの反応も悪くなかった…。おそらく心配されている松村先生に,プレゼン無事終了との報告メールを送り,確かな手ごたえを感じつつ,あっさりと解散しました(写真:2次審査終了後の記念撮影,村上は右から2人目)。
プレゼンテーションを見届けて…
■昌山志保(3年生・9代目ゼミ長)
私たち応援組が会場にかけつけると,出場者の控室は静まり返り,緊張感に包まれていました。発表者の小林志帆ら5人も,CVG大阪2011の予想以上の「きっちり」感に驚いていたようでした。また,応援が来ていたのは私たちのみで,場違いだったのでは…と顔を見合せ失笑…。ですが,発表はいい雰囲気で無事に終わり,私たち応援組も,胸をなでおろしました。
退場し,控室に戻っても,まだ興奮は冷めやらず,緊張感から解き放たれた嬉しさ半分,思うようにできなかった悔しさ半分,といった感じでした。
今回のCVG大阪2011に参加して,今まで私たちが先輩たちから受け継いでやってきたこと,そしてこれから私たちが形にしていこうとしていることが,審査員の方々からも高く評価されていると感じました。発表者だけでなく,私たちゼミ生も自信を持って,日々の活動に取り組んでいきたいと思います。
■井上咲季(3年生)
CVG大阪2011のビジネス部門で優秀賞をいただいて,とても嬉しく思っています。今回,2次審査のプレゼン発表を聴かせていただき印象に残ったのは,審査員の方々も松村ゼミの新今宮TICの活動に関して,興味を持っておられる様子で,ポジティブな意見や反応をいただいたことです。普段からの地道な活動が,ちゃんと評価されているのがわかり,これからの活動の励みになりました。
また質疑応答では,客観的な視点からの鋭い質問もあり,これから改善していくための参考になりました。今回のCVG大阪2011では,ゼミで意見を出し合い,ビジネスプランを練り上げ発表するという,とても内容の濃い経験ができ,感謝しています。
私たち応援組が会場にかけつけると,出場者の控室は静まり返り,緊張感に包まれていました。発表者の小林志帆ら5人も,CVG大阪2011の予想以上の「きっちり」感に驚いていたようでした。また,応援が来ていたのは私たちのみで,場違いだったのでは…と顔を見合せ失笑…。ですが,発表はいい雰囲気で無事に終わり,私たち応援組も,胸をなでおろしました。
退場し,控室に戻っても,まだ興奮は冷めやらず,緊張感から解き放たれた嬉しさ半分,思うようにできなかった悔しさ半分,といった感じでした。
今回のCVG大阪2011に参加して,今まで私たちが先輩たちから受け継いでやってきたこと,そしてこれから私たちが形にしていこうとしていることが,審査員の方々からも高く評価されていると感じました。発表者だけでなく,私たちゼミ生も自信を持って,日々の活動に取り組んでいきたいと思います。
■井上咲季(3年生)
CVG大阪2011のビジネス部門で優秀賞をいただいて,とても嬉しく思っています。今回,2次審査のプレゼン発表を聴かせていただき印象に残ったのは,審査員の方々も松村ゼミの新今宮TICの活動に関して,興味を持っておられる様子で,ポジティブな意見や反応をいただいたことです。普段からの地道な活動が,ちゃんと評価されているのがわかり,これからの活動の励みになりました。
また質疑応答では,客観的な視点からの鋭い質問もあり,これから改善していくための参考になりました。今回のCVG大阪2011では,ゼミで意見を出し合い,ビジネスプランを練り上げ発表するという,とても内容の濃い経験ができ,感謝しています。
松村先生からのひと言
1月18日(水),ANAクラウンプラザホテル大阪での授賞式,私も参加してきました。そこで上位入賞者のプレゼンを聞きましたが,どれも着想が優れ充実した内容のものばかり。関西圏の35大学から,280件もの応募があり,なかでもビジネス部門の応募が多かったそうです。上位入賞者のなかには,大学院生も多かった。
この大激戦のなか,松村ゼミからのビジネスプランが優秀賞を獲得できたのは,いくつかの幸運が重なり,奇跡が起きたと感じています。とはいえ,5名のメンバーたちも,みんながそれぞれの才能を発揮して,限られた時間のなかでよく集中して頑張ったと思います。おそらくいい経験になったことでしょう(右上写真:2011年12月22日開催の恒例すき焼きパーティ,8代目・9代目・10代目のゼミ生と11代目の候補が集う)。
この大激戦のなか,松村ゼミからのビジネスプランが優秀賞を獲得できたのは,いくつかの幸運が重なり,奇跡が起きたと感じています。とはいえ,5名のメンバーたちも,みんながそれぞれの才能を発揮して,限られた時間のなかでよく集中して頑張ったと思います。おそらくいい経験になったことでしょう(右上写真:2011年12月22日開催の恒例すき焼きパーティ,8代目・9代目・10代目のゼミ生と11代目の候補が集う)。
私自身はビジネスが大の苦手で,お金儲けの才能とセンスはゼロに近いと自認しています。今回のCVG大阪2011,松村ゼミからは二つのビジネスプランを応募しました。書類審査を通過できなかったもうひとつのビジネスプランは,ゼミ生みんなで練り上げた「新今宮観光インフォメーションセンターの運営実績を活かした地域貢献型スモールビジネスの展開」でした。私はこちらの方が,実現性がとても高く,将来的には大きなビジネスにつながる芽がある,と評価していたくらいです。
今回,優秀賞を獲得したメンバーたちは,山田英範社長や西口宗宏OIG会長など,地域で活躍する方々と,ビジネスプランについて相談していました。地域での地道な活動のなかで育まれてきた強みが,審査員の先生方の心を動かしたのではないかと推察します。
ビジネス部門最優秀賞は川口加奈さんらの「ホームレスを生み出さない日本への変革のためのHUBchari事業」。川口さんらとは新今宮TICで語り合ったこともあり,「お互い頑張って行こうぜ!!」と心底思える仲間です。釜ヶ崎から,西成から,色々な動きが輪になり,広がりつつあるのを実感しました。手伝い見守ったゼミ生たちも含め,ビジネスプラン作成にあたり,お世話になった方々全てに感謝いたします。ありがとうございました。
今回,優秀賞を獲得したメンバーたちは,山田英範社長や西口宗宏OIG会長など,地域で活躍する方々と,ビジネスプランについて相談していました。地域での地道な活動のなかで育まれてきた強みが,審査員の先生方の心を動かしたのではないかと推察します。
ビジネス部門最優秀賞は川口加奈さんらの「ホームレスを生み出さない日本への変革のためのHUBchari事業」。川口さんらとは新今宮TICで語り合ったこともあり,「お互い頑張って行こうぜ!!」と心底思える仲間です。釜ヶ崎から,西成から,色々な動きが輪になり,広がりつつあるのを実感しました。手伝い見守ったゼミ生たちも含め,ビジネスプラン作成にあたり,お世話になった方々全てに感謝いたします。ありがとうございました。