経済学部西洋ゼミ3年生(専門演習2)は、2年生の演習から、マクロ経済学と日本経済の融合的な理解、エクセルを用いた経済データの分析方法を学んできました。これらの学修の応用として、今年度はグループごとに研究をおこない、その成果を論文にまとめました。
 本演習では、研究の遂行と論文の作成を「知の総合化行為」として位置付けて重視しています。すわなち、自ら、あるいはメンバー同士で、課題(問題)発見、解決方法、読むこと、知識や研究の技術(とくに現実経済の解釈方法としての理論分析・データ分析)を得ること、表現と構成にこだわって文章を書くこと、その成果をプレゼンテーションによって表現すること、各自が授業で学んだことを活かすこと等々(たくさんありますね)、大学での学修において大切なことの多くはこの研究遂行と論文執筆に縮約されるといってもよいでしょう。このようにして、学生には、受動的に学ぶだけでなく、高等研究機関の一員として学術貢献活動に能動的に加わることも経験してもらいます。
 今年度は、少子高齢化社会における働き方の課題、AIと労働・雇用のこれから、SDGsと環境問題などをテーマに研究を進め、合計4本の論文の完成にたどり着きました。
 教員としては,この一年の研究活動が学生の残りの学業、およびその後になんらかの形で資するものであれば幸いです。

研究活動を通じて
 池田萌(3年生)

 西ゼミでは、グループ研究論文を作成しました。各グループでテーマを絞るところからはじまり、半年間にわたって内容の修正と改善を繰り返し、一月の演習でパワーポイントの資料を使いながら研究成果を発表しました。
 複数人で一本の論文を作成するため、研究内容の重複や、ストーリーにねじれが生じるなど、筋道を立てて話を展開するのが難しかったです。しかし論文を作成するにあたって、論文特有の表現方法を学ぶことができ、今まで忌避していた論文や専門書を気軽に手に取るきっかけになりました。また、自分が分からない部分を補ってくれるメンバーたちがいてくれたおかげで、現時点でできることは尽くしたグループ研究論文に仕上がったと思います。
 来年度は一人一人が論文を作成します。本年度の論文作成で得た経験や反省点をふまえた、より完成度の高い論文になるように努力します。