塩路ゼミ3年生が吹田市山田を探索

2022年6月4日に、国際観光学部 塩路研究室3年生が吹田市山田エリア(旧山田村)を再度訪れ、吹田歴史文化まちづくり協会の吹田まち案内人の方に説明していただいた第1回目のまち歩きを踏まえて、山田エリアを探索しました。今年度も吹田市においては同協会と連携して「フットパスと豊かなまちづくり」というテーマで本学キャリアゼミの活動をしていく予定です。今年は、吹田市の山田エリアと江坂エリアの2チームに分かれて、1回目は案内人の方々と共に歩き、2回目は学生たちが自由にそのエリアを探索し発見するまち歩きを実施します。7月には同協会の拠点である吹田市浜屋敷で交流会を予定しています。今回は、山田エリアを再度歩いた学生たちが、感じたことや発見したことを報告します。

のどかなまち山田
3年生 杉尾 愛実

 6月4日土曜日、2回目の山田エリアでまち歩きをしました。天気は晴れ、気温は30度近くあり、少し歩くだけですぐ汗をかきました。今回も前回と同じく東口に集合しましたが、地図に頼らず散策することになりました。
 駅を離れて少し坂を登ったロータリーの前に山田東公園という小さな公園があります。そこの敷地は傾斜がある方と、平坦な敷地の二つに分かれています。私は傾斜のある方が面白いと感じました。そちらは敷地自体が小さなアスレチックのようになっていて、傾斜を生かした遊具が設置されています。高さがある滑り台や、木で造られた揺れる橋などがありました。私の地元ではここまで遊具が充実した公園はないし、遊具がある敷地とない敷地で分かれているので、小さな子供が遊具で遊んでいる時に走り回っている小学生などとぶつかるリスクは少ないと思います。

 次に「ikariスーパー」に立ち寄りました。店内はとても明るく、床は大理石のようにつやつやしていて、入ったのは初めてだったので驚きました。何気なく入っただけだったのですが、涼味フェアという全国のサイダーやラムネを集めたフェアをしていました。本来の味のサイダーや、りんごやみかんなどフルーツの味がついたものも取り扱っており、面白かったです。

 そして、和菓子店の松竹堂に行き、みかん餅と夕張メロン餅を食べました。中に果物が入っている餅はいちごしか食べたことがなかったのでとても新鮮でした。外側はゼラチンのようなぷるぷるの皮で巻かれていて、かじると甘いフルーツが出てきて美味しかったです。松竹堂では、フルーツ餅だけでなく、今回は買いませんでしたが、どら焼きなど他の和菓子も売っていました。
 一通り散策が終わり、帰ろうとしたところ、道が広くて便利なことに気づきました。その道路はとても道幅が広く、車道が片側三車線、自転車専用レーン、歩道に分かれています。自転車と歩行者の交通が分かれていることで、安心して走れるためか、ランニングをしている人も見かけました。また、小さな子供や老人の方でも生活しやすい環境が整っているように思いました。
 二度のまち歩きを通して山田の印象は、住宅街が多いということです。コンビニなどは少ないですが、とても静かで治安が良く、加えて大学などの教育機関も多いので、子育てがしやすそうな環境だと思いました。今回学んだまち歩きで、最も重要なことはまちに関する知識だと感じました。そのため、次の熊本県美里町の合宿では、事前準備をしっかり行い、たくさんの知識を詰め込んでから、フットパスとまちづくりの現地調査に臨みたいと思います。

歴史的に魅力がある山田
3年生 早野 悦次

 私たちは、5月21日と6月4日に吹田市にある山田という場所でまち歩きを行いました。1回目のまち歩きでは、吹田まち案内人である長岡さんのお話を聞きながら、阪急山田駅・夢つながり未来館・王子池公園・三ツ辻道標・九十九橋(山田川)・愛宕社・山田上会館・石仏群・弾薬庫への運搬路・旧竹中家馬上門・紫雲寺・山田伊射奈岐神社・圓照寺・あずき火山灰層を巡りました。2回目は、私たちが気になったところをまち歩きするという内容でした。これらのまち歩きの中で、私が特に印象に残った、または興味深かった場所について紹介します。
 はじめに、「王子池公園」についてです。ここは、季節ごとの鳥の鑑賞に適している自然型共生公園です。実際に、まち歩きに行った際に鳥の名前は知りませんでしたが、白い鳥が1、2羽ほど池に、生息していました。そして、王子池という名前の由来は、山田川に架かる八王子橋とともにかつてその名が付近で祀られていた祇園牛頭天王の八人の王子を祀っていたとの言い伝えに拠るものだということを理解できました。また王子池公園は、毎回井戸に水を汲みにいく手間を省くために、元は農業用水池として使われていました。
 次に、「旧竹中家馬上門」についてです。古い民家の前などには昔ながらの門が建っていることはよく見かけますが、馬上門は一般のマンションの前に立派にそのまま残っていたので、最初に見たときはとても驚きました。ここは、石組の水路と松並木を前面に配し、石橋を渡って入るように扉を開くこの門は、江戸時代に山田中村の庄屋を勤めた竹中家の表門でした。かつて、ここで時代劇のロケが行われていたというほど、近世の庄屋屋敷の整った景観が見られました。また、この門は騎馬のまま出入りしたといういわれや、それほど丈が高く大きな門であるということから、親しみを込めて「馬上門」と呼ばれてきたということを知りました。
 最後に、「山田伊射奈岐神社」についてです。まずここには、以前まで異なる鳥居があったのですが、2018年に起こった大阪北部地震によって損害を受け解体し、新しい大鳥居ができていて、その壊れた鳥居は一部分のみ境内に設置されていました。また、壊れた鳥居は一般的な石で作られていましたが、新しい大鳥居は鉄で作られていることを知りました。そして、この山田伊射奈岐神社の祭神は、伊射奈美之命・天児屋根命・手力男命・天忍熊根命・蛭子命の五神で、伊射奈岐は伊勢に祀られていることが分かりました。さらにここは、延喜式神社であり、伊勢の山田より遷座したと伝わっています。
 私は、今回のまち歩きを通して、1970年の万博開催に伴い、都市開発が進んでいった吹田ですが、山田は歴史的な街並みをそのまま残しているところや、現代の建物とそれらを同時に残しているところもあることを理解できました。次に山田を訪れる機会があれば、今回学んだことを踏まえて、また異なる新たな魅力を発見していこうと思いました。

山田を歩いてみて
3年生 福井 亜沙美

 5月21日と6月4日に吹田市の山田にフィールドワークに行きました。1回目は吹田歴史文化まちづくり協会(浜屋敷)の方に15ヶ所ある旧山田村を訪ねるコースをガイドしてもらいました。2回目では、前回ガイドしてもらったコースをゼミ生だけで探索してきました。
 阪急山田駅に集合した私たちは、前回ガイドしてもらったコースを思い出しながら歩いて行きました。今回は地図を見ずに記憶を頼りに歩いたので、前回とは違った道で山田を探索することができました。その為、途中で迷子になりかけたり、王子池公園では池の反対側に着いてしまうなどといったハプニングも起こりましたが、それもとても楽しかったです。
 今回は、1回目の際に訪れることが出来なかったスポットを中心に紹介していきます。まず、一つ目は、「スーパーイカリ」です。店内に入ってみて初めに、高級そうだと感じました。私の住んでいる地元には無さそうな高級感が漂っており、商品の価格も地元のスーパーに比べると高かったです。さらに、涼味フェアを開催しており、飲料コーナーには全国から取り寄せた様々なサイダーが陳列されていました。スーパーの一角には骨董品のようなものが販売されていたり、イートインスペースもありました。
 次に訪れたスポットは、フルーツ餅で有名な松竹堂です。松竹堂は明治22年に創業された老舗和菓子屋店で、旬なフルーツと白あんで作られたフルーツ餅が売りとなっています。このフルーツ餅は他の店のフルーツ餅とは違い、種類や季節によって全てデザインが異なります。見た目もフルーツによって異なったデザインがされており、例えば、みかんだと見た目からしてみかんだと分かるようなデザインがしてあり、マンゴーは南国の夕焼けをイメージしているという風に食べるだけでなく、食べる前からワクワクを感じることが出来ました。注文すると冷えたフルーツ餅を店頭で食べることもできます。私は、みかん大福を食べましたが、とてもおいしかったです。
 山田を2回訪れてみて、駅前や大通りはとても栄えているように感じましたが、駅から10分くらい歩いて小道に入ると、コンビニエンスストアや自動販売機はあまり無く、漆塗りでつくられた家などがずらっと並んでおり、歴史が感じられました。一方で、歴史的な家が並んでいると思ったら、今度は新築の様な家が建てられていたりしました。また、2回目に訪れたときは気温がとても高いうえに、山田は急な坂が至る所にあり散策するのが大変でした。