• (出発前の関西空港にて)

 2019年9月14日(土)~19日(木)、経済学部の三木ゼミ2年生(6期生)は夏季海外研修(訪問地:シンガポール・バンコク)を実施しました。
 三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。

今回視察研修の実施目的

  1. シンガポールのIR(統合リゾート)を見学・訪問し、IRに対する正しい理解を深め、若者目線で大阪のIR誘致に対する提言を行う
  2. 海外進出している日本のサービス産業の現状を体感する
  3. 日本語が通じない環境に身を置くことにより、語学の重要性を身にしみて感じてもらう
  • (シンガポールのIR「Resorts World Sentosa」の中にあるカジノの調査)

全体スケジュール

2019年9月14日(土)
<午後> 関空⇒シンガポール SQ621便 1725発 2305着
9月15日(日)
<午前> マーライオン公園見学
<午後> グループ別活動
    マリーナベイサンズIR視察
9月16日(月)
<午前> セントーサ島IR視察
<午後> グループ別活動
<夜>  シンガポール→バンコク SQ978便 1830発 2000着
9月17日(火)
<終日> グループ別活動
9月18日(水)
<終日> グループ別活動
<夜>  バンコク→シンガポール SQ983便 2010発 2330着
9月19日(木)
<午前> シンガポール→関空 SQ618便 0125発 0905着
 経済学部三木ゼミ2年生(6期生)は10名で、今回のシンガポール・バンコク研修は阪南大学キャリアゼミ活動「IR(統合型リゾート)に関する若者目線での提言」の一環として実施しています。数回に分けて学生が実際に見たIRについての感想・気づきを報告します。
  • (マーライオン公園にて、マリーナベイサンズをバックに)

下河原 旭洋 さん(経済学部2年生)

 私たちは、海外研修でシンガポールとタイに行きました。まずシンガポールではIR(統合型リゾート)のマリーナベイサンズとセントーサ島の視察を行いました。IRとは、カジノやホテル、国際会議場や展示会場のほかショッピングモールなどが集合した複合的な施設のことを指します。
 マリーナベイサンズのIRは建物自体、華やかで高級感があり、お店もハイブランドが多く少し格式が高いイメージで富裕層の人向けだと感じました。しかし、セントーサ島はマリーナベイサンズより建物の規模が小さく、お店も少ないが、家族連れが多いと感じました。その代わりにUSS(ユニバーサル・スタジオ・シンガポール)や水族館があるので子供でも楽しめるファミリー向けのIRという印象を受けました。私が思ったのはマリーナベイサンズは、飲食店が少なく休憩するスポットがない点です。大きい建物なので飲食店を多く展開すると滞在時間が増え、消費活動を促す効果が見られるのではないかと考えました。逆にセントーサ島は、飲食店がありますがショッピングするお店が少ないと思いました。また、カジノに関してはギャンブル依存防止の為に入場料を払わないといけない仕組みになっていたり、警備がしっかりとされていたので治安などの面では対策を打っているのだなと思いました。
 次に、タクシーについてです。シンガポールとタイの移動は配車アプリの「Grab」を使用しました。「Grab」はスマホで目的地を設定し、現在地付近にいるタクシーや一般自動車(Grab car)がすぐに配車されるといったアプリです。このアプリの良いと感じた点は、車のクラスを選べるので大人数にも対応できるということ、乗車前に目的地までの金額が表示されること、すぐに配車されることです。また、金額が日本と比べて圧倒的に安いので良い点が多く不便だと思うことはありませんでした。海外旅行に行くと、よくぼったくりに合うという話を聞きますが、その点も乗車前に金額がわかるといった配慮がされているので安心して使用することができました。
 海外研修で感じたことは、日本とシンガポール、タイとでは接客が違いすぎるということです。接客は不機嫌なのかと思ってしまうぐらい雑で、日本では考えられないような接客をされて良い気持ちではありませんでした。また、日本の接客はとても丁寧なのだと実感させられた瞬間でもありました。しかし、日本人対日本人の接客では良いと思いますが、日本人と客が外国人の場合も丁寧な接客をしているのか気になりました。また、日本にIRが建設された場合、多くの従業員が必要となりますがその従業員全員が英語や他国語を話せる人材でないとダメなのか、日本のおもてなし文化を発揮させる為に慎重に人選びをしなければならないのかなど、海外の接客を体験してから色々考えてしまいました。
 最後に、海外研修でIRの見学、勉強ができてよかったです。日本のIR誘致の場合、建物内だけでなく自然災害対策の面や(シンガポールは災害が少ない=形の変わった建物が多い)、建物の外見の問題、交通の面も、しっかりと考えなければならないと思いました。今回の研修が初海外だったので刺激がありとても楽しく良い経験となりました。また、ゼミ生と思ったことなどを共有して今後のゼミ活動に役立てていきたいと思います。

今井 咲利佳 さん(経済学部2年生)

1)IRについて
 日本にもIRが出来るということで、マリーナベイサンズとセントーサ島へ見学をしに行きました。IRとは、統合型リゾートの略でこのゼミに入るまで何も知らず統合型リゾートと言ってもカジノがメインだと思っていました。しかし、カジノの敷地はとても小さく、依存症対策などもされていました。
 実際にカジノを見てみて私が思い描いていたカジノとは全く違いました。私が想像していたカジノは、映画やドラマのような非現実的なギラギラした別世界で爆音が流れており叫び声などで騒がしく危ない場所だと思っていました。非現実的でギラギラはしていましたが、騒がしくなく全体的に品がありました。品があるだけで危ない場所というイメージもなくなりました。入り口の警備もしっかりしており、入場する時に自国民は有料にすることで依存症対策もされていました。
 カジノ以外も色々と見学出来ました。まずマリーナベイサンズは、皆が知っているような高級ブランドが多く、手が出しやすいブランドもありましたが少ないと感じました。フードコートもあり、デパートとショッピングモールが混ざった感じでした。セントーサ島は、水族館や飲食店、USS(ユニバーサル・スタジオ・シンガポール)などがあります。USSに行きましたが、日本に比べると規模は狭く待ち時間もだいたい40分~60分ぐらいでした。マリーナベイサンズは落ち着いた大人向けで、私たちのような学生や子連れはセントーサ島の方が楽しめると感じました。
 シンガポールにIRの見学へ行き、日本のIRが現実的に感じられるようになりました。日本では、高級ブランドばかりではなくリーズナブルなお店も多めに入れると色々な世代が「行ってみたい」と言う意欲がでると思います。色々な世代が興味を持てれば家族3世代で出かけたり、友達やカップル、新婚夫婦から熟年夫婦まで多くの人が訪れる暖かい空間になると思います。また、日本でも同様にカジノ依存症対策をしっかりし、みんなが楽しめる場になってほしいです。沢山の人が大阪へ訪れ、IRが毎日仕事や学校を頑張って良かったと思えるような、ご褒美みたいな場所になれば良いなと思いました。

2)配車アプリ・タクシーについて
 今回、シンガポール・バンコク共に移動手段は配車アプリのGrabを使いました。
Grabは現地の言葉が話せなくてもよく、乗車前に料金が確定しているので通常より多く払うと言う心配がありません。また、あらかじめクレジットカードを登録しておくと現金で支払うと言う手間が省けます。
 Grabを利用して1番感じたのは安心して使えるなと言うことです。最初に行き先を設定しておくので現地の言葉を話せなくても間違えることはないし、予約してから何分で私たちがいる所へ到着するか、車の種類なども選べて良いなと思いました。実際、挨拶しか話さないドライバーさんがほとんどでした。乗っている際の注意事項もメールで送られてきます。安心して使えましたが不便に感じるところもありました。それは、車を探すのが大変でした。予約をした車のナンバーを見て自分たちが乗る車を探すのですが、タクシーとは違い見た目は普通の車なので見分けをつける事が出来たらもっと便利だと感じました。また、待っている場所を指定してくるドライバーさんもおり、車が着くのにどこへ向かえば良いか分からなくなる事もありました。ドライバーさんの気持ちも分かりますが、最初に指定している所に来て欲しいです。それと、ドライバーさんから来るメールも自動で母国語に変換されればより使いやすくなると思います。
 Grabは海外で移動するときに安心して使う事が出来ました。しかし、もう少し工夫をすればより使いやすくなり、もっと多くの観光客が利用しやすくなると感じました。日本でも、オリンピック開催やIRができ観光客が増加すると思うので観光客向けの安心安全で使いやすい配車アプリがあると便利だと思いました。

3)日本との違い
 シンガポールとバンコクへ行って、日本と海外とでは違うところがありました。海外の良いところを日本も取り入れることで、より暮らしやすくなったり、より海外の人が訪れたいと思う国になると思います。
 まずシンガポールは、環境問題についてです。行く前からシンガポールが、ゴミのポイ捨てや歩き煙草に厳しく罰則があるのは知っていました。環境問題に厳しいと有名なこともあり、町中にたくさんゴミ箱を見つけました。これは、とても良いなと感じました。日本もポイ捨てが多いと感じたことはありませんが、ゴミ箱はコンビニエンスストアやスーパーに行かないとないです。町中にゴミ箱があれば、捨てたいときにゴミを捨てることができ、綺麗な状態を保て気持ちがいいと思います。次にバンコクは、駅の改札に入る前や、ショッピングモールの入り口などで金属探知機がありました。至る所に金属探知機があったので、セキュリティ対策がされているなと感じました。
 海外に行って日本との違いを見つけました。海外の方が良い点もありましたが、日本の接客の良さも分かりました。良い点を取り入れて、いいところは伸ばしていけばより良い国になると感じました。

山本 航平 さん(経済学部2年生)

 私たちは夏季海外研修のためシンガポールとタイに訪れた。今回はこのことについてまとめていく。
1)IR関連について
 シンガポールでは2つのカジノを訪れた。まず1つはマリーナベイサンズにあるカジノである。ここは大きなホテルになっており中には多くのブランド店やレストランがある。カジノのフロアは4階ほどに分けられておりとても目立っていた。入り口には入場料を払うところがあり、ギャンブル依存症を防止していることがわかった。値段は約8000円と何回もできるものではない。4階のフロアはいかにもお金を持っていそうな人達がギャンブルをしている部屋が多かった。このことからそれぞれのフロアで掛け金の上限が異なっていることが分かる。また、マリーナベイサンズの屋上にはおしゃれなバーがあるのだがそこは宿泊者だけしか訪れることができなかった。だが屋上からの素晴らしい風景を楽しむことができた。
 2つ目のカジノはセントーサ島にあるカジノだ。ここはカジノだけでなくユニバーサルスタジオシンガポールや水族館といったエンターテインメント施設があり、家族でも楽しむことができるようになっている。こちらのカジノはマリーナベイサンズのカジノと違って堅苦しい雰囲気が無かった。ここもギャンブル依存症対策として約8000円の入場料を払わなければいけない。カジノから出てきた人達がブランド店に入っていく光景をよく見かけた。大金を獲得した人が高級ブランド店で買い物をすることによってお金が集まる。これが続けて行われることによってシンガポールの経済が回っているかもしれない。シンガポールのIRを見て私は日本は入場料を取るのもいいアイデアだと思うが、カジノに来ることができる回数を決めることでカジノ依存症になるのを防ぐことができるのではないかという考えが浮かんだ。お金を多く持っている人は入場料を払うだけで何回でもカジノに訪れることができるのだ。私はそのような人物がカジノ依存症になりやすいと思う。それを防ぐために週3回しか行ってはいけないという法律をつくればいいのではないか。
2)配車アプリ・タクシーについて
 研修中に「Grab」という配車アプリを利用していた。私はこれを使う前はタクシーが来るまでの時間が長いのかな、支払いがめんどくさいなどと思っていたが実際に使ってみるとその考えは覆された。タクシーが来るまでの時間がとても短くてクレジットカードがあれば支払いもとても簡単なのである。1番感心したのがタクシーが止まる場所とナンバーを教えてもらえるということだ。このシステムがあることでどのタクシーに乗ればいいかをすぐに知ることができるのだ。日本でも導入したらスムーズに移動できるだろう。運転手も優しい人ばかりで会話が弾んだ。
3) 日本のタクシーとの違い
 まず私達に声をかけてくる運転手がタイではとても多かったことだ。買い物や観光を終えてGrabでタクシーを呼び待っているとほぼ100パーセントの確率で通りすがりの運転手が乗って行かないかと誘ってくる。日本ではタクシーが止まっている駅で立っていても声をかけられない。次に運転がとてもあらい点だ。日本はスピード違反や一時停止などの交通ルールにはとても厳しく、運転は丁寧なほうだ。しかしタイの人達の運転は驚くほど雑だった。車線変更をするときもウィンカーをつけない、前の車の後ろギリギリで走るなど危ない運転が多かった。しかし、前記で述べた通りシンガポールでもタイでも優しい人が多く、日本のことを知っている運転手も多かった。最後にタクシーの車の種類の豊富さだ。タイでは有名なトゥクトゥクのほかにスクーターがタクシーになっていて後ろの人はヘルメットを被らずに乗っていた。スクーターのタクシーは現地では使用している人が多く、車の間をすり抜けていくので車より到達時間が早い。日本でもこのスクータータクシーを採用したら絶対に使用する人が多いだろう。なぜなら、東京や大阪は渋滞がひどくて車で移動したくても簡単にはできない。そこでスクーターを使うことによってすぐに目的地に着くことができる。

ご参考