産学連携先:加太観光協会

 キャリアゼミ活動として、和歌山市加太・友ヶ島における海岸漂着物の調査を行いました。友ヶ島は無人島ですが、外から流れ着いたと思われるごみが海岸にたくさん落ちています。私たちは、その量を調べるだけでなく、文字・記号情報の記載のあるごみから、発生源についてヒントが得られないか調べました。それらの調査結果をもとに、海岸漂着ごみを長期的に減らしていくためにはどうすればいいかについて、地元の皆さんと一緒に考えていきます。

学生活動状況報告

 今年度の千葉ゼミ(キャリアゼミ)では、和歌山市加太・友ヶ島で海洋ごみの量と発生源に関する調査を行いました。新型コロナウイルスの影響で夏頃に予定されていた現地調査は延期になりましたが、その期間に、オンライン授業で海洋ゴミの概要について学びました。緊急事態宣言が解除された後、マスクの着用や事前の検温実施、健康チェックの記入など感染予防対策を徹底しながら、11月15日に第1回目の現地調査を実施しました。調査には観光協会の方々、和歌山市観光課の方々、そして様々な専門家の方に協力していただき、協同で調査を行いました。海岸のうち一定の区域の中で、ペットボトルや漁業網、食品トレイや飲料缶など、自分が担当する海洋ゴミを集めました。ごみは分類して量を測るだけでなく、ペットボトルなど文字や記号のあるものからその読み取りを行い、ごみがどこから来ているのかについての情報を集めました。
経済学部 中島 千尋

参加学生一覧

小林 律翔、福井 覚士、森 将真、多田 裕樹、岡本 拓巳、中島 拓輝、有村 拓海、坂田 稜介、田中 聡、出水 俊輝、福留 大智、大谷 聖、中島 千尋、中谷 文音、東岡 右規、山本 新、新屋 裕一朗、田中 亜利紗、冨田 凜、野口 樹、花田 崚、東田 寛太、石田 直之、小根田 侑雅、杉原 由隆、齊藤 涼介、鳩貝 由希菜、桐山 侑己、中田 安信、永田 陸玖、安田 剛

連携団体担当者からのコメント

加太観光協会
会長 稲野 雅則 様

 岸漂着ごみは、加太や友ヶ島にとって重要な問題になっています。いままでも地元住民が清掃活動を行ってきましたが、何度掃除しても絶えず流れ着くので困っています。これをなんとかして行こうと、千葉先生と我々で協力して取り組んでいます。今年度は千葉ゼミの学生さんたちもそこに参加してくださり、広範囲な清掃活動ができたほか、調査についても重要な情報を得ることができました。今後も学生の皆さんが関心を持ち続けてくださることを期待しています。

教員のコメント

経済学部 千葉 知世 先生

 新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、予定通りの活動の実施が困難な中ではありましたが、何とか加太・友ヶ島において2回の活動を実施することができました。加太観光協会様はじめ、関係各位の皆様のご協力にまずはお礼を申し上げます。また、キャリアゼミとしてフィールド活動を支援していただいたことで、オンライン授業の続く学生たちに、現場での学びの機会を提供することができました。今回の活動は、加太や友ヶ島の海岸で漂着物を収集し、そこから漂着物の量や発生源に関する情報を得るというものでした。学生たちにとっては、今までに経験したことのない綿密な環境調査であり、粘り強さ・丁寧さとスピードが同時に求められました。そうした中、仲間同士や外部協力者と積極的にコミュニケーションをとりながら、慎重・丁寧かつ効率的に作業を進めようと工夫する様子が見られました。現場を見たことで問題に一層関心を強めた学生が多く、来年度の卒業研究でより深く学んでいきたいと言っている学生もいます。ぜひ引き続き取り組み、海洋ごみの環境調査を題材に、考え抜く力、行動する力を高めて欲しいと思います。