2023年9月から2024年1月にかけて、流通学部サービスマネジメントコースの学生11名が企業の経営課題の解決を目指したサービスビジネスPBLプログラムに参加しました。今回は、東大阪市にあるセレクトショップ「AN Label」にご協力いただき、『20~30代新規顧客開拓』をテーマに学生目線で経営課題の解決を目指した提案を行いました。
 
 9月下旬に実際の店舗を視察し、AN Labelの現状分析を行いました。店舗の立地や雰囲気を確認するだけでなく、「お客様と接する上で大切にしていることは何か」「既存顧客とどのように関係性を構築しているのか」「人件費や広告費」「バイヤーはどのように商品を選んでいるか」など様々な質問をし、提案に向けてのヒアリング調査を行いました。


 
 その後は、12月上旬の中間発表会に向けての準備に取り掛かりました。調査、分析、発表練習を繰り返し行い、グループで提案内容を策定していきました。提案内容は「Instagramの改善による新規顧客獲得」「お友達紹介キャンペーン」「ターゲットを男性にシフトチェンジしたプレゼント戦略」など、多岐に渡りました。どの提案も事例やデータをうまく活用しており、発表資料にも工夫が凝らされていました。中間発表では、問題提起の方法、一貫性のある根拠の提示、明確な数値で示すことなど、経営する上で重要な視点が欠けていることを課題としてご指摘いただきました。
 
 1月中旬の最終発表会に向けて、再度調査や分析を行い、提案内容を修正しました。練習では自信のない様子が窺えましたが、本番では練習の成果が現れ、今までにない最高のプレゼンテーションを披露しました。AN Label様からは、「提示した課題に真摯に向き合ってくれた」「実際の企業などでのプレゼンを聴いているようだった」「店舗のコンセプトやブランドイメージを的確に捉えた実践的な提案だった」と評価をいただきました。







 以下は本プログラムに参加した学生たちの感想です。

参加学生の感想


グループ内で協力し合い、1つの目標に向かって努力していくことの大切さを改めて学ぶことができました。現地視察や分析など、他の授業ではできないような経験をたくさんさせていただきました。リハーサルが終わり、指摘していただいた点を短い期間で修正し、本番に向けて完璧な状態までしあげることが難しく感じたときもありましたが、参加学生は皆とても真面目に真剣にプロジェクトに取り組んでおり、周りからの刺激を貰いながら自分自身も頑張ることができました。社会人目線で考えることを意識した質疑応答の練習を行ったり、相手に自分の考えていることをどうすれば伝えることかできるのかを常に考えることで私自身のプレゼン能力を高めることができたように感じます。
3年 寒河江 里佳
 
マーケティングの分析手法を用いてアパレル企業への新規顧客獲得の提案を行うことが出来ました。SWOT分析、市場分析、ペルソナの設定など、実在する企業で行ったため、実践的な学びができたと考えています。また、プレゼンでも「なぜその方法が最善なのか」をエビデンスを用いて説明したり、提案が机上の空論として終わらないように”実現可能性”を大切に、立案から発表までを行えました。私が特に力を入れたのは、分析結果から戦略の立案と損益計算書を作成してどの程度企業にメリットがあり、実現可能であるかという部分です。企業と提携して行ったプロジェクトだったからこそ学べたことが沢山あったと思います。
3年 河上 佳太朗
※この活動は2023年度阪南大学学会学部・大学院教育研究活動助成事業補助を受けて実施しました。