国際観光学部塩路ゼミ3年生の海外調査旅行(カナダ)

 2017年8月に塩路研究室3年生5人が、カナダに調査旅行にでかけました。今回は、各自が関心を持ったテーマについて現地で見聞きし、考察した内容を報告します。

カナダの気候
3年生 畑田 麻奈

 私たちカナダチームは、カナダのバンクーバー・ビクトリア・ウィスラーについて調査しました。その中でも私は、気候について調べました。私たちが調査したこの3つの地域は、太平洋沿岸の気候で東京の気候に似ています。そのなかでも、バンクーバーやビクトリアはカナダで最も穏やかな気候と言われているそうです。しかし、朝と夜は冷え込むことが多いため羽織るものが必要です。現地の人たちはノースリーブの人、半袖短パンの人が多かったです。
 1日目は、バンクーバー国際空港についてホテルに移動し次の日からの調査に備えました。
 2日目は、ビクトリアにフェリーで向かいました。フェリーに乗っていると、島がみえてその島の一番奥がビクトリアでした。空気は乾燥していて日差しが強かったです。ビクトリアにはお昼につき、そこから日が落ちる20時過ぎまで気温が高く半袖で過ごせるほどでした。日が落ちるとだんだん寒く、風も強くなったので分厚いトレーナーの上に何か羽織るものが必要でした。ビクトリアは、亜地中海性気候帯に属していて、カナダ環境省のウェブサイトでは、「カナダで冬が温暖な地域」の第1位です。

 3日目は、ウィスラーにバスで二時間ほどかけて向かいました。ウィスラーには3日間滞在していました。世界一の高度と距離を誇るゴンドラに目がくらみそうな高さを11分かけて上昇します。山の上なので寒いと予想して厚着していたのですが、思っていたよりも気温が高く驚きました。日中の気温は滞在中22度〜28度くらいが多かったです。ウィスラーの山々は、海岸山脈帯に属し、年間積雪量は11mにもなるそうです。スギの大木が連なっているところもあれば、木が全くない道もあり、景色が常に異なり、とても面白かったです。私がウィスラーに滞在して感じたことは、日差しがとても強いのでサングラスがあれば良いなという点です。突然雨が降りましたが、現地の人は傘も差さず平然と歩いていました。ウィスラーでは急に冷え込むことが多かったので、温度調節が難しく体調管理に気を付けました。
 5日目からバンクーバーに戻り最終日まで3日間滞在しました。バンクーバーは、ビクトリアやウィスラーに比べて気温の変動もあまり激しくなく暖かかった気がします。バンクーバーは降水量が多いと言われていますが、私たちが滞在している間、雨は降りませんでした。バンクーバーは、北太平洋からの海風によって適度な温度と乾燥した天気の良い日が続くそうです。バンクーバーはビクトリアとウィスラーに比べて寒いと思う時が断然少なく過ごしやすかったです。建物の影に入ると涼しいというよりもひんやりとしました。
 この一週間の調査で、バンクーバーやビクトリアやウィスラーは過ごしやすい気候ということが自分自身で感じることができました。寒さ対策だけでなく日差し対策も必要だと思いました。

カナダの環境と自然保護
3年生 山口 大葵

 私がカナダに行く前に調べようと思ったテーマは、自然保護区と環境です。なぜならば、カナダは政府・企業が環境活動に積極的に取り組んでいる事を知ったからです。現在、地球温暖化が進み、気温の高騰から氷河が溶け、生態系への被害があります。空気の汚染や森林伐採による荒れ地化で土壌や水質、大気の浄化能力を低下させています。カナダは近代的な大都会でありながら、ロッキーをはじめとする雄大な山岳地帯数千キロに渡り続く大平原や湖沼地帯、メープルの木が茂る森林丘陵地帯と豊かな自然に彩られています。カナダは、天然林に恵まれた数少ない先進国の一つであり、世界の亜寒帯林の3分の1以上と世界の全森林の10分の1がカナダに存在しています。この豊かで恵まれた資源のおかげで林業はカナダ経済の要になると同時に、森林生態系破壊が深刻化し、森林を守るためカナダ各地に自然保護区が出来ました。私は、カナダでは実際にどのように環境保護をしているのかを知りたいと思いました。
 私は、8月20日〜28日までカナダのバンクーバー、ビクトリア、ウィスラーに滞在しました。バンクーバー国際空港から中心地のダウンタウンに向かいました。ダウンタウンは経済の中心街としてブランド店や飲食店が多く存在していました。しかし、バンクーバーは山にも近いため数多くのトレイルが存在します。バスやフェリーに乗って、数十分ほどで気軽にハイキングや山登りができる場所へ行くこともできます。中心街から離れれば緑豊かで自然が多い街だと感じました。

 ビクトリアは、バンクーバーから出ているフェリーで向かいました。ビクトリアの街は博物館や住宅を巡って庭を鑑賞するツアーや州議事堂があり、議事堂周りは芝生で囲まれ昼寝をしている人や犬と遊んでいる家族などダウンタウンを散策するだけでも楽しめ、フラワーガーデンも多いと感じました。
 ウィスラーには、電車とバスを利用しバンクーバーから2時間30分ほどで着きました。ウィスラーは2010年のバンクーバーオリンピックのスキー会場にもなりました。北米最大級のスノーリゾートでもあり、年間200万人を超える観光客が訪れている中で、ウィスラーは「環境と共生するリゾート」として環境保全と訪問者の満足のバランスも重要であるように工夫されてきました。またウィスラーリゾート自治体は絶滅危惧野生動物を守るため、グラウスマウンテンを自然保護区にしており、現地では喫煙禁止など、様々な禁止事項がありました。
 今回、私が訪れたカナダ西部のブリティッシュ・コロンビア州は、環境面ではどの地域も緑や海が多く、居心地の良さがありました。また、政府はカナダ国内の環境や自然文化遺産を守るため、毎年変化していく自然を調査し、改善への方法を見出し、土壌や自然界の保護に取り組んでいます。企業は、環境保護に徹するため募金活動をはじめ、植林活動など毎年環境保護活動に取り組んでいます。航空会社では、大気汚染の濃度を低下するように環境にやさしいフライトを目指していたりと、様々な企業が日々研究しているそうです。カナダ国内では、2050年までに温室効果ガスの排出量を80%削減することを目指しているそうです。
<参考HP> CNET News.Com, TORJA, VOKKA

カナダ summer vacation
3年生 福喜多 大輝

 私は、夏休みを利用して8月20日から28日までカナダのバンクーバー、ビクトリア、ウィスラーに行きました。カナダは、北アメリカ大陸北部に位置し、アメリカ合衆国と国境を接する。国土面積は世界最大のロシアに次いで大きい国である。10の州と3の準州を持つ連邦立憲君主制国家である。私たちは、フットパスを行ったのはヴィクトリアとウィスラーです。
 まず1つ目のヴィクトリアは、カナダ人にとって「いつか住んでみたい場所」として1位の人気を誇ります。ダウンタウンには、港を囲むように美しい遊歩道が整い、多くのヘリテージビルを活かした店が立ち並ぶなど、風情ある街並みが広がります。インナー・ハーバーにも面していて、穏やかな港沿いに遊歩道が延び、その周りに州議事堂などの見どころが並ぶ、まさにヴィクトリアの魅力が凝縮された場所です。遊歩道には、小さなギフトショップやアーティストの店などが並び、とても華やかで、港を行き交う渡し船、カラフルな花々のハンギングバスケットなども、この街を彩るアクセントです。インナー・ハーバーからは水辺の美しい風景をたっぷり堪能しながらの散策が楽しめます。私たちは港で野生のアザラシと遭遇することができました。「ハーバーツアー」と言って船や水上飛行機に乗ったり馬車に乗り町並みを楽しむ方法もあります。

 2つ目のウィスラーでは、世界有数のスキーリゾートとして知られていますが、近年では1年を通してさまざまなアクティビティが楽しめる山岳リゾートとしても評価を得ています。2010年開催の冬季オリンピックの会場になったスキー場はコース数が200以上ありあります。リゾートの中心ウィスラービレッジにはホテルやコンドミニアムなどの宿泊施設、200以上のショップ、100以上の多国籍レストランやバーが集まり、ビレッジに滞在するだけでも楽しめるリゾートです。ビレッジ内には、100以上の様々なショップが軒を連ね、200軒以上のレストランやカフェが並び、ビレッジ散策も楽しみのひとつです。私たちは、ウィスラー・ゴンドラとピーク・トゥ・ピークという2つのゴンドラで山を登り、山を歩きました。ゴンドラからの景色や山の上からの景色を楽しむことができました。
 カナダに行ったことは、とても自分のためになりました。母国語が通じない事や考え方、風俗の違いを現地に行く事により経験することは大事だと思います。カナダ人の心の温かさにも心を打たれました。また日本よりも湿気がなく汗をあまりかかず、過ごしやすいのでフットパスに向いている国だと感じました。

アメリカ料理が味わえるカナダ
3年生 上村 瞳

 私たち塩路ゼミ3年生6人は、8月20日から28日の8日間、カナダに行ってきました。
 初日は、バンクーバーの一般的な大型スーパーへ行って食材の買い物をしました。日本と比べると、加工食品の種類がとても多く、冷凍食品や調味料やお菓子のサイズが想像していた通りの大きいものばかりでした。
 2日目は、バンクーバー島のビクトリアへ行きました。そこでは、マクドナルドと和食レストランへ行きました。カナダのマクドナルドはロゴマークのMの中心にはメープルリーフのマークが入っていてとてもおしゃれです。メニューでは、『プーティン』というフライドポテトにグレイビーソースとチーズをかけた食べ物があり、とても病みつきになりました。これは、ケベック州の郷土料理らしいです。夜は、和食レストランへ行きました。店内に入ると驚いたことはスタッフ全員日本人であいさつも日本語でした。メニューは、うどんや寿司、天ぷらなど日本人の馴染みのある食事ばかりで美味しかったです。
 3日目、4日目はリゾート地ウィスラーで過ごしました。バンクーバーからバスで北に2時間です。ウィスラービレッジには、ホテルやコンドミニアムなどの宿泊施設、200以上のショップ100以上の多国籍なレストランやバーがあります。気候も穏やかで空気も綺麗で過ごしやすく時間がゆっくり流れているようでした。私たちは、多国籍料理を食べず、食事は、現地のスーパーで食材を買ってホテルに戻ってみんなで作って食べました。ちなみに、スーパーでの価格は日本とあまり変わらないと感じました。
 5日目は、ウィスラーからバンクーバーに戻りました。その日は、カナダにあるラーメン屋行きました。そこでも、スタッフは日本人がいて日本語であいさつをしてくれました。価格は少し高かったですが、おいしくいただきました。

 6日目は、アウトレットに行きました。みんな自由に買い物して昼食はピザを食べました。本格的に窯で焼いてあるピザでした。それは、日本でも食べられますが、店の雰囲気もスタッフも異国の地にいるのもあって美味しくて特別な味がしました。六日目、最後の夜はパブに行きました。価格は高かったのですが、カクテルやコロナビールなどお酒を飲み、15センチ近くの大きいハンバーガーを食べました。私たちの1人は、ベジタリアンの料理を注文しました。カナダには、移民が多いので、ベジタリアンも多くして、その料理があるのではないかと思いました。
 カナダに行く前に郷土料理を調べましたが、カナダは世界中のいろんな国からの移民を受け入れているため、移民たちがそれぞれ食べていたものをカナダにある食材で独自に発展させてきました。サイズは日本のものより大きくて、味付けは濃くてはっきりしているものやほぼ味付けのついていないような薄いものもありました。私が思っていた以上にカナダ料理という食事は無く、アメリカ料理が多く味わえる国だと思いました。

土産物から学ぶ歴史
3年生 岸村 優子

 私は、この夏休みにゼミの仲間とカナダに行きました。カナダについていろいろ学んだ中で、私は土産物に着目しました。カナダには様々な土産があります。その中でももっとも人気のあるのがメープルシロップです。カナダはメープルシロップの生産率が世界第一位であり、世界で流通するメープルシロップの71%がケベック州産です。
 ナイアガラ地域から、ケベック・シティーへと続く全長約800kmの観光ルートがありますが、沿道にカナダの国旗のデザインにもなっているカエデの木が多いことからメープル街道と名づけられたそうです。そこには、メープルシロップの素となる樹液が採れる木々がたくさんあります。秋には紅葉が美しく、カナダが誇る秋の絶景として有名になっています。メープルシロップにはグレードがあり、色、風味、糖含量で決定され、琥珀色が薄く、風味が繊細なほど高級です。私は今回、スーパーで売っている物と空港で売っている物を買い比べてみました。やはり、スーパーで買った方は色が薄く、味も甘味が強く感じられました。値段も10ドル以下のものが多かったです。それに比べ、空港で買ったほうは色も濃く味もただ甘いだけでなく濃厚で風味もありより美味しく感じました。値段はどれも10ドルを超えるものばかりでした。同じメープルシロップでもグレードにより味が全然違うことを知りました。最近では、メープルシロップだけでなく、メープルバターやクッキー、メープルシロップを練りこんだチョコレートなどもカナダ土産の定番になっています。

 次に、大人に人気のアイスワインがあります。アイスワインとは、カナダの厳しい寒さの中、凍った完熟葡萄のみで作られる甘口のワインです。葡萄一房から採れる果汁の量はスプーン一杯程度であり、とても希少価値が高い「ご褒美ワイン」だそうです。現在アイスワインとして認められているのは、ドイツ、オーストラリア、カナダの3ヶ国で造られているもののみで、各国が原料、収穫方法、温度管理などの厳しい条件を設けており、基準をクリアしたものだけが、アイスワインとして名乗ることができるのです。自然の糖分が生み出す濃厚でとろりとした甘さで、塩気のあるおつまみから、スイーツまで何に合わしても美味しく、食後酒として楽しむのがおすすめだそうです。また、アイスクリームにかけて食べるとまた違う美味しさがあり、大人のデザートとしても人気があるそうです。最近は、チョコレートの中にアイスワインが入っているような土産もあります。実際に買って帰りましたが、チョコレートの中にアイスワインが液体で入っており、とてもおしゃれで大人の土産に最適だなと感じました。値段も7ドルと比較的安かったです。
 今回、その土地の土産物で有名になっている物にはそれぞれ歴史があり、それを調べることもまた観光や旅行の一つの楽しみだと思いました。また、土産物を選ぶことも旅行の醍醐味だと改めて実感しました。