韓国釜山・慶州の観光事情および宿泊施設に関する調査

2008年9月9日から9月19日まで

 大谷新太郎先生の入門ゼミと松村ゼミが合同で主に韓国慶州にて,宿泊施設の分布状況や利用状況と観光機能の分化について調査を行った。松村ゼミは2・3年生で学生7名,大谷ゼミの全て1年生で学生7名,これに松村・大谷と教員2名が加わって総勢16名。慶州では全員が韓進荘旅館(ハンジンジャン)という家庭的な格安ゲストハウスで合宿生活を送った。
 慶州市には,高速バスターミナル周辺・慶州駅周辺・普門観光団地・仏国寺周辺という四つの宿泊施設の集積地域がある。慶州の地形図とフィールドノートを手に,学生たちはチームを組んでそれらの地域へ向かい,宿泊施設の外観・周辺の様子などを観察して宿泊料金などを調べた。高速バスターミナル周辺や仏国寺周辺では詳細な土地利用図も作成した。
 フィールドワークは真剣に取り組み,宿に帰ってデータをきっちりと整理する。それが終われば観光の現場で遊び楽しみ,遊び楽しむなかで観察して学ぶ。「石窟庵と仏国寺」(1995年登録)と「慶州歴史地域」(2000年登録)という二つの世界遺産を堪能し,普門観光団地で湖畔リゾートを体感し,参鶏湯(サムゲタン)・味付きカルビ・サンギョプサル・部隊チゲ・アンコウ鍋など,美味しい韓国料理を食べ充実した日々を過ごした。
  • ベースマップを手に担当地域を確認

  • 宿舎でのデータ整理

とにかく宿泊施設は写真撮影しましょう!!

  • 慶州駅周辺のホテル(撮影:仲田美穂)

  • ホテルを調査する学生たち(撮影:仲田美穂)

宿泊施設も色々あります

  • 仏国寺周辺のユースホステル

  • 普門観光団地の大規模高級ホテル

これもフィールドワークだ!!

  • レンタサイクルで慶州市街地を駆け抜ける

  • カジノも見学しときましょう

世界遺産も見ておきましょう

  • 慶州歴史地域のど真ん中にて

  • 石窟庵と仏国寺にも行きました

将来の観光スポットとなるか

  • 世界遺産登録準備が進む良洞村は生活空間が観光対象…これは是か非か?! ゼミ生と議論になった

  • たまたま立ち寄った喫茶店はテノール歌手のお店だった!?

フィールドワークの成果

  • 必死でデータ整理する大谷先生

  • 土地利用調査のデータをまとめた地図

  • 韓進荘旅館の思い出

  • 旅館オーナーの権さんを囲んで

中国の北京とタイのバンコク・アユタヤのゼミ旅行

2008年2月22日から2月29日

 松村ゼミのゼミ旅行は,将来行うフィールドワークの準備調査も兼ねている。ただ観て楽しんで終わる観光ではなく,もう一歩踏み込んで考えるきっかけとなる旅である。
 今回のゼミ旅行の目的は,第一に地球という存在を体感すること,第二に北京オリンピック前の北京の状況を観察すること,第三に世界文化遺産アユタヤをじっくりと見て回ること,であった。この季節の北京の最低気温はマイナス10℃から20℃くらい,バンコクの最高気温は30℃を超え,二つの首都の温度差は実に50℃近い。ダウンジャケットを着込み震える北京から,Tシャツ短パン姿で闊歩できるバンコクへ。
 北京では三つの世界文化遺産を見て,インナーシティやスラム街を歩き回り,建設中の北京オリンピックのメイン会場も見学した。対外経済貿易大学近くの庶民的なレストランでは,12名でとても美味しい北京ダック2羽を含めて,飲んで食べて何と400元(6,000円)くらい,と驚きの安さであった。
 タイのアユタヤ市街地はレンタサイクルを利用すれば半日で回れるほどの規模であり,市街地内部の機能分化も明確で,宿代もとても安いので,学生たちとフィールドワークするには最適のところである,との印象を得た。近い将来,学生たちと本気のフィールドワークに行きたい場所である。

真冬の北京での世界遺産巡りは寒い!!

  • 天壇公園にて

  • 天安門広場にて

  • 万里の長城にて

タイでの世界遺産巡りは暑い!!

  • ダウンジャケットを脱ぎ半袖に

  • 王宮でも半袖で記念撮影

  • 水上バスは心地よかった

松村ゼミならではの見どころ

  • 北京ではインナーシティやスラムも歩いた…

  • アユタヤでは到着すぐにレンタサイクル

旅の思わぬ収穫

  • バンコクのカオサン地区も歩きまわった

  • アユタヤを船で回って再発見の連続

中華人民共和国 寧夏回族自治区銀川市での現地調査(作成中)

2007年8月14日から8月25日まで

 「中国西北地区の改革開放および西部開発の進展にともなう生活空間の変容」(課題番号17251010)という文部科学省科学研究費補助金基盤研究(A)(海外学術)を利用した海外現地調査であった。研究代表者は石原潤(奈良大学),この他に秋山元秀(滋賀教育大学)・小島泰雄(神戸市立外国語大学)・小野寺淳(横浜市立大学)・高橋健太郎(駒澤大学)・松村嘉久(阪南大学)が日本側の調査メンバーとして参加した。
 松村の調査担当は観光開発について。寧夏回族自治区は回族(イスラム教徒)が自治を担当する地域であり,その区都・銀川は,砂漠のなかのオアシス都市である。しかしながら,銀川市の市街地は漢族の文法で形成されていて,市内に点在するモスク(清真寺)以外に,エスニックな風情は乏しい。