【観光実習1(国内)】高野山行きの外国人向けモニターツアーを実施!

 観光実習1(国内)の授業の一環として,高野山へ行く外国人向けのモニターツアーを企画して,2013年9月9日から1泊2日で実施しました。写真は奥の院,御廟の橋前にての記念撮影。

 今回のモニターツアーは,授業担当者の松村嘉久教授が会長を務める新今宮地区観光まちづくり推進協議会との協働で行うこととなり,同協議会のメンバーである南海電鉄とOSAKA旅めがねを主催するインプリージョンから支援を受けました。
 観光実習1の受講者は9名で,このうちの7名がこの実習に参加しました。受講生たちは南海電鉄本社ビルや大阪府立大学観光戦略研究所(I-site)などで開催された同協議会に出席し,意見交換や成果報告も行いました。
 高野山は世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」として登録されていて,南海電鉄沿線で屈指の観光資源です。南海電鉄は高野山に外国人旅行者を誘致しようと,最近はヨーロッパなど海外でもプロモーション活動に力を注いでいます。

 弘法大師・空海がひらいた高野山は,仏教の聖地であり,独特の雰囲気が漂うところです。その高野山を旅する外国人旅行者たちは,高野山での体験をどのように感じ楽しむのか,あるいは逆に,何に戸惑い不便だと思うのか,現在,そうしたデータを集めることが課題となっています。

 ところが,こうしたデータの収集はとても難しく,まず何より,外国人個人旅行者のモニターを募るのがひと苦労です。そこで,今回は松村ゼミが外国人向けのまち歩きツアーで蓄積してきたノウハウを活かし,新今宮界隈の国際ゲストハウスとの連携で,フランス人男性2名(60代・30代),フランス人女性1名(30代),台湾人女性1名(20代),計4名のモニターを集めました(写真参照)。
 データとしては量的には少ないものの,観光実習1の受講者たちが現地を案内しながら,外国人旅行者の細やかな反応も観察するため,質的にはとても高いデータが集まりました。
 モニターツアーには,南海電鉄ツーリズム事業部の矢野到さん,インプリージョンのまち歩きクルー・プロガイドの森なおみさんも同行。お二人は受講生たちの活動を見守りつつ,高野山をめぐる観光の現状について,現地で色々と解説してくださいました。

 モニターツアーの旅程は,以下のとおりでした。⇒は鉄道移動,→はバス・徒歩移動。
 チケットは南海電鉄が高野山観光で売り出している「高野山・世界遺産きっぷ」を利用しました。このお得チケットは2日間有効で,チケット発売駅から高野山駅までの往復乗車券,高野山内バス2日間フリー乗車券,拝観2割引,お土産1割引などがついて2,780円です。写真は,橋本駅から極楽橋駅へ行く観光列車「天空」の車内の様子。
南海新今宮駅 ⇒ 南海橋本駅 ⇒(観光列車「天空」)⇒ 極楽橋駅 ⇒(南海高野山ケーブル)⇒ 高野山駅→ 宿坊・恵光院にて宿泊【体験プログラム:瞑想(阿字観)・写経・精進料理・奥の院ナイトツアー・勤行・護摩祈祷】 → 一の橋から奥の院 → 恵光院・解散

解散後,受講生たちはモニター参加者たちをお見送りしてから,いくつかのグループに分かれて,高野山の外国人個人旅行者の受け入れ体制の現状と課題について,聞き取り調査やフィールドワークに出かけました。報告書は年度内にまとめる予定です。
  • 高野山へ行く移動手段そのものが楽しい

  • 高野山ケーブルからの眺めは素晴らしい

  • 高野山駅は駅舎が有形登録文化財

  • 英語対応している宿坊・恵光院に宿泊

  • 宿坊・恵光院の部屋は畳敷きの大部屋 

  • 見事な襖絵,恵光院にはお宝がいっぱい

  • 瞑想(阿字観)を体験

  • 精進料理は大好評

  • 意外と集中できた写経体験 

  • 奥の院ナイトツアーをプロガイドの森さんは絶賛

  • 朝の勤行は清々しい

  • 朝7時からの護摩祈祷参加者は外国人が中心

  • 恵光院の縁側にて記念撮影

  • 奥の院へ行く途上で池田千紘が解説

  • モニターツアーが終わり参加者をお見送り

  • お洒落なゲストハウスKokuuは外国人にも人気

  • 受講生3名が参加したモニターツアー報告会