【新今宮TICの運営報告 vol.25】 2013年5月の新今宮TIC報告

5月4日(土) 新今宮TIC報告(レポーター:3回生 キムテギョン)

【スタッフ】大宅和佳(4),キムテギョン(3),キントゥー=ザー=マウン(松村ゼミOG・大学院企業情報研究科2)
【利用者】11組20名。このうち8組14名が外国人で,シンガポール,フランス,オーストラリア,アメリカ,インドネシア,カナダからの方々でした。
【来訪者】ゲストハウス経営者とシェアハウス経営者の計2名。

 本日は,松村ゼミOGで阪南大学大学院企業情報科2回生のマウンさんがスタッフ入りしてくださいました。
さて,ゴールデンウィーク期間中,今年の新今宮TICは無理することなく,カレンダー通り土曜日と日曜日に運営することになりました。今日5月4日は4連休の2日目で,新今宮TIC周辺のゲストハウスは全て満室状態。地下鉄動物園前駅で降りて新世界・通天閣方面へ遊びに行く方も多く,新今宮TIC前の人通りも多く賑やかな1日でした。 

 シンガポールからの利用者は,高野山への行き方やチケットの買い方を質問され,私たちは南海電鉄が発行する高野山のパンフレットを渡して案内しました。高野山のパンフレットは,南海電鉄が英語・フランス語・中国語・韓国語で発行されています。松村ゼミが制作に関わった「大阪・新今宮ガイドブック」でも,高野山はお薦めスポットとして紹介されています。高野山へ行くならば,南海電鉄の「高野山・世界遺産きっぷ」がとても便利だそうです。この夏,松村ゼミでは新今宮発で高野山へ行く外国人向けのモニターツアーを行う予定で,色々と準備を進めています。

 今日一番驚いたのは,オーストラリアから40時間かけてクルーズ船で来た,というオーストラリア人の男性2名・女性2名のグループでした。「KIMONO-YA」へ行きたいという依頼で,話を伺いながら調べたところ,日本橋4丁目のとても説明しにくい場所でした。

 経験豊かなOGのマウンさんが新今宮TICの運営を引き受けてくださるとのことでしたので,私と大宅さんの二人で同行案内をしました。先輩の大宅さんは色々と英語で話しかけて,楽しそうに同行されていましたが,私は英語が上手くしゃべれないのでとても困りました。
インドネシアから来られた女性の2人組は,布団を入れる圧縮袋を買いたいが,どこで売っているのか,という変わった質問をしました。これもマウンさんと大宅さんがネットで色々と調べ,阿倍野ルシアスのなかのお店を見つけ,大宅さんが同行案内しました。新今宮TICでは旅行者というよりも生活者に近いニーズも多く,本当に豊富な知識と経験がいる,と痛感しました。

 来訪者のゲストハウス経営者とシェアハウス経営者は他地域の方々で,新今宮界隈に外国人旅行者の宿泊客が多いと聞いて,超ハイシーズンであるゴールデンウィークの状況を視察に来られたそうです。松村先生から色々と情報を聞き取りされたかったようですが,本日の来訪予定はないということで,とても残念がられていました。

 さて,私はこの4月から韓国から3回生に編入学してきましたが,今日初めて,新今宮TICのスタッフを経験して色々なことを学びました。例えば,写真は4月25日(木)に松村ゼミの3回生全員で,大阪市平野区の大念仏寺や全興寺や杭全神社などへ,街歩きツアーの下見にでかけた際のものです。4月から色々なことを体験的に学びましたが,それらを次のチャンスに活かしたいと思います。

松村先生からのひと言

もし着物を買いたいならば,動物園前1番街の「七福屋」というお店もお薦めスポットです。リサイクルも扱うお店なので,とても品質の高い本物の着物が納得のお値段で手に入ります。

5月5日(日) 新今宮TIC報告(レポーター:3回生 山下喜央)

【スタッフ】弘田愛美(3),山下喜央(3),松川和矢(3)
【利用者】6組8名。このうち2組3名が外国人で,フランス,マレーシアからの方々でした。
【来訪者】濱中勝司(OB),関西大学卒業生で松村先生が担当する観光地理学のかつての受講者1名,松村先生,和田昂之(OB),加藤宏実(OG),内田裕規(OB)の計6名。

 今日の利用者は日本人が比較的多く,ホテルの場所や通天閣への行き方など簡単なものばかりで,特に紹介した方がいいような事例は見当たりませんでした。

 昼前に,関西大学の卒業生で,かつて松村先生が非常勤で担当されていた観光地理学の授業を受け,新今宮TICのことを学んだ方が,近くまで来たついでにと来訪されました。この方は現在就職活動中で,観光まちづくりや町おこしの仕事に就きたいとのことで,新今宮TICでの活動が参考になるから,と見学に来られました。私たちスタッフにとても熱心に色々な質問をされ,特に外国人はどのような情報を求めているのかに関心を持たれていました。

 そうこうするうちに松村先生が来られ,松村先生もこの関大卒業生に色々とアドバイスをされていました。観光まちづくり関係のところに就職できたら,新今宮TICに観光パンフレットを持って来るのでぜひ置かせてください,とのことでした。

 昼食はランチブレイクを利用して,このゴールデンウィーク期間に,あえて通天閣・新世界方面へ。今や大阪でも屈指の観光名所となった通天閣・新世界,ゴールデンウィークの賑わいがどのくらいすごいのか,それを松村先生とスタッフ全員で確認しに行きました。ジャンジャン横丁の老舗串カツ屋さんには長い行列ができ,人通りがとても多くてなかなか前に進めない状態。通天閣の入り口には写真のようにすごい人だかりができ,何と,2時間待ちのサインボードが出ていました。この日の通天閣のエレベーターはオープンしてからずっと,フル稼働だったに違いありません。

 また,どこで入手したのかはわかりませんが,松村ゼミが制作協力した「大阪・新今宮ガイドブック」を持ち歩く方もちらほら見かけました。通天閣・新世界が大阪を代表するメジャーな観光地へと成長し,私たちの新今宮TICでの活動がその一端を担っているのだと実感しました。

 その後,この3月にご卒業された松村ゼミ9代目の和田さん・加藤さん・内田さんが,新今宮TICへ立ち寄ってくださいました。私たちよりも2年上の先輩ですが,新今宮TICの先輩スタッフとしてご指導いただき,台北での卒業旅行もご一緒させていただき,在学中にはとてもお世話になりました。

 「今年のゼミ活動はどんなことするの?(今年もたくさんのプロジェクトが動き始めています。)」「 11代目のゼミ長は誰に決まったん?(ゼミ長は松川和矢君で,副ゼミ長は橋田翔子さんと弘田愛美さんに決まりました。僕は連絡係になりました。)」など,現在の松村ゼミのことを気遣い,就職してからの職場での色々な出来事も聞かせてくださいました。

松村先生からのひと言

この日はこどもの日でしたが,原稿の締め切りや雑務に追われて,新今宮のゲストハウスにこもって仕事ばかりしていました。卒業生3名がせっかく来てくれたのに,ゆっくり話す余裕もなく,飲みにも誘えず…。タカシも,ロミも,ウッチーも,これに懲りることなく,また来てください。次は必ず…。

5月11日(土) 新今宮TIC報告(レポーター:4回生 大宅和佳)

【スタッフ】山中彩帆里(3),大宅和佳(4),村上恵美(4)
【利用者】3組8名。このうち2組4名が外国人で,トルコ・アメリカからの方々でした。
【来訪者】大阪府簡易宿所生活衛生同業組合理事長の山田純範さん,ツムテンカク2013実行委員会の方の計2名。
 朝からあいにくの雨模様のなか,トルコ人の初老の男性が,この近くのホテルで空いているところを紹介して欲しい,という相談がありました。予算を伺うと,4,000円くらいまでは問題ない,とのことでしたので,新今宮界隈のゲストハウスならばどこでも予算範囲内。パンフレット「大阪の安い宿」をお渡しして,ホテル中央セレーネとホテル中央オアシスをお薦めしました。

 ところが,この2軒のホテルに空き部屋があるのかどうかは,現在の私たちに把握しきれない情報です。2軒のホテルを薦めたものの,今日は土曜日なので,このトルコ人男性が行くと,満室で空き部屋なしの確率が高く,親切な案内ではないと感じました。

 新今宮TICの対応は原則として,色々な観光情報は提供するが,実際にチケットやホテルを予約あるいは購入するのは利用者本人ということになっています。チケットやホテルの予約や購入を代行すると,金銭トラブルに巻き込まれる可能性があるし,旅行業法上でも問題があるからです。

 ホテル中央セレーネのマネージャーに伺ったところ,ホテル中央グループでは,刻々と変わる空室状況を専用の宿泊予約システムで管理しているとのこと。これから夏休みにかけて,近隣のホテルに空室がないか,という問い合わせが確実に増えてくると思います。せめて,外国人からの宿泊需要が高いホテル中央グループ6軒とホテル東洋・太洋は,空室状況を把握したうえで紹介できるようにならないのか,ゼミで提案していきたいと考えています。報酬を受け取ることなく紹介するのならば,旅行業法にも引っかからないと思います。

 15時頃,新世界で昨年も開催されたイベント「ツムテンカク2013」の実行委員会の方が,松村先生を尋ねて来られました。残念ながら松村先生はこの日,国際観光学部主催のオリエンテーションキャンプに参加されておられ不在。私がお話を伺ったのですが,2012年は松村先生が学生ボランティアを率いて参加されたそうです(【松ゼミWalker vol.96】新世界のイベント「ツムテンカク」にボランティアで参加して)。2013年も,5月24日から26日まで開催する予定で,今年もボランティアスタッフを募集しているので,どうかよろしくお願いいたします,とチラシを持って宣伝依頼とご挨拶に来られました。

 簡宿組合の山田純範理事長も,西成特区構想と関係するご相談をしたい,とお昼前に松村先生を尋ねて来られました。不在で本日は来られないとお伝えすると,「必ず松村先生に渡してください」と書類をお預かりしました。

松村先生からのひと言

今年は忙しくて,ツムテンカクへのボランティア参加は難しいなあ。ツムテンカクは実行委員会とボランティアに支えられた手作り感満載のイベントですが,とても洗練されていてセンスも良いものなので,新入生を中心にボランティア参加を呼びかけます。

5月12日(日) 新今宮TIC報告(レポーター:3回生 袁麗萍)

【スタッフ】袁麗萍(3),キントゥー=ザー=マウン(大学院企業情報研究科2)
【利用者】1組1名。アイルランドからの方でした。
【来訪者】濱中勝司さん(OB),窪堀愛子さん(OG),読売新聞社会部の本部記者の計3名。
 今日は天気の良い1日でしたが,利用者はたったの1名しか来られませんでした。アイルランドからの女性で,問い合わせはホテルみかどへの行き方。

 ホテルみかどは,ホテル中央グループのなかでも特に客室稼働率が高く,月平均で95%を超えることもよくあり,外国人だけでなく日本人にも人気のホテル,と松村先生からフィールドワークの際に教えていただいたところです。

 今日のスタッフは,私とキキさん(キントゥー=ザー=マウンさんの愛称)の2名だけでした。キキさんとゆっくりお話しするのはこれが初めてでしたが,ミャンマー語だけでなく英語も中国語も話せる方で,驚きました。大学院ではミャンマーへの海外投資や観光のことについて研究されているそうです。

 さて,先ほどのアイルランド人女性,ホテルみかどは10分もあれば余裕で往復できる距離にあるので,キキさんが同行案内されました。同行案内は利用者と会話しながら移動するわけですが,キキさんによると,この女性のいとこが沖縄にいて,日本には遊びに来た,大阪には2日間滞在して,その後は広島へ行く,とのことだったそうです。

 お昼過ぎ,OBの濱中さんがアイスクリームの差し入れを持って,運営の様子を見に来てくださいました。14時頃,OGの窪堀さんが,「ごめん,ちょっとパソコン使わせて」と来られました。同級生の石橋涼子さんがご結婚されるとのことで,結婚式の時に使う在学時の写真データが新今宮TICのパソコンにあるので,取りに来られたそうです。

 窪堀さんは7代目のゼミ生で,私は11代目なので,さすがに私は窪堀さんのことを存じ上げませんでした。8代目OGでもあるキキさんと窪堀さんは大の仲良し,久しぶりの再会を喜んでおられました。後でキキさんから伺ったのですが,窪堀さんは社会人基礎力育成グランプリ全国大会で準優勝した時のメンバーだったそうです。その際の表彰状が新今宮TICにあり,確かに窪堀さんの名前も書かれていました。写真は石橋涼子さんのご結婚式後,ご出席されていた松村先生から現役ゼミ生の連絡網へ流された写真の一枚です。

 15時頃,読売新聞社会部の本部記者が,松村先生を尋ねていらっしゃいました。本部記者は4月末,松村先生のご案内で,国際観光学部の清水苗穂子先生らと一緒に,あいりん地域のフィールドワークに行かれた方でした。ちょうどその日は私がスタッフで,途中から先生や記者の方と合流して,西成ジャズを一緒に楽しませていただいたので,お顔をよく覚えていました。

 特にご用事はなく,ちょうど新今宮TICに通りかかったので,松村先生がいてらっしゃったらご挨拶をしたい,と思われたとのことでした。「先日のフィールドワークで見聞きしたことをもとに,観光立国と絡めて短いコラムを書いたので,松村先生に記事を送らせていただきます。」との伝言を伺いました。

松村先生からのひと言

 OGの窪堀愛子さんはパソコンを使用しに来たとのことですが,松村ゼミのOB・OGのみなさん,どうぞ気軽に新今宮TICへお立ち寄りください。新聞記者の方々もぜひお気軽に…,何かいい街ネタを提供できるかもしれません。ただし,松村は常時新今宮TICに詰めている訳ではないので,どうしてもコンタクトをとりたい場合は,事前にメールで「新今宮TICにいてますか」と遠慮なくお問い合わせください。

 さて,石橋涼子の結婚式,私はとても楽しみました。涼子はまだ高校3年生の頃,オープンキャンパスに来て「私,ここで観光,勉強するわ。」とその場で進学を決めたのをよく記憶しています。なぜなら,涼子そっくりの石橋母の印象がとても強かったからでした…。その石橋母とも6,7年ぶりに再会,お元気そうで何よりでした。結婚しても戦友は戦友,旦那も優しそうな人で安心しました。写真のお揃えのドレスは,窪堀愛子の母が手作りしてくれたそうです。本当に仲の良いこと…,何よりです。

5月18日(土) 新今宮TIC報告(レポーター:2回生 福崎美帆)

【スタッフ】福崎美帆(2),前田紗希(OG)
【利用者】7組21名。このうち5組16名が外国人で,シンガポール,マレーシア,アメリカ,スペインからの方々でした。
【来訪者】ホテル中央の高橋マネージャー,ホテルセレーネの福本マネージャー,内装工事の方,大阪大学の学生,松村先生の計5名。
 本日は快晴で,お出かけにはちょうど良い1日でした。本日のスタッフには,昨日来訪された窪堀愛子さんと同期で,7代目ゼミ生の前田紗希さんが応援に来てくださいました。前田さんはJTB西日本本社にご勤務されていて,内勤なので土曜日・日曜日にお休みできるということで,2013年に入ってからもう何度か,新今宮TICのスタッフとしてお手伝いしていただいています。毎月末,新今宮TICスタッフのシフト案が松村ゼミの連絡網で回るのですが,その際,本日のスタッフが2回生の私一人であると知り,お手伝いを申し出てくださったそうです。

 さて,午前中に訪れたアメリカ人女性の利用者は,京都へ行き,京都駅からバスでの周遊観光を楽しみたいとのことでした。二条城と金閣寺への行き方を聞かれたので,ホワイトボードに書かれた地図を指差しながら,英語表記の京都への行き方表を使って説明しました。二条城はやはりお城ということもあり,外国人の興味も非常に大きいと思われます。この方から二条城はどのようなお城か,と聞かれたのですが,上手く説明できず残念でした。

 お昼前,スペイン人男性が3名来られて,大阪の「ディスコ」のことを知りたい,という問い合わせを受けました。私も前田先輩も「ディスコ」というところへ行ったことがないので,非常に難しい質問でありました。ウェブサイトで色々と調べるうちに,難波にある「ジラフ」というお店を発見し,行った経験はないのですがお薦めしたところ,とても喜んで頂きました。「また,新今宮TICに立ち寄るよ」とおっしゃって行かれました。

 お昼はランチブレイクで,松村ゼミ7代目ご用達の「西成わだ」へお好み焼きを食べに行きました。西成わだのお好み焼きは,マスタードがきいていて美味しく,7代目の新今宮TICスタッフたちはよく通われたそうです。店長は,「最近,松村先生と会ってないわ…,また来てって言うといてや」とおっしゃっていました。

 ランチブレイクから新今宮TICへ帰るとアクシデント発生。閉じたシャッターが,突然開かなくなってしまいました…。すぐさま松村先生に電話で報告し相談。その直後,ホテルセレーネの福本マネージャーとホテル中央の高橋マネージャーに駆け付けていただきました。お二人からホテル中央グループの内装工事を担当されている業者の方へ連絡をとっていただき,調べていただいたところ,シャッターが下りる途中でモノが挟まったため,ヒューズがとんでしまったのでは…,とのことでした。

 幸いなことにシャッター横に別の入り口があり,そこから中へ入って室内の天井を破りヒューズを確認したところ,やはり予想通り。ヒューズを取り替えていただき,無事シャッターを開けることができるようになりました。お手伝いいただいたみなさんには,本当にご迷惑をおかけ,申し訳ございませんでした。

 掃除をしてホッと一息ついていると,大阪大学の学生さんが松村先生を尋ねて来られました。この方は動物園前商店街にて「動物園前サイエンスカフェ」というイベントを実施されているそうで,次回は6月29日(土)を予定。その際に松村先生が講演されるとのことで,「もし先生がいらっしゃればご挨拶を…」と来られました。

 16時を過ぎて,運営報告を書いていると,松村先生から「まだTICか?」との連絡が入りました。松村先生はこの日,関空旅博2013での「関空発“学生と旅行会社でつくる”海外旅行企画」というイベントの視察で,関西国際空港へ行ってらっしゃいました。シャッターの一件もあり心配なので,関空からの帰りに新今宮TICへ立ち寄る,とのことでした。私たちは,動くようになったシャッターを半分閉めて,色々な作業をしながら松村先生の到着を待ちました。

 17時前に松村先生が来られ,新今宮TIC内で私たちが詳しい報告をしていると,あいりん地域のスタディツアーで,阪南大学流通学部の神澤正典教授と流通学部2回生の3名が通りかかられました。神澤先生もスタディツアーの案内人も当然,松村先生のお知り合い,新今宮TICのなかに入っていただき,私たちの活動を説明させていただきました。神澤先生のグループは,あいりん労働福祉センター2階や三角公園の方も行かれたそうです。

 新今宮TICの運営は,松村ゼミの3回生や4回生が中心となってされています。2回生とOGで運営するというのはとても珍しいことでした。不安もありシャッターが壊れた騒動もありましたが,何とか1日を終えることができました。

松村先生からのひと言

京都観光に関しては,京都観光マップを渡して,詳しい情報はJR京都駅2階の京都総合観光案内所へ行けば分かる,と対応願います。ディスコやクラブの情報は,Why not JAPAN(http://www.whynotjapan.com/)で調べるか,このサイトそのものを教えてあげてください。シャッターが開かなくなったとの連絡には驚きました。高橋・福本両マネージャー,ありがとうございました。

5月19日(日) 新今宮TIC報告および大阪プロレス観戦 (レポーター:4回生 吉田あゆこ)

【スタッフ】吉田あゆこ(4),許ソンミ(3,慶熙大学からの交換留学生),洪アルム(3,大邱大学からの交換留学生)
【利用者】なし。【来訪者】ホテル新橋のスタッフ。

 今日の新今宮TICの運営は,ゼミで相談した結果,午前中までと決まっていました。来訪者はビジネスホテル新橋のスタッフの方で,新今宮ガイドブックがなくなったので,もらいに来られました。今日の利用者はなく,特に報告すべきこともありません。

 さて,私たちがなぜ,午前中で運営を終えたのかというと,昼から松下IMPホールで行われた「大阪プロレス物語」を,今日のスタッフで観戦しに行くからでした。

 FM大阪のラジオ番組収録で,松村ゼミの留学生たちが大阪プロレスを訪問し就業体験する機会が先日あって(https://www.hannan-u.ac.jp/faculties/tourism/mrrf43000000qi2v.html参照),松村先生と大阪プロレスの阪上雄司社長との親交は深まったそうです。そうしたご縁もあって,阪上社長から,この日の大阪プロレスの興行へご招待していただきました。ご招待を受けたのは吉田あゆこ(4),許ソンミ(3),洪アルム(3)の三名でした。

 松下IMPホールで私たちのためにご用意いただいた客席は,レスラーの入場してくる花道のすぐ脇,それも前列のとても良いところでした。入場してくる大阪プロレスの選手の方々が,私たちのすぐ隣を歩き,試合中も手の届きそうなくらいの近い場所で,プロレスを観戦。3時間の興行でしたが,とても興奮してあっという間に過ぎました。

 この日の「大阪プロレス物語」では5試合が組まれていて,第1試合は織部克巳&瀬戸口直貴(◎)vs米田太陽(×)&ユン・ガンチョル選手のタッグマッチでした。ちなみに◎印のある選手が勝者で×印が敗者です。大阪プロレスのレスラーは,みんなそれぞれ個性的で独特のキャラクター付けがされています。詳しい情報は大阪プロレスのウェブサイト(http://www.osaka-prowres.com/index.php)でご覧ください。

 ユン・ガンチョルは,韓国の元軍人という設定とのことで,迷彩柄の軍服を着て銃を持っての入場でした。韓国からの交換留学生の2人は,先日のラジオ収録時にユン・ガンチョル選手と仲良くなったそうで,韓国語で声援するなど,とても楽しんでいました。

 第2試合はタコヤキーダー(◎)&スパイダー・J&華名vsブラックバッファロー&ユタカ(×)&中島安里紗の6人タッグマッチでした。各チーム1人ずつ女子プロレスラーがいて,女子プロレスラーが男性レスラー相手に技を決めているところに驚きました。なかでも,華名選手は人気レスラーで,試合中にたくさんの声援が会場内で飛び交っていました。
第3試合はアジャ・コング(◎)&松山勘十郎vsくいしんぼう仮面&えべっさん(×)のタッグマッチでした。大阪プロレスの名物選手たちと,女子プロレスラーのアジャ・コング選手が戦うということで,アジャ・コング選手が入場してくると,松下IMPホールはこの日で一番の大盛り上がりとなりました。私たちのすぐ横をアジャ・コング選手が通ったのですが,その大きさに驚きました。交換留学生の2人はアジャ・コング選手を男性だと思っていたようで,女子レスラーだと知ると,とても驚いていました。

 大阪プロレスの名物レスラーであるくいしんぼう仮面とえべっさんは,入場してくる際に客席に近寄りファンサービス,熱心なファンや小さな子供まで,多くの観客がこの2人の周りに集まっていました。大阪プロレスの特徴のひとつですが,リングの上の選手だけでなく,試合をさばくレフリーがとても面白く,会場の笑いを誘いながら,時には試合にも参加。この試合でもアジャ・コング選手とレフリーとのかけあいで,会場は盛り上がりました。

 第4,第5試合は,時間無制限の大阪プロレス王座決定戦で,これまでの試合とはまた違う雰囲気でした。第4試合はゼウス&ザ・ボディガー(×)vsタダスケ&三原一晃(◎)のタッグマッチ,第5試合は,ビリーケン・キッド(×)vsタイガースマスク(◎)のシングルマッチでした。第3試合まではお笑いネタあり,お約束ありの楽しい試合でしたが,第4,第5試合は真剣そのもの。大技が決まるたび,場内から大きな声援が送られました。

 私はこの日,初めてライブで大阪プロレスを見たのですが,改めて,大阪の観光資源のひとつだと実感しました。大阪ならではのお笑いがあり,言葉がわからなくても通じる楽しさがあり,スポーツならではの感動もありました。外国人選手も多く出場しているし,レフリーは英語も韓国語もしゃべれるので,言葉の壁はとても低く,外国人旅行者でも必ず楽しめるプログラムであると感じました。

 また,試合が終わりリングの外に出たレスラーたちは,とても気さくにファンとふれあい,出口付近に並んでファンを見送り,気軽に写真撮影に応じる姿は,大衆演劇の役者さんたちのようでした。プロレスは格闘技かエンターテイメントか,色々な意見はあるでしょうが,大阪プロレスは,お客を喜ばせるエンターテイメントに徹していて,初めて見た私も存分に楽しめました。

松村先生からのひと言

阪上社長,ご招待,どうもありがとうございました。私も観戦に行きたかったのですが,別件の用事があり行けませんでした。改めて,ゼミ生らと観戦に行きたいと思います。

5月25日(土) 新今宮TIC報告(レポーター:3回生 池田千紘)

【スタッフ】谷河里香(4),関伽緒里(3),池田千紘(3)
【利用者】4組7名。このうち2組4名が外国人で,イギリス,ドイツからの方々でした。
【来訪者】松村先生,ホテル東洋のスタッフの計2名。

 今日は通行人も多く外国人旅行者以外にも,日本人からの問い合わせがありました。

 最初に来られた60代の日本人男性は,南大阪祭典への行き方を尋ねられました。私たち若者はスマートホンなどで調べながら歩くのですが,ガラパゴス携帯をお持ちのご年配の方は,やはり色々と尋ねながら目的地へ向かわれるようです。南大阪祭典はJR新今宮駅の西口へ降りればすぐなのですが,東口に降りるとなかなかアプローチが難しい場所にあります。

 2組目のイギリス人の20代後半くらいのカップルは,大阪で安くて美味しいお薦め料理を聞かれました。関さんが英語で対応し,食べ歩きMAPを渡すと同時に,本日,新世界でツムテンカクというイベントが開催されていることを伝え,新世界方面へ行くことをお薦めしました。3組目のドイツ人カップルは,高野山への行き方とチケットの買い方について問い合わされました。最近,高野山へ行く外国人旅行者が増えていて,南海電鉄も高野山への集客に力を入れている,とゼミで学びました。南海電鉄の「高野山・世界遺産きっぷ」を買って,南海で行く方法をお薦めしました。

 最後の1組は,日本人のご年配のカップルで,新今宮TIC前の立て看板を見て,「OS劇場の予約をとって欲しい」と頼まれました。新今宮TICは大衆演劇を宣伝しているだけで予約は受け付けていないので,食べ歩きMAPをお渡しして,OS劇場の場所をお教えして,直接行っていただくようお願いしました。写真は新世界の朝日劇場前の5月公演の立て看板です。大衆演劇は,毎日お芝居も歌謡ショーも変わります。

 さて,来訪者の松村先生は大学で会議の予定があり,大学へ行く途中に立ち寄られ,新今宮TIC内のプリンターで原稿を印刷して校正作業をされていました。昼前に大学で会議があり,午後は梅田で人文地理学会の編集委員会があるそうで,とても忙しそうにしておられました。

 ホテル東洋のスタッフは,「食べ歩きMAP」と「新今宮ガイドブック」の英語版の在庫が少なくなった,と取りに来られました。嬉しいことに,どちらも外国人旅行者に大好評とおっしゃっていました。この方と少し立ち話をさせていただいたのですが,ホテル東洋はゴールデンウィークが過ぎても,連日満室状態で,宿泊客の8割から9割が外国人,その外国人の8割近くが欧米系の方々だと伺いました。

 私はホテル東洋に泊まったことがあります。ホテル東洋にはコミュニティスペースがあるのですが,夜になると,本当に外国人で溢れていて,インターナショナルなとてもいい雰囲気でした。

松村先生からのひと言

 南海電鉄利用の高野山行き,どんどん宣伝しましょう。外国人旅行者が新今宮を宿泊拠点として動けば動くほど,外国人旅行者の宿泊日数が延び,新今宮地区の地域活性化につながります。高野山は新今宮からの日帰りあるいは1泊旅行の最適地で,まだまだこれから成長の余地があります。

5月26日(日) 新今宮TIC報告(レポーター:3回生 弘田愛美)

【スタッフ】濱中勝司(OB),弘田愛美(3),張敏倩(M1),曹佳佳(M1)
【利用者】10組13名。このうち8組10名は外国人で,アメリカ,チュニジア,マレーシア,シンガポール,韓国,インドからの方々でした。また,2組3名はリピーター利用でした。
【来訪者】ビジネスホテル新橋のスタッフ。

 本日のスタッフには,阪南大学大学院企業情報研究科1回生の張敏倩さんと曹佳佳さんが加わってくださりました。張敏倩さんは阪南大学国際観光学部の清水苗穂子ゼミ,曹佳佳さんは富山国際大学を卒業されたそうです。お二人とも今日が初めてのスタッフ入りでしたが,新今宮TICへは何度か見学に来られたそうで,とても心強い助っ人でした。

 さて,本日はリピーター利用の方が2組ありました。1組目はサンフランシスコから来られた中国系アメリカ人の母娘で,娘さんがとても日本語がお上手でした。新今宮TIC前の立て看板で大衆演劇のポスターをご覧になって興味を持っていただいたようで,大衆演劇について色々と問い合わせて来られました。私たちは最寄りのOS劇場をお薦めしたのですが,入場料はいくら,昼の部の開始時間は何時から,劇場の広さはどのくらい,などなどを聞かれました。

 その1時間半ほど後,また新今宮TICを訪ねて来られ,もっと詳しい質問をされました。最後の最後に,立て看板に貼ってあるポスターをもらえませんか,とお願いされました。特に写真の真ん中,妖艶で美しい女形が並ぶ浪速クラブのポスターが気に入られたようでした。
今日が5月最後の運営日だったので,はがしてお渡ししてもよかったのですが…,直接劇場へ行ってお願いしてください,とお答えさせていただきました。大衆演劇のポスター,これまで何名かの方から,「欲しい」と言われたそうです。確かに,華やかで綺麗なポスターなので,ファンの方が欲しがるのはよく理解できます。

 シンガポール人の若い女性は,お腹の調子が悪いので薬を買いたい,薬局はどこですか,と来られました。新世界・西成食べ歩きMAPに掲載してある朝日薬房を紹介しました。その1時間くらい後にもう一度来られて,次は,大阪城公園駅はここから近いですか,と尋ねられました。私たちは路線図を渡して説明しました。この方は家族で日本に来られているらしく,少ししてから6名ほどを引き連れて,JR新今宮駅方向へ歩いて行かれました。

 桜のシーズンが終わり,梅雨に入る頃になると,新今宮地区に宿泊する外国人はめっきり減る,と松村先生はおっしゃっていました。もう5月末になり梅雨入りしそうなのですが,今のところ,外国人旅行者はそう減っているとは感じません。むしろゴールデンウィークの頃と比べると,日本人旅行者の減った分,外国人旅行者の存在が目立っているように感じます。

 ビジネスホテル新橋のスタッフは,新今宮ガイドブックの在庫がなくなったので追加分をください,と来られました。英語版をお渡ししようとしたのですが,「新橋はまだあまり外国人は泊まっていないので,日本語の方がいい」とおっしゃったので,日本語版を50部お渡ししました。このガイドブックは日本人宿泊客からも人気だ,とのことでした。

松村先生からのひと言

 何とかして大衆演劇と西成ジャズの楽しさを外国人旅行者へ広めたいものです。どちらのコンテンツも安く楽しめ,お値打ちもの。私は,そのポテンシャルを確信しています。