第26回日本観光研究学会全国大会をチームワークで乗り切る

新今宮TIC,全国大会ボランティア,学生ポスターセッション,「新今宮ウォーク」

 阪南大学南キャンパスで,12月3日(土)・4日(日)に開催された第26回日本観光研究学会全国大会は,阪南大学国際観光学部の在学生と教職員の献身的な活動に支えられ,大盛況かつ大好評でした。松村ゼミもこの両日はゼミ生を総動員,新今宮TICの運営,全国大会ボランティア参加,学生ポスターセッションでの発表,「新今宮ウォーク」の実施,などに分かれてそれぞれが活躍しました。
 全国大会ボランティア,松村ゼミからは,国際観光学部学生委員長の和田昂之,副委員長の加藤宏実を中心として,両日とも数名が南キャンパスの大会会場の運営に携わりました。
 12月3日(土)午前,学会のエクスカーション「新今宮ウォーク」が松村の解説で開催。新今宮界隈を熟知する松村ゼミの小路望・高橋菜央・坂田悠貴の3名がサポートにつき,十数名の参加者と一緒に,通天閣に登り,新世界から新今宮にかけて歩きました。そのなかで新今宮TICにも立ち寄り,当日運営に携わっていた7代目ゼミ長の仲田美穂など3名が,参加者に新今宮TICの活動について解説しました。

 4日(日)の学生ポスターセッションには,松村ゼミから2組が参加。
 「「大阪をフィールドワークする!!」の実践と成果」のポスター発表は,高橋菜央(3年)・坂田悠貴(3年)・弘田愛美(1年)・増森千絵(1年)・傍士莉菜子(1年)が担当。これはキャリアゼミの一環で,のべ60名を超える学生たちが取り組んだ活動の報告でした。
 もう一つのポスター発表は「台北市における夜市と都市空間利用の特性」で,これは学生研究活動支援事業で取り組んだもので,前島佑香(4年)・橋本果奈(4年)・小林志帆(3年)・兪穎伶(3年)・小路望(3年)が台北調査グループを代表して取り組みました。
 大会運営は学生たちの活躍に任せ,松村はこの4日に学会発表を行いました。また,小林志帆・高橋菜央・加藤宏美・小路望(以上3年)・村上恵美(2年)の5名は4日,大会ボランティアやポスターセッションの合間をぬって,『2011キャンパスベンチャーグランプリ』でのプレゼンテーションについて,構想を練りパワーポイント作成に向けた作業を行いました。

観光実習導入のまち歩きを新今宮TICがサポート

 12月11日(日)は『観光実習導入』のまち歩きが実施されました。松村が担当する「新世界から新今宮」コースは,40名を超える参加者がありました。左の写真は,そのまち歩きの一環で,1年生たちが新今宮TICを訪問した際のものです。人数が多すぎて,この写真に入れなかった者もいます。
 この日の新今宮TICのスタッフは,シュウチャシン・内田裕規・加藤宏実の3名でした。慣れたスタッフばかりなので,運営は2名でも充分対応できるとの判断から,学生委員会活動で1年生ともつながりの深い加藤宏実を,まち歩きのサポートとしてレンタルしてもらいました。日本観光研究学会の大会ボランティア活動で,学生間の縦のつながりができたので,加藤も内田も1年生から信頼され慕われる存在となっていて,まち歩きはとてもスムーズに進みました。

台湾からの大学生の新今宮フィールドワーク

12月18日(日),台湾の国立高雄餐旅大学と国立曁南国際大学の学生と教員が訪日交流するプログラムがあり,その一環として,松村ゼミが新今宮のフィールドワークを担当することになりました。松村ゼミからは松村ほか,台北夜市調査のメンバーでもあった兪穎伶,張宝,トウアコン(以上3年生),シュウチャシン(2年生)が案内役を務め,吉兼ゼミの学生たちがサポートしてくれました。
 台湾からの訪問団が総勢27名,受け入れ側の私たちが10数名という大集団。臨機応変にグループ分けして,通天閣からジャンジャン横丁を歩き,新今宮で外国人対応するゲストハウスや新今宮TICを視察して回りました。台湾からの学生たちは,近い将来,改めて訪日観光に来る意思のある者が多く興味津々。新今宮のゲストハウスの部屋を視察して,「是非この地域に泊まって,新今宮TICを利用したい」との声も聞こえた。もちろん大歓迎です。
 さて,みんなの楽しみはお昼ごはん。三つのグループに分かれ,串かつ・うどん・お好み焼きなどをハシゴして食べて回りました。昼食後は吉兼ゼミが中心となって,台湾からの学生たちは大阪各地を小グループで案内しました。松村ゼミからは,兪穎伶と張宝が引き続きレンタル参加,吉兼ゼミ主催のまち歩きを支援しました。

2011年の新今宮TIC

 2011年もあと残りわずか。新今宮TICは12月25日(日)まで運営して,年末年始は休み,1月7日(土)から2012年の運営を始める予定です。2011年は東日本大震災,福島原発事故,超円高と,訪日インバウンド観光にとっては,本当に不幸な1年となりました。
 さて,新今宮TICの2011年の運営は,12月24日・25日の土日を残していますが,その実績を速報しておきます。運営日数は153日間,ボランティア参加学生はざっとのべ590名程度,利用は700件1,100名を超えました。来訪者は記録に残っている限りで軽く500名を超え,外国人向けのまち歩きも5回開催しました。
 毎年のことながら,年末に1年間の運営を振り返ると,交通費すらでないボランティアで,いち大学のいちゼミが中心となって,よくこれだけの活動が維持できるな,と我ながら感心します。意識の高い学生たちが集まり,私利私欲にとらわれることなく,日々の運営のなかで自己の能力を高め,自主・自律的に動いてくれるからに他なりません。卒業生も含めて,運営に携わってきたゼミ生たちに感謝しています。
 2012年1月末,新今宮TICは創設3周年を迎えます。創設に携わった主力メンバーはすでに卒業して,各方面で活躍し始めています。8代目松村ゼミ生(現4年)が,創設当時の事情を知る最後の世代となりました。5周年,10周年へとつなげるためにも,3周年に向けて何か記念となる行事を企画したいと考えています。同時に近い将来,これまでの運営日誌をまとめて,新今宮TICの存在意義をデータで裏付けて世に問いたい。