MOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪)を訪問しました(経済学部三木ゼミ2年生)

 2016年4月13日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は東大阪市にあるMOBIO(モビオ)を訪問しました。
 MOBIOは、大阪府がクリエイション・コア東大阪に開設した、府内全域の中小ものづくり企業のための「ものづくりの総合支援拠点」です。 平成22年4月に大阪府ものづくり支援課もここに移転し、まずます充実したものづくり企業の支援を実施しています。
 三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。三木ゼミ2年生としては3年連続の訪問であり、今後課題解決型ゼミとして「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」「大阪のものづくり企業 海外拠点リスト」の各事業を推進していく上で必要となる、大阪の中小企業に関する基本情報を学ぶことができました。

以下に、今回の校外学習における学生たちの「気づき」の一部を紹介します。

【2年生 飯尾 梨紗 さん】

 4月13日、私たちは東大阪市荒本北にあるMOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪)を訪問し、お話をうかがいました。
 MOBIOは大阪府のものづくり支援拠点であり大阪府ものづくり支援課を中心に、様々な機関がものづくり企業の支援を実施しています。
 具体的に支援とは、製造業を対象に、受注企業・発注企業の登録を受付し、多様な発注ニーズに合致する受注企業の検索からあっせんまで行うビジネスマッチングのサポートや、MOBIOに設けられた常設展示場に、ものづくり企業の優れた技術や製品を実物やパネルでの展示、少人数+ワンテーマ+交流会をコンセプトに、週1〜週2回、夜間に交流会を開催する交流事業などをしています。
 お話を聞いた中でとても興味深かったのは先ほど挙げた交流事業の「MOBIO-Cafe」という少人数で行うセミナー&交流会で、会費はセミナー無料、交流会1000円と庶民的で、多い時で週5回開催しています。参加者は年々増えていて2013年にはなんと参加人数が3000人以上、開催回数が136回単純計算で月12回も行っていることになります。
 セミナーでは大学や大手企業から中小企業まで様々な職種の人が前に出て自社が行っている事業の説明をし、それに興味を持った他社と繋がる機会を持つことができたり交流会では個々が自由に名刺交換や話し合いを行いそこで意気投合した企業同士で新しい合同事業などを作る機会を持つことが出来たりします。そこで繋がった企業同士がパートナーとなりお互いを高め合いより素晴らしいものづくり企業になるというのを聞いてこのMOBIO-Cafeのおかげで救われた企業や人たちがどれほどいるのだろうと思いました。「Cafe」というくらいだからもちろん軽食も込みで会費から集めたお金でスタッフさんがせっせと最寄りのスーパーなどで食べ物を集める小話が個人的に好きです。
 その後、MOBIOにある常設展示場を見学させていただきました。そこではものづくり企業さんの作った商品やパネルが説明付きで展示されていて、それを観て興味を持った人が各企業のブースに設けられている名刺入れに名刺を入れ、それをMOBIOが企業に渡すという仕組みがとてもおもしろく、画期的だと思いました。
 他にも大阪ものづくり優良企業賞「匠」なるものを作り大阪のものづくり企業のブランドイメージ向上をめざし、企業側もその「匠」を手に入れようと切磋琢磨し、よりブランドイメージが向上するwin-winの関係性が素晴らしいと思いました。
 ここでは、未来ある中小企業達がこのMOBIOを伝って成長していくのを見ることができるのをとても魅力的に感じました。

【2年生 石原 夏帆 さん】

 4月13日、私たち三木ゼミ生は、ものづくり中小企業を支援するMOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪)を訪問しました。MOBIOでは大阪府のものづくり支援課を中心に総合相談、取引先の紹介、産学連携(技術面で大学の支援がほしい、共同研究したい等の)相談、知的財産相談で様々な面からも支援を実施しており、ものづくり中小企業の外部連携をコーディネートし、大手メーカー、外国企業、大学、専門家とのビジネスマッチングをしています。
 最初に私たちは資料を見ながらMOBIOで実施する各種施策についてお話をうかがいました。まずは大阪のものづくりの歴史で、繊維工業や化学工業、機械金属工業の近代から現代の産業の移り変わり、工業集積は東大阪が一番多く4000社超の企業があることがわかりました。大阪府は事業所数が全国一位、従業者数が全国二位と高い集積を誇っています。しかし事業所数は年々減っており、企業は対外競争力の強化、操業環境の確保、外部環境の変化が今後の課題となっています。そのためMOBIOでは少人数セミナーや交流会でものづくりと人をつなぐ場を提供(企業同士の情報交換、新たな出会いの場)、企業向けの優良企業顕彰制度を実施するなどして企業を多くの人、また世界に知ってもらう機会を設けています。客観的に自社をみてもらい、現状分析で新たな改善点を発見でき、さらなる成長を遂げるきっかけになると思います。そのほか大阪府としては大規模な展示商談会への出展を支援、経費を補助出展前後の課題解決のアドバイス、フォローの実施をしています。またMOBIOには中小企業の優れた技術・製品を一堂に集め、ビジネスマッチングにつなげることを目的に大阪府が開設した国内最大級の常設展示場があります。情報を国内外に受発信し、ビジネスマッチングや販路開拓のサポートを行います。私たちも実際にコーディネーターの方にその場で写真や実物を見ながら説明をしていただき、どの企業がどのようなものをつくっているのかよくわかりました。大阪府の製造業はパーツや加工業が多いので、普段私たちが身近に使っているものの部品が多く、お話を聞きながら非常に興味が持てました。各企業のスペースには名刺入れが設けられていてここでも企業がつながるきっかけがあります。
 大阪府にこれほど中小企業を支援しているところがあるのを初めて知り、さらに多くの人に知れ渡れば人手不足に困っている企業も就職先が見つからない学生も減るのではないかと思います。企業も学生も相手のことを知ろうと積極的に動くことがそれぞれの解決策になるのではないかと思いました。就職活動はまだ少し先ですがこのような現状自分の知らなかったことを知ることができて良い機会になりました。

【2年生 佐野 宏太 さん】

 2016年4月13日、私たちは東大阪市にあるMOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪)という施設を訪問しました。大阪府の中小企業では、他では真似することができないような非常に優れた技術や戦略を持ち、日々、自社を発展させるために挑戦し続けていることを知りました。
 まず、MOBIOとは、クリエイション・コア東大阪に設置された大阪府のものづくり支援拠点です。大阪府ものづくり支援課を中心に、様々な機関がものづくり企業の支援を実施しています。ひとつは、高度経済成長期に創設された大手企業と下請関係の適正化を目的とした「取引あっせん事業」として永らくビジネスマッチングを実施。また、バブル崩壊、リーマンショック、震災によるサプライチェーンの再構築、大手メーカーの生産拠点の海外移転等の急激な流れを受け、より幅広く、きめ細やかな中小のビジネス機会を提供していくため、大阪独自の仕組みとして、「B2Bネットワーク事業」や「ビジネスマッチング推進事業」を実施。さらに、情報交換の場として週2〜3回開催される少人数規模の交流会「MOBIO-Cafe」や、大人数規模の交流会「MOBIO-meeting」など5つの施策を中心に多くの支援を行っていることを学びました。
 次に、MOBIOの1階2階に開設されている国内最大級の常設展示場を、案内の児玉さんにご説明を受けながら見学しました。ここには中小企業の優れた技術・製品が展示され、また企業の紹介やPRがされています。さらに、企業・製品情報を英語で作成することにより、中小企業を海外にも発信しています。実際に、インドネシア人の方々がブース見学をしている写真を見せていただきました。このようにグローバル化が進むにつれ、中小企業は東南アジアへの進出が多く見られます。
 様々な企業のブースを見た中で、私が特に興味をもった企業は「ナミテイ株式会社」です。こちらの会社の製品は、電化製品・自動車・通信・電力・建築物といった身近なものから、海底光りケーブル保護鉄線という世界規模に至るものまであります。この製品は日本で唯一こちらの会社でのみ製造されています。このように突出した製品や技術こそが世界に認められ、また、大手企業にも負けない強みなのだと感心しました。
 大手企業が良い製品などを提供できるのは、中小企業が優れた技術・製品により大手企業には埋めることのできない隙間を補っているからである。このような中小企業の魅力をより多くの人に知ってほしいです。

【2年生 森永 弘佳 さん】

 先日、大阪府ものづくり支援課「MOBIOものづくりビジネスセンター」に訪問し、大阪ものづくりの歴史や中小企業の現状について理解を深めました。
 最初に大阪の工業の歴史について少し説明します。8世紀ごろから大阪で河内鋳物師という金属鋳造の技術者が多く集まっていました。そのため、金属鋳造のシェアが全国8割で奈良や鎌倉の大仏に使われています。近代から現代にかけては、繊維産業や造船、化学工業などが栄えていき第一次世界大戦後には東洋のマンチェスターと言われるようにまで成長し、さらに第二次大戦後には堺泉北臨海工業地帯に化学エネルギー、大手家電メーカーによる機械金属工業の部門でも発展していきました。特に大阪は歴史の面でも、現在の工業の面でもネジやベアリングなどの金属工業に特化していると思いました。
 次にMOBIOについて説明します。MOBIOは、大阪府の中小ものづくり企業のための支援の場所です。ビジネスマッチングやモノづくり企業の紹介、大学、専門家、研究機関などとの取引も行っています。取引以外にも、大阪のものづくりをより多くの人たちに知ってもらうための活動として国内企業や商工業団体を招くだけでなく、幅広い世代、人材に知ってもらうために学生や海外からも視察団を招いています。事業概要にもあるように「モノづくりとヒトをツナグ場」としてMOBIO-CaféやMOBIO-Cafe-Meetingというセミナーやワークショップ、説明会なども行われています。中小ものづくり企業が普段出会うことのない異業種、大学、大手メーカーなどとの出会いを広めることで中小企業の発展につながります。また、ものづくりの課題を解決するための相談口としての役割も果たします。相談口を設けることで、企業状況や新たな取り組みを行う上での解決などにもつながります。
 MOBIOの1、2階には視察に来られた方が様々な企業が製造した製品を見ることができる展示場所があります。展示されている会社の数は200社。視察の方と中小企業が連絡を取りやすくする為に名刺を投函する場所が設けられています。見学中に分かったことは、思ったよりも知っている商品が多く、身近感じられる商品もあるということです。逆に、商品を知っていても知っている企業がほとんどないということもわかりました。私と同じように商品は知っていても企業名を知らない人が多くいると思いました。認知度を上げていくということが中小企業の課題であり、認知度が上がればイメージアップや企業発展にもつながると思いました。
 最後に、このような取り組みをしているMOBIOのような企業があることを初めて知りました。中小ものづくり企業が発展していくための支援だけでなく、新たに企業を発掘していくことで新たな商品が生み出すことが可能になっていくと思いました。中小ものづくり企が大手メーカーに匹敵できるような製品を作り出していってほしいです。また大阪から全国へ、全国から世界へとつながっていってほしいと思いました。

ご参考