2014.8.4

【松ゼミWalker vol.150】外国人旅行者と一緒に杭全神社の夏祭りへ

【松ゼミWalker vol.150】外国人旅行者と一緒に杭全神社の夏祭りへ(3回生 川内麻央)

 2014年7月13日(日),新今宮に滞在する外国人旅行者を誘って,大阪市平野区杭全神社の夏祭りへ行って来ました。松村ゼミの夏の恒例行事となっている外国人向けのまち歩きツアーで,杭全神社行きは今年でもう6回目になるそうです。4回生の先輩方のなかには,もう3回目の参加という方もいらっしゃいました。
 杭全神社の夏祭りでは,9町(「野堂南」「野堂北」「野堂東」「泥堂」「流」「市」「馬場」「背戸口」「西脇」)のだんじりが平野郷を走り回り,7月13日の夕方から深夜にかけて,杭全神社へ次々と宮入します。今年のツアーでは昨年に続けて,その宮入を見学することになり,集合時間は16時30分と遅めに設定しました。
 外国人の参加者は9名,スウェーデン人男性2名,ドイツ人のカップル,台湾人男性1名,韓国人男性1名,アメリカ人女性1名,カナダ人男性1名,香港人男性1名でした。今年は朝からの雨模様で,外国人参加者は例年よりも少なめでした。

 松村先生が非常勤講師で関西大学にて「観光地理学」を教えていらっしゃる関係から,関西大学3回生の女性1名も参加。松村ゼミからは4回生が10名,3回生が7名,2回生が5名,松村先生が参加しました。合計すると,全員で33名になりました。
 小雨が降ったり止んだりする天気でしたが,ツアー中は傘をさす必要はありませんでした。17時過ぎの電車でJR新今宮駅からJR平野駅へ向かい,まずは杭全神社へ行きました。
 そこから夜店を見ながら南へ。その途中,日本刀を研磨する「かたなの博物館」へ立ち寄り,外国人参加者たちは取り扱い上の注意を受けてから,日本刀を持って記念撮影させてもらいました。平野郷は平野・町ぐるみ博物館というエコミュージアム的な地域活動が有名で,国際観光学部の講義のなかでも紹介されるようなところです。

 その後は,まちなかを散策しつつ,南港通りの大阪信用金庫前の「との川歩道橋」へ出て,宮入へ向かうだんじりを見学しました。今年1番の宮入は「流」で,その次は「野堂北」でした。外国人参加者だけでなく日本人学生たちも,だんじりの迫力を肌で感じながら,30分ほどそこで立ち見しました。
 次の見どころは,杭全神社前の「宮前」という交差点。そこへ移動する途中にも,いくつかの町のだんじりと遭遇しました。歩いていると,遠くからだんじり囃子が聞こえてくるので,そちらの方向へ寄り道すると,必ずだんじりに出会える,といった感じでした。
 さて,杭全神社の夏祭りは,7月13日(日)の19時過ぎから深夜にかけて,最大の盛り上がりを見せます。9町のだんじりが順次,この宮前交差点でそれぞれのパフォーマンスを見せてから,杭全神社へと宮入していきます。私たちが宮前交差点近くに着いた18時50分頃,大勢の観客が集まり混雑が激しくなっていて,国道25号線が車両通行止めとなりました。

 私たちはこの交差点で日が沈む19時半頃まで,「流」の宮入の様子を見学して,現地解散しました。ドイツ人カップルは私たちと握手して別れた後,二人で杭全神社の境内へ向かいました。
 その他の参加者たちはかなり疲れた様子で,みんな帰途につきました。何名かの外国人参加者たちは意気投合して,揃って天王寺で降りて一緒に食事へ行かれました。
 松村ゼミの学生たちは大半が新今宮TICへと帰り,再度解散。前回の住吉大社・堺方面へのまち歩きツアー,残念ながら私は,秘書検定の試験と重なったため,参加できなかったので,春のお花見以来の久しぶりのツアー参加となりました。

【松村先生からのひと言】

 大阪には,海外に向けて情報発信されていないが,世界に誇れるような観光資源がたくさんあります。杭全神社の夏祭りはその代表です。大阪の祭りのデータベースを作り,それを英語で発信するだけで,大阪の観光力は画期的に高まることでしょう。いつ,どこへ行けば,どのようなお祭りが見られるのか,それさえわかれば,外国人旅行者は自分で場所を調べて,自力で行くようになります。
 20数年前,バックパッカーだった私は,中国の雲南省や貴州省にて,少数民族のお祭りを探し求めて歩きました。中国の場合,お祭りが観光客向けに過度にショーアップされたり,イベント化が進んだりするなど,色々な問題も起こっていますが,現在,そうしたお祭りの多くが,貴重な観光資源となっています。学ぶべき点は多々あります。