伊田 昌弘
プロフィール
経営情報学部 経営情報学科 / 大学院 企業情報研究科
伊田 昌弘 (イダ マサヒロ)
過去10年、社会・経済を巡るICTグローバル化の波は、私たちの生活を一変させるほどになっている。米国アップルのi-Phoneは、スマートフォーンという新しいツールを生み出し、グーグルは、アンドロイドを誕生させた。タブレット端末は、電子書籍の時代が幕を開けることを告げている。
こうした時代にあって、学生諸君には、トレンドだけでなく、実は先行する諸研究の中に様々なヒントや萌芽を発見することが、未来を見据えた生き方につながるということを理解してもらいたいと考えている。じっくりと基本に根差した勉強こそが、時代に翻弄されず、未来を変える力を持っていることを確認していきたいと思っている。
職名 | 教授 |
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出身地 | 東京都 |
出身校 | 神戸商科大学大学院経済学研究科後期博士課程 |
担当科目 | eビジネス論、国際ビジネス論 |
研究テーマ |
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主要業績 |
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所属学会 |
※その他の研究業績については、下記「researchmap」(国立研究開発法人科学技術振興機構)で公開している研究ページをご覧ください。 |
新着情報
関連記事
伊田昌弘教授が執筆した本
2015年12月 藤澤 武史(著), 伊田 昌弘(著)
本書は、今流行の多国籍企業に関する「経営戦略」の書物ではない。もっと古典的で伝統的で本質的な問題、すなわち、すでに存在する多国籍企業の「組織」、そして「配置と調整」の問題が最初の出発点である。自身の持つ経営資源を活用し、各々の機能をどう活かすのかといった真相を今日的視点から改めて掘り下げて問うために、経営機能の領域別に各分野の専門家が結集した、これまでにない「経営管理スタイル」に関する書物である
具体的には、21世紀に入って多国籍企業が追求している経営管理スタイルの真相とは何か、を追求し、 研究開発管理、マーケティング管理、ブランド管理、人的資源管理・人材開発といった経営機能の領域別に、各分野の専門家が解説している。
具体的には、21世紀に入って多国籍企業が追求している経営管理スタイルの真相とは何か、を追求し、 研究開発管理、マーケティング管理、ブランド管理、人的資源管理・人材開発といった経営機能の領域別に、各分野の専門家が解説している。
2015年2月 共著「国際ビジネスの新機軸—セミ・グローバリゼーションの現実の下で」同文館出版
本書は、2008年の「リーマンショック」以降、「グローバル化」から急速に「国際化」が意識される時代状況の変化について各執筆者が「国際ビジネスの新機軸」の視点から渾身入魂の執筆を行っている。
これは、21世紀という時代が単純に「グローバル化」へと収斂(しゅうれん)するのではなく、逆に20世紀以前の「国際化」の視点が現実に重要性を増して来ているという認識である。つまり、我々の世界が地球の一体化として捉える「グローバル化」へと直線的に進むのではなく、むしろ国民国家間の関係が厳然として残り、それぞれがせめぎ合い、より先鋭化してくると考える「国際化」の視点である。
私の執筆した第9章「グローバルICT戦略」においても同様なことがいえる。
①まず、インターネットユーザーの母国語では英語のシェアは落ち、代わって中国語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、アラビア語がシェアを拡大している。②加えて、インターネットディバイスの視点からは、スマートフォンの普及によって、特に発展途上国でPCに代わる新しいユーザーを獲得している。以上2点を踏まえ、以下の2つの新潮流が存在する。③クラウド・コンピューティングという利用法の発達により、従来からのハード資源の保有による先進国企業の優位性が崩れ、ストレージ(テキストや画像などの保存)、音楽、ゲーム等を中心とした消費者による利用を国際ビジネスに落とし込む新しいタイプの企業が登場してきている。④また国境を越え、海外サイトでネットショッピングする「越境EC」が拡大している。以上の4つの視点から「グローバル化」という地球の一体化概念よりも、「国際化」といった世界の多彩な個性化の交わりといった側面が強いことを強調している。
これは、21世紀という時代が単純に「グローバル化」へと収斂(しゅうれん)するのではなく、逆に20世紀以前の「国際化」の視点が現実に重要性を増して来ているという認識である。つまり、我々の世界が地球の一体化として捉える「グローバル化」へと直線的に進むのではなく、むしろ国民国家間の関係が厳然として残り、それぞれがせめぎ合い、より先鋭化してくると考える「国際化」の視点である。
私の執筆した第9章「グローバルICT戦略」においても同様なことがいえる。
①まず、インターネットユーザーの母国語では英語のシェアは落ち、代わって中国語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、アラビア語がシェアを拡大している。②加えて、インターネットディバイスの視点からは、スマートフォンの普及によって、特に発展途上国でPCに代わる新しいユーザーを獲得している。以上2点を踏まえ、以下の2つの新潮流が存在する。③クラウド・コンピューティングという利用法の発達により、従来からのハード資源の保有による先進国企業の優位性が崩れ、ストレージ(テキストや画像などの保存)、音楽、ゲーム等を中心とした消費者による利用を国際ビジネスに落とし込む新しいタイプの企業が登場してきている。④また国境を越え、海外サイトでネットショッピングする「越境EC」が拡大している。以上の4つの視点から「グローバル化」という地球の一体化概念よりも、「国際化」といった世界の多彩な個性化の交わりといった側面が強いことを強調している。
2014年1月 監修書「経営と情報の深化と融合 (阪南大学叢書)」税務経理協会
本書は、2010年に現職のまま逝去された故市川隆男教授(マルチメディア論)を追悼し、市川先生がいつも気にしておられた「経営と情報の深化と融合」について最新の事情を阪南大学経営情報学部の教員によってまとめた本である。
私は、監修者として全体をみたが、中でも第1章「通信と放送の融合」は、市川先生の遺稿となったメモを基本にして私が共同研究者として世に出したものである。「通信と放送の歴史」に始まり、誰でもが簡単に情報を得られる「公共性」とプライバシーに配慮する「秘密性」という2つの相矛盾した通信・情報産業の性格にスポットライトが当たる。これを基本にして、日本の制度と政策、コンテンツ産業の特徴を概観し、日本の放送コンテンツ輸出をクールジャパンの視点から検討している。また、今後進展するだろう通信と放送の融合体であるスマートTVについて述べている。いわば本書の出発点となる章である。
是非、一読を勧めたい。
私は、監修者として全体をみたが、中でも第1章「通信と放送の融合」は、市川先生の遺稿となったメモを基本にして私が共同研究者として世に出したものである。「通信と放送の歴史」に始まり、誰でもが簡単に情報を得られる「公共性」とプライバシーに配慮する「秘密性」という2つの相矛盾した通信・情報産業の性格にスポットライトが当たる。これを基本にして、日本の制度と政策、コンテンツ産業の特徴を概観し、日本の放送コンテンツ輸出をクールジャパンの視点から検討している。また、今後進展するだろう通信と放送の融合体であるスマートTVについて述べている。いわば本書の出発点となる章である。
是非、一読を勧めたい。