2017.11.1

キャリアゼミ2017中間報告その2 経済学部 石井ゼミ2~4年生

キャリアゼミ2017中間報告その2 経済学部 石井ゼミ2〜4年生

活動テーマ:タイにおけるマングローブ植林とボランティア活動
産学連携先:アズトラベルサービス株式会社、(株)アトラステクノサービス

タイ・プーケット研修プロジェクトの実施とスケジュール

国内での準備作業と現地での活動内容の検討を終えて、9月6日(水)〜9月11日(月)の4泊6日(機中1泊)の日程で、昨年に続き、同一エリアでタイ・プーケット研修プロジェクトを実施しました。その主な活動内容と日程の概略は、下記のとおりです。 宿泊地は、青い空と澄み切った海が目の前に広がるパトンビーチ近くのホテルで、36名の参加ゼミ生は、広大な熱帯の自然庭園内に点在する長屋形式の各部屋(ツイン・トリプル)で分散して、そこで快適な5日間を過ごしました。
①9月7日(木):バンガー湾でのマングローブ植林活動、村長および行政官を交えての昼食懇談会            
②9月8日(金):カラマビーチのTSUNAMI被災記念碑の視察、エビ養殖場の視察、JTA駐在員による就職対策セミナーの開催
③9月9日(土):プーケットタウンの孤児院・Sunshine Villageでの交流アクティビティ
ゼミの主要活動以外は、それぞれ自由行動時間において、グループ単位でフィールドワークを行い、タイの異文化を学びながら、路上観察を通じて、現地の人々の暮らしや素顔に触れて、その背後にあるコンテキストや要因の理解に努めました。

バンガー湾エリアでのマングローブ植林

 ホテルを8:30に出発。片道2時間半をかけて、プーケット島を離れて、マレー半島の付け根に湾曲して広がるバンガー湾エリアの一角、Ban Pat(バンパット村)に到着。このエリアは河川が海に流入する低湿地帯で、いわゆる淡水と塩水が混じる汽水域で、マングローブの生育環境に適した場所が広がっています。
 村に到着すると、昨年同様、バンパット村の村長であるYAM氏(56歳)、この一帯の国立公園を管理する行政官YUSUK氏が出迎えてくれて、私たちを笑顔で歓迎してくれました。今回は、石井ゼミが毎年この地区で植林を行ってもよいという許可証として、「ISHIIZEMI」のネームが書かれた立て看を用意していただきました。今回指定を受けたところは、地区は、到着した時間には、まだ潮が十分引いていなくて、踏み入れれば足腰まで浸かる湿地帯で、潮が完全に引いた状態でも作業をするうえで泥湿地に悩まされる悪条件の環境下にある地区でした。昨年は、1000本ばかり苗を植えましたが、苗が種子に近いものであったので、たんにそれを大地に突き刺すという誰にでも容易にできる作業であったため、短時間のうちに終了させることができました。今年は、こちらの要求通り、しっかり育苗された苗木といえるようなかなり成長した苗木を100本用意してもらいました。その他には、昨年同様の種子に近い苗を100本ほど用意してもらい、それは植樹するのにふさわしい潮が引いた地区での作業となりました。
 今年の難題は、しっかり成長した苗木100本を、腰まで浸かる泥池の感じのような地区において植樹しなければならいないということでした。最初は躊躇していましたが、2年生の何人かが果敢に恐る恐るチャレンジしたのをきっかけに、次々と後続部隊が泥池に入り、足場のおぼつかない状態で作業を進めるということになりました。具体的な作業としては、棒を水中に差し込んで穴をあけて、その穴に苗木を差し込んで埋め込むというもので、相当かがみ込んで腕の長さまで、めいいっぱい突っ込んで、衣服が濡れ泥だらけになりながら、時には足場の不安定さで倒れるかもしれない不安を抱えながら、悪銭苦闘の動作を強いられることになりました。とにかく今年は、潮の満ち引きで流されずに。確実に活着して生育する苗木100本を汗と泥だらけになりながら植樹したことに、大変満足できました。

プーケットタウンの孤児院・Sunshine Villageでの交流アクティビティ

 孤児院は、宿泊ホテルから1時間半の所要時間をかけてのところに所在し、その美しい外観と健やかな雰囲気から、タイのごく普通に見られる小学校のような施設です。交流活動は、孤児院の通っている学校の授業がない土曜日の11:00〜14:00の時間帯に行われました。
昨年同様に、孤児院に着くなり、多くの子供たちに笑顔での歓迎を享けました。様々に企画したアクティビティによる交流に先立って、日本から遠路苦労して、壊れないように手荷物で持参したお菓子((株)アトラステクノサービス支援・真空フライヤー技術で製造)の寄贈式が催されました。式典では、孤児院の代表の先生から、「今年も来てくれてありがとうございます」と言われたのに対して、ささやかながら津波の被災地へのボランティア活動をさせていただくことの感謝と御礼を述べさせていただきました。寄贈式に集められた子供たちは、相変わらず元気いっぱいで、堅苦しい式典よりは、これから始まるアクティビティに心待ちしているような感じでした。交流アクティビティは、3班(グループ)に分かれて行われ、その概略は次のとおりです。

①スポーツ系アクティビティ
昨年好評だったフットサルはもちろん、今年はバスケットやフリスビー、また輪投げなどを取り入れた企画を立てました。バスケットやフットサルの対抗試合では、高学年の子供たち(含む中学生・高校生)は本当に俊敏で動きが速く、大学生である石井ゼミの面々を翻弄するなど、双方ほとばしる汗を流しながらの大奮闘でした。日本の伝統的武道である空手の型を現地の子供たちに披露して、大きな拍手をいただいたことも、今年の成果の一つとなりました。昨年ちびっ子たちと行った紅白の玉入れ大会が大盛況だったので、今年も行ったところ、最初はルールが呑み込めなかったちびっ子たちも、満面の笑みを浮かべて、思い思いに小さな手で球を真剣に投げ入れて愉快に楽しく遊んでいるようでした。

②屋内系アクティビティ
屋内系は、日本の伝統的な遊びを紹介するという企画で、主にゼミの女子学生が中心となって行われました。昨年同様、折り紙と紙飛行機づくり、塗り絵という定番の企画でしたが、仲睦まじいコミュニケーションをとりながら、ゼミ生も楽しんで無心に取り組んでいたような印象でした。折り紙づくりは、鶴や兜をはじめ、日本の四季折々のものを題材にして「形」を見せながら、日本の良さや特徴をビジュアルに簡単に伝えることができ、折り紙さえ持参すれば容易に取り組めるアクティビティで、特に女のちびっ子たちには毎回大好評な企画です。屋内系の企画は、日本の伝統的な遊びを通して、ちびっ子たちと一緒に作りながら、広く日本の文化を伝えて知ってもらうという意味で、相互の交流と理解をより深める手段となっています。

③昼食づくり、そして寄贈お菓子の配布、子供たちの笑顔
今年の新企画、孤児院の職員の方々の指導・監督のもとでの昼食づくりは、タイに来るまでどのようになるのか不安いっぱいでしたが、担当したゼミ生は、本格的な家庭料理(タイ料理)づくりを厨房の中で行えたことに、大きな喜びと満足感が得られたという印象をもっています。野菜や果実の食材カット、フライパンでの汗だくになりながらの炒め作業、スープづくり、ご飯の炊き上げなど、レストランのコックさながらの正装での調理の結果、昼食にふさわしい素朴な家庭的なタイ料理が仕上がりました。交流アクティビティが終了した段階で、出来立ての料理を孤児院の子供たちとゼミの学生、それから職員、先生方および関係者が一堂に集まって、合唱(ワイ)をした後賞味いたしました。こうした本当に貴重な機会を得ることができ、ささやかながら国際交流活動を行えたことに、孤児院のスタッフの皆様に感謝いたします。
昼食の後、食後のデザートとして孤児院の子供たちに寄贈のため持参したお菓子を全員に配り、食べてもらいました。ドライ・ティップスは決して、子供の好きな甘い味付けとはなっていないので、多少心配していましたが、食後の満腹感があったせいか、最初は慣れない手つきで袋を開けて食べていましたが、ちらほら食べる子供たちが増えたのを見て一安心しました。考えてみれば、チップス関係のお菓子は、タイではごく普通のスナック菓子で、別段めずらしい食べ物ではありません。脂肪分が少ないヘルシーなチップスなので、育ち盛りの子供たちにとっても、真空フライヤー製法で作ったチップスは健康には、きっと良いはずです。何よりも、ゼミの学生たちが、多忙な中で、その製造に直接かかわり、それをタイに持ち込み、はるばる孤児院の子供たちに届けて、そして一緒に食べながら交流の機会をもつことができたことに、孤児院の子供たちにその想いと心が少しでも伝わったことの方が、たしかに大切なことかもしれません。こうした貴重な国境を越えた交流活動の機会を与えてくださり、学生たちへの心あたたかな眼差しとサポートを惜しまなかった(株)アトラステクノサービスに対しても、深く感謝申し上げる次第です。

学生活動状況報告

 毎年石井ゼミでは、タイを中心に海外研修を企画し活動を行っています。なぜこのような活動を行っているかというと、その目的は3つあります。
 一つ目は、2004年にスマトラ沖地震による津波の被害を受けたタイのプーケットにフィールドの視点をおき、津波の防災機能と役割をもつマングローブを植樹すること。二つ目は、そのスマトラ沖地震で被災により、両親を亡くした子供たちとの交流を通じて、異文化理解を深め、さらに孤児たちがどのような生活を送っているのかを自分たちの肌で感じ学ぶこと。三つ目は、普段の日本の生活では得られない、海外に足を踏み入れることによってこそ得られる一生の財産となる価値を見出すこと。
 海外に行くと、日本との比較で、文化や歴史の違い、また人々の暮しぶりなど、様々な観点から学ぶ機会が得られますが、一番大事なことは、身近にいるゼミの仲間たちとの絆や親睦が、よりいそう強固かつ親密になるということです。普段は授業でしか会わないゼミの仲間たちであっても、このような研修を通じて、新たな素晴らしい一面を見ることができ、さらに仲を深めることができます。海外研修を通して、改めて「学ぶ」ということの意味を理解し、ゼミ長として自己成長を遂げながら、これからも有意義なゼミ活動を続けて様々なことを学んでいきたいと思っています。

経済学部 3年生 清水 優希

参加学生一覧

(2年生)
太田 心蕗、森田 純、井崎 敬太、小笠 駿哉、奥田 大雅、樋口 藏助、藤本 一輝、大井 康司、田中 祐智、和田 瑞、縣 弘樹、大西 駿也、三堂 仁秀、立山 拓海、藤田 莉彩、森脇 玲美、冨田 凌河、南原 誠、

(3年生)
梅本 圭介、大植 浩平、坂口 憂飛、清水 優希、杉山 亮輔、高橋 満世、?平 佳映、高松 邑弥、谷口 顕汰、谷村 祥太、辻 優風、仲宗根 菜々、中山 絵美、鱠谷 雄人、西村 寿貴、堀田 成美、増田 勇希、松本 綾乃、峯 愛美、山岡 利沙子

(4年生)
石田 智輝、岩崎 翔太、樫野 敦志、北野 弘隆、佐伯 紗百合、重谷 智也、柴田 亮佑、島袋 拓也、鈴鹿 結女、砂川 理乃、平良 有、高橋 雄吾、高山 賀友、西井 美聡、福田 健翔、真下 修平、鉾久 晶三、山元 綾乃

ゼミ集合写真

  • スマトラ沖大地震被災記念碑