2016.9.27

ニュージーランド便り 第11回 Kiwi English について

ニュージーランド便り 第11回 Kiwi English について

 9月も下旬になり、春の花々が咲き誇っています。自然が豊かなニュージーランドでも ガーデンシティと呼ばれるクライストチャーチは特に緑が多く、まちは花にあふれています。今月22日は日本では秋分の日(こちらでは春分の日?)でしたが、9月の最終日曜日にあたる25日からはサマータイムが始まり(来年4月の最初の日曜日まで)、日本との時差がプラス4時間になりました。そして今週から2週間、学校はSchool Holiday(春休み)になります。
  • カンタベリー大学の桜並木

  • カンタベリー大学内にある英語学校

 ニュージーランドにやって来てほぼ半年が経過しましたが、相変わらず言葉の面では苦労しています。特に聞き取りを難しくしているのがニュージーランド特有の英語の訛りです。たとえば、penの発音がpinに聞こえるのに最初は困惑しました。少し言い訳っぽくなりますが、これまですっかりアメリカ英語になじんできた耳がこの歳では、イギリス英語に近いKiwi English(ニュージーランド英語)になかなかついて行けないのです。発音のちがいを文字で表現するのは難しいので、以下では単語と言葉使いの面からニュージーランド英語の特徴をまとめてみます。
 まず、アメリカ英語と違う単語の使い方として日常よく見かけるのは、(米)gasoline/gas → petrol、(米)elevator → lift、(米)trash, garbage → rubbish、(米)drug store → pharmacy、(米)book store → book shop、(米)freeway → motorway、(米)ketchup →tomato sauce、(米)cell phone → mobile phone、(米)first floor → ground floor、(米)take out → take awayなどがあります。また綴りも、(米)center → centre、(米)theater → theatre、(米)color → colour、(米)neighbor → neighbour、(米)check → cheque、(米)program → programme、(米)catalog → catalogue(米)canceled → cancelledなどイギリス的です。
  • カンタベリー大学のbook shop

  • motorwayの道路標識

 また、日本人がテキストで学ぶ英語ではあまり出てこない表現を現地の人がよく使う例としてしばしば耳にするのが、“cheers”(「ありがとう」や「さよなら」の意味)、特に女性がよく使う“lovely“(「いいね」とか軽い「ありがとう」の意味)やアメリカでもよく使われる“awesome”(「すごい」の意味)などがあります。日本の英会話教材でよく目にする表現で、“How are you?” に対して、条件反射的に“I’m fine, thank you.”と応えることはほとんどなく、軽く返す場合でも“Good thanks!” のような言い方がよく用いられることもわかりました。「百聞は一見にしかず」といいますが、これらは実際に現地の生活を経験して初めてわかることなのです。ただ発音のちがいを別にすれば、アメリカ英語とイギリス系の英語にそれほど大きな差はないといってよいので、何をするにも総合的な英語力(speaking、listening、reading、writing)が求められることは言うまでもありません。そのためには「鉄は熱いうちに打て」と言われるように、若いうちに鍛えておくことが大事です。実際に、14歳の娘は、半年で現地の英語がだいぶん耳に馴染んできたようで、今ではテレビで見るアメリカのドラマで話される英語よりも違和感がないそうです。
 「英語はイギリス最大の遺産である」とも言われるように、世界中で英語を学ぶ人は増加の一途です。ニュージーランド教育省のデータでは、2011年のカンタベリー地震以降減少傾向にあった留学生の数が一昨年から増加に転じ、昨年は12万5千人と史上最高水準に達しています。留学生受け入れは、ニュージーランド経済にとって年間10億ドルの授業料収入をもたらす主要な外貨獲得源であり、3万人超の雇用の創出源でもあるので国策として大いに力を入れています。