2016.6.20

ニュージーランド便り 第5回 ~ニュージーランドの気候と自然環境~

ニュージーランド便り 第5回 〜ニュージーランドの気候と自然環境〜

 南半球に位置するニュージーランドでは、天文や気象に関して北半球とは反対のさまざまな興味深い現象が見られます。たとえば、星座では、日本でもおなじみのオリオン座をこちらでも見ることが出来ますが、逆さまに見えるのです。北半球から見れば、南半球の人は逆立ちをしているのと同じなので見え方が違うのです。当然欠けた月の見え方も日本とは上下左右が逆になります。これも地球が丸いことの証明でしょうか。
  • 冬の朝焼け

  • 南半球から見た月

 6月も後半に入り、日本では夏至の時期です。この時期1年で一番昼の時間が長くなります。大阪の今年6月21日の日の出は午前4時45分、日の入りは午後7時14分で昼の時間は14時間29分です。一方日本列島の北に位置する札幌の同日の日の出は午前3時55分、日の入りは午後7時18分で昼の時間は15時間23分と大阪と比べ1時間近く長くなっています。これをクライストチャーチと比較すると、今年の夏至(12月21日)の日の出が午前5時44分、日の入りが午後9時10分です。この時期はサマータイムのため標準時に比べて1時間早くなっていますが、昼の時間は15時間26分でほぼ同緯度の札幌に近くなっています。
 自然条件のうち特に気候に影響を与えるのが緯度です。北半球に位置する日本列島と南半球にあるニュージーランドは緯度がほぼ同じです。南島にあるクライストチャーチは南緯43度に位置しており、日本の札幌とほぼ同緯度です。しかし、月別の年間の最高気温と最低気温を比較すると、冬では札幌の1月平均最低気温が-7.0度、平均最高気温が-0.6度なのに対し、クライストチャーチの7月の平均最低気温は1.9度、平均最高気温は11.3度となっています。これを北緯34度の大阪の1月の平均最低気温2.8度、平均最高気温9.5度と比較すると、最低気温は0.9度低く、最高気温は1.8度高くなっています。
 また夏の気温を比較すると、札幌の8月の平均最高気温26.4度、平均最低気温19.1度に対し、1月のクライストチャーチはそれぞれ22.7度、12.3度で、日本では涼しいといわれる北海道の夏よりもさらに涼しくなっています。ちなみに8月の大阪では、それぞれ33.4度と25.4度です。これは、ニュージーランドの気候が、夏涼しく冬も比較的温暖な西岸海洋性気候に属しているためです。もちろん日本同様南北に長いニュージーランドでは地域差が大きく、北島の北に位置するオークランドは平均してクライストチャーチと比べて全ての平均気温が3〜4度高くなっています。また年間の温度差が少ないかわりに、1日の中に四季があるといわれるほど1日の最低気温と最高気温の差が大きいのです。(クライストチャーチでは真夏で10.4度、真冬で9.4度、大阪は真夏で8.0度、真冬で6.7度)
 暮らしやすさという意味では、治安の良さ、買い物の便利さと並んで気候は重要な要素です。その点で夏涼しく、冬も比較的温かいニュージーランドは大変恵まれた環境にあります。そのためこちらでは夏の冷房は必要なく、各家庭にあるのは冬の暖房装置のみです。