2012.10.4

シネマ倶楽部(寿山ゼミ)2012年度学外活動第4弾!

初めて本格オペラを鑑賞しました!

オペラ公演ポスター

 9月22日(土)、川西市みつなかホールでオペラ「ランメルモールのルチア」を鑑賞してきました。今回のオペラ「ランメルモールのルチア」では、6月にシネマ倶楽部(寿山ゼミ)でソプラノリサイタルを鑑賞した古瀬まきをさんが、主役のルチアを演じました。先日のリサイタルと同じように、声がとても綺麗で、どうしてそんなにホールに響き渡る素敵な声が出るのか、今更のようにその実力に大変驚きました。声楽は、身体そのものが楽器であり、オーケストラの演奏と組み合わさって、それはもう完璧な音楽を作り出しました。マイクを使わず、ホール全体を包み込む美声にとても感動をしました。

 今回のオペラは、一番前の席で鑑賞することができとても光栄でした。一番前の席では、舞台の全体的な事などは目に入って来ないところもありますが、逆に舞台の小道具と役者さんの表情を細かく見られ、舞台の演出と役者さん方々のお芝居がすごく迫力がありました。また、オーケストラの動きもよく見られ、どのようにこのオペラが作られるのか、より一層理解が深まりました。そして、オペラにうまく入り込むことができ、アリアが終わる度に拍手をする時は、観客すべてがこのオペラに参加するような感覚でした。

ゼミ生たち

 オペラの内容は、「ランメルモールのルチア」はシェイクスピアの「ロミオとジュリエット」と似ているような気がしましたが、「ロミオとジュリエット」とはまた違う感じがする理由は、この作品の一番有名な特徴のルチアの'Scena dalla pazzia'があるからだと思います。'Scena dalla pazzia‘は、ルチアの歌うアリアですが、ソプラノを神業に近い技巧と音楽性が要求されるとても難しい楽曲です。どうして人間の声でそんなに美しい音が出せるのか、疑問が出るぐらい素晴らしいアリアを歌いきったソプラノ古瀬まきをさんに自然に拍手が出ました。
 その歌の実力もすごかったですが、そのすぐれた歌の上にお芝居までするというのがオペラである、そのすごさがオペラの魅力だと思いました。お芝居と歌、二つを同時にすることも、決して短くない時間の間、ずっとスポットライトを浴び、素晴しい技量を見せながら、繰り広げなければならないとても重要で大変な役柄でしたが、それにもかかわらずその大変な役柄を見事に演じきった古瀬まきをさんに本当に感動しました。

 そして、オペラが終わった後、古瀬まきをさんの楽屋にお邪魔させていただき、古瀬まきをさんに「お疲れ様でした!」という挨拶とこんなに素敵なオペラを見せていただいて「ありがとうございました!」という感謝の挨拶ができて本当によかったです。素敵なオペラを見るのができ、とても楽しく有意義な時間でした。とても感動をもらったし、本当に最高のオペラでした!(レポート:ガクミンジョン)

寿山教授のコメント

 以前に鑑賞した古瀬まきをさんのソプラノリサイタルでは、ピアノ伴奏のみで歌唱するシンプルなスタイルでしたが、今回は、オーケストラや合唱団も入り、お芝居をしながら歌う、関西でも本格オペラが鑑賞できる数少ない機会を幸運にもいただくことができました。古き時代から娯楽の王様とも言われるオペラを学生たちにも体験してもらえたことは、本物の芸術の持つ迫力と感動がどんなものか、少し感じ取ってもらえたのではないかと思っています。こうした感動体験を基に、学生たちが自らの感性をさらに磨いていくきっかけになれば嬉しく思います。

シネマ倶楽部メンバーの感想等

藤村 祐司(3回生)

ゼミ生たち

 喝采の拍手が劇場に広がり幕が降りたとき、感じたことのない感覚に陥りました。初めてオペラを観たのですが、想像していたよりも緊迫した雰囲気とダイナミックな迫力で圧倒されました。さらに、悲劇的な内容だったこともあり、緊張感と臨場感があまりにもすごくて、「ランメルモールのルチア」の世界観に思わず吸い込まれそうな錯覚に陥りました。この感覚は劇場に足を運んで自分の目で観ないと分からないと思いました。今までは「オペラ」を堅苦しいものだと勘違いしていました。しかし、実際に劇場で観ることで考え方が変わりました。このような機会がないとオペラを観ることはなかったです。この機会を頂いてありがとうございました!ぜひ、またオペラを観に劇場に行きたいです。

中村 友紀(3回生)

 今回生まれて初めてオペラを鑑賞しに行きました。会場の雰囲気は、今までに味わったことのない雰囲気でした。一番前の席に座り、目の前には、オーケストラの方達がスタンバイしていて、どんな感じになるのかとても楽しみでした。劇が始まり、オーケストラの生演奏がものすごい迫力でした。それと同時に歌われる曲もとても素敵でした。特にルチア役の古瀬まきをさんの歌声はとても綺麗でした。以前古瀬まきをさんのソプラノリサイタルに行かせていただいた時も、どこからそんな声が出ているのか不思議なほど綺麗でした。劇は、悲しい物語で役者の人の表情や動作、歌い方などに悲しさが溢れ、感情が伝わってくるようでした。初めてオペラに行きましたが、本当に楽しくとても良い経験でした。次回もぜひ参加したいです。

ガクミンジョン(3回生)

 今回オペラでルチアを演じた古瀬まきをさんは、先日大阪のいずみホールで行われたリサイタルで拝見したことがあったので、とても期待していました。まず、役者さん方たちの磨きに磨かれた演技に驚きました。特に主役の古瀬まきをさんは、先日リサイタルの時も思いましたが、どうしてそんなに小柄な体からホール全体を響き渡らせる程の強さを持つ綺麗な声が出るのか本当に不思議に思いました。また、席が一番前だったので、役者の方々の表情や、すぐ下で演奏しているオーケストラ、そして、舞台のセットや小道具がよく見えて、ぐっとオペラの世界に引き込まれました。最後に、歌を歌うだけで大変な事であるのに、加えてお芝居までする事に本当に感嘆しました。やはり、一番嬉しかったのは話で聞いていた「ランメルモールのルチア」を生で見ることが出来た事です。最高の思い出になりました!

南聡規(2回生)

ゼミ生たち

 9月22日、兵庫県の川西市のみつなかホールで行われたオペラを鑑賞した感想をまとめたいと思います。以前ソプラノリサイタルを鑑賞して、すごく感動したので、今回も参加させていただきましたが、オペラということでさらなる迫力があり、ストーリー仕立てなので、始まってからずっと舞台に釘付けになっていました。知っている曲もいくつかあって、物凄く興奮したのを覚えています。お話は悲しいラブストーリーといった感じで、キャストの方々の演技は、大迫力かつ、細かな表情ひとつひとつも繊細な表現がなされていました。講演終了後は、オペラに出演していたソプラノ歌手の古瀬まきをさんと記念写真を撮影させていただき、少しお話を聞くことができました。とても楽しくて、あっという間に終わってしまいましたが、また、ぜひオペラ公演を楽しみたいです。とても充実した良い1日でした。

安森彩紀(2回生)

 9月22日、オペラ鑑賞に行ってきました。古瀬まきをさん主演の歌劇、「ランメルモールのルチア」です。オーケストラの生演奏もあり、迫力満点の歌劇でした。一番前の席に座ったので、オーケストラとの距離は手を伸ばせば届くくらいでした。そのため、音が大きすぎて話に入り込めないかもしれないと思いましたが、音量も丁度よく、あっという間に物語に引き込まれていきました。また、役者さんの見せ場が成功したときの指揮者の喜ぶ姿や表情を見ることができ、オペラの技術や細かなことが分からなくても伝わってくるものがありました。このように、役者さんの細かな表情の動きも見ることができましたし、オーケストラの生演奏にも注目することができました。次回は、全体を見渡せる後ろから俯瞰的に鑑賞してみたいなとも思いました。前回のソプラノリサイタルとは全く違うオペラから、新たな魅力を発見できました。ありがとうございました。

向井悠(2回生)

 6月末にソプラノリサイタルを好演した古瀬まきをさんが、今回、ドニゼッティ歌劇「ランメルモールのルチア」に主演されるということで9月22日(土)、川西市みつなかホールで鑑賞してきました。大勢の歌手の方々が出演するオペラであるということ。そして、オーケストラの演奏を生で鑑賞できるということ。私は前回とは違うこの点に注目し、オペラを楽しもうと決めていました。また、オペラ初心者の私は上演前にオペラの楽しみ方として、事前にあらすじを読み、演出にも着目することを寿山先生とお話していて知ることができたので、そのことも踏まえて鑑賞しました。

 あらすじを読む限りは悲劇。鑑賞後、一体自分はどのような感情になってしまうのだろうと期待と不安が入り混じりつつも、上演が開始。劇は全てイタリア語でしたが、左右に字幕が表示されていた為、難なく劇の内容を理解することができました。字幕付きの映画を観ている感覚に近かったかもしれません。ですが、私は一列目の席で生のオーケストラの優雅さ、迫力を目の当たりにすることができました。注目していたオーケストラを楽しむことができて、「期待的中!」と言わんばかりに私はオーケストラの方々の演奏に聴き入ってしまいました。

 今回の劇は間に休憩を挟みながら全3幕行われました。3幕ともそれぞれ違った感想を持つことができ、1幕ではとにかく話に引き込まれ、次の幕が気になって仕方なかったです。2幕では脇役の方々の演技が光っていたように感じ、主演のお二方以外の演技を楽しむことができた幕であったと思います。個人的には、ルチアの兄エンリーコのファンになりました。声の高さ、仕草が自分のツボでした。しかし、休憩時間に話していると、違う歌手の方が気になったという人もいて、それぞれに持つ感想の違いも感じました。そしてなんと言っても、3幕はルチア、エドガルドの見せ場でした。ルチア役の古瀬まきをさん、エドガルド役の清原邦仁さん、それぞれの演技に魅せられ、驚きと感動の連続でした。最後の幕ということもあり、感情が高ぶる場面が多く、とても素晴らしかったです。上演が終了しても鳴り止まない客席からの拍手。私たちもスタンディングオベーションでしばらく立って拍手していました。この客席の歓声にもグッとくるものがありました。
 今回の劇は悲劇だったのですが、あまり悲観的にならずに鑑賞できたことがとても印象的でした。これは、最初に着目していた演出の仕方であったのだろうと思います。舞台終了後、私たちは古瀬さんのもとを訪れたのですが、彼女はやりきったという清々しい笑顔に満ち溢れていました。裏話で、主演の古瀬さんと清原さんが新婚の夫婦であったということを終演後に寿山先生から教えてもらい、上演前にそれを知り、それも踏まえて劇を楽しみたかったという気持ちでいっぱいになりました。
 今回の劇は歌手、オーケストラ、演出、そして客席を含めてどれをとっても本当に最高の舞台でした!夏休み最後の良い思い出になったことは言うまでもありません。