2022.9.26

【2022年度シネマ倶楽部(寿山ゼミ学外活動)】1弾!ミュージカル「ミス・サイゴン」を鑑賞しました!

 2022年9月15日(木)、9月17日(土)の2回に分かれて、梅田芸術劇場大ホールで公演中のミュージカル大作「ミス・サイゴン」をシネマ倶楽部(寿山ゼミ学外活動)有志で鑑賞致しました。「ミス・サイゴン」は今年日本上演30周年でまさに記念すべき舞台鑑賞となりました。2年前の大阪公演はコロナで中止となり、そのリベンジ公演ともいうべき今回のキャストの意気込みが公演前から伝わっていました。実質「ミス・サイゴン」の大阪公演は6年ぶりとなり、一般販売では購入できないほどのプラチナシートを日頃から仲良くさせていただいている今回主役エンジニアを演じる伊礼彼方さんに学生たちのチケット(3階席では1列目センターの良席)をお取りいただきご協力いただきましたこと、この場を借りて心より御礼を申し上げます。
 「ミス・サイゴン」のストーリーは、1970年代のベトナム戦争末期、戦災孤児だが清らかな心を持つ少女キムが陥落直前のサイゴン(現在のホー・チ・ミン市)でフランス系ベトナム人のエンジニアが経営するキャバレーでアメリカ兵クリスと出会い恋に落ちる。お互いに永遠の愛を誓いながらもサイゴン陥落の混乱の中、アメリカ兵救出のヘリコプターの轟音は無情にも二人を引き裂いていく。クリスはアメリカに帰国した後、エレンと結婚するが、キムを想い悪夢にうなされる日々が続いていた。一方、エンジニアと共に国境を越えてバンコクに逃れたキムはクリスとの間に生まれた息子タムを育てながら、いつの日かクリスが迎えに来てくれることを信じ懸命に生きていた。そんな中、戦友ジョンからタムの存在を知らされたクリスは、エレンと共にバンコクに向かう。クリスが迎えに来てくれた−−−心弾ませホテルに向かったキムだったが、そこでエレンと出会ってしまう。クリスに妻が存在することを知ったキムとキムの突然の来訪に困惑するエレン、二人の心は千々に乱れる。したたかに“アメリカン・ドリーム”を追い求めるエンジニアに運命の糸を操られ、彼らの想いは複雑に交錯する。そしてキムは、愛するタムのために、ある決意を固めるのだった−−−。
(帝国劇場 ミュージカル『ミス・サイゴン』ストーリー)
 今年、ロシアのウクライナ侵攻で戦争の悲惨な状況をいろんなメディアが報道し、我々日本人は頭ではどのようなことが起こっているかはわかっていても、平和な日本にいると心底その辛さ苦しさがわからないものです。そんな中、戦争現場で起きた決して表には出てこない悲劇を美しい楽曲とその心情を伝える歌詞が現代の我々の心に響き、このようなたくさんの人たちが嘆き悲しむ戦争を決して起こしてはいけないと強くそう思わせてくれるミュージカル「ミス・サイゴン」です。寿山ゼミでは6年前(2016年度8年前(2014年度)にもこの「ミス・サイゴン」をシネマ倶楽部で鑑賞してもらっており、その当時のゼミ生たちにもとても評判のよい体験学習でした。今回鑑賞した現4回生、3回生にとっても心を揺さぶられるストーリー、美しくも切ない音楽、キャストの魂のこもった熱演、大掛かりで驚きの舞台装置、すべての要素を兼ね備えた特別なミュージカルからそのテーマである「究極の愛」を含んだ大きな感動、刺激、学びなどいろんな気づきや新たな発見を通して感性を磨くことができたようです。
(指導教授:寿山泰二)

シネマ倶楽部メンバー(寿山ゼミ生)のコメント

矢野愛優菜(4回生)

「ミス・サイゴン」を観て、キャストの表現力に圧倒されました。舞台はベトナム戦争の末期というところもあって、考えさせられる部分がたくさんあって、戦争の時代の情景を事細かく演出されていて、リアル過ぎて心臓が痛かったです。キャストの声にずっと鳥肌立ちっぱなしでした。キムを見ているともうずっと哀しすぎて、終わった後も後味の残るストーリーでした。人の表現力と演出すべてがこんなにすごいのだと感じましたし、感動しました。このような素敵な経験ができて、「ミス・サイゴン」という作品に出会えてよかったです。

山口萌菜(3回生)

寿山ゼミシネマ倶楽部の活動の一環とし、ミュージカル「ミス・サイゴン」を鑑賞させていただきました。初めて劇場に足を運びミュージカルを鑑賞させていただきましたが、全てのセリフが物語の人物の感情と共に耳に入ってき、始まった途端に鳥肌が立った程感動しました。こんなにも感情が伝わってくることに本当に驚きました。話す時の表情や声のトーンなどがとても重要だと改めて学ばさせていただきました。また、劇場に入る前に寿山先生からミュージカルなど舞台を鑑賞する際のポイントを教えていただきました。ストーリーを知らない状態で鑑賞するのも面白いが、ストーリーをしっかりと頭に入れてから鑑賞するとなお面白くなるということです。今回、私はストーリーをほとんど知らない状態で鑑賞しました。それでもとても面白く深い作品だと感じましたが、次は、原作などを拝見し、ストーリーを頭に入れた上で、今回とは異なった見方で観てみたいと感じました。このような素敵な機会を作っていただき、ありがとうございました。

荻田彩乃(3回生)

今回、何か一回は絶対シネマ倶楽部の劇を観に行きたいという興味で今回は参加させていただきましたが、はじめての劇場の体験でとても感動しました。「ミス・サイゴン」は自分では体験できない人生を経験している感覚になりました。セリフを曲にのせながら、一つ一つ些細な感情を表現しているため、私自身もその感情に巻き込まれて悲しくなったり、一喜一憂したりしました。特に印象に残っている部分は、クリスが来てくれるのを信じて待っているキムと、悪夢にうなされて、クリスが「キム」と叫び、不安になるが、クリスの愛は本物だと信じるエレン。同じ歌で「信じる」という歌詞は同じだが、辛さはまた別の物という所がこのような表現があるのかという驚きと、切なさでとても印象的でした。今回はこのような貴重な機会を与えてくださりありがとうございました。また、このようなシネマ倶楽部の活動がありましたら、参加させていただき、感受性などを育てていきます。

以倉安未里(3回生)

キムが3年越しに永遠の愛を誓った後に引き裂かれたクリスに会えると心弾ませてホテルに向かった時は、必死の思いで子供を守って来てやっと愛する人に会えてホッとできる、そんな思いで向かったにも関わらず、新しい女性と新しい人生のコマを進めていることを目の当たりにした時の絶望に私は目を背けてしまいそうでした。クリスも目が移って違う女性を選んだのではなく、ベトナム戦争当時の時のことを思い出すだけで辛く、キムのことは忘れられないが新しい人生を歩みたいという心苦しい理由でした。その現実を知った中でもキムは最後まで自分が大切に育ててきた子供の幸せを願って子供を引き渡した時は母親でたくましく、覚悟がある強い女性を感じました。愛する人も子供も失い、自分には何も残らなくなった後に自分で自分の人生に幕を閉じてしまうそんなストーリーに最後まで釘付けでした。このような感動の舞台を正面から見られた経験はこれからも大切にしていきたいです。

鯵坂弥来(3回生)

今回初めて寿山ゼミのシネマ倶楽部に参加し、「ミス・サイゴン」を鑑賞させていただきました。私は映画などはあらすじを知らずに観る方が好きなので、今回もあらすじを読まないでいましたが、当日、寿山先生からストーリーを知ってから観るのも様々な事を学べて良いと教えていただき、開演までの時間にあらすじを読みました。劇はすごく迫力があり、役者さんの表情や動き、歌声など、一つ一つの演出が素晴らしくとても魅了されました。特に、キム役の高畑充希さんの透き通った歌声が綺麗で、キムの様々な感情が表現されていた気持ちのこもった演技が素晴らしかったです。テレビでは見ることのできない役者姿の高畑充希さんを見ることができて嬉しかったです。全てを知った上で観るともっと色んなことを感じ取れると思うので、もう二度、三度と同じ作品を鑑賞したいと思いました。寿山先生、素晴らしい席のチケットをご用意してくださりありがとうございました。