2019.1.31

平成31年今宮戎神社福娘に渡辺祥子さん(寿山ゼミ4回生)が選ばれました!

 平成最後の十日戎、大阪今宮戎神社の福娘に寿山ゼミ4回生の渡辺祥子さんが見事に選ばれました。関西では、商売繁盛の神様「えべっさん」として、今宮戎神社で毎年1月9日から11日にかけて「十日戎」の祭礼が有名ですが、それに花を添える福娘の存在も世間では大変有名です。今年(平成31年)は平成最後ということもあり、例年以上に注目を集め、3,000人近くの応募者の中から40人の福娘が誕生しました。この度、「十日戎」のご奉仕を終えた渡辺祥子さんに、福娘に応募した理由、福娘の審査内容、福娘のご奉仕内容、福娘のお仕事を経験して得たこと学んだこと、今後の夢・目標などを振り返ってもらいながらレポートしてもらいました。

福娘に応募した理由

 孫に今宮戎の福娘になってもらうということが私の祖母の1つの夢でした。最初は、私はなんとなくしか知らなかったのですが、大学2年生の時に母に本格的に勧められ、真剣に考え始めました。その際に年齢制限が定められており、年下の私しか祖母の夢を叶えることが出来ないと知り、初めて行動に移しました。私は今回で三度目の挑戦です。一度目は全て初めてだったので探り探りで受けて最終審査で落ちてしまい、沸々と悔しさが募りました。二度目の時も最終審査で落ちてしまい、最終まで残った人がなれるえびす娘としてご奉仕をしました。しかし、その際にもご奉仕を共にする福娘の方々を間近で見ていて「福娘になりたい!」という気持ちがより一層増した事は鮮明に記憶にあります。

福娘の審査内容

 審査は、書類審査、面接審査1、面接審査2、自己PR審査の4回に分かれています。最初の書類審査では、必要事項がきちんと書けていればほとんどが通ると言われています。書類審査に通過すると、今宮戎神社にて一度目の審査が行われます。そこでは番号、名前、職業に加え、ウォーキング審査と笑顔審査があります。二度目の面接審査からはクボタ大ホールにて行われます。そこでも一度目と同じような事を行いますが、今回は他の福娘候補者の前で舞台に立っての面接です。二度目の面接審査が通れば、同日に最終審査にあたる15秒の自己PR審査が行われます。毎年、約3000名による応募があり、1回目の面接審査で500名ほど、2回目の面接審査で120名ほど、最終審査で福娘40名に絞られます。
 私は、二度目まではまさか自分が二度も最終まで残ると思っていなかったので、自己PRの内容を考えていなかったのですが、今回は流石に過去二度の経験から学習して自己PRを用意して本番に挑みました。案の定三度目も最終審査まで通ることが出来たので、玉すだれの大技であるしだれ柳を福笹に見立てる自己PRを行いました。実際に上手く行きテレビにも流される程印象を付けられたものになりました。ふと思いついた案で初めて手に触れた南京玉すだれでしたが、おかげで福娘になるという夢を掴めたと言っても過言ではないので、今では感謝しています。
 その後、福娘40名の発表会の際に代表を3名決める自己PRがあるのですが、それは全員がテレビで放送されると決まっていたので、名前の順番で一番最後だった私は、最後だから盛り上げよう!という気持ちと、映画「ボヘミアンラプソディー」が人気だった事、自分が歌手として活動をしている事も同時にPRできたらプライベートにも繋がると考えたため、QueenのWe will rock youを福娘バージョンに替え歌をして挑みました。代表には選ばれなかったものの、毎年youtubeに掲載されている産経新聞さんの動画に長々と移していただいたり、他の福娘の子達や参拝者の方からもrock歌ってた子だよね?と覚えていてくださり声をかけて頂く事が多かったので、自分をアピールし印象付けられた点は良かったと思います。

福娘のご奉仕内容

 40名は3つの班に分けられて回礼を中心としてそれぞれ異なったご奉仕をします。私の班では十日戎前の2日間で神社での餅撒きと様々な企業へ挨拶参りを行いました。十日戎の3日間は主に午前9時から午後9時までの12時間(お昼と夕方に食事休憩として各20分の休憩があります)神社でのご奉仕を行いました。 10日の本戎では午後から3時間宝恵駕籠行列に参加し、そこでも様々な企業へ笹を届けに行きました。

福娘を経験して得たこと学んだこと

 この5日間はもちろん楽しい事ばかりではなく、大変ハードスケジュールの中で心身共に鍛えられました。その様な忙しない空間でも福娘のみんなは笑顔を絶やす事なく、互いに励まし合えたのでみんながいたからこそ一緒に乗り越えて来れたのだと感じています。福娘に選ばれた子達は容姿だけでなく品に溢れた優しい人達ばかりで、短い間ではありますが濃い5日間で仲も深まり、沢山のかけがえのない仲間を手に入れる事が出来ました。また、回礼の際には各代表が十日戎のご挨拶と上方締めの号令を執り行うのですが、ある企業へは代表班ともう1つ班を作り、二手に分かれてご挨拶と上方締めを執り行うという機会がありました。その際に誰が号令をするかという時に、アシスタントの方々に私を指名して頂けたのがすごく嬉しかったです。急な事だったので、出来るかと不安は募りましたが、今となっては貴重な経験をさせて頂けたと思い大変感謝しております。
 福娘になるに当たって、神に仕える者である為に神社の事や日本文化に関しても沢山学び、興味を持ちました。参拝者の方一人一人の思いや考えはそれぞれ異なっており、その1つ1つに丁寧に向き合い共に良い一年になりますようにとお祈り出来たことは神聖な気持ちで改めて大役を担っているという実感を味わいました。老若男女問わずどのような人も各々の願いや祈りを元に福笹につけられる授与品を選ぶ姿や、持って帰られる姿は純粋なもので清くて美しいなと感じました。ご奉仕というのは並大抵な気持ちでは出来ないものだと思います。私は三度目の挑戦であった為に、福娘を目指して惜しくもなれなかった人達を沢山見てきました。その人達がいる中で40名に選んで頂いたということは他の人たちの思いの分も背負い真剣にご奉仕に取り組むべきだと考えてこの5日間を迎えました。実際にはすごくハードな5日間ではありましたが、そんなハードな状況だからこそ見えてくる思いやる気持ちであったり、小さな優しさや1つ1つの温かい言動が身に染みて感じられました。どのような環境であり、真剣に取り組み、人を思いやる気持ちを持ち続けたいと思いました。

今後の夢・目標について

 私は今、音楽事務所でアーティストとして活動をしております。そして、大学卒業後もこの道で高みを目指して頑張って行く所存です。ご奉仕と歌手活動のライブ等、1日に多くの人と真剣に向き合う点は似ていると感じました。多くの人と知り、向き合い、気持ちに触れ合うという事は人生の中でも最も学びを得られる瞬間だと私は感じています。今回の貴重な経験を活かして、今後は歌手として多くの人に癒しや希望を与えたいと思います。
 今宮戎神社で福娘としてご奉仕させて頂けた経験は私にとって今後味わう事もないかけがえのない財産となりました。多くの人に協力をしてもらいました。5日間、毎朝早くに共に起きて、着付けを少し習っていた母が振袖を着せてくれて、美容師である姉がヘアセットをしてくれ、家族の優しさと逞しさも改めて実感することができました。昔からの友人や大学の友達、先輩、後輩、恩師、親戚も私の晴れ姿を一目見ようとたくさんの方が足を運んでくれて、すごく心が温かくなりました。そしてなにより、この機会を作ってくれた祖母にはこれからも感謝の念でいっぱいです。

寿山教授のコメント

 昨年12月1日、平成31年今宮戎神社の福娘40名に選ばれたと渡辺祥子さんから当日に報告をもらいとてもハッピーな気持ちになりました。同じく寿山ゼミ3回生の福田愛美さんは福娘には選ばれませんでしたが、最終選考まで残り、えびす娘として十日戎のご奉仕を務めたと聞きました。応募者3,000人の中からわずか40名しかなれない福娘、容姿端麗であっても中途半端な気持ちや覚悟のない人は到底選出されることはなく、100万人もの参詣者のあるご奉仕はとてもハードで簡単に務めきれるものではないように感じました。渡辺祥子さんは現在プロの歌手として活動しており、福娘の経験が今後の歌手活動に大きな「福」をもたらし、さらなる飛躍を遂げてくれると信じ、卒業後も引き続き応援していきたいと思います。