2021.10.28

大島ゼミ「⾹港飲⾷店における新規サービス・新規事業」最終報告

産学連携先:AP Place Hong Kong Co., Ltd & e-Job Agency

 流通学部の大島ゼミ3回生はキャリアゼミの活動として、グローバル研修プログラム「⾹港飲⾷店における新規サービス・新規事業」に取り組んでいます。
 グローバル研修プログラムとは、「海外でのビジネス体験を目指す学生を対象として、業界知識、業界業務の習得を行い、限られた時間で自らの課題を設定し、実行していかに成果を出せるかに挑戦する事で、将来に役立つグローバル人材力を習得する」ことを目的とした大島ゼミのオリジナルプログラムです。
 今回のミッションは、香港最大のショッピングモール海港城(ハーバーシティ)に「塚田農場」を、中環(セントラル)にラーメン居酒屋「NOJO」を出店しているAP Place Hong Kong Co.,Ltdと連携して、「日本食材を活かした新メニュー・新商品」の提案することです。COVID-19により香港での活動は叶いませんでしたが、Web会議ツールを活用してAP Place Hong Kongの釜谷様、e-Job Agencyの高橋様、プログラムコーディネーターと万浪様に向けてオンラインで最終報告を行いました。
  • 山神 歩美、新井 唯以、高山 夕夏
    「出張シェフ事業の提案〜うちのシェフがお邪魔します〜」
  • 南澤 里奈、希代 悠真、藤原 桃子
    「自宅で楽しめる美人鍋シリーズの提案」
  • 蓮池 笑、田島 里紗、江藤 楓花
    「廃棄食材を活用した化粧品事業の提案」
  • 小川 優花、泉谷 知、梅本 玲奈、水越 咲希
    「ベジタリアンカフェ事業の提案」

学生活動状況報告

流通学部 3年
新井 唯以

 私は今まで、自分が正しいと思ったことは自分の意見を強く持ち相手にしっかり伝えたり、私はこう思うと断言してきました。自分の経験上や、客観的に見て考えた思いを素直に意思表示してきました。しかし、このグローバル研修プログラムを通じて、チームメンバーの思いは全員違う中で、その考え方をしていることがいけないことに気づきました。もしも、自分の考えや意見が正しいとしても、その中で自分本位にならずに、相手の気持ちを尊重し、お互いで話し合った上でまとめる。そうすることにより、全員の意見や考え方がかんでいる。全員が納得いくことは難しいですが、全員の意見が一致するよう工夫することが大事だと考えます。大学のゼミ活動を通じて、協力することの大切さを学びました。

流通学部 3年
山神 歩美

 今回のプロジェクトでは、前回のシンガポールプロジェクトよりも良い動きが出来たと思うし、良い提案が出来たのではないかと感じています。また、グループにはじめて話す子がいてどんな感じになるかなと思いましたが、今はみんな積極的に行動できる良いグループだと思っていて、このグループで良かったなと感じています。なにより、発表し終わった後のコメントで釜谷様と高橋様に褒めていただけたことがとてもとてもうれしかったです。頑張って良かったなと感じています。みんなの提案も面白かったし、この手があったか!とびっくりしたりして、聞いていて楽しかったです。この1年半にわたって、3回ほど行ったプロジェクトは自分を成長の糧となるとても有意義なものとなりました。今回もこのような機会を設けてくださって本当にありがとうございました。

流通学部 3年
高山 夕夏

 グローバル研修を通して、自分自身が昨年に比べて大きく成長することが出来ました。実際に働いている方に発表を聞いていただき、アドバイスをいただいて、良い経験が出来ました。実際に香港で生活しているからこそわかること、沢山の経験をしてきたからこそわかることなど私では思いつかないアドバイスもいただいて考えることも多く、すぐに火曜日のゼミの時間が来てしまうと感じたほどしんどい時もありましたが、新しいことに挑戦することで、今までに全くなかったビジネスについての知識も得ることができました。このグローバル研修が始まる前の授業内容で様々な視点から物事を見るということが少しは出来たように思いました。

流通学部 3年
南澤 里奈

 前回のグローバル研修プログラムのメンバーは4人でしたが、今回は3人で取り組みました。メンバーが減ることでその分、1人1人の負担が増えるのでプログラム開始時は今後どうなるのか不安でした。しかし、メンバーが積極的に意見を出してくれたので、無事最終発表までに企画をまとめることができました。今回のプログラムで良かったこと、悪かったことを今後の活動に繋げていきたいです。また、実際に香港で活躍されている実業家の方の意見を直接聞くことができたので、非常にいい経験になりました。今回は私たちが考えた企画を発表するまででしたが、もし企画を実現する機会があれば、その際はぜひ取り組んでみたいなと思いました。

流通学部 3年
希代 悠真

 このグローバル研修を通して、様々な力が身についたと自分でも実感しました。このグローバル研修は2回目で慣れてきた事もありリサーチする力も身についてきたと思いました。その中でも現状を分析することが1番重要な事だと気づきました。現状を分析することによりそこからどう開拓していくのか、これから伸びていく分野なのかなどを分かるからです。これはビジネスだけでなくどんなことにも言えると思いました。これからの就活も自分を自己分析して、現状を把握してからしていくと上手く進めていけるのではないかと考えました。

流通学部 3年
藤原 桃子

 今回のグローバル研修プログラムは前回と違い新規事業の立案ということで、何を新規事業として始めるのかアイデアの発案にとても苦戦しました。私のグループでは冷凍食品を新規事業として提案していたのですが、香港の冷凍食品消費率などの記事が中々見つからなかったので情報収集が大変だったと感じました。日本の塚田農場さんではすでにオンラインで冷凍食品を販売しているという事で、香港の塚田農場さんではどのような差別化をしなければいけないのか等課題がたくさんありました。新規事業を考える際には、現状把握、分析がとても大切だという事をこのグローバル研修を通して学ぶ事ができました。

流通学部 3年
小川 優花

 今回私たちのチームは香港でベジタリアンカフェをオープンするという提案でした。飲食店を開業するという点で私が昨年学んだフードビジネスの知識が役に立つと考え、参考にしました。お金の計算やメニュー決めなどは参考に進めることができましたが、今回は香港でお店を構えるということなので香港の地価などを調べて考える必要がありました。日本とは違うという点で大変な部分もありましたが、応用力や調査力を身に付けることができ、良い経験になったと思います。今回リーダーの役割を担い、計画性・統率力・判断力などリーダーに必要な素質に気付くことができたので今後リーダーを務める際にはその点に注意して取り組んでいきたいと思います。

流通学部 3年
泉谷 知

 自分自身大きく成長したことがわかり、とてもおもしろくプレゼン後の各方々からのコメントをいただいた時にとても達成感や、やりがいなど感じました。一つ前にシンガポールのプロジェクトをした時とは違い、プロジェクトへの市場調査、情報分析など前回よりスムーズに動けていると実感することが出来ました。さらにグループワークならではの自分の立ち位置など考え、グループワークがどうすればうまく回り動くことが出来るのかを自分なりに出来たと感じました。万波さんも言っていたように、将来に役立つ人間力を身につけたと思います。これから社会に出てからこの身につけた将来に役立つ人間力を活かさないといけない為、学生のうちに経験しておいて良かったなとプロジェクトを終わり改めて感じました。とても貴重な経験をさせていただきありがとうございました。

流通学部 3年
水越 咲希

 今回、私はグローバル研修プログラムでAP company Hong Kongの塚田農場さんに新事業としてベジタリアンカフェを提案させていただきました。香港について新店舗を出す際に考えるべき事を納得のいくまで調べたことで最終報告では、思い通りの提案ができたと感じています。今回のプロジェクトを通して、諦めずに最後までやり切ることの大切さを学びました。香港について知識のない状態からのスタートそして、1から新店舗を作るということで、自分たちでコンセプトから立地、メニューや料金の設定まで考えたためとても難しかったですが、やりがいのある貴重な経験でした。本当にありがとうございました。

流通学部 3年
梅本 玲奈

 最初はなかなか意見がまとまらず、不安なことが多かったですが、最終的には良い提案ができて良かったです。任せっぱなしなところもあったので、もう少し協力するべきだったと反省しました。よく考えられていたと感想をいただいて嬉しかったです。褒めていただいたところが意外と多くて自分の自信にもつながりました。課題もまだまだ多くあるので課題がなくなるように頑張っていきたいです。一からカフェの経営について考えるのは難しかったけど、経営する際に立地や費用など考えなければならないことが何なのか勉強になることが多かったです。ベジタリアンやヴィーガンについて知ることができて良かったです。

流通学部 3年
蓮池 笑

 飲食店からの新しいプロジェクトとして、範囲がとても逆に難しいと思いました。提案のコンセプトを決めた後は、その収支予測をしたものの金額が大きすぎて現実味がなく、最終的に大雑把な金額しか発表できませんでした。しかし、他のグループは詳細な収支予測がなされていたので、自分たちもしっかりと菅が抜くべきだったと反省しました。日本とは消費者のニーズや流行がまったく異なる香港のマーケットを調べると、さまざまな発見があってとても楽しかったです。

流通学部 3年
田島 里紗

 全体を通して、自分の知らない企業や土地のことを調べて知ることができて楽しかったです。こういった形でしかお話できないような方とも会話することができてとても良い経験になりました。日本以外を対象とするものは2回目でしたが、価値観が違っていたり、環境や文化が違うので、戦略にそれを組み込むための市場調査の時間が楽しかったです。班で色々なものを調べて報告できたと思います。今回は全体をまとめたりするような役割ではなく、案やかみ砕くような役割をしたので、2年を通して色々な経験をすることができてとてもよかったと思いました。

流通学部 3年
江藤 楓花

 今回のプレゼンは準備をする事が一番大変だったと感じました。香港の事や塚田農場さんの事はもちろん、新事業を考えるという事で化粧品の提案をしましたが、化粧品事業を始めるにあたっての費用の計算や化粧品をどのように開発するのか、原価はどのように決定しているのかなど一つ一つ詳しく調べる必要があり、難しかったです。しかしグループのメンバーとコミュニケーションを取り、何回も話し合いながら化粧品をどのように工夫し、発表するかについて考えている時はとても楽しく、自分と違った考え方や意見を聞く事ができたり、それぞれの得意な分野で色々サポートし合いとても楽しみながらプレゼンを考える事ができました。大変な事の方が多かったですが、だからこそやりがいを感じる事ができとても良い経験が出来ました。

参加学生一覧

田島 里紗、新井 唯以、泉谷 知、梅本 玲奈、江藤 楓花、小川 優花、希代 悠真、高山 夕夏、蓮池 笑、藤原 桃子、水越 咲希、山神 歩美

連携団体担当者からのコメント

AP Place Hong Kong Co., Ltd
Managing Director 釜谷 将史 様

 今回は「コロナ渦における塚田農場を運営しているAPCompany香港での新事業・新商品」を課題とし半年にわたりzoomにて講義やフィードバックをさせて頂きましたが、学生の皆さんの熱量がズーム越しにも伝わり、その情熱を感じました。
 新鮮な目線を通し生み出される斬新なアイデアは、実際に我々のビジネスにすぐにでも落とし込みたいと思うようなものも多く、こちらも沢山の刺激を受けました。その素晴らしい感性を今後社会に出られてもずっと持ち続けて欲しいなと思います。
 2019年から始まった香港の社会活動(民主化デモ)につづき、コロナウイルスの影響を受け香港経済は暫く厳しい時も経験しましたが、政府の対策が功を奏しこの数ヶ月間の新規地場感染者はほぼゼロ。今後急激に悪化するようなことがない限り、香港経済はこのまま回復を続けるという見通しです。我々もここを好機と捉え新たなプロジェクトを既にいくつも発信させており、私のワクワクはますます加速しています。
 世界の状況が落ち着き自由に渡航できる日が戻ってきましたら是非とも皆さんにインターンで来て頂き、一緒に取り組めたら大変嬉しいです(本気です!)。そして活気あるこの街のエネルギー、バイタリティ溢れる魅力ある人達との出会いを通し、海外で仕事をする面白さを是非味わって頂きたいですね。

e-Job Agency
Managing Director 高橋 正浩 様

 まだ一度も来たことのない香港。しかも、オンラインのみで飲食店の売上をアップさせる新商品や新事業を考えよ!というミッションは相当大変だったと思います。
 最初に香港について簡単に説明させていただきましたが、各チームとも中間報告に向けて日本にいながら香港人の嗜好、家賃相場、価格設定、販売戦略、メニュー開発、競合分析、収支計画、投資回収計画など、とてもよく情報を収集・分析され、発表を重ねるごとに内容が飛躍的に改善されました。
 そして最終成果報告会にはクオリティーの高いレベルまで内容をブラッシュアップされ、オンラインでここまでやり抜いたことは今後の自信につながると思います。
 香港へ渡航できるようになった際には、今回の発表内容が実現できるかどうか、ぜひご自身の目で確かめに来てください。近い将来、世界で活躍される人材になられることを願っています。

教員のコメント

流通学部 大島 知典 准教授

 3回生のゼミでは昨年度に引き続き、香港でグローバル研修プログラムを実施しました。今回はAP Place Hong Kong Co., Ltdと連携して香港の日本食料理店に新規事業と新メニューの提案を行いました。
 今年度もコロナ禍にあって海外研修や国内フィールドワークが制限され、対面と遠隔を組み合わせたハイブリッド形式でプログラムを実施しました。授業時間外に自身のタスクをこなしたり、オンラインミーティングを開催したり、大学に集まってプレゼンテーションの準備をしたりと、熱心に取り組む姿勢については実務家の方々も非常に高く評価されていました。昨年度のプログラム(シンガポール)と比べて、チームでの作業や実務家の方々とのコミュニケーションも格段に上達し、すべてのグループが細部に至るまで企画を作り込み、実現可能性の高いものとなっていました。
 ゼミ活動を通して学生の皆さんは確実に成長しました。自らの成長を信じて、自信をもって社会へと羽ばたいてください。