2021.4.20

日本食材の香港マーケットでの新規商品販売事業の提案

産学連携先:幸南食料株式会社,LTGソリューション株式会社

 流通学部の大島ゼミ2回生と1回生はキャリアゼミの活動として、グローバル研修プログラム「日本食材の香港マーケットでの新規商品販売事業の提案」に取り組んでいます。
 グローバル研修プログラムとは、「海外でのビジネス体験を目指す学生を対象として、業界知識、業界業務の習得を行い、限られた時間で自らの課題を設定し、実行していかに成果を出せるかに挑戦する事で、将来に役立つグローバル人材力を習得する」ことを目的とした大島ゼミだけのオリジナルプログラムです。
 そして、今回のミッションは、お米の新しい価値を創造し、魅力を発信する幸南食糧株式会社と、企業の海外進出のコンサルティングを行うLTGソリューション株式会社と連携して、「香港マーケットでの日本米の新規商品事業の展開」について検討してきました。今回のプロジェクトは春休み期間中に課外活動として実施し、2020年度にシンガポールでのグローバル研修プログラムに参加した新3年生がメンターとして、2021年度から大島ゼミに所属する新2年生をとりまとめ、自分たちだけの力で提案を完成させました。そして、3月26日の最終報告会では各グループが考案した事業計画についてプレゼンテーションを行いました。

参加学生一覧

鹿島 綾音、田島 里紗、淡 優太、元木 優夏、山神 歩美、入江 寧々、本田 碧、松下 真名人、山田 友希那、阿南 瑞羽、池島 歩花、石田 優花、石野 貴大、伊藤 愛音、井上 皓太、井上 凪乃、織田 愛梨、籠本 美月、小林 あすか、新名 乃愛、松井 凪咲、山本 恋々呂、吉田 麗菜

学生活動状況報告

流通学部 田島 里紗

 今回私はグローバル研修ということで、香港プロジェクトに参加させていただきました。自分たち主体のものとしてではなく、チームの後輩を補佐し、チームコーディネートを行うことの難しさや、限られた時間で結果を出すことの大変さを学ぶことができました。自分の管理不足、また見通しの悪さを再確認することができ、今回の経験はとても有意義なものになりました。この経験を今後のゼミでの活動、また学外での活動に活かしたいと思います。この度は貴重な経験をさせていただきありがとうございました。今回関わってくださった関係者の皆様、並びに先生方に感謝申し上げます。

流通学部 淡 優太

 今回のビジネスプロジェクトでチームをまとめる役割を行うにあたり、色々な意見が出るなかで一つの方向へ持っていくことの難しさを体験しました。先生が決めた場合はみんなが納得をしますが、自分が決めた場合はメンバーに多少の疑問があったと思います。そのため納得させるだけの理由を考える必要があると思いました。今回の成長は自分が自信を持ってメンバーと接することで信頼されるようになると気づいたことです。

流通学部 元木 優夏

 私は、新2回生のサポート役として香港プロジェクトに参加させていただきました。今回特に難しいと感じたのは、新2回生の考えた案・スライドなどを崩さずにアドバイスをする事です。この他、教えること・伝えることの難しさを改めて痛感しました。約1ヶ月という短い期間でしたが、ありがとうございました。今回の経験を今後のゼミ活動に活かしていきたいと思います。

流通学部 山神 歩美

 今回春休みに行われた香港プロジェクトに、2回生のマネジメント役として参加いたしました。今まで行ってきたプロジェクトとは違い、後輩への伝え方や教え方の難しさ・それぞれの意見を尊重しつつ意見をまとめることの難しさを実感いたしました。今までのプロジェクトから得られたことを、これからのゼミ活動に活かします。約1ヶ月間ありがとうございました。

流通学部 入江 寧々

 今回初めてビジネスプロジェクトに参加し、幸南食糧さんの香港への事業展開について提案させて頂きました。このプロジェクトを通して、様々な観点から物事を考えることの難しさを学びました。先輩方がアドバイスをくださったおかげで発表までやり遂げることが出来ました。今回、質問に上手く答えることが出来なかったので、2年生では自分の発表内容を深く理解し質問に答えれるようにしたいです。貴重な経験をさせていただきありがとうございました。

流通学部 本田 碧

 私たちは香港の貧困層をターゲットに米ぬか石鹸を提案しました。このプロジェクトが始まった時はわからないことも多くありましたが、自分たちで調べたことをまとめていくことで分析力が身につきました。今回BOPビジネスに少し絡めて発表をしましまが、2年生からはそういった様々なビジネスの形を知っていくことも課題だと感じました。

流通学部 松下 真名人

 私は今回、初めてビジネスプロジェクトに参加させて頂きました。ゼミに入って初めての活動だったので不安な面もありましたが、幸南食糧様の魅力を香港の方へと伝えるために、グループ内で色々な案を出し合って、全員で協力して最終発表へと歩んでいけたので、参加して本当に良かったと感じています。この経験をこれからの活動に活かして行きたいと思います。本当にありがとうございました。

流通学部 山田 友希那

 今回春休みにビジネスプロジェクトを受けて、提案をしてプレゼンを作ることについて、今までどれほどレベルが低かったのかということ、また、根拠づけるということがいかに重要かということを特に学びました。今回のようなプレゼンを作ることは初めてで、何から手をつけて、どのように考えるべきなのか分からず、やっとの思いで作り上げた中間発表でも訂正点や、根拠づけれていない点がたくさんあり、外部でもプレゼンを作り上げてきた先輩はとてもすごいと尊敬もしました。

流通学部 阿南 瑞羽

 初めての自分たちで内容も考えて企画するプレゼンの経験でとてもいい経験になりました。自分の言葉で企業の人に分かりやすく説明することがどれだけ難しいことか改めて実感しました。2年生のゼミでもっと分かりやすく自分の言葉で伝えれることやパワーポイントをもっと分かりやすくつくること、話の繋げ方など色々なことを学びもっとわかりやすいプレゼンをできるようになることを目標にしたいと思います!今回は良い経験させてくれてありがとうございました。

流通学部 池島 歩花

 屋台で粉物料理店を出す。
 考える事が沢山あり、経営をすると言うことを安易に思っていた私は、細かいことから計画し、リスクを背負うということを学びました。今回のビジネスプロジェクトを通し、経営をする事は、様々な過程を得たり、考える事が大勢だと思いました。実際に将来経営するに至って、これからの授業を通して学んでいきたいと感じました。

流通学部 石田 優花

 今回私たちは、香港のナイトマーケットで屋台を出店することを提案させていただきました。訪日香港旅行者数1位が大阪ということ、そして小麦アレルギーの方のことを考え、米粉を使ったお好み焼きを出品しようと思いました。初めてのことを短期間でするのは大変でしたが、構成力など身に付き成長できたと思います。このような経験ができてよかったです。

流通学部 石野 貴大

 僕は、今回大島ゼミの春休み事前プロジェクトに参加させていただき、幸南食糧株式会社様に海外事業に対する提案をさせていただきました。約1ヶ月と短い期間でしたが、1年次に行ったプレゼンよりも完成度の高いプレゼンが行えたと感じています。しかし、所々資料が足りない部分や質問に答えることができないなど自分の準備不足、力不足を感じることもありました。今回のプロジェクトに参加したことは自分にとって有意義なものになりました。この取り組みで得た経験や知識を糧に、今後のゼミ活動などに活かしていきたいです。今回このような場を用意してくださった大島先生をはじめ様々な方々のサポートがあり実現したプロジェクトだと思います。本当にありがとうございました。

流通学部 伊藤 愛音

 今回私たちは、幸南食糧さんの金賞健康米を米粉にし、香港で有名なタイチョンベーカリーさんとのコラボを提案させていただきました。初めは何もわからなく、何から始めていいのかもわかりませんでした。しかし、最終発表では金賞を取ることができ達成感を感じることができました。先輩からのアドバイスでたくさんのことを学ぶこともでき、とてもいい経験ができたと思います。この活動を通してこれからも頑張っていきたいです。ありがとうございました。

流通学部 井上 皓太

 今回私は幸南食糧さんとのプロジェクトでお米を100パーセント使用したお米パックを提案しました。話し合いをしてここをこうすればもっと良くなるのではないか、ここは良いなど自分の意見を言ってそれが通ったり、通らなかったり相手の意見を聞いて参考にしたりなど話すことが大事だなと思いました。ですが、企画発案力はまだ無く費用の計算や、なぜそことコラボしようとしたのかなど先生方の鋭い質問は痛いところを突いて来る為難しいことがいっぱいでした。全体を通した感想としては、時間を割いた中で悔しい結果になったことが残念でした。

流通学部 井上 凪乃

 今回のプロジェクトでは、主にプレゼンテーションの作成、発表原稿に取り組みました。発表資料は自分が思っているように作るのは難しく、なかなか思うように伝えることは出来ない時は、先輩にアドバイスを頂きました。自分に足りないと思ったところは、費用計算の部分です。今後、プロジェクトを行う際に力を付けていきたいと感じました。全体を通して、みんなと協力できたところが良かったと思いました。1ヶ月という短期間でしたが、上手く時間を作ることが出来ました。

流通学部 織田 愛梨

 私たちは今回貧困層をターゲットに米糠石鹸を提案しました。このプロジェクトで私は分析力、文章力が身についたと実感しました。幸南食糧さんのことだけでなくBOPビジネスなどさまざまな分野を調べ分析する力が身についたと感じました。また、パワーポイント作成後文章を考え、15分と言う時間の中で残す部分と削る部分などを考える文章力が身についたと実感しました。2年生の課題として、チームの団結力を高めるために積極的に自分から意見交換をすることです。今回のチームでは先輩が中心となって私たちをサポートしていただいて改めて先輩がすごいと感じました。1年後に私もすごいと思われるような先輩になれるように頑張りたいと思いました。

流通学部 籠本 美月

 今回私たちは幸南食糧さんとコラボさせていただき、新事業として幸南食糧さんの金賞健康米を使った、無添加パックを提案させていただきました。新事業の提案をするにあたって、ただ提案するだけでなく、どのように売り込むのか、費用はどれくらいかかるのか、幸南食糧さんの強みと商品の繋がりとは何かなど、沢山の課題が生まれました。また、課題と同時に改善策を考える提案力や想像力を身につける事もできました。今回は、貴重な経験をさせていただきありがとうございました。この企画に参加して本当に良かったと思いました。

流通学部 小林 あすか

 今回、幸南食糧さんとのグローバル研修に参加し、お米を使った新規商品販売事業を提案させていただきました。自分たちが考えていることと企業の方が考えていることが合致しなければ、プレゼンは成功しないのだと身をもって感じることができました。2年生になる前にこのような体験をできて、大切なことを多く学ぶことができました。このような機会を設けてくださり、ありがとうございました。

流通学部 新名 乃愛

 私たちのグループは、塚田農場さんと連携してお茶漬けを販売するという提案を出しました。私はこの発表経験から、商品企画の奥深さを知ることができました。これまで、企画するということは単に売れる商品を考えるだけでいいと軽く考えていたけれど、実際は商品の費用や利益、プロモーションや流通などのように、幅広い分野からひとつひとつ情報を得なければいけないことを学びました。

流通学部 松井 凪咲

 ビジネスプロジェクトは、今までのプレゼンテーション とは遥かにレベルが違っていて、2回生からの課題が沢山見つかりました。ただ提案を伝えるのではなく、根拠やそこに至った経緯を説得力のあるストーリーにして伝えなければならないと学びました。また、予算などの細かい点も、比較などを合わせより良い提案を提示することが大切だと知りました。2回生からは、このような点に特に気をつけて活動を行いたいです。

流通学部 山本 恋々呂

 私はコロナ禍で昨年あまり大学での活動ができなかったこともあり、何か挑戦しようと今回のプレジェクトに参加しました。はじめてのプロジェクトで分からないことばかりでしたが、先輩や同じチームのみんなと協力して仕上げることができ、とても勉強になりました。今回のプロジェクトで至らなかった点は、発表の際に緊張してしまい、伝わりにくくなってしまったことと、質疑応答の際にスムーズに答えることができなかったことです。しかし、今回のプロジェクトで初めての経験を沢山することができ、成長できたと感じています。このような経験をさせていただきありがとうございました。2回生からは、今回のプロジェクトで納得いかなかったことをやりきれるように頑張っていきたいと思います。

流通学部 吉田 麗菜

 私達のチームは、米粉をたい焼きの生地に入れて白たい焼きにし香港で大人気のエッグタルトとコラボをして期間限定で売り出すとゆう企画です。この企画を通して利益なども大切ですが誰も考えないような発想で勝負して行こうと思いました!皆さんに比べたら全然まだまだなプレゼンでしたが企業さんに褒められて頑張って良かったです!

流通学部 鹿島 綾音

 今回春休みの空いてる時間を有効に使いたいと思いビジネスプロジェクトに参加させていただきました。主に新2回生の手助けを行いました。サポート役に回るのは初めてのことで、言葉選びの難しさなど実感しました。また、課題も複数見つかったので次の機会で活かしていこうと思います。今回、貴重な体験をさせて戴きありがとうございました。

連携団体担当者からのコメント

幸南食糧株式会社
広報秘書課 岩本 有加 様

 日本国内の米の需要が減少していく中で、海外への展開は現在キーポイントとなっており、日本食の普及と共に輸出額は年々増加傾向にあります。
 しかし、海外特にアジア圏に於いての米は日本で食されている短粒種ではなく、長粒種が主流となっている点や、価格の問題、文化の違いなどまだまだ日本の米の輸出は多くの壁が存在しており、課題の解決が必要とされています。
 その様な中で学生の皆さんには「香港市場での新たな米の販売戦略」をテーマに、それぞれのチームにおいて様々な角度から香港市場を研究し、現地に受け入れられる商品や販売方法を考えていただきましたが、我々には考え付かないような柔軟な発想を伺うことはとても新鮮な体験でした。
 特に米そのものではなく、米粉を使用したスイーツやお好み焼き、ヌカを使用した化粧品や石鹼など、加工した商品への関心が高かったことから、米の新たな価値と魅力を実感することができました。
 現在は少子高齢化やライフスタイルの変化など、米の業界だけではなく社会全体が変化を迎えており、対応していくことが求められています。ぜひ学生の皆さんには変化を前向きに捉え、自分の与えられた立場で何が出来るかを常に考え行動していただきたいと思います。社会へそして世界へ羽ばたける人材となりご活躍されることを願っております。

LTGソリューション株式会社
代表取締役 八ツ橋 公彦 様

 ウィズコロナ、アフターコロナの時代に海外でいかに販路を開拓していくか。オンラインやSNSを活用する動きが急速に拡がっていますが、一方で、企業の現状分析、ビジネスプランの策定、コストのシミュレーションなど従来から行われてきたビジネス手法はどんな時代であっても必要不可欠な取り組みです。大島ゼミの皆さんは今回の研修で「香港で日本米の新規商品販売を事業化する」という難しいテーマに取り組みました。お米本来の形にとらわれず、加工品にしたり、他店舗とコラボレーションして販売するなど、斬新で自由な発想を提案することができました。現状の課題を分析して、各自のアイデアをチームとして取りまとめ、どのように説明をしたら説得ができるか、どのような質問が想定されるかなどを考えてプレゼンテーションに臨むことができました。今回皆さんが作られたプレゼンテーションは社会人になってからも是非見返していただきたいと思います。仕事の場面だけでなく日常生活においても、困難に直面した時、今回学んだプロセスからきっとヒントが得られると思います。

教員のコメント

流通学部 大島 知典准教授

 コロナ禍でさまざまな活動が制限されていたことから、通常とは異なり次年度から大島ゼミに所属する1年生を対象にキャリアゼミを実施しました。また、今年度にシンガポールでにグローバル研修プログラムを経験した2年生にも実践の機会を提供できればと思い、学年を跨いでのプロジェクトとしました。春休み期間中であったため少数名の参加を想定していましたが、意欲的な23名もの学生が参加してくれました。1年生にはビジネスプランの体験という位置付けであった一方、2年生にはメンターとしてゼミで習得した知識と経験を活かしてチームをとりまとめてもらいました。春休みの1ヶ月という短い期間でしたが、全員が自分の役割を全うして素晴らしい事業計画を提案できていたと思います。