2014.12.24

実学シリーズ2014 流通学部 大村・西口研究室 ジャヴァグループ本社での企業見学会を実施

実学シリーズ2014 流通学部 大村・西口研究室 ジャヴァグループ本社での企業見学会を実施

ファッションビジネスに挑む、流通学部 平山弘(ひらやま ひろし)研究室・大村邦年(おおむら くにとし)研究室・西口真也(にしぐち しんや)研究室の連携ゼミ。今回は大村ゼミの2年生と、西口ゼミの2年生のうちファッションについて学ぶ選抜メンバーがオプション参加。ファッション都市神戸を代表する企業であるジャヴァグループのインサイト・フィールド・リサーチを行った。

2ゼミ38名の2年生が、企業見学会に参加。

2014年12月11日(木)、流通学部の大村研究室が神戸市のポートアイランドにあるジャヴァグループ本社でインサイト・フィールド・リサーチを実施した。大村ゼミ27名とオプション参加の西口ゼミ11名は、いつもと同じく一人の遅刻者もない参加となった。
ジャヴァグループは38のブランドを抱える日本のアパレル業界の中核を担う企業で、大村ゼミの4年生1名の内定先ともなっている。自分たちの研究対象そのものである企業の現場を見られるため、参加者の表情は期待に満ちていた。

企業風土を作り出す企業理念や創業者の思いを聞く。

阪南大学の一同は、本社ビル会議室へ。ここで最初のプログラムである企業概要レクチャーを受講した。講義を担当する宮野人事課長ほか、多くの社員によるさわやかな挨拶での出迎えを受けた。コートハンガーを用意していただき、席までの案内など、ファッションに関心を持つ学生への温かな配慮に、参加者も真摯な態度で応えていた。

宮野人事課長からは、まずジャヴァグループの基本理念である「LOVE・愛=信頼」について説明があり、社内・社外の人々、そしてお客さまと信頼関係を結んでいくために、「あいさつ・感謝・謙虚」の実践に全社的に取り組んでいることが伝えられた。
また、2014年に創業50周年を迎えたジャヴァグループの創業者である故・細川数夫元取締役会長についての紹介もあった。商店街の婦人服小売店への服の卸売業からスタート。娘の誕生により「かわいい赤ちゃん服」をと、「ベベ」ブランドを立ち上げ、卸業から百貨店での小売業にも事業を拡大し、神戸コレクションの常連ブランドでもある「ビッキー」ほか「ロートレアモン」「ケティ」「リップスター」など全国区のファッションブランドを次々に生みだした。ファッションに対する創業者の熱い思いが受け継がれていることも語られた。

アパレル企業を動かしている4職種を理解する。

さらにジャヴァグループの4大職種となる企画(MD・デザイナー・パタンナー)・販売・営業・管理について説明が行われた。
MD(マーチャンダイザー)がトレンドを読みながらシーズンごとの素材を選び、デザイナーとともにテーマを決め、デザイナーのイメージをパタンナーが型紙にして具体化。試行錯誤を繰り返して商品化をめざす。また全社員の8割を占める販売職、販売職とともに売上げ目標を達成するためフェアやセールなどの企画立案を行う営業職、さらに商品企画から店頭販売までの全プロセスで生じる計数管理や不良品の分析などを担う管理部門(シェアードサービス会社 「ベル・エキプ」)まで、良い商品を提供し続けるシステムがグループ全体で整っていることがわかった。

若手MDとのディスカッションを体験。

オフィス・展示室の見学後は、再び会議室に戻り、「ビッキー」「ケティ」のMDが学生からの質問に応えるディスカッションの時間となった。
学生からは「MDのヒット予測が外れたら、責められますか?」「内定をいただく秘訣は何ですか?」といった学生らしいリアルな質問が投げかけられた。前者の質問に対しては「チームで仕事をしているので、MDだけが責められることはありません。けれどもうまくいかなかったときは、何がダメなのか皆で原因を突き止めます。それを次の仕事に生かすことの方が大切です」と、後者の質問に対しては「自分を飾ることなく、しっかりと考えを伝えるといいのでは。こうした機会や店舗に足を運ぶなどして、社員とコミュニケーションを多く取ると、当社への理解も深まると思います」との答えをいただいた。
人と協力しあい、良い結果を出すにはどうすれば良いかという社会人に必要な行動の仕方をアドバイスいただき、真剣にメモを取る学生の姿も見られた。

前向きで、個性を追究できる人材を。

株式会社ビッキーの栗原伸代表取締役社長は、阪南大学のインサイト・フィールド・リサーチについて「ファッションが好きな学生が企業見学に来てくれるのは大歓迎です」と語ってくださった。求める人材については「ファッションは人を明るく元気にするものなので、やはり性格が明るく前向きであることが一番。また物事の本質を深く考える姿勢も不可欠です。“なぜこれが流行するのか?”と社会現象をしっかり見つめ、企業が利益を出すには何をすべきか考えられる人であってほしいです。今はインターネットの発達で情報が氾濫し、同じ様なデザインの服であふれているうえに、消費者の目は格段に肥えています。だから個性を打ち出せる能力が今まで以上に求められます。ウェブサイトや雑誌をチェックするだけでなく、自分から街へ飛び出して、感性で生の情報をキャッチできる人をお待ちしています」と、ファッション業界をめざす学生にエールを送っていただいた。

現場を見ることで、学生の目標が明確に。

島田凪紗さん(大村ゼミ・2年生)は「展示室を見たのは初めてでしたが、ここで魅力的な店づくりが考えられていると知り、大きな刺激を受けました。MDやバイヤーの仕事に興味が湧きました」と、曽根真希さん(大村ゼミ・2年生)は「企画から店頭販売までの全プロセスについて理解が深まりました。いただいたパンフレットにもこだわりが感じられます。アルバイトで販売をしていますが、プレスの仕事も視野に入れたいです」と、松田和樹さん(西口ゼミ・2年生)は「管理部門を専門的に担う会社がグループ内にあることが新鮮でした。ファッション業界の管理部門で働いてみたいです」と、それぞれ感想を述べた。現場を見学し業界人から直接話を聞くことは、自分のキャリアイメージを明確にしてくれるようだ。

連携ゼミから、トップリーダーを。

大村教授は「去年まではファッションの物流を中心にリサーチを行ってきましたが、ゼミ生からMDになりたいという声が多く聞かれるようになり、その要望に応えて今回に至りました」と、今回のインサイト・フィールド・リサーチの目的を語った。また選抜メンバーを連れての参加となった西口准教授は「普段は見ることのできない現場を見ることができ、学生には良い刺激になったと思います。華やかさの裏側にはもちろん苦労もあるかもしれませんが、華やかさに憧れ抜くことで苦労を乗り越え、自ら華やかな人材になってもらいたいです」とファッション業界志望者を応援した。

大村教授は「ジャヴァグループは、ブランドごとに会社を作って競わせることに最初に取り組んだ企業でもあり、企業経営の観点からも学ぶことが多い企業です。今後の目標は“ファッション業界で活躍”の、さらに上を行く人材の輩出です。つまり起業家や社長といったトップリーダーを送り出すこと。ゼミ活動はさらにファッションに特化した内容にしていくつもりなので、将来の夢を具体的に語れる人を期待します」と、今後のゼミ活動のビジョンを語った。ファッション界のトップリーダーが連携ゼミから登場する日は近そうだ。