2014.8.8

SCの経営戦略を学ぶため「天王寺MIO」でフィールドリサーチを実施!!

流通学部大村ゼミではSCの経営戦略を学ぶため「天王寺MIO」でフィールドリサーチを実施!!

 7月24日(木)2回生ゼミ活動として、昨年に引き続き、天王寺MIOでSC(ショッピング・センター)経営の実際を学ぶためにフィールドリサーチをおこないました。天王寺MIOはタービナル型SCとして、1995年に開業され、これまで近鉄百貨店とともにあべの商圏エリアの中核としてけん引してきました。現在、近鉄あべのハルカスやキューズモールなど新たな商業施設の開業ラッシュで大阪有数の商業激戦区となったあべのエリアで、どのような戦略で競合との差別化やシナジーを生み出していくのかを探ることが大きな目的となります。ゼミ生たちは、用意周到な事前学習や下見をして臨みました。
 今回は連携ゼミである平山ゼミ、西口ゼミからもオプション参加12名が加わり、総勢40名となりました。集合の後、早速12階ミオホールで天王寺SC開発(株)営業企画部長猪原正嗣氏からパワーポイントを使いながらレクチャーを受けました。MIOのマーケティング手法を駆使した具体的な経営戦略や顧客満足(CS)と従業員満足(ES)への取り組み、環境問題に対するCSR(企業の社会的責任)の実践事例などの説明後、活発な質疑応答を交えた真剣勝負の90分間から、ゼミ生たちは多くのことを学ぶことができました。多くのセミ生がファッション業界へ進むという観点から、主要な販売チャネルであるファッションビルの裏側にある戦略的な取り組みを学び知ることは、将来大きな強みとなることは間違いないでしょう。実際、今回のようなフィールドリサーチのゼミ活動実績をとおして、高い就職実績をあげていることで実証されているといえます。これからの2回生ゼミ生たちの成長と近い将来ファッション業界で活躍することが非常に楽しみです。
  • さあ、レクチャーの始まりです!

  • どんどん質問が出てきます。猪原部長もタジタジ。

  • 真剣勝負のレクチャーが続きます。

  • こんなオシャレなトイレ見たことないなあ!

  • 最先端の生ゴミ処理機の説明を受けます

  • 店舗のリーシング戦略を学ぶ!

学生レポート

奥野 菜月(2回生)

(1)MIOのマーケット分析
  ①MIOクラブカードによる顧客化
   200円の入会金を徴収することにより、ロイヤリティの高い顧客組織が可能になる。新規入会は年間約7万人にもなり、そのうち店頭入会が88%、サービスコーナーが12%。これは、猪原部長が各店舗の店長に勧誘を実施させているからである。なぜ、店長に勧誘させるのかというと、実際に働いているスタッフから「お得」や「ポイント2倍」などの言葉を聞くことによって現実味が湧くからである、とおっしゃられていた。
  ②テナント店長が務めるMIO講座
   年間に約50回行っているMIO講座。このMIO講座では、実際の講師が行っているわけではなく、テナントの店長に行ってもらうため、材料費などの分しか費用がかからないし、1回完結型で行うため、応募しやすくなっている。MIO講座を行う目的は、この講座から直接的に顧客につながるからである。
(2)運営ルールの徹底
  バーゲンを行う際、MIO会員限定で前日にプレバーゲンが行われる。このバーゲンは会員限定となっているため、一般客はプロパーでしか買うことができないというルールを徹底している。これは、MIO会員・一般の顧客の信頼を失わないためである。
(3)CS (Customer Satisfaction)
  ③新人スタッフ研修
   月6回×12か月の72回行う。講師は外部から雇わず、実際に自分たちで行う。このほうが、教える側も身に付き、勉強になるからである。
  ④店長フォロー研修(店舗CS向上研修)この研修は、実際MIOに寄せられたクレームをもとに、自分たちではどのように対応するかをグループディスカッションする。
(4)ES (Employee Satisfaction)
「残業・早出申請」「多店売上閲覧」「顧客満足の分析」など、自分のショップのPOSシステムから閲覧できるように改良した。
<感想>
 MIOの経営戦略を学んだ上で、本館とプラザ館ではターゲットとしている年齢層の違いや、CSの向上にあたってトイレ改装のために3000 万円費やしたりと、一番顧客について考えているのだと思った。猪原部長は、自慢じゃないが・・・という風におっしゃっていたが、ESの実績が優秀であることについても、そこまで目が行き届いている企業は少ないと感じました。周辺にハルカスやキューズモールなどのライバル企業があるのにもかかわらず、生き残っていくために、細部まで分析し、差別化を図っていき、MIOらしい経営が実施できている点に興味を持ちました。
 私もアルバイトでCSを任されている身として、MIOの経営戦略やCSのことを学び、活かしていこうと思います。

小杉 遥(2回生)

 販売のアルバイトをしていますがアルバイトではわからない裏側を知ることができた。アルバイトではロールプレイング大会や他店売上競争があること、二重価格の禁止などは知っていた。しかし、ファッションビルがこんなにも細かくマーケティングをしていることや、従業員のことを第一に考えていることを初めて知り、驚きました。最上階にある従業員食堂の綺麗でゆったりした空間、加重労働ではないかという残業申請カードチェック、店長がきたら3人で駆け寄り話しかけるなどの気配りに驚いた。講義をしてくださった猪原部長が「ディベロッパーは店長を喜ばせて、店長はお客様を喜ばせるのが役割」とおっしゃっていたのが印象に残っており、それ自体がMIOの経営戦略の一つなのだと感じた。天王寺など大きな駅では、たくさんの商業ビルが出来て、その差別化することが重要である。近鉄百貨店では子供服は多くそろっているためその分野では強いが、MIOのように郵便局などは取り入れることはできない。キューズモールでは若い客層が多く、主婦層が少ない。そのためにMIOのプラザ館では、主婦層の比較的自由な時間帯に合わせて10時開店にしたり、主婦層に人気のブランドを入れたりしていることを初めて知った。このように差別化するためには、マーケティング戦略がすごく重要なことだと学びました。その情報源である会員カードはファッションビルを盛り上げて集客していくには必要不可欠なものであることも知りました。私はこれまで何となくポイントを集め、金券に変えて使うことを繰り返していました。しかし、そのような行動パターンで、どういうルートと買い回り、どういうブランドで買い物をしているかによって店舗の配置が決められていることを知り、経営の奥深さを学び取りました。私は、服の系統やターゲットによってフロアが分かれていることを知りませんでしたが、実際自分自身がMIOに行く際にはいつも決まったフロアにしか行かないということから、納得しました。また、MIOには椅子の数も多く、トイレの手を洗うところも全体的に低く、子供でも使えるように作られていて、家族連れにも行きやすいと感じました。そのような些細なことからもテナントだけではなくファッションビル全体で集客をしていると思いました。ファッションビルはまだまだ伸びるとおっしゃっていたので、今後どのように変化していくのかすごく興味を持ちました。これから買い物に行くときには、ファッションビルの特徴などを意識したいと思った。

島田 凪紗(2回生)

 MIOのフィールドリサーチを行って今まで無知だったあらゆることをたくさん学べました。例えば、MIOの経営戦略の一つとして顧客満足(CS)を向上させるにあたって工夫している点があります。それは例えばトイレデザインや店舗以外にソファ、椅子を置く、しかもデザイン、形、色合いなどのこだわりも欠かせません。なぜならそのような店舗一つ一つではなく、MIO自体の空気をよくするためだと思います。CS自体は目に見えるものではないが、顧客がどのように受け取っているかを把握する必要性があります。MIOのお客様は何を求めているのか、どのような客層なのか、年齢層なのか。それを把握し、データ化していくことで、MIO自体のコンセプトがわかってくるのです。MIOに足を運んだお客様は一旦何も買わずに出ていくが、何時間後かに戻ってくるというお話を聞きました。そのようなお客様にMIOの店員は必ず満面の笑みでお客様をお迎えするといったスタンスを続けているようです。これは、常にどのようなお客様にも真剣に対応するといった方針だからだそうです。例え、年齢層が比較的若そうなブランドのお店に、年配の方が入られても親身に接客するということが大事なのです。そしてもう一点MIOの印象的なあるところへ行きました。それはMIO自体にあるゴミ処理場です。MIOはテナントから出たゴミは自らのゴミ処理場で処理しているそうです。正直本当に驚き、どのような場所になっているのかと不信を抱きながら見学しにいくと、本当にしっかりとしたゴミ処理場でした。これも近隣への気配りと環境対策だそうです。これもMIOの経営戦略として一つの特徴であるのだと学ぶことができました。
 私はこのフィールドリサーチに参加して、いつも何気なく足を運んでいるMIOが中ではさまざまな提案、訓練、試行錯誤が繰り返され、今日のようなスムーズかつ、楽しめる。そんな居心地のよい「MIOに行こう」となるMIOを作り出してきたのかと感じました。私はこの学んだことを必ず将来の起業した自社の経営戦略に活かしたいと思います。

馬崎 瑞希(2回生)

 ゼミ活動として天王寺ミオへフィールドリサーチに行かせていただき、すごくいい経験になりました。普通の大学では、なかなか学べないものだと思います。営業トップの猪原部長様から直接私たちにいろいろな話をしてくださり、リアルな視点からミオの経営戦略を知ることができました。
 天王寺MIO本館とプラザ館では、どのような違いがあるのだろうとはいつも思ってましたが、ファッション型とライフスタイル型というそもそもコンセプトの狙いが違うという点には、驚かされました。そして、顧客層にも全く違う狙いがありました。私は、MIOは、全体的に女子大生や、OLを顧客ターゲットとして集客しているものだと思っていましたが、実はプラザ館は主婦層などをターゲットにしていると聞き驚きました。また、営業時間にまで仕掛けがあるとは考えてもみませんでした。アルバイトの労働時間、競合施設の営業時間を考えてのMIO独自の戦略。販売戦略は、「どうしたら服がきれいにみえるのか」「どうすればお客様が増えるのか」などを考える前に、先ず店舗のオープンさせる時間帯を考えることから戦略が始まっていると聞き、意外でおもしろい発想だなと感心させられました。そして、MIOは大型SCで飲食店も数多く存在する中で、どうして子供服売り場が少ないのだろうと疑問を持っていました。メンズファッションは、もともと需要が少なくどこのSCも店舗が少ないです。MIOでは、品ぞろえのよいメンズフロアがあり、他のSCと比べても充実していると思います。しかし、残念なことに子供服のフロアも店舗も少なく、もっと増やせば、これまでにないニューファミリー層が来店するのではないかと考えられます。
 このように今回のフィールドリサーチで学び感じたことは、数多くありました。次のフィールドリサーチもとても楽しみにし、これからの学習を頑張っていきたいです。