2019.7.17

特講1/スポーツ組織論 報告⑦ 公認会計士 有限責任あずさ監査法人 得田 進介 氏

公認会計士 有限責任あずさ監査法人 得田 進介 氏にご講義いただきました

2019年5月30日(木)、流通学部「特講1/スポーツ組織論」にて、公認会計士 有限責任あずさ監査法人 得田 進介 氏より「新たなスポーツビジネス創出に向けた市場動向」というテーマでご講義いただきました。
 講義は、得田氏の本職である会計士の基本的な業務の説明から始まりました。そして、会計士がなぜスポーツに関わっているかという部分に触れるまでは、学生からは“なんで会計士?”という雰囲気でしたが、得田氏がスポーツ庁 スタジアム・アリーナ効果検証モデル検討会委員も務めており、スポーツのガバナンス強化や会計、財務といったマネジメント面から日本スポーツの強化に携わっているという説明があってからは、納得いった様子でした。
 講義内容は、得田氏の主な業務である「スタジアム・アリーナ建設に係る建設・運営計画策定支援業務」、「スポーツチームに対する経営管理体制及び内部統制構築支援業務」の2本柱で行われました。
 スタジアム・アリーナ等に関しては、得田氏が視察した海外のスタジアム環境と日本のスタジアム環境を比較しながら、「地域環境」、「複合性」、「快適性」、「先進性」、「効率活用」の5つの観点から分析していただきました。欧州各国の実際の写真もあり、日本との違いを実感しました。
 続いて、経営管理体制及び内部統制構築支援業務に関しては、主にスポーツ組織の「ガバナンス」、「コンプライアンス」、「アカウンタビリティ」を具体的な例を基に分かりやすくご説明いただきました。得田氏からは「どんな仕事に就くにせよ、これらの知識は必ず必要になる。」という言葉に学生たちも納得の表情を見せていました。

得田 進介 氏ご略歴

公認会計士。早稲田大学大学院スポーツ科学学科修了。会計、財務といったマネジメント面から日本スポーツの強化に携わりたいと考え、有限責任あずさ監査法人内にスポーツアドバイザリー室を設立。現在はスポーツチームのガバナンス強化のアドバイス、スタジアム開発支援などに従事しており、スポーツ庁 スタジアム・アリーナ効果検証モデル検討会委員も務めている。

学生の声

深見 連さん(流通学部4年)

 スタジアムを設計した際にかかる費用や経済効果など、普段は意識することのない話を聞くことが出来たのはとても勉強になった。
 海外のスタジアムでは温かい食事を食べながら観戦することが出来たり、複合施設が隣接していたり、お父さんが試合を観戦している間にお母さんが子供とショッピングすることが出来たり、隣接しているホテルから試合が観戦出来たりと、日本ではあまりないようなスタジアムが沢山あることに驚いた。
 ヴィッセル神戸のスタジアムでは現金で支払いが出来ず、Edyや楽天ペイでの支払いのみになってきているということは、楽天というスポンサーとの絡みがあるんだなと思った。このようにクラブとスポンサーの関係から様々な戦略が生まれるんだなと感じた。
 クラブの収入にはチケット収入、グッズ収入、広告収入、放映権料などがあり、スポーツビジネス市場を大きくするためには、信頼を得てお金を出してもらうことが重要で、そのためにも信頼を得る事が大切であると思った。
 コンプライアンスは当たり前のことを当たり前にするということを文面にしたようなもので、してはいけないことはしない、ルールを守るなど最低限やらなければいけないことである。コンプライアンスを違反してしまうと、社会的な信頼を失ってしまう。
 社会人になる上で、このようなマネジメントの知識は必要になってくる。普段お話を聞くことが出来ない会計士の方の話は大変勉強になった。

森下 大輝さん(流通学部4年)

 スポーツ会計士の仕事とは、アスリートやスポーツ関連団体に対する会計、税務サービスを通してスポーツビジネスに関わっていく仕事で、とても頭を使う仕事だが、同時にとてもやりがいがある仕事だと思いました。
 そして、スポーツ産業を支える大きな役割でもあると感じました。スポーツの競技、技術、スタジアム、マーケティング、それを支える体制は日々進歩しているなと思いました。東京オリンピック・パラリンピックに向け、人々のスポーツビジネスへの関心が高まっており、一方で、スポーツ業界にはマネジメントの知識を持った専門家が圧倒的に不足していることを今日の講義を受けて知ることが出来ました。
 日本のスポーツ産業をどうしたら活性化することができるのかを私なりに考えてみました。日本におけるスポーツのこれまでの経緯とスポーツ産業に関する最新の動向も踏まえ、「競技・生涯スポーツの担い手の状況と課題」、「スポーツ周辺産業の連携」、「スタジアム・アリーナ等の改革」といったものです。その中でも「スポーツの担い手の現状と課題」についてヒアリングや専門家識者の参画を得ながら分析、実行することで、日本のスポーツ産業がもっともっと活性化していくのではと考えました。
 今回の講義で学んだことは、スポーツ業界だけでなく、これから社会に出ていく大学生にとっては、大変重要なことを聞くことが出来たので大きな収穫になりました。今回学んだことを社会に出た時に活かせるように、残り少ない学生生活を送っていきたいです。