2019.5.29

ゼミ活動報告① 元ブラジル代表選出による特別授業を実施しました

  • (写真提供:ジャーン氏/後列右端でキャプテンマークを巻く3番がジャーン氏/1997年U-20南米選手権vsチリ戦にて)

 ゼミ活動において、元ブラジル代表サッカー選手で、現在ではブラジルと日本において仲介人として活躍するジャーン氏から「プロスポーツ選手の思考」、「外国人選手から見た日本のスポーツ環境の特性」、「国際移籍における仲介人ビジネスの実態」の3点を中心に様々なお話を伺いました。

 ジャーン氏はブラジルの名門サントスで活躍し、U-19、U-20、U-22ブラジル代表を経て、1999年はブラジル代表としてもデビューしました。
 その後、2002年にJリーグのFC東京に加入し5年間プレー、2007年から湘南ベルマーレに移籍し、4年間プレーの後、2010年にその湘南ベルマーレで引退。プロサッカー選手としてユニホームを脱ぎました。
 引退後はブラジルを中心に代理人業(現在では仲介人と呼ぶ)をスタートし、数々のブラジル人選手の日本への移籍をサポートしました。

 プロ選手として、サッカー王国で競争に勝ち抜く大変さをブラジルの社会的な背景から説明いただきました。夢見ていた日本でプレーするために来日し、ブラジルとは違った環境や人々の対応に喜びや驚きを感じたこと、グローバルな仲介人ビジネスの背景など、具体的な体験談や画像、映像を見ながらお話しいただき、学生たちも初めて直接触れた元プロスポーツ選手から多くの学びをいただきました。

ジャーン氏(Jean Carlo Witte)ご略歴

 11歳の時に地元サンタカタリーナ州ブルナウにサッカークラブに加入。15歳の時に親元を離れてサントスFCに加入。1995年、17歳でトップチームデビューを果たした。1996年にはU-20ブラジル代表に選出され、翌年の南米ユース選手権を勝ち抜き、ワールドユース出場を果たした。1999年にU-22ブラジル代表としてシドニーオリンピック予選を戦い、同年にA代表デビューも果たした。
 2002年に日本のJリーグFC東京に加入、5年間を過ごし、FC東京初のタイトル奪取に貢献した。2006年から加入した湘南では1年目からキャプテンも務め、J1昇格にも貢献した。
 J1リーグ156試合10得点、J2では109試合11得点、カップ戦を含む日本通算374試合30得点を記録している。

学生の声

常盤 昂佑さん(流通学部2年)

①外国人選手が成功するために必要なこと
 講義でジャーンさんは、真面目さや人間性がプロ選手として大切だとおっしゃっていた。何か一つが欠けていると成功できないしプロ選手としても大成しないと言っていた。また、日本の文化や環境にも順応することが大切だということも分かった。外国人選手が異国でプレーし活躍するにはいろいろな条件をクリアしないといけないことが分かりました。
②外国人選手から見た日本の特徴
 ジャーンさんが日本に来た時に、クラブが自分のことや家族のことまでサポートしてくれたとおっしゃっていた。日本のそのようなおもてなしの心は私も素晴らしいことだと思った。また、ブラジルの治安の悪さなどの話を聞いて日本の治安の良さはすごいことだと分かった。日本では夜、子供と手をつないで歩けるとおっしゃっていたのがとても印象的でした。外国人選手からすれば日本は住みやすいという特徴を持っていることが分かった。
③日本とブラジルの違い
 ブラジルで裸足の子供が何も整備されていないところでサッカーをしている映像を見て日本との違いを感じた。日本の子供はシューズを履いてサッカーができているしいいグラウンドでプレーできているのでとても環境に恵まれていると感じた。また、ブラジルのサポーターは負けた時などに暴動が起こったりすることも知った。日本ではありえないことなので安心してサッカーを観戦できることは素晴らしいと思った。ブラジルのサポーターのことを知って、日本のサポーターももっと勝利に貪欲に応援しないといけないと感じた。暴動は絶対だめだがサポーターが熱いからこそ選手たちは頑張ろうと思えるし奮起することができると思う。そうすると日本のサッカーのレベルが少しは上がるのではないかと思った。ブラジルのサッカーが強いのにはこのサポーターという存在も一つの理由ではないかと考えた。ここも日本とブラジルの違いだと感じた。
④仲介人の仕事
 サッカー選手の移籍には仲介人の人がいることは知っていたが具体的に何をしているかは知らなかったのでジャーンさんの話を聞いてよくわかった。仲介人の人はどのようにして選手を紹介し、お金を貰っているのかを知ることができ勉強になった。ジャーンさんがこの仕事で大切なのは信頼関係や人との繋がりだと言っていた。このことは仲介人の仕事に限らずすべての業種に言えることなので私も人との繋がりを大切にしなければいけないと感じた。

小﨑 未唯さん(流通学部2年)

 ジャーンさんの講義を聞いて、Jリーグでの選手としての活動と仲介人という仕事のことが理解できました。プレーしていた選手に初めて会いプレーしていた人の迫力は現役を終えた人でもすごいと感じました。
◆外国人選手から見たJリーグの特徴
 Jリーグは、外国の選手からすると、とてもプレーしやすい環境であることが分かりました。家族を連れて、移籍してくる選手も多く、子供さんの予防接種への同行など家族への配慮も多く行われている事が分かりました。サッカーのプレーに関しても、日本人の協調性のある姿がいいとおっしゃっており、プレーしやすいことが伺えました。レベルを上げるには競争意識がもっと高まると、より日本からもトップベルの選手が出てくるという事が分かりました。ブラジルでは幼少期から裸足でサッカーをする子供もおり、プロサッカー選手を夢見て、貧困層からの抜け出したいと思う子供も少なくなく、日本とはサッカーの重要性も違うのだと思いました。
 ヨーロッパに行くと対応が冷たいかもしれないとジャーンさんがおっしゃっており、日本人も多くヨーロッパではプレーをしていますが、仕組みはどのようになっているのか気になりました。
◆仲介人の仕事について
 サッカーに関する職業で仲介人というものを初めて知ったのですが、日本人だけでなく中国の方など多くの国の方がいる事が分かりました。
 ジャーンさんの引退セレモニーを見て、ファンからもチームメイトからも愛されていたのだと思いました。いくつかのチームでプレーし、多くの人と出会っているからこそこういった仕事ができるのだと思いました。仲介人には、人脈もですが、Jリーグ事情などその都度最新の情報が必要である事が分かりました。自分自身の選手を見る目も大切で、このチームにはこのポジションが必要だから、この選手を売り込むという力も必要であると思いました。日本でプレーするには、強調性がある選手が合いやすく、人間性も見ないといけないことが分かりました。選手の視察や調査はかなり行わないといけないと思いました。
 選手が移籍するだけで、何億円ものお金が動きます。仲介人の方の人脈などで、契約金なども変わってきて、重要なポジションだという事が分かりました。仲介人という職業は選手の意見を聞きながらも、移籍チームと交渉しどちらも納得した内容で契約を成立させないといけない仕事でコミュニケーション能力が必要であり、人脈やJリーグの情報がほしい事が分かりました。