松原ブランド研究会目的・目標

 当研究会は、松原市および南河内における地域ブランドの創設・育成・発展に資するため、現在の地域名産品が直面している課題について、産官学に加え、広く一般の市民の皆様にも参加を呼び掛けることで、そうした課題解決へと向けた施策を練り上げるとともに、ビジネスとして成立するビジネスモデルを構築することになります。また、地元の生産物を生かした地産地消の観点から新たなブランドを創造することで、この地域の街起こしの起爆剤ともなるような人が集い語らう場としてのビジネスの立場からの場のブランド価値の創造もおこなっていくことになります。こうした過程でさまざまな意見を収集し相互に交流するとともに、地域ブランド創設へ向けた実態調査や研究、報告をおこないながら、具体的には松原ブランドという地域ブランドを立ち上げることで地域の活性化に貢献することが第一義的な目標であり、 続く段階としては松原市の名前および南河内の地域を全国区にすることを最終的な到達目標としています。

 11月19日(土)に第7回松原ブランド研究会が開催されました。今回は阪南大学との共催で「開運松原六社参りで知る松原の文化遺産」と題した講演会を実施しました。第1部では来村 多加史 阪南大学国際観光学部教授の講演、続いて第2部では来村教授と、松原六社参りの1座、布忍神社の寺内 成仁 宮司との対談が行われました。
 開運松原六社参りとは、松原市内に鎮座する布忍神社・我堂八幡宮・屯倉(みやけ)神社・阿保(あお)神社・柴籬(しばがき)神社の5座に大阪市東住吉区の阿麻美許曾神社をあわせた6座の神社をお正月の元旦から15日までに参詣する行事です。

 来村教授の講演では、この開運松原六社参りで知ることができる松原の文化遺産について説明がありました。松原市には難波大道、丹比大溝、大塚山古墳を初めとする数多くの遺跡が存在していますが、来村教授はこうした遺跡を巡りながら、六社参りを楽しむ独自のルートを開拓され、そうした遺跡群の位置を示した六社参りのための地図を作成しています。

お話の中では、それぞれの遺跡から古代の歴史において、この松原の地がどれほど重要な位置を占めていたのかが明らかにされました。参加者はユーモアたっぷりの先生のお話を聞くうちに、まるで古代日本にタイムスリップしたかのような錯覚にとらわれ、来村ワールドに引き込まれてしまいました。
 続いて来村教授と寺内氏による対談が行われ、寺内氏が開運松原六社参りを2004年から始められたいきさつやエピソードなどが紹介されました。対談の中では寺内氏が阪神淡路大震災に際して遭遇された体験などから、地元のことをもっと良く知ってもらうことが防災にもつながること、また高齢者の方がお孫さんと一緒にお参りすることで、地元の歴史や地理についての会話がうまれ、それを後世に伝えるいい機会になっているといった例が紹介されました。
 開運松原六社参りは来年で9年目を迎えますが、地元松原市だけではなく、大阪市内や他府県からの参拝者も年々増加しています。この六社参りをきっかけに地元の活性化につながることを願ってさらなる発展が期待されています。
 講演会のあと、松原ブランド研究会が開催され、来村教授、寺内氏にも参加いただき、松原ブランド研究会としての開運松原六社参りに対する協力体制について話し合われました。そこでは、六社参りルートの案内板の設置や観光ボランティアなどについても検討が進められました。研究会では開運松原六社参りを応援し、松原ブランドの発展、普及にいっそう取り組んでいくことを確認しました。

2011年11月19日開催 松原ブランド研究会講演会 リ−フレット