国際観光学部学生広報誌「ラ・れっとる 第11号」カナダ・ホテルインターンシップ 体験報告 Ⅱ

もうひとつの体験談

第8号にひきつづき、カナダ・ホテルインターンシップの記事をお届けします。阪南大学が進めている「協定留学制度」にもとづき、2014年度から新たに「カナダ長期ホテルインターンシップ」のプログラムが開始されました。カナダ中部のウィニペグ大学に4ヵ月間留学をしたのち、バンクーバー市のホテルで4ヶ月間のインターンシップを体験して英会話を磨く実践的なプログラムです。その第1期生である市原佳乃さんと小田実春さんにお話をうかがい、第8号では市原さんの体験を紹介しました。まだご覧になっていない方は、ぜひご覧ください。このたびは小田実春さんの留学体験をご紹介しましょう。 (大場紗耶佳)

※この広報活動は、阪南大学給付奨学金制度によって運営しています。

初めての海外旅行が長期留学

大場:長期留学を決めた動機をお聞かせください。
小田:英語力を伸ばしたかった、というのが動機でしょうか。高校生の時に、英語を流暢に話す女性を見て、強く憧れました。「私も英語を話せるようになりたい」という思いが日増しにつのりました。
大場:それで海外に行こうと?
小田:日本から出たことがなかったので、「海外に出て視野を広げたい」という思いもありましたね。
大場:それにしても、初めての海外旅行が長期留学だったのですか。不安はありませんでしたか?
小田:もちろん不安だらけでした(笑)。すごく人見知りで、自分から人に話しかけることが苦手でした。
大場:日本でもそれならば…。
小田:そうなんです。言葉も文化も違う場所でうまくやっていけるのか?という不安がつきまといました。一度でも海外旅行を経験していれば、ちょっとは余裕もあったのでしょうが(笑)。

フロント業務を担当

大場:そうですよね。そんな不安のあるなかで、単なる語学留学だけでなく、なぜホテルインターンシッププログラムにまで挑戦しようと考えたのですか?
小田:「将来は海外で働きたい」という夢もありますので…
大場:それは素晴らしいですね。
小田:普通の留学では、英語は学べますが、就業体験はできません。本当に海外で働くことができるのか。ということを、このプログラムで試してみようと思いました。
大場:なるほど。それで、留学を終えた今、振り返ってみて、どうですか?
小田:想像以上に苦労しました。
大場:やはり…
小田:インターンシップ中は、主にホテルのフロント業務を担当していました。
大場:えっ!フロントですか?接客は大変だったでしょう。
小田:当然のことながら、海外では日本の常識は通用しません。さまざまな国からお客様がいらっしゃるので、「それぞれに満足していただけるベストな接客はどういうものなのか」と毎日考えていました。
大場:そこまでの体験をされてきたのですね。

心に残る日々の生活

大場:留学中のできごとで、心に残っているのは?
小田:1年間の留学を通じて3つの家庭にホームスティさせていただきました。
大場:それは目まぐるしかったですね?
小田:みなさん親切にして下さいましたが、なかでも、ウィニペグにいるときのホストファミリーは、私のことを実の娘のように可愛がってくれました。
大場:家族のような生活を?
小田:いっしょに料理をしました。何気ない毎日の生活がとくに心に残っています。
大場:ほかにもいっぱい思い出があるのでしょうね。
小田:バンクーバーで出会ったルームメイトは、私の宝物ですね。留学中は2人でビクトリア旅行にも行きました。今でも連絡を取り合う仲で、こんど日本に遊びに来てくれます。
大場:それは楽しみですね。
小田:はい。
大場:では最後に、これから留学へ行く後輩たちにアドバイスをお願いします。
小田:留学中は慣れない環境の中で英語の勉強もしないといけないし、大変なこともたくさんあります。ですが、挨拶や些細なことからでいいので、まずは自分から積極的に話しかけてみて下さい。そうすれば、友達もたくさんできて、留学生活がきっと楽しくなるはずです。
大場:コツは早く友達を作ることなんですね。
小田:海外旅行の経験すらなかった私は「外国の人は怖い」という先入観があったのですが、実際はそんなことは全然なかった。みなさんも、どんどん話しかけてみてくださいね。
大場:はい、ありがとうございます。

インタビュー後記

 カナダ・インターンシッププログラムの1期生である市原さんと小田さんの体験談を2号に分けてお伝えしました。国際観光学部は留学にチャレンジする学生が本当に多く、海外経験をしてきた友達から刺激をもらう毎日です。ひとりで海外へ行くことに不安を抱いている方や、これから留学する予定のある方が、おふたりの体験談を読んで、不安をやわらげ、挑戦する意志を強くして下されば、記事にした意義が膨らみます。貴重なお話しをお聞かせいただいた市原佳乃さんと小田実春さんに、心から感謝します。ありがとうございました