2015.8.7

清水ゼミ「地域でのボランティア活動報告 -田植えのサポート&どろんこ運動会への参加-」

清水ゼミ「地域でのボランティア活動報告 −田植えのサポート&どろんこ運動会への参加−」

 清水ゼミでは地域との交流を目的とした地域ボランティア活動を毎年行っています。6月6日には今年で4年目の行事となった「田植えのサポート」、7月9日には初めての試み「保育園児との交流を目的とした「どろんこ運動会」にゼミ生を中心に2年生から4年生が参加しました。

 初めての試みである地域の保育園児たちとの「どろんこ運動会」は、松原市の篠本氏が企画されました。地元の保育園児と地元の農家、そして阪南大学の学生との交流を目的とするものです。田植えを行っていない田んぼに水を張り、そのなかで子供たちがゲームなどをしながら思いっきり遊ぶという趣旨です。大学のすぐ側の「みつばち保育園」と「青い鳥学園」の保育園児が約80名参加、阪南大学からは清水ゼミを中心に8名の学生がサポートを行いました。保育園の先生や地域住民の方々を含めると100名くらいが田んぼに集まり、子供たちだけでなく、大人もどろんこになって遊びました。両保育園児たちはとてもお行儀が良く、元気よくきちんとあいさつをしてくれました。ゲームは3種類で「あくしゅでこんにちは」、「ボール運び競争」、「じゃんけん列車」をそれぞれの保育園が進行を行いました。園児たちは田んぼに入ると、きゃーきゃーと大きな声を出して、とてものびのびと楽しそうにイベントを満喫していました。
 阪南大学の学生たちからは、「子供たちにとても癒された」、「子供たちと一緒に遊べてとても楽しかった」、「毎月でもしたいイベント」などの声が上がっていました。来年は大学生がサポートだけでなく企画にも参加できればと考えています。
 清水ゼミでは毎年、南キャンパスの近くの農家にご協力いただき、田植えのボランティアを行なっており、今年で4年目になります。6月は田植え、10月に稲刈り、そしてその後飯盒炊爨をして、収穫したお米をいただきます。
 今年の田植えサポートは6月6日に行われ、清水ゼミの3年生4人が参加し、昨年同様、松原市の篠本様の田んぼで活動させていただきました。なかなか日程が合わず少人数の参加となりましたが、田植えが初めての学生や小学生以来だという学生たちとって良い体験となりました。以下、学生のレポートです。

「田植えのサポートを行って」 3年生 稲垣万夢

 6月6日、清水ゼミの4名は、大学付近に農地を所有されている篠本さん協力のもと、田植え体験をさせていただきました。前日の雨はあがり無事行われた田植えでした。私にとって田植えの体験は小学校の時にさせて頂いた以来のものでした。その為、まず土の感触や土の中での歩行に慣れることが必要でした。田植えの前に苗の植え方を説明して頂き、田植え体験はスタートしました。田んぼには既に機械や前日までに植えられていた苗がありましたが、私たちはその苗の修正や均等に苗を並べていく作業をさせて頂きました。どんどん進めていくうちに慣れていき、作業が捗っていきました。しかし、慣れない歩き方を長時間続けることは私にとって日々の運動不足を感じざるを得ませんでした。約2時間の田植え体験させていただいた後、少し篠本さんとお話をさせて頂き、田植えサポートは終了となりました。
 今回の田植えサポートで私の中で感じたことが2つあります。
 1つ目は地域の方々との交流が大切かということです。私にとって地域の方々との交流は今回が初めてでした。今年で阪南大学に通うのは3年目となりますがまだまだ地域の事について知らないことが多く、なかなかこのような機会がなければ地域の方々と接することはないように思います。篠本さんは、今回の田植えサポートのように少数でも交流をしたり、田植えを経験したりすることにより、ふとした瞬間に思い出すきっかけとなり、田んぼを見に行ってみようかと思ったり、会いに行ってみようと思う事に繋がってくれたら嬉しいとおっしゃっていました。その言葉のように、少しでも自分の手が加わっているという実感があると気になる存在となり、今では大学と河内天美駅の間に立地している田んぼを横目で見ながら毎朝歩いています。これから成長していく苗を見るのが楽しみです。ぜひ稲刈りにも参加したいと思います。
 そして2つ目は食物を作る、育てることがいかに大変かということです。私はたった2時間の田植えサポートしかしませんでした。しかし、その短時間でも機械だけでは食物を育てることが出来ない事を知ることが出来て、その部分には人の手を加えること以外に解決法はないことも分かりました。少しでもこのような経験をすることにより、日々忘れてしまいがちな食物のありがたみを感じるきっかけとなりました。
 今後も地域の方々と阪南大学との交流を増やし、様々な活動を通して松原市の発展にも繋がっていけば良いと感じました。

「田植えの中で学び得たもの」 3年生 藤原醇

 私たちは6月6日の土曜日に、毎年清水ゼミで行っている田植えのお手伝いをさせていただきました。現場に着き、まずは今回水田を貸してくださる篠本さんから本日の作業内容を教わりました。作業内容を簡単に言うと、機械で植えた稲の植え残りを一本一本手作業で植えていくこと、一か所に一本しか植わっていない稲を補填していくことでした。私は小学生だった頃、田植えの体験をさせてもらったことがあり、滞りなく進むと思っていました。しかし人の記憶というのはあてにならないもので、現実はそう甘くはなかったのです。まず水田のぬかるみは踏ん張ることが出来ず、進むことが出来ませんでした。さらにその足場の中90度以上腰を折った状態で稲を植え続けるため、足腰にとてつもない疲労が溜まっていきます。私たちのような若者ならばいざ知らず、日本の農業者人口の半分を占めるお年寄りには、大変な重労働であるということを考えさせられました。また序盤こそ雲が太陽を隠してくれていたため、涼しく快適な環境で作業を進めることが出来ましたが時間の経過に伴い徐々に晴れ間が広がり、刺すような熱を体に感じました。近年は夏の熱中症がかなり問題になったりしていますが、1日中炎天下の中で作業をする農家の方々のご苦労が身にしみました。全作業工程は2時間ほどで終了しましたが、たったの2時間の作業で私たちの体は内側から悲鳴をあげていました。
 今回たった2時間という長いとは決して言えない時間ではありましたが、さまざまなことを考えさせられました。先にも書いた農業の大変さはもちろんですが、改めて考えさせられることも多々ありました。普段私たちが何気なく口に運んでいるお米には生産者の方々のたくさんの思いが込められているということです。私もこの体験を通じて実感したのですが、せっかく苦労して作ったものを美味しく食べてもらいたいという気持ちが強く湧きました。2時間だけでもこう思うのですから、最初から最後まですべてを行った人たちの気持ちはこんなものではないでしょう。生産者の方々の気持ちをほんの少しですが味わったことで、食材を残さないようにするのは、もったいないということもありますが、作ってくれた人の気持ちを無駄にしないようにすることにあるということを再認識させられました。今回田植えの手伝いを通じて改めて考えさせてもらった、誰かのためを思って事を成すということは、これからの私の人生をさらに輝かせてくれる、とても重要な体験になったと思います。