2017.12.15

北九州市立大学でフットパス発表

塩路ゼミ生が北九州市立大学で発表

 2017年11月10日、北九州市立大学で開催された全国カレッジフットパスフォーラムにおいて、国際観光学部 塩路研究室3年生5人が今年度のキャリアゼミ活動で調査した内容を「フットパスと観光:日本と海外の事例」というタイトルで発表しました。翌11日から2日間、彼らは福岡県中間市で開催された日本フットパス協会の「全国フットパスの集いinなかま」に参加しました。中間市でのフォーラムに参加し、実際に中間市のフットパスの1つを中間市の方々や他の参加者たちと共に歩くことができました。今回は、学生がカレッジフットパスフォーラムでの発表や中間市でのフットパスの集いを通して体験し、考えた内容を報告します。

人々を繋ぐフットパス
 3年 岸村 優子

 11月9日から3日間、全国カレッジフットパスフォーラムに参加するために北九州に行きました。私たちは、夏休みに調査に出かけた、イギリス、カナダ、日本の事例を比較し、北九州市立大学で発表しました。初めての外部での発表だったので、普段したことのないほどの緊張を味わいました。発表後の質疑応答では、筑波大学の教授から質問していただいたのですが、うまく答えることができず、とても悔しい思いをしました。また、発表も少し早口になってしまい、納得のいく発表ができませんでした。他大学の方々は、とても発表がうまく、質疑応答も完璧で同じ大学生とは思えないほどでした。自分もこれではいけないと思い、他大学の方に話を聞いたところ、「発表は何回もやっているうちに慣れていくよ」とアドバイスをいただき、私も緊張せずに発表できるようにたくさんの場で経験し、上達しようと励みになりました。
 翌日には中間ハーモニーホールで「全国フットパスの集い2017」が行われました。色々な地域の方々が、地元のフットパスコースを発表してくださいました。8地域の発表の中で私が最も魅力を感じたのは熊本県の芦北地域のフットパスです。懐かしのディーゼル鉄道に揺られ、出発地点に移動し、そこから海沿いの道を歩くといったコースでした。肥薩オレンジ鉄道の線路と八代海に挟まれた海岸沿いの道が写真からでも絶景であることがはっきり感じられました。そして、最後にはゴール地点の八代海が一望できる御立岬温泉の露天風呂でフットパスの疲れを癒すといったところに、とても魅力を感じ、一度訪れてみたいと思いました。
 最終日は、中間市で開催されたなかまフットパスに参加しました。5つのコースがあり、私たちはその中から、まちなかコースを選びました。まちなかコースは、炭鉱の町として栄えた中間市の中心地であった中間駅や昭和町を巡るもので、総距離約3.6km、所要時間80分というものでした。実際歩いてみて感じたことは、地元の人々によって道や周りの花壇などが手入れされており、歩いていて中間市の方々が自分たちの町を大切にいていることが伝わりました。また、公民館や家などを休憩場所として使わせていただき、地元の方々の繋がりを強く感じました。フットパスは地元の人に支えられ成り立っているということ、またフットパスが人々を繋いでいるということを、今回のフットパスで学びました。
 北九州市立大学のみなさん、中間市のみなさん、本当にありがとうございました。

北九州で学んだこと
 3年生 上村 瞳

 私たち塩路ゼミ3年生5人は、11月10日から12日に行われたカレッジフットパスフォーラムに参加しました。私たちは、ゼミのメンバーがイギリス、カナダ、兵庫県但東町において各チームで行ったフットパスについて塩路ゼミ代表として発表しました。発表のセッションでは、トップバッターということと、こういう場で発表するのは初めてだったためとても緊張しました。時間通りに終わることが出来ず、少し押してしまいました。質疑応答では、2つ質問をいただきましたが、勉強不足だったため、きちんと答えることが出来なかったことが悔やまれます。しかし、他大学の学生や教授など皆さんの前で発表するという体験が出来て光栄でした。
 2日目は、福岡県中間市で日本フットパス協会の全国大会があり参加しました。フットパスフォーラムでは、10つの都道府県の地域で行っているフットパス活動についての発表があり、婚活とフットパスを組み合わせた活動など面白い企画が多く、興味が湧きました。福岡県中間市の市長、ローカルテレビ番組で活躍されている方などのトークショーでは中間市の活動や特産物の紹介などがありました。その夜に行われた交流会では、福岡県の名物料理モツ、まんじゅうや地酒などがありました。同じテーブルだった北九州市立大学の学生の皆さんと仲良くなりました。
 3日目は、中間市の「まちなか」を地元の方に案内していただいて3時間かけて歩きました。天候が良くフットパス日和でした。公民館などの休憩ポイントでは地元の方に出迎えてもらい、柿やコロッケをいただきました。歌の披露や皆さんで炭坑節を踊ったり、にぎやかで楽しく過ごしました。歩いていて面白かった点は、スフィンクスなど有名な世界遺産を真似た石像が並んでいて写真スポットがたくさんあったことです。中間市の「まちなかフットパス」を終えて解散したあとは、福岡名物ニラ、キャベツ、ニンニクたっぷりのもつ鍋を食べに博多に行きました。
 この活動をして、私はその地域の方しか知らないフットパスに適したコースや絶景スポット、名産物がたくさんあることを知りました。フットパスについてさらに勉強になり、興味深かったです。そして、フットパスの持つこれらの魅力を発信して知ってもらっていくことが大切だと改めて感じました。

新たに気づいたフットパス体験
 3年生 山口 大葵

 私は、11月10日から12日まで、福岡県北九州市で開催された「全国フットパスカレッジフォーラムin北九州」と中間市で開催された日本フットパス協会の全国大会に参加しました。
 カレッジフォーラムは、全国の大学生や高校生たちがフットパスづくりに取り組んだ活動について報告し、社会へ発信する事を目的にする大会です。北は北海道から南は沖縄から全国各地からの参加があり、それぞれの各大学・高校が地域のフットパスを紹介していました。私たちの発表は、「フットパスと観光:日本と海外の事例から」というタイトルでした。フッパスと観光の違いについて、フットパスによるまちづくりは観光地化を目指しているのか、経済効果を高めるためなのかという比較の視点から日本と海外の事例を挙げ発表しました。
 今回のフォーラムは、21大学のエントリーがあり、3つの教室に分かれ、1グループ12分のプレゼン、3分の質疑応答を行いました。私たちの大学は、そのセッションの中で最初の発表だったので緊張もあったのですが、全力で挑みました。今回のプレゼンでの反省点は2点ありました。1つ目は、本番では定められた時間配分を超えてしまった点と2つ目は、質疑応答で十分な回答が出来なかった点です。練習では思った通りにいった事が、本番ではミスを犯してしまう怖さを学びました。また、人に伝えることの難しさも改めて痛感しました。今後の改善点としては、発表する際の準備期間を大幅に増やすことや自分たちの伝えたいことに関する十分な知識と教養が必要だと感じました。
 最終日は、福岡県中間市にある「なかまフットパス」を歩くコースに参加しました。私たちはその中でも「まちなかコース」を歩きました。まちなかコースは、総距離約4キロ・所要時間約80分でした。このコースは地域にとっては日常的な風景でも、新しい角度で小さな発見ができ、何気なく見ている景色から、季節を感じ時間の移ろいを感じました。コースの中には、地域の人がボランティアとして公民館を利用した「ふれあい文化祭」が開催中で、絵画展示や地域で採れた果物や野菜が多く売られていました。地域の方と交流ができる集いの場であり楽しむことができました。また、福岡県を拠点に活動されているthe tributesというグループの1人にサプライズで歌って頂けたのが印象に残っています。今回のなかまフットパスでは、人との繋がりや地域の方が中間市を大切にしている事が分かり、参加して良かったと感じました。

フットパス発表
 3年生 山口 智也

私たちは11月10日から12日に福岡県で行われた「カレッジ・フットパスフォーラム」と「全国フットパスの集いINなかま」に参加してきました。
 北九州市立大学で行われたカレッジフォーラムでは、夏休みを利用して調査に行ってきた日本但東町、イギリス、カナダブリティッシュ・コロンビア州について発表しました。これには他にも北は北海道から南は佐賀県まで全国の大学生が集まりました。他大学は釧路の交通の課題、フットパスを利用した町おこしなど21の発表がありました。それらを私は傍聴していましたが、他大学はとても発表がよかったです。具体的には、声の大きさ、パワーポイントの見やすさ、質疑応答などです。
 一方で、私たちは地域活性化で経済効果があると答えをだしましたが、具体的にどういった経済効果があるかなどわからなかったです。そのため今後は活動を通してどのような経済効果があるかを調査していきたいと思いました。この発表会で特に印象が強く興味を持ったのが、釧路公立大学の「釧路の交通の課題について」です。バス会社の赤字経営をどうしたら黒字へと変えられるか、高齢化し過疎化した地域にはどうしたらいいか、どのような運転網をひけば利益を最大限にできるかなど、今後の日本全体の課題でもあると感じました。カレッジフォーラムの最後には交流会があり、様々な大学がどういった研究をいているか、どうしたら地域活性化されるかなど、話し合いました。

 2日目は全国フットパス大会が中間市でありました。これは全国の地域のフットパスに関わる方々が地域の魅力や地域活性化をどのようにしているかなどの発表でした。さらに中間市長が壇上でトークショーを行うなど楽しい時間でした。この日の夜も交流会があり、総勢約150名の方が参加されていました。ここではなかま市産の地酒や食べ物などが用意されており、どれもとてもおいしかったです。
 最終日は朝からグループごとに別れて、中間市のフットパス「まちなか」コースを歩きました。ここは光琳寺や中間市を一望できる高台などがありました。この地域のフットパスで感じたことは、地域一体となって活性化に取り組んでいることです。例え自分の土地であっても、勝手に入っていけるように、その土地をフットパスのコースに入れてあったりと、地域の方の協力もありできるものだと感じました。是非、中間市の他のコースも歩いてみたいと感じました。また機会があれば中間市を訪れたいと思います。

全国フットパスの集い
 3年生 畑田 麻奈

 11月10日から12日にかけて北九州で行われたカレッジ・フットパス・フォーラムに参加しました。北九州市立大学で私たちは、ゼミ全員で各地に実際に訪れ調査した事例について代表して発表しました。翌日は、中間市のなかまハーモニーホールで行われた全国フットパスの集いに参加し、実際に中間市のフットパスを体験しました。
 その中でも、私自身、最も印象に残ったのは、最終日の中間市のフットパスコースを歩いたことでした。事前に、5つあるフットパスコースの中から私たちは、「まちなかコース」を選びました。このコースは、3キロ歩くコースで5つの中では、最もまちなかを歩けるという理由で選びました。地元中間市のガイドの方3人と北九州市立大学の方たちを中心にしてのコースです。まず、円になって名前とどこからきたのかを一人ずつ自己紹介してからの出発でした。なかまハーモニーホールを出発して歩き始めると、地元の方が道にかかしを置いて歓迎してくれました。子供のかかしもありとてもかわいく、みんな記念撮影をしていました。その地元の方が公民館でふれあい文化祭をしているからと教えてくださり、公民館にお邪魔させていただきました。公民館の中では、手作りのクラフトなどが並んでおり、地元でとれた柿が自由に食べられるようになっていました。それからボタ山を徐々に上っていくとイノシシ注意の看板があり、珍しく思いました。まちなかコースの中で、最も景色の良いところを眺めながら昔このまちには石炭の採掘場やボタ山があったなど、わかりやすく教えていただきました。次に進むと、光琳寺があり、住職さんが寺の歴史を話して聞かせてくださいました。お寺にはお参りすることもできました。お寺をでて歩き始めると、また別の公民館があり、次はおかし、飲み物を用意していてくださいました。歩いている途中、いらっしゃいませなどの張り紙、地域全体で歓迎してもらっているようでとても嬉しかったです。住宅街は昭和のスナックや店があり、いまはとても穏やかな雰囲気で私の気持ちも和んだように感じました。歩いているとまた公民館が見えて、中に入るとコロッケ、お茶、石炭がお土産に用意されていました。そこから橋を渡り、休憩にソフトクリームなど売っている店があったりして、買って歩いている人もいました。そうして最後になかまハーモニーホールに戻ってきました。
 このフットパスで気づいたことは、都会には公民館が少なく、私たちが歩いたまちなかコースは、1時間半ほど歩いた中でも3つ公民館がコース途中にありました。この公民館が休憩所として使われており、地域の人との大切な関わりが持てる場所として機能していました。地域の方々が歓迎してくださることにより、そのまちが明るく見え、また来てみたいなと思えるようになるのだと、このフットパスを通じて感じました。

参加学生一覧

山口大葵、上村瞳、岸村優子、山口智也、畑田麻奈

塩路研究室 2017年度キャリアゼミの活動