【大谷ゼミ】韓国・釜山で合宿を行いました

釜山観光公社での聞き取り調査のほか、大谷先生に半年間の研究成果を発表しました

 大谷ゼミ(代行:森重)では、フェリーさんふらわあと連携した観光マーケティングに取り組み、これまで乗船視察や2度にわたる大阪−志布志航路の乗船合宿、学内ゼミ報告会での発表などを行ってきました。これら半年間のゼミ活動の成果を、現在海外研修中の担当教員である大谷新太郎准教授に報告するとともに、韓国の観光事情を学ぶため、2月7日(土)から4日間、韓国・釜山においてゼミ合宿を実施しました。
 ゼミ合宿では、現地の韓国人大学生や日本人留学生と甘川文化村を視察したほか、釜山観光公社を訪問して韓国の観光事情の聞き取り調査を実施しました。また、海雲台地区の視察を行い、最後に東亜大学において、大谷先生に半年間のゼミ活動の成果を報告しました。ゼミ活動の報告では、活発な意見交換も行われました。
 ゼミ合宿中はアクシデントもありましたが、ゼミ生にとってはゼミ配属後、初めて大谷先生に会う機会となり、交流・親睦が深められました。今回の韓国合宿は、3年生以降のゼミ活動に弾みのつく、とても良い機会になりました。代行によるゼミ活動はこれで終わりですが、今後も大谷先生のもとで活発なゼミ活動を繰り広げてくれると思います。(森重昌之)

韓国・釜山での合宿の様子

  • 海雲台での現地視察の様子

  • 大谷先生とゼミ生の交流の様子

  • 釜山観光公社の視察の様子

  • 現地大学生と釜山観光公社で記念撮影

  • ゼミ生による半年間の研究成果の報告

  • 釜山タワーにて

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参加したゼミ生の報告

内容の濃い充実した釜山
 国際観光学部2年 竹岡英人(大谷ゼミ)

 今回のフィールドワークで初めて韓国・釜山に訪れましたが、「このようなことは初めてだ」と思うような体験の連続で、自分の中で興味の尽きないフィールドワークになりました。まず、日本と比べることはあまり良くないと思いますが、韓国の交通事情にとても驚いたことがありました。それは、道路を行き来している自動車の台数は日本とそれほど変わらなかったのですが、運転の荒い自動車が多く、もし自分が運転することになっていたら、平常心を保って運転できないだろうと思いました。なぜここまで違いがあるのだろうかと考えたのですが、どう考えても日本人と韓国人で運転に対する心構えや考えが違うのだろうということしか考え尽きませんでした。いま思い返しても鮮烈に覚えていることのひとつです。
 また、釜山で食べたものに関して、釜山に行く前は大げさかもしれませんが、食べ物は全体的に辛いものだと思っていました。しかし、もちろん辛い食べ物もありましたが、イメージとは違い、とても美味しい料理がたくさんあり、今回のフィールドワークで自分の中で満足できました。
 さらに、釜山の方々の人情を感じることができたことも大きな収穫だったと思います。韓国語が話せず、日本語しか話せない私たちにも優しく接してくださり、寛容な心を持った方々がたくさんいると思いました。このことを考えたとき、果たして私たちは日本に観光に訪れた韓国人に対し、あのような対応ができるのかなと考えるとともに、反省すべき点でもあるのではないかと思いました。釜山に滞在しているときに聞いた話ですが、韓国人は一度決まった流行にとても執着する傾向があるそうです。実際、まちなかを歩いても正直区別のしようがないほど、髪形や顔が似ていて、これもまた文化の違いかなと思いました。
 今回のフィールドワークの目的であった、私たちがこの半年間取り組んできたゼミ活動の報告会も成功し、達成感に浸ることができたとともに、これからの自信にもつながりました。釜山を訪れて得られるものがたくさんあり、これからの私にどのような影響を及ぼすのかも、これからのテーマのひとつです。今回のフィールドワークで学んだことで、日本人に釜山を訪れてもらうにはどのようにすればよいか、あるいは韓国人を大阪に訪れてもらうにはどのようにすればよいかなど、今の若者を観光へ突き動かす動機をつかめれば、これからの観光が一歩前進するのではないかと考えました。

期待と不安の5日間
 国際観光学部2年 松永未来(大谷ゼミ)

 2月6日から、ゼミ活動の一環で韓国合宿へ行ってきました。大谷先生が研究で釜山に住んでおられることもあり、韓国の釜山で合宿を行いまいした。私はソウルへは何度か行ったことがありましたが、釜山は初めてでした。大学の授業以外に大谷ゼミが全員揃ってフィールドワークを行うことが初めてでしたので、とても楽しみにしていました。
 釜山に到着し、ゲストハウスに荷物を置いた後、大谷先生と合流しました。大谷ゼミに入ってから初めて大谷先生と会うため緊張していましたが、大谷先生がトイレから出てきたところで初めて対面したため、少し笑いが起こり、緊張がほぐれました。翌日は森重先生も含め、みんなで夕食に行き、韓国料理を食べながらいろいろな話をして、とても楽しい時間を過ごしました。
 韓国合宿の中で、釜山観光公社を訪問しました。観光公社に訪問する機会はなかなかないので、とても貴重な体験でした。これからのゼミ活動でヒントになるようなこともインタビューさせていただき、たくさんの質問に丁寧に答えていただきました。私は観光公社を訪問するまでは、あまり観光公社のことを知らず、それほど興味もありませんでした。しかし、実際訪問し、観光公社がどのような活動をしているかを学び、とても興味が湧きました。これからのゼミ活動で釜山観光公社の方々と一緒に活動していくことができれば、とても貴重なゼミ活動になると思いました。
 また、東亜大学の現地学生との交流も行いました。最初はとても緊張して、あまり話が弾みませんでしたが、たくさん話しかけてくださったおかげで話をするようになり、韓国語を教えてもらうこともありました。現地の学生と一緒に食事に行った時には、日本語と韓国の違いについて話すなど、時間を忘れるほど語りました。また、カフェに行って恋愛話をしたときは、まるで「女子会」のようでした。普段の旅行の中でも、このように深く現地の方々とかかわることが少ないので、とても貴重な時間でした。次は大阪に来てもらって、私たちがいろいろなところを案内できればいいなと思いました。
 今回の韓国合宿で、初めてゲストハウスに泊まりました。私たち以外に、5名の韓国人が泊まっていたのですが、やはり国が違うと文化や常識も異なるため、韓国では当たり前で、日本では考えられないようなことがたくさんあり、とても大変でした。また、ラウンジスペースでいろいろな国の方々が集まって交流し、とても楽しい貴重な時間を過ごしたことも、ゲストハウスならではの体験でした。次回はお金を払って、ホテルのサービスも受けてみたいと思いました。
 韓国合宿を終えて、いろいろなハプニングもありました。しかし、これも大谷ゼミらしいと思いました。ハードでしたが1日1日が貴重な体験ばかりで、充実した5日間でした。韓国合宿でかかわってくださったたくさんの方々に感謝の気持ちでいっぱいです。新学期からのゼミ活動も大谷ゼミらしく、楽しくハードなゼミ活動を行いたいです。

似ているようで似ていない隣国
 国際観光学部2年 夏原花実(大谷ゼミ)

 私は今回初めて釜山を訪れました。以前から韓国について興味があり、ソウルには何度か旅行で行ったことがあったのですが、釜山に行ったことはありませんでした。韓国に旅行に行こうとすると、ソウルや釜山が主な場所としてあげられますが、何を目的に行くのかが重要になります。ソウルは都会的なイメージがあり、実際に行ってもわかるのですが、世界中からの観光客が多く、日本人もよく見かけます。繁華街やショッピング街、たくさんの店があるので、若い世代や韓流・K-POPに興味がある方が多く、ソウルに渡韓する傾向があるように感じました。
 一方、釜山は山に囲まれた港町です。海に近く、ちょっとしたリゾート気分を味わうことができ、海雲台や広安里から見る夜景が本当にきれいで感動しました。夜になると寒いのですが、海辺には多くの人びとが訪れており、花火をしたり、夜景を見たりしながら、時間を過ごしているようでした。
 釜山は海に面していることもあり、海鮮がとても美味しいです。チャガルチ市場には市場ビルがあり、とれたての魚介類が販売されており、その場で調理し、食事できる場所も設けられていました。魚介類が水槽を泳いでいたり、干物にされていたり、さまざまな方法で売られていました。日本でこのような光景を見たことがなかったので、歩きながら見物することが楽しく、おもしろかったです。
 そして、私が釜山で必ず行きたかった場所が「甘川文化村」です。甘川文化村とは、たくさんの家屋が並ぶ集落のひとつを利用し、アートギャラリーをつくり、まちおこしが勧められた地域です。もともと観光地としてこの集落がつくられたのではなく、朝鮮戦争の際に北朝鮮から逃れるために逃げてきた避難民たちが住居を求めて集落をつくったことが始まりとされています。また、ただ観光地として訪れるよりも、歴史的な背景を少しでも知っておくことで、さまざまな視点からまちを観光できます。釜山のマチュピチュと言われており、マチュピチュプロジェクトにより最近では有名な観光スポットになっています。絵本で出てきそうな景色が広がっており、散歩しながら写真を撮ったり、スタンプラリーをしたり、見学できる範囲が広いのでたくさん歩きますが、その場その場で見える風景が違うので、楽しい時間を過ごせました。
 また、現地の学生と交流もさせていただきました。同年代で隣国の学生との交流では、お互いの国について意見交換することで文化や生活の違いを知ることができ、とても貴重な時間を過ごせました。
 韓国と日本は隣国であり、船でも飛行機でもすぐに行くことができます。文字や言語が違うだけで、まちなみは日本と似ているところも多く、親近感が沸きます。今までテレビ番組やドラマ、ソウルの大都会という韓国しか知らなかったので、実際現地の方々と交流すると、生活や考え方に違いがあることに気づき、自分は何も知らなかったと感じました。外国に行くと、その土地の良し悪しを知るとともに、日本について深く考え、理解できるようになります。現在は政治問題や日韓関係など、いろいろなことがありますが、実際訪れるとわかることもたくさんあるので、もっと両国について理解を深め、歴史的背景から勉強してみたいと思いました。
 初めての釜山合宿でたくさんの観光地を訪れ、現地の学生と交流でき、大谷先生の話を聞くこともできました。本当に刺激的で、自分のためになることばかりで、充実した4泊5日でした。皆さま、ありがとうございました。
 今後、釜山に観光客を誘致し、魅力を多くの人びとに伝えられるように活動していきます。また、韓国人が大阪に観光として訪れてもらえるように考えていきたいです。大谷ゼミとして、しっかりとみのりあるゼミ活動を続けていきたいと思います。

マーケティングの素材の魅力をいかに引き出すか
 国際観光学部2年 小西美穂(大谷ゼミ)

 今回の合宿で5日間、韓国・釜山に行きました。私は高校の修学旅行でソウルには行ったことがありますが、釜山は初めてでした。釜山に行く前は、海のイメージしかなく、観光資源を見つけることができるか不安でしたが、その不安は一瞬にして消えました。そして、5日間のすべてが私にとって貴重な経験になりました。
 その中でも、最も印象に残っていることは、釜山観光公社を訪問したことです。そこでは、釜山観光公社の紹介や釜山のマーケティング方法について、お話を聞かせていただきました。私たちゼミ生も一緒になってできる活動として、大阪アジア映画祭に選ばれた「国際市場」という映画を使ったマーケティングや、釜山と日本を結ぶフェリーのマーケティングなどがあげられます。現在、日韓関係は決して良いとはいえない状況ですが、観光の力で日本と韓国の関係が少しでも良くなり、お互いの抵抗の気持ちがなくなればよいなと思いました。
 釜山には想像以上に観光資源が多く、私にとって魅力的な場所ばかりでした。帰国して韓国観光公社のTwitterを拝見しましたが、動画で外国人男性2人が10ドルしか使わずに釜山を観光するという内容でした。その動画に写っている場所は、今回私たちが視察したところばかりで、実際に見たということもあって想像しやすいからかもしれませんが、自分も旅をしているようになる動画で、私たちも今後の視察でこのような動画をとっていきたいと感じました。今後も訪れるであろう釜山やさんふらわあの活動で、自分が発信源となり、周りの人びとがそこに行きたくなる工夫をもっと考えていきたいと思いました。
 そして、今回の合宿で一番のメインである、半年間のゼミ活動の成果をパワーポイントでまとめ、大谷先生に発表する場では、私たちが代理でゼミを担当してくださった森重先生のもとで学んできたことを発表しました。大谷先生が私たちの未熟な部分などを指摘してくださり、再び多くの課題を得ることができました。その中の1つとして、プランづくりをもっと明確にすることです。私たちはフェリーさんふらわあの女性利用者が少ないことを問題点としてあげ、その対策として女性向けプランを作ることを提案しました。それをもっと具体的に自分たちでつくり、写真などを起用し、紙や電子媒体のパンフレットをつくることです。これは、今後の私たちがマーケティングするパンスターフェリーでも同じことが言えます。もっとフェリーの魅力を最大限に引き出すべく、さまざまなプランを考えていきたいと思いました。
 今回、韓国の学生とかかわる場をつくっていただき、自分自身が韓国語を話すことができないので、韓国語を勉強しようという意欲がわきました。今度韓国に行くときは、韓国語で会話することを夢に努力しようと思います。
 今回の合宿でさまざまな場所を案内してくださった大谷先生、半年間お世話になり、今回の韓国合宿にも一緒に来てくださった森重先生にとても感謝しています。本当にありがとうございました。これから大谷ゼミ生6人で、もっと成長していきます。

釜山のマーケティングと魅力
 国際観光学部2年 KIM Minjoo(大谷ゼミ)

 大谷ゼミでは今回、大谷先生が研究で行っている韓国・釜山に、3泊4日のフィールドワークに行くことになりました。私は2日目からメンバーと合流しました。
 2月8日には、東亜大学の学生と交流し、釜山の観光名所である甘川文化村に行きました。甘川文化村では、スタンプラリーをしながら楽しむことができます。甘川文化村には屋台もあり、食べながら周ることで、もっと甘川文化村を楽しめるのではないかと思いました。甘川文化村の魅力は、高いところから見る景観だと思います。高いビルと海が見えるので、夜に行くともっと美しいのではないかと考えています。その後、甘川文化村の近くにあるジャガルチ市場に行き、刺身を食べました。ジャガルチ市場は魚や海鮮が有名で、いろいろな海鮮を食べたり、見たりすることができます。夜には、東亜大学の学生と韓国の代表的な食べ物であるサムギョプサルを食べました。甘川文化村を案内してくれた東亜大学の学生との出会いは、良い思い出になりました。
 2月9日は、午前中に釜山観光公社を訪問しました。釜山観光公社では釜山をどうやってマーケティングしているのか、何をアピールしているのかについて知ることができました。最近の韓国で「国際市場」という映画があり、観客動員数が1,000万人を突破しました。この映画は釜山で撮影されたもので、映画の影響で釜山に来る観光客が増えたとおっしゃっていました。この映画は、5月16日から日本でも公開されるそうです。この映画を見て、たくさんの日本人が釜山に来てくれたら良いと思います。その後、マーケットに行き、各自必要なものを買いました。お菓子を買ったり、知り合いや家族にあげるお土産を買ったりするなど、楽しい時間でした。
 買い物の後、釜山BEXCOに行きました。BEXCOは展示会や会議、文化公演、いろいろなイベントを行う建物であり、とても大きな施設です。BEXCOの1階には無料のチョゴリ体験がありました。残念ながら月曜日は定休日であり、体験はできませんでした。今度釜山に行った時に体験できればいいなと思いました。その後、韓国最後の夕食ということで、大谷先生がお勧めする蒸し豚を食べに行きました。マッコリも飲み、大谷先生、森重先生、ゼミ生のみんなと楽しい時間になりました。
 私たちが訪れた時期の韓国は、1年で一番寒い時期でしたが、十分楽しむことができました。今回のフィールドワークで出会ったたくさんの人びとや、いろいろな場所は、忘れられない思い出になりました。またゼミで釜山に行く機会があれば、もっときちんと計画を立て行きたいと思います。皆さんにお勧めしたい観光地がたくさんある釜山を、ぜひ訪れてみてください。