インカレねむろ研究発表会で奨励賞を受賞しました

北海道標津町における個人観光客の受け入れのしくみについて発表しました

 森重ゼミを中心とした国際観光学部1〜4年生11名は、インカレねむろ・大学等研究プロジェクト2014に採択され、昨年9月から北海道標津町(しべつちょう)において個人観光客を受け入れるにはどのようなしくみが必要がについて調査・研究を重ねてきました。昨年10月の現地調査合宿、12月の学会ポスター発表で得た資料や情報、アドバイスなどをもとに、連日遅くまで大学に残って検討を続け、研究発表会に向けた資料作成を行ってきました。
 そして、1月23日(土)に北海道別海町で行われた研究発表会にメンバー9名が参加し、「個人観光客が自由に楽しむ標津町に向けて」と題する発表を行いました。発表では、個人観光客が標津町内で住民と触れ合うようなしかけや標津サーモン科学館での新たな取り組みのほか、体験メニューをいつでも楽しめるようにするための体制づくりについて提案しました。これまでの成果を存分に発揮した笑顔あふれる発表で「奨励賞」を受賞できました。
 道東地方は前日からの大雪の影響で、飛行機の遅延や欠航、夜行バスの運休が相次ぎ、発表会場に到着できるか不安でした。しかし、標津町の皆さまが片道2時間以上もかけて釧路駅まで迎えに来てくださったおかげで、無事に発表することができました。また、発表終了後には標津町で懇親会を開いてくださり、メンバーは「ただいま」と言って、標津町の皆さまとの再会を楽しんでいました。その時のメンバーの笑顔がとても印象的でした。
 今後は発表の成果を報告書に取りまとめる予定です。今回も標津町の皆さまには多大なるご支援を賜りました。心より厚く御礼申し上げます。以下で、メンバーが今回の研究発表会で得たことについて報告します。(森重昌之)

当日の発表の様子

  • 学生による研究発表の様子

  • 学生による研究発表の様子

  • 学生による研究発表の様子

  • フロアからの質問に答える学生

  • 奨励賞受賞の様子

  • 奨励賞受賞後の記念撮影

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参加したメンバーの報告

標津町の温かさに触れて
 国際観光学部2年 榊原知恵

 1月24日に別海町で行われた研究発表会で、「個人観光客が自由に楽しむ標津町に向けて」というテーマで発表を行いました。まず、10月に現地調査合宿で行った体験の感想を述べ、標津町の魅力や課題を踏まえて、個人観光客を受け入れるために必要なことは何か提案させていただきました。例えば、冬に減少する観光入込客数に対応するための新たな冬の魅力づくり、飲食店が開いているのかどうかわかりにくく入店しづらいと感じたため、幟などの目立つ印があればよいのではないか、和食中心だったので、旅館で提供するメニューや持ち帰りの土産に洋テイストを加えてみてはどうか、中核的観光施設であるサーモン科学館をより親しみやすく感じてもらうために、愛称をつけたり、子どもの遊ぶスペースを設置したりするのはどうかなどです。加えて、町役場と観光協会の役割をはっきり分けることが必要ではないかと提案させていただきました。受け入れ側が予約を受け付ける窓口として、一方では1人のスタッフガイドが複数の体験メニューを案内できるようになることで、効率性を上げることができると考えました。後日、観光関係者によって私たちの提案の実現に向けて熱心な話し合いが行われたことを聞き、大変嬉しく感じました。
 研究発表会を終えて、審査委員の先生から「皆さん大学生が発表された中で出てくる言葉はすべて知っているものでした。今後は私たちが知らなかった言葉や思いつかなかったような提案をしてください。また、根室管内1市4町は北海道の東の端に存在し、どうしてもアクセス面に問題を多く抱え、訪れるだけでも大変です。訪れてもらうまでにもどのようなことができるか考えてほしいです」という言葉をいただきました。確かに私たちも飛行機の遅延や夜行バスの運休、道路の通行止め、学生にとっては高い交通費など、いくつかの問題に直面しました。アクセス面は解決しにくい課題ではありますが、長期滞在した観光客に割引制度が適用されたり、空港から目的地までのシャトルバスを運行したりするなど、違った方向から考えることもできると思います。このプロジェクトを通して、地域活性化の難しさを実感しました。しかし、観光産業においてさらに興味が深まるとともに、視野を広げて研究していきたいと感じました。
 プロジェクトに参加して出会った標津町の皆様、支えてくださった森重准教授、先輩や後輩には感謝の気持ちでいっぱいです。標津町の皆様はいつも温かく迎え入れてくださり、歓迎会を開いてくださったときには、まるでお正月に実家に帰省したような感覚でした。また、連日遅くまで学校に残り、頭を悩ませながら励まし合った仲間たちとたくさんの素敵な思い出をつくることができたことが、何より大切な時間となりました。住民の方々の温かさや広大な自然、新鮮な海鮮料理に癒され、大好きな町になりました。多くの人に標津町を知ってもらい、訪れてみたいと感じていただけると大変嬉しいです。

標津町の個人観光客受け入れに向けた提案
 国際観光学部2年 長谷川真保

 1月24日にインカレねむろ・大学等研究プロジェクトの研究発表会がありました。私たちは昨年10月に標津町で約1週間の現地調査合宿を行い、標津町における体験型観光の取り組みについて調査してきました。町役場の方々にお話をお聞きしたり、標津町の体験メニューを実際にいくつか体験したりする中で、私たちは地域住民の方に声をかけていただいたり、旅館の女将さんが温かく迎えてくださったりするなど、住民との交流が思い出に残り、そのまちを訪れた時の印象になると感じました。そこで、現地調査合宿で見つけた標津町の魅力や課題などを踏まえ、「個人観光客が自由に楽しむ標津町に向けて」という題目で研究発表を行いました。
 発表では、現地調査合宿で気づいたこととして、標津町の魅力と課題について取り上げ、これから改善していくために、具体的にどうするべきか、自分たちで考えた2つの提案を中心に発表しました。標津町の魅力は、広大な自然があることや日本有数のサケの漁獲量を誇ることなどさまざまですが、一番の魅力は地域住民の方々のホスピタリティの高さだと感じました。実際に私たちが早朝の荷揚げ体験を終えて宿泊していた宿に戻る時に、町民の方に声をかけていただき、一緒にラジオ体操をしました。思いもよらなかったこのような体験に、私たちはものすごく満足しました。そこで、観光客にもっと地域住民と交流できるよう、次のような仕掛けを考えました。現地調査でまち歩きをしていて、町内の店が営業しているのかどうかわかりにくかったため、観光客がもっと入店しやすいように幟を設置してはどうかといった提案や、地域住民と一緒に参加できるイベントを考えてみてはどうかといった提案をしました。また、既存の観光施設をもっと親しみやすい施設にしていくために、愛称をつけてみてはどうかといった提案もしました。
 しかし、標津町ではこれまで修学旅行生のようにあらかじめ予約された観光客を中心に受け入れており、個人観光客のように急に訪れた場合、町民のガイドの方が対応しきれないという状況にありました。そこで、個人観光客の対応ができるような受け入れ体制案を提案し、新しい受け入れ体制案の実現に向けて取り組むべきこと発表しました。
 今回のインカレねむろ・大学等研究プロジェクトでは、現地調査合宿を行った標津町の方々をはじめ、発表の会場を設けてくださった別海町の方々など、さまざまな方々にお世話になりまた。私たちの提案がこれからの標津町や根室管内の地域活性化に向けて、少しでもお役に立てればいいなと感じました。

観光学部の学生として成長し、刺激を受けたインカレねむろプロジェクト
 国際観光学部2年 吉田知奈

 1月24日(土)、ついにインカレねむろ大学等研究発表会が行われました。あいにくの天候で、夜行バスが運休になり、千歳で1泊しなければならないといったハプニングもありましたが、前日の夜にメンバーで集まり、皆で最後の調整ができました。私は、「調査合宿でどんなことをしたか」、「調査合宿で感じた標津町の魅力、課題」の部分を発表することになり、初めて大勢の人びとの前でプレゼンテーションを行うことになりました。練習では緊張でうまく話せず、時間が余ったり、不備が多くあったり、何度も何度もやり直ししました。
 当日、千歳から釧路まで列車で移動し、釧路駅から標津町の方が片道2時間もかけて迎えに来てくださいました。この研究発表会は根室市、標津町、中標津町、羅臼町、別海町の1市4町の活性化を考えるための発表会で、私たちは昨年10月から標津町を対象に活動を進め、その成果を発表しました。予定では最後の発表でしたが、直前に中盤に順番が代わり、当日は一度も練習できないまま、本番を迎えることになりました。どの大学の発表もすばらしく、勉強になる内容でした。
 私たちの順番になり、緊張しながらも精一杯発表することができました。時間も15分ほぼぴったりで終えることができ、練習の成果を発揮することができました。質疑応答では、標津町観光協会の久保田さまから「JA感謝祭は観光客というより地元の方が行くイベントであると感じるが、その際地域の方とどういった触れ合いができたのか」という質問を下さりました。私たちは標津町のホスピタリティの高さを何とか観光に生かすことができないかを考えていたので、とてもよい質問をいただき、うれしく感じました。
 その後、また他大学の発表を聞き、最後の表彰式になりました。残念なことに、目標としていた賞は獲得できず、奨励賞という悔しい形で終えることになりました。毎日夜遅くまで一緒に残って下さった森重先生や、調査合宿などでお世話になった標津町の方々のためにも最優秀賞を獲得したかったのですが、そう簡単にはいきませんでした。しかし、その夜に標津町の方々が再びなりた旅館に集まっていただき、歓迎会を開いてくださいました。その際、「私たちの中では一番のプレゼンテーションでした。本当にありがとう」と言ってくださいました。それまで悔しい思いでいっぱいでしたが、標津町の皆さまの温かさとおもてなしに触れ、改めて標津町についての発表ができて良かったと心から思いました。私たちは標津町に恩返しなければならないことばかりでき、本当に感謝しかありません。発表が終わり、後は報告書を作成してこのプロジェクトも最後になりますが、最後まで気を引き締めて頑張りたいです。

自分のスキルアップにつながった研究発表会
 国際観光学部1年 山内菜美子

 インカレねむろ・大学等研究プロジェクト2014研究発表会では、奨励賞という結果に終わりました。しかし、このプロジェクトを通して学んだことは多く、とても素晴らしい経験をさせていただきました。私たちにとっては、とてもやりがいを感じることができました。私たちの研究に協力していただいた標津町の方々のおもてなしが温かく、忘れられないプロジェクトになりました。
 他大学の研究発表では、土産品の地元生産率を上げることによる経済効果の発展や長時間通貨型観光などの提案がありました。私たちの研究の中ではまったく思いつかなかった提案がいくつかあったので、新鮮な気持ちで他大学の発表を聞いていました。その中で、一番興味を惹かれたことは、キャッチコピーやキャッチフレーズを使ったPR方法の提案です。PR不足という問題が標津町と同じだったことから、斬新な提案だと感じました。町のPRを提案していた大学は私たちを含めていくつかありましたが、具体的なPRの方法を提案している大学はありませんでした。さらに、キャッチコピーやキャッチフレーズは一度聞くとなかなか忘れることのないので、PR方法としては素晴らしいと思いました。その他にも、まちあるきやレンタサイクルを提案している大学もありました。この提案は私たちが研究している中でも出てきた提案だったので、印象に残る研究発表でした。
 今回の発表で、標津町の地域振興のきっかけになってほしいと考えています。この提案を実現するために、ガイドの役割を担うための専門スタッフの育成方法や、周辺地域と連携するしくみを設立していく必要があります。今すぐに体験型観光の個人観光客を受け入れることは難しいですが、ある程度の時間と協力していただける町民の方々がおられれば、実現できるのではないかと考えました。また、観光客が入店しやすいように幟を立てることやサーモン科学館の魅力向上のために愛称をつけることなどは、時間をあまりかけずにできることです。このようなある程度簡単にできることから始めれば、観光客の需要も徐々に上がると考えています。そうすれば、標津町の体験型観光で個人観光客を受け入れるしくみがつくりやすくなるのではないかと感じました。
 今回、他大学の研究発表で聞いた提案も参考にしながら、これからどのように標津町で個人観光客を受け入れるしくみの提案が実現できるかを検討していく必要があります。今回は、このようなプロジェクトに参加させていただけたことにとても感謝しています。

インカレねむろプロジェクトを通して標津町の魅力感じることのできた5ヶ月間
 国際観光学部2年 絹田祐介

 1月24日に北海道別海町において、根室管内の課題に対して選定された9ゼミによる、インカレねむろ・大学等研究プロジェクト2014研究発表会が行われました。他のゼミでは、「観光資源の再発見」や「根室地域におけるお土産品購入行動」などの興味深い研究テーマがたくさんある中で、私たちは標津町を事例に、個人観光客が自由に楽しむ標津町に向けて地域をあげた体験型観光対策の取り組みについて発表しました。今回の発表では、現地調査合宿で私たちが見て感じたことや学会発表で先生方からいただいた意見をまとめ、検討したものでした。
 残念ながら優秀賞をいただくことはできませんでした。しかし、今回の発表会を通して他のゼミの研究テーマを見ることができ、私たちの研究テーマとは違ったものであり、視点を変えて見ることで違った課題も見えてくるのだと実感することができました。発表後の交流会でも、他大学の先生方や学生から今回の研究内容についてどのような取り組みをしてきたのか、自分たちの大学ではどのようなことを勉強しているのか、大学は楽しいかなど、研究についての話や研究とは違った話を聞くことができました。地域の違う方々とたくさんのかかわりを持てたことは、私にとって貴重な体験になりました。また、私たちが今回参加したプロジェクトの現地調査合宿でも、標津町のたくさんの方々と交流する機会がありました。町役場の金田さまや加瀬さま、生田さま、観光協会の久保田さま、旅館なりたの方々、その他にもたくさんの方々の多大なるご支援のおかげで、標津町の魅力を感じることができました。
 昨年10月に初めて標津町を訪れた際には、今まで聞いたこともなく、まったく知らない場所であり、標津町のことを何も知りませんでした。しかし、今回のプロジェクトを通してさまざまな体験メニューを行っていく中で、標津町の方々のホスピタリティの高さを感じることができました。荷揚げ体験の後に地域住民の方々に声をかけていただき、朝のラジオ体操に参加させていただいたことや、JA感謝祭で地域住民の方々とかかわる機会が多く、地域住民の方々から話しかけてくれる方々が多く、私たちも自然と標津町に溶け込んでいる感じがしました。中でも、旅館の前にある船の中で標津町の方々に美味しいご飯を提供していただき、一緒に食べたことは一生の思い出です。今回訪れた際も、交流会の後に旅館で料理をつくって私たちを出迎えてくださるなど、本当に標津町の方々は温かい人ばかりで、中には感動して泣く学生もいたほどです。このように、標津町のホスピタリティの高さや自然の豊かさなど、たくさんの魅力を感じることができました。また、私自身の中でも、標津町の方々と触れ合うことで、人のぬくもりをたくさん感じることができ、私の中でも変化の大きかった5ヶ月間であり、幸せを感じることができました。

個人観光客を受け入れるための新たな取り組み案
 国際観光学部2年 谷口真帆

 2015年1月24日(水)、北海道別海町でインカレねむろ・大学等研究プロジェクト2014の研究発表会が行われました。私たち阪南大学は、北海道標津町の体験型観光の活性化について検討してきました。当日は、「個人観光客が自由に楽しむ標津町に向けて−地域をあげた経済活性化(体験観光)対策の取り組み」について発表しました。以下、発表内容について説明します。
 昨年10月の現地調査合宿で気づいた標津町の魅力は、「声をかけてくださる住民が多く、温かさを感じた」、「専門知識を持ったガイドの方々の臨機応変な対応に満足した」など、地域住民のホスピタリティの高さがあげられました。一方、課題点では「町内の店舗が営業しているかわかりにくい」、「人通りが少なく、地域住民との交流機会が少ない」などの意見があげられました。そこで、私たちは「地域住民との触れ合い」、「サーモン科学館の魅力向上」に着目して、個人観光客を受け入れる提案を考えました。個人観光客が地域住民の高いホスピタリティに触れてもらうためのきっかけとして、入店しやすいように店に幟をたてたり、観光客とわかるように夜は旅館で懐中電灯を貸し出したりします。これにより、観光客と地域住民の間に交流が生まれ、観光客は地域住民の高いホスピタリティに触れることができます。また、サーモン科学館は標津町の中核的な観光資源の1つなので、親しみやすい施設になってほしいと思い、キッズコンシェルジュの導入や愛称をつける工夫が必要だと考えました。
 しかし標津町は、個人観光客を受け入れる専門の組織やしくみがないという現状にあります。これでは、個人観光客のように急に体験をしたいと訪れた場合に対応できません。そこで、受け入れ組織にガイドも兼任できるスタッフを配置する取り組み体制案を提案しました。もし、酪農体験のガイドが体験の受け入れができない場合でも、受け入れ組織のスタッフがガイドできるようになれば、急に訪れた個人観光客の対応が可能になります。また、根室管内の体験メニューも加えることによって、スケールメリットも期待できます。これらの提案は、専門スタッフの育成や根室管内1市4町の連携、新しい取り組みに向けた収入が確保できれば、実現できると考えました。
 今回、このプロジェクトに採択していただいたおかげで、地域社会が抱える問題を自分たちで考え、調査や分析することの難しさやおもしろさに気づきました。そして、標津町の皆さまには、心温まるおもてなしや多大なるご支援をいただきました。この場をお借りして、心よりお礼申し上げます。本当にありがとうございました。またいつか、標津町で皆さまにお会いできる日を楽しみにしています。

また標津町の皆さまと会えました
 国際観光学部2年 劉俊峰

 1月24日、北海道別海町で行われた「インカレねむろ・大学等研究プロジェクト2014研究発表会」に参加しました。阪南大学森重ゼミは「個人観光客が自由に楽しむ標津町に向けて」をテーマに、現地調査合宿で感じた楽しみ方や個人観光客を受け入れるしくみなどについて発表しました。今回の発表で標津町の皆さまと再会し、とても感動しました。
 研究発表会の前日、北海道東部で大雪が降ったため、飛行機が遅れ、私たちは新千歳空港で集合するのに時間がかかりました。札幌から会場へ向かう夜行バスも運休になったため、千歳で1泊しました。夜行バスで移動するよりも楽になりましたが、翌日の発表に向けて、みんな遅くまで練習していました。
 24日は、朝からJRで釧路駅まで移動しました。ここで感動したことは、標津町の金田さまと加瀬さまが片道2時間以上もかけて、釧路駅まで迎えてくださったことです。また、おふたりの笑顔を見て、温かさを感じるとともに、この厳しい天候の中で、心が暖かくなりました。別海町の会場までの移動の途中、加瀬さまといろいろな話をしているうちに、後の発表のことを忘れてしまい、まるで標津町の皆さんに会うために来たように感じました。
 会場に到着すると、千葉さまや久保田さま、生田さま、成田さまをはじめ、昨年10月の現地調査合宿でお世話になった標津町の皆さまと再会し、また感動しました。今回の発表では、昨年10月に行った現地調査合宿の様子や個人観光客を受け入れるための提案などについて紹介しました。また、現在の標津町観光協会を中心とした新しい取り組み体制を提案しました。研究発表会終了後、懇親会に参加しました。9大学の先生や学生、インカレねむろの関係者の方々と、楽しい雰囲気の中で交流し、いろいろな話をしました。懇親会も楽しかったですが、私たちは標津町のなりた旅館で皆さまと会うことを楽しみにしていました。
 その後、金田さまと加瀬さまが私たちをなりた旅館まで連れて行ってくださいました。その時からドキドキしていました。なりた旅館の前にクルマが止まり、懐かしいなりた旅館の建物、以前に懇親会を行った船を見て、親切なおばさんと再会して、まるで自分の親戚の家に戻ったような気持ちになりました。懐かしい和室に入って、待ってくださっていた千葉さまや久保田さま、イケメンの生田さまと会って、10月の現地調査合宿の時のさまざまなことを思い出しました。自分も知らないうちに、目の前がぼんやりしてきました。涙かな? 本当に、涙が落ちていました。こんなに良い方々に出会えて、標津町の方々にお世話になり、本当に感動しました。また来年も、インカレねむろに参加できればと思います。また、標津町に行きたいです。

標津町の方々の温かいおもてなし
 国際観光学部2年 佐藤研

 1月23日に北海道別海町に訪れ、インカレねむろ研究発表会を行い、9校の大学・大学院の発表を聞きました。初めてこのような発表会に参加し、自分たち以外の発表を聞くことができ、他大学はどのような考え方で地域を良くしようと考えているのかを学ぶ良い機会になりました。
 私たちは標津町で楽しんでいる様子の写真をスライドに用いながら、個人観光客の受け入れのしくみについて発表しました。現在標津町は団体観光客がメインになっており、個人観光客を受け入れる体制が整っていないため、個人観光客を受け入れにくい状況になっています。今の標津町の受け入れのしくみは、町役場が観光客の申し込みに対応している状況です。そこで、私たちはどのようにすれば個人観光客を受け入れられるかについてメンバーで考えました。そして、最初に標津町の良かった点、悪かった点についてそれぞれ意見を出し、個人観光客の受け入れ体制の提案として6つをあげ、その中でも2つについて詳しく説明しました。1つ目は、夜空がとても綺麗なので、夜のまちあるきの際に目印のついた懐中電灯を渡すなどして、夜でも地域住民と触れ合えるようすることです。2つ目は、種子島の鉄砲館を事例に、キッズコンシェルジュにサーモン科学館をガイドしてもらうなどして、観光客に楽しんでもらうという提案です。他には、和歌山県田辺市の受け入れ体制の事例を参考にしながら、標津町の新しい受け入れ体制を提案するとともに、根室管内の1市4町が連携して取り組んでもらえるよう、提案しました。
 発表後の懇親会では、他大学の先生や学生からいろいろな話を聞き、自分にプラスになることをたくさん教わりました。他にも何人かの先生と話をさせていただき、自分たちの発表が楽しそうで良かったとおっしゃっていただきました。しかし、もう少し深く考えてみれば、もっと標津町をよくできるのではないかと教わりました。懇談会を終えて、標津町に戻り、なりた旅館で標津町の皆さまと食事をしました。カニ鍋やいくらごはんなど、さまざまな料理を準備していただいており、標津町の郷土料理を満喫できました。
 今回、悪天候の中を自動車で送迎してくださった標津町役場の金田さまと加瀬さまに感謝申し上げます。今回、北海道標津町を訪れて調査し、短い期間でしたが標津町の方々から温かいおもてなしを受け、とても感動しました。今回インカレねむろプロジェクトに協力してくださいました観光協会の皆さま、地域住民の皆さまには大変お世話になりました。また標津町のプロジェクトの機会があれば、ぜひ参加させていただきます。

標津町の温かさを再認識
 国際観光学部1年 西内拓史

 私たちは1月24日に、北海道の道東に位置する別海町で、昨年9月から5ヶ月間にわたって行ってきた研究の成果を発表しました。昨年10月に標津町で行った現地調査合宿や12月に参加した学会発表など、私たちが研究してきたことを生かし、この短期間でどんどん好きになっていった標津町をより多くの人びとに知ってもらいたいと思い、この発表会に望みました。そして、どのようすれば標津町に個人観光客をもっと誘致できるのかについて、インカレねむろのメンバー全員で毎週夜遅くまで残り、話し合いました。
 研究発表会当日は前日の猛吹雪による影響で、発表会の会場がある別海町に行くための飛行機や夜行バスが欠航・運休になるなど、さまざまなアクシデントに会いました。しかし、千歳から列車で釧路まで行くと、標津町から金田さまと加瀬さまが自動車で迎えに来て下さり、なんとか別海町にたどり着くことができました。本番でも、最後だった順番が急に4番目になるなどアクシデントが続き、とても緊張しましたが、無事に研究発表を終えることができました。
 結果は奨励賞でした。本当は支えてくださった標津町の皆さまや夜遅くまで面倒を見てくださった先生のために優秀賞を受賞したかったので、悔しかったです。しかし、研究発表会の後で標津町の皆さまが再び懇親会を開いて下さり、その際に金田さんから「私たちの中では一番の発表でした」と言ってくださった時は本当に嬉しくて、「こうした温かさがある標津町は本当にいいところだな」と再認識しました。
 その日、私たちは前回の現地調査合宿でもお世話になったなりた旅館に宿泊し、翌日は朝から以前お世話になった滝本さんの店に挨拶に行きました。そして、午後からはスノーシュー体験をしました。スノーシュー体験は雪がめったに積もることのない地域に住んでいたメンバーも多く、積もった雪の上を歩くという体験に心が躍りました。ガイドの方から足跡などを見つけて、これは何の動物の足跡かなど詳しく教えていただき、とても勉強になりました。翌日大阪に戻り、先生から標津町の皆さまが私たちの発表をどのようにして実現していくか話し合っていただいていることを聞いて、本当に嬉しさを感じました。標津町のためにこのような発表をすることができて、本当に良かったです。
 今回、私はインカレねむろ研究発表会に参加し、研究を通して学校生活で生かしていける、さまざまな観光に関する知識を得ることができ、再び標津町を訪れたことによってホスピタリティの高さを再認識しました。これからも標津町について、さらに深く研究したいと考えています。