エトワール パッショーネ─創作ダンスの花束─

観光芸能論の西尾智子先生との出会い

 2009年3月31日(火),ダンスウエストを主催する西尾智子先生のご厚意により,梅田のシアター・ドラマシティにて『Art Elegance 2009 Vol.15 エトワール パッショーネ ─創作ダンスの花束─』をゼミ生たちと一緒に鑑賞する貴重な機会を得た。西尾先生は現役バリバリの芸術文化プロデューサーであり,阪南大学国際観光学科の学科科目「観光芸能論」の非常勤講師も担当してくださっている。
 1年生から受講できるこの講義は,国際観光学科を代表する人気講義のひとつである。豊富なプロデュース経験と幅広い人脈をお持ちの西尾先生は,この講義のなかで芸能の最前線で大活躍されている「本物」を招かれるため,受講生たちは教室にいながらにして芸能の真髄にふれられる。当代随一の能楽シテ方の梅若六郎玄祥先生は,舞台の合間をぬって,二年連続でこの講義にお越しいただいている。2008年は観光芸能論の講義の一環として,桂梅団治・桂文華・桂ちょうば・豊来家一輝(太神楽)が出演する阪南GT寄席も開催した。西尾先生との出会いは,私の世界を大きく押し広げ,いくつもの感動的な出会いへとつながったと感謝している。

ダンサーたちの驚くべき身体能力

 『エトワール パッショーネ』も西尾先生がプロデュースされた公演で,振付担当の創美バレエスクールの片岡恒子先生は観光芸能論のゲストとして来られたこともある。「観光芸能論で頑張った学生たちに本当の舞台を見せてあげたい」と,私を含めて26名も西尾先生にご招待いただいた。
 プログラムは二部構成,第1部が「アメリカンジュビリー(振付:東條裕子)」,「Chauffe Le Tango(振付:片岡恒子)」,「朝日のあたる家(振付:棚田徹,出演:安政由香)」,「来夢来人(振付:棚田徹,出演:新屋滋之)」,「Departures(振付:東條裕子)」,第2部が「Here We Are!(振付:島崎徹,出演:神戸女学院大学舞踊専攻の学生たち)」であった。
 私はフラメンコが大好きで,ホアキン・グリロやフアン・ラミレスなど最高のフラメンコダンサーの踊りをライブで観た経験がある。しかしながら,バレエと創作ダンスのライブは未経験で,どんな舞台が展開するのか想像もつかなかった。舞台を観てまず驚いたのは,個々のダンサーたちの身体能力の高さであった。無駄をそぎ落とした強靭で柔軟な身体,その状態を維持するだけでも並大抵の努力ではない。その身体を使っての表現は,緩急に富み変幻自在で,2時間があっという間に過ぎてしまった。舞台照明の効果的な利用も強く印象に残った。

神戸女学院学生のパフォーマンスに脱帽 !!

 第2部の神戸女学院の学生たちのパフォーマンスは1時間近くに及んだが,全く聴衆を飽きさせることなく魅惑し続けた。これだけのパフォーマンスを練り上げる構成と振付の才能に驚くとともに,それを体現するために要したであろう学生たちの労力と努力,それを支える普段からの基礎的な鍛錬は,私の想像を絶する。
 大学教員の私も表現者ではあるが,表現者としても教育者としても,神戸女学院の「Here We Are !」から学ぶことが多々あった。フィナーレでの学生たちの「やり遂げた」という誇らしげで潤んだ瞳が,全てを物語っていた。第1部には小学校低学年から高校生くらいのダンサーも出演していたが,この公演の出演者のなかから未来のスターが育つような予感がする。
 公演終了後も明日への活力を得て心地よい余韻にひたり,ゼミ幹部とともに私のいきつけの和食のお店へ向かい,「神戸女学院の学生に負けないよう,我々もパフォーマンス力を…」と語り合う充実した1日となりました。(レポーター:松村嘉久)

国際観光学科3回生 串間恵(谷口ゼミ所属)の感想

 今までバレエとは縁がなく,初めてバレエのショーを見ました。テレビドラマなどでバレエをテーマにしたものを見たことがある程度でした。今回,生のバレエのショーを見て,やっぱりテレビで見るのと違い,すごい迫力がありました。特にショーの最後の作品が一番印象に残りました。幕が開いた最初のところから私にとっては印象的で,椅子を使ってのパフォーマンスがあり,他の作品とはまた違った感じがしました。踊りから顔の表情から,全身全てを使って表現されていて,言葉を使わなくても想いや考えを伝える手段があるんだなぁと感心しました。この機会がなければ,生のバレエを見ることがなかったかもしれない。いい経験になった。

国際観光学科2回生 井原成実の感想

 今回初めてこのような大きな劇場で本格的なダンスを見る事ができ,今までにない経験をさせてくださった先生方にとても感謝しています。
 舞台や表現者,照明などそのどれもが洗練され出来上がった作品は,私自身にはすごく良い刺激になりました。特に神戸女学院大学の学生の方の創作ダンスは,印象に残りました。自身の体や表情だけであんなにも見るものを引き付け,次の動きが全く想像つかない,良い意味で期待を裏切るような表現ばかりで,一人ひとりの生き生きとした姿がとても素敵でした。
 このダンスの表現者が自分と同じ学生であったからこそだと思うのですが,今回受けた刺激を忘れず,自分の今後の学生生活に活かしていければと思いました。

国際観光学科2回生 仲田美穂の感想

 今回初めてバレエを観て,こういうバレエもあるのだと衝撃をうけました。
 私はテレビでバレエを観たことはありましたが,生で観たことはありませんでした。テレビで観たバレエは,ゆったりとしていて眠くなるような音楽に,タイツと広がったスカートを履いて,何人かで踊るというものでした。しかし,西尾智子先生がプロデュースされた「エトワール パッショーネ」を観て,そのイメージは変わりました。一人で踊る舞台もあれば,日本語の歌で踊るものもあり,私には全てが驚きでした。
 特に神戸女学院大学の「Here We Are!」は私がイメージしていたものとはかけ離れていました。彼女らのバレエはミュージカルのような音楽や振付で,観ていて笑える場面があったり,切なくなる場面があったりで,それがバレエだというのが信じられませんでした。生の舞台はテレビで観るよりはるかに迫力があり,舞台から何か訴えかけられているような雰囲気がありました。パフォーマンスが始まる直前の叫びだしたくなるような緊張感が何とも言えない。何事もテレビで知るだけではなく,生で観て,自分の肌で感じなければいけないと思いました。

国際観光学科2回生 南叡子の感想

 私は今回初めてバレエを見ました。最初の「アメリカンジュビリー」はバレエといったら想像するようなパフォーマンスでした。その他のバレエは私が想像していたのとは,全く違うもので,すごく新鮮でした。バレエといってもいろいろあり,ひとくくりにはできないなと思いました。
 「来夢来人」は,ダンサーの新屋滋之さんの踊りだけでも楽しめましたが,照明ライトで踊っている影が効果的に映し出され,その相乗効果で迫力が出てさらに引きつけられました。
 そして今回見たなかで最も印象に残ったのは,神戸女学院の学生たちの踊りです。次に何が起こるか全く想像できなく,踊っている人達がすごく楽しみながら,踊っているのが伝わってきました。今まで自分でバレエを見に行こうと思ったことはありませんでしたが,このような機会でバレエを見ることができてよかった。西尾先生,松村先生,ありがとうございました。